公的支援で破綻を回避した米保険大手アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)幹部への高額賞与の支払いに関する批判が米国で広がってきた。議会では約1億6500万ドル(約160億円)の賞与のほぼ全額に課税する案が浮上。政府もオバマ大統領の意向を受け返還を求める方策を模索している。契約に基づいて支払い済みとするAIGとの間で、綱引きが続きそうだ。
ニューヨーク州のクオモ司法長官によると、今回の賞与はデリバティブ(金融派生商品)業務の担当幹部らが対象。73人が100万ドル(1億円弱)以上を受け取った。AIG側は過去の契約に加えて、デリバティブ業務の縮小を円滑に進めるためにも支払わざるを得ないとの立場だ。高額の賞与を受け取った11人は既に退職している。
AIGは、昨年9月以降、既に400億ドルの資本注入を含む1500億ドルの資金支援を受けています。
さらに、今回は300億ドル(約2兆9000億円)の追加増資を含む新たな支援を受けることにもなっています。
こうしたAIGが、実は、同社の幹部だけには、高額なボーナスを支払うというのです。
これまで、他人を蹴落としながら莫大な利益を上げてきながら、経営破たんを起こして公的支援で経営の立て直しを図ったばかりです。
しかし今回の事態を見ていると、AIGの経営幹部は、片手で政府資金を受け取りながら、もう一方の手でその中なら自分の懐にお金を着服している構図が想像されてくるのです。
もし、このような経営者の有り様が許され、放置されてゆくのであれば、経営者のモラルも破壊されてしまうのではないでしょうか。
まさに、「モラルハザード」といわれても仕方がありません。
アメリカ国内の状況は、国からの十分な支援を受けることができずに貧困にあえいでいる国民が増加傾向にあります。
同時に、今回のアメリカ発の経済不況が及ぼす影響は全世界の波及していることから考えると、この「AIG賞与問題」は、アメリカだけの問題ではありません。
現在世界同時不況からの脱出が焦眉の課題になっている時に、この象徴的な「AIG賞与問題」をアメリカ国民はもとより、国際的な納得がいくように解決されるようなオバマ大統領の指導力に注目しています。
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