要介護認定の経過措置で通知-厚労省

 要介護認定の更新の前後で認定結果が異なる場合、希望すれば更新前の認定区分を継続できる「経過措置」について、厚生労働省は417日付で、都道府県知事あてに通知を行った。「経過措置」は、13日に初会合を開いた「要介護認定の見直しに係る検証・検討会」の検証結果が出るまでの間、適用される。

 通知では、認定更新者の希望を聞く「要介護認定等の方法の見直しに係る経過措置希望調書」が示された。市町村はこれにより、更新以前の要介護・要支援認定の状態を希望するかどうかの意思を確認する。

 調書では、従来の要介護認定の継続を希望する場合、軽度になった場合、従来の要介護度に戻す重度になった場合、従来の要介護度に戻す重度になっても軽度になっても、従来の要介護度に戻す-から一つを選ぶ。
 調書に基づいて、認定審査会は従来の要介護認定状態区分に沿った審査・判定を行うこととされている

更新:2009/04/20 19:49   キャリアブレイン

であれば・・・・・今回の認定方式の変更は、ひとまず撤回してそれまでの方式に戻すのが順当ではないでしょうか。

当初から指摘しているように、「介護保険制度の適正化」の名のもとに始められた認定方式の変更は、国民介護費用削減を最大の目的にしていました。

また、その決定過程も恣意的・官僚的に進められ、現場の調査員や認定審査委員はもとより、介護を受ける主体である国民から目隠しの形でした。

また、その内容たるや、おおよそ高齢者の日常生活の実態を正確に反映されているものではありませんでした。

あとで、変更されていますが、寝たきりの人を「自立」と判定することは、考えられないことでした。

実施開始の4月に入ってもまったく機能しない制度は、いったん凍結し、議論を最初の段階の戻すべきなのです。

しかし、今回の問題点は、介護等級の不当さだけにあるのではなく、厚労省が主導するコンピューターによる一次判定を絶対化させ、審査委員会による二次判定を骨抜きにしょうとしていること見逃すことができません。 

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「海賊対策」という罠 (千葉大学 栗田禎子)

(『信濃毎日』200945日「潮流」欄)

 「海賊対策」の名目で、自衛隊の艦船がソマリア沖に派遣された。重大な問題であるにもかかわらず、マスコミ等での議論の盛り上がりが乏しいのは、「海賊」問題の唐突さ、また、「ソマリア」という地域のなじみのなさのゆえだろうか。

 つい見落としてしまいがちなのは、「海賊」云々という話題は元来は政府が昨年、インド洋への海上自衛隊派遣の延長を図ろうとするなかで持ち出してきたものだということである。「テロ対策」の名のもとの自衛隊派遣を疑問視する国民の声が高まる状況下で、こうした批判をかわすため、「補給支援活動には海賊対策という副次的効果もある」という主張が始まった。他方民主党も、(テロ特措法延長には反対したが)基本的には自衛隊の海外展開拡大を支持する立場であるため、「海賊」対策問題をめぐっては、むしろ積極的な旗振り役を務めた。二つの流れが合流した結果、今回の自衛隊派遣がある。

 なぜ「ソマリア」か、という点に関しては、インド洋を臨み、ペルシア湾岸の油田地帯にも近い、いわゆる「アフリカの角」に位置する同国が、戦略上の要衝であり、冷戦時代には米ソの角逐の場だったことを思い起こす必要があるだろう。また現在では、アフリカの石油・鉱物資源が注目を集めるなかで、ソマリアはアメリカをはじめとする先進諸国にとって新たな重要性を帯びつつある。

 このように見てくると、今回の派遣は、アメリカの世界戦略に応えて自衛隊の海外展開を拡大していこうという、近年、日本の政財界がさまざまな形で追求してきた試みの一つにほかならず、きわめてきな臭いものであることが分かる。クリントン米国務長官は、ソマリア沖への派遣実現を高く評価した。派遣後の自衛艦は、バーレーンの米第5艦隊と連絡をとりつつ活動していく方針であることも公表されている。冷戦期に日米の支配層がめざした「シーレーン防衛」構想が、形を変えて実現しつつある、と言うこともできよう。

 「海賊対策」という主張は一見もっともらしいが、歴史的に見て列強の海軍力の増強は、まさに「海賊」問題を口実に行われてきた経緯がある。「匪賊」「馬賊」退治という言い方は、かつて日本が中国等での軍事行動を正当化しようとする際にも用いられた。「海上輸送路の確保は石油を輸入に依存する日本の責務」等の議論がされるが、経済的利害を軍事力で守る、という発想自体が、植民地主義的であり、危険であることを自覚する必要がある。

政府は、現行の自衛隊法上の「海上警備活動」としてソマリア沖派遣を行なうのには無理がある、という批判を先取りし、むしろうまく利用する形で、「海賊対処法」案も国会に提出した。これは「海賊対策」の名のもと、今後は自衛隊が一切の地理的限定なしに海外展開することを可能にする恒久法で、武器使用基準も大幅に緩和する内容となっている。

「ソマリア海賊」問題は、自衛隊の海外派兵の流れを一気に加速化・拡大し、平和憲法を掘り崩すための「罠」だと言える。一連のプロパガンダを通じて「退治」され、葬り去られようとしているのは海賊ではなく、憲法九条なのである。(終)

まさに栗田氏が語ったように、ソマリア「海賊対策」は、アメリカを中心とした集団自衛権行使の新体制構築の始まりではないでしょうか。

各国軍隊がソマリア沖に出動しても「海賊行為」は減るどころか増え続け、地域も拡大の一途です。

軍隊による「海賊対策」が効果のないことは、いずれ判明することではないでしょうか。

確かに、歴史的に戦争をはじめるときには、さまざまな口実を作って、他国を攻撃してきました。

イラク戦争でのありもしなかった「大量破壊兵器」、アフガン戦争での「オサマビンラディンの潜伏」などは、耳新しい『口実』でありました。

日中戦争でも「匪賊」や「馬賊」から開拓民を守るためと称して中国大陸への出兵の『口実』とされました。

イラクからの撤退を余儀なくされ、今度はアフガン戦争からも手を引かざるを得ないアメリカが、次に標的としているのがアフリカ大陸であることが十分予想されることです。

(中南米大陸やアジア大陸で覇権の効かないアメリカの残された標的がアフリカ大陸へ行かないことを願っていますが・・・) 

そうしたアメリカの戦略に、自衛隊の海外派兵を何とか実現しょうとする自公政権が、「海賊対策」を口実に、一気に地位的にも期限も無制限に自衛隊を海外に出すことになるのです。

さらに、武器使用も先制攻撃もOKなのですから、『平和憲法』が禁じている戦争行為を容認するところまで拡大されるのは目に見えているです。

この「海賊法」で退治しょうとしているのは、海賊ではなく『憲法九条』であることがますます明らかになっています。

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