なだいなだ氏、「とりあえず主義と憲法」を語る==函館講演会で平和と日本国憲法を歴史の中から、そして、身の回りから掘り起こす==
去る4月17日、「とりあえず主義と憲法」という、なだいなだ先生の講演会を聴きに函館へ行ってきました。
講演会のために準備会のメンバーの先生方が手作り的な感じで熱心に取り組まれていました。例えば、開業整形外科医の先生がなだ先生の書籍販売を行っていたり、他の先生が会場整理をしたり・・・。
さて、約400名の市民の出席で開かれた講演会。
冒頭、なだ先生=本名、堀内秀(しげる)=の名前の由来の説明がありました。スペイン語で、「なだ い なだ」は、「なにもない そして、なにもない」と言うことでした。
講演内容は、慶応大学卒業の後、精神科の医局に入り、アルコール依存症の治療に携わり、当時としては「革命的」な精神科の開放病棟を実戦された経験から、様々な教訓を引き出しました。
「患者さんを一生酒を飲まない人にするのではなく、とりあえず今日は飲まないことからはじめてもらった」経験から導き出されたのが「とりあえず主義」でした。
先々の根本を考えながら、今できることにとりあえず手を付け、行動する。
知識や考え方、技が未熟なままであっても、とりあえず行動するという生活の姿勢。
問題が発生すれば、とりあえず異議申し立てを直ちに行う。
このようなことを、社会事象・憲法改悪などについても「とりあえず行ってゆくべきだ、肩がこらない形で」と語られました。
「国家権力は個人の犯罪では及びもつかないほどの罪を犯す。それが戦争。戦争を自衛の権利だと称したときに不幸が始まる。」と先生の反戦平和への真摯な情熱が伝わってきました。
また、平和主義に貫かれた日本国憲法が1928年のパリ不戦条約から引き継がれたものであることなど、その世界史的な歴史上の役割に触れられました。
特に、オバマ大統領演説との関係でアメリカ独立当時のトーマスペイン作「コモンセンス」の内容も日本国憲法に引き継がれていることを指摘されていました。
さて、先生は、大変な博学で、1929年生まれにも拘わらず、講演後の懇親会でも、夜遅くまで、憲法・平和問題や精神科医療はもとより、小説論や児童文学論、特にチェーホフについて多く語られ、造詣の底知れぬ深さ感じさせられました。
医療関係者には、先生の著作の中で、児童文学である「おっちょこちょい」(筑摩書房)の一読を勧められました。
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