被爆地の願い、オバマ新大統領に届け 高校生ら街頭でメッセージ募る

(長崎新聞 1月21日)

 オバマ米大統領に核兵器廃絶と平和を願う被爆地の思いを届けようと、高校生や市民有志が二十日、長崎市中心部の鉄橋で、カードに思い思いのメッセージをつづるよう呼び掛けた。集まったメッセージカードは関係者が二十六日に在日米国大使館を訪れ、手渡すという。

 夕方の約一時間半、平和活動に取り組む高校生一万人署名活動実行委のメンバーら約二十人が呼び掛け、同世代の若者や被爆者らが「核兵器の廃絶を実現して平和な世界になりますように」などとペンで書き込んだ。

 メッセージを寄せた県立長崎東高三年、白磯さやかさん(18)は「初めての黒人大統領でもあり、米国に大きな変化が訪れると思う。核兵器を使わずに、その分の(軍備の)お金を世界の子どもたちのために役立ててほしい。核兵器廃絶には(核超大国の)米国が中心にならないと始まらない」と話した。

 長崎で被爆した小畑順子さん(74)も「(被爆地からのメッセージは)小さな声かもしれないが、声を上げることが大切だと思う。被爆の実相を知るために長崎に来て、(四十七歳という)若い力で世界平和を実現してほしい」と期待した。

 

就任演説の中でも「核の脅威の削減」まで踏み込んだオバマ新大統領でした。

 

しかし、被爆地からのメッセージは、圧倒的に「核廃絶」を訴えるものではないでしょうか。

 

 世界で最大の核保有国であるアメリカが、「核の脅威の削減」からさらに進んで「核の廃絶」にまで前進するか否か・・・・・、オバマ大統領の肩に掛かっていると言っても過言ではありません。

 

 事実、大統領選挙期間中、オバマ氏は「核廃絶」発言を繰り返していました。

 

 しかし、これまで核兵器に依存した政策をとり続けてきたアメリカの現実政治の中では、即座に「核廃絶」へ舵を切ることは困難かもしれません。

 

 にもかかわらず、今回は、「核廃絶」を掲げて当選した初めての大統領です。

 

 道のりは困難でも「核廃絶」という理想に向かってアメリカの第一歩をふみ出すことがオバマ新大統領に世界中から期待されているのも事実です。

 

 オバマ新大統領の「核廃絶」という英断を心から願っています 

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アメリカにオバマ新大統領が就任し、本日その就任式と演説が行われました。

 ブッシュアメリカの「非道さ」が染みついている?ためか、オバマ氏の語りは、少なくとの聴く者にとって、明日への希望をつなぐ内容でした。

以下、心に感じ入った箇所をピックアップしてみました。

 

 

「・・・・・・ なすべき仕事は至る所にある。米国経済は、大胆かつ迅速な行動を求めている。そして我々は新規の雇用創出のみならず、新たな成長の礎を整えることができる。道路や橋を造り、電線やデジタル通信網を敷き、商業を支え、我々を一つに結び付ける。

科学を本来あるべき地位に戻し、医療の質を引き上げながら、そのコストは減らす。太陽、風や土壌を利用して自動車を動かし、工場を動かす。新時代の要請に合うよう学校や単科大、大学を変えていく。我々はすべてのことを成し遂げられるし、行っていく。」

これは、環境問題への課題の提起です。アメリカが先頭を切って、少なくとも「京都議定書」の内容を遵守する政策を実施すべき内容です。 

 

 

「・・・・皮肉屋が理解できないのは、彼らがよって立つ地面が動いたということだ。長い間、我々を疲れさせてきた陳腐な政治議論はもはや通用しない。

我々が今日問うべきなのは、政府の大小ではなく、政府が機能するか否かだ。家族が人並みの給与の仕事を見つけたり、負担できる(医療)保険や、立派な退職資金を手に入れることの助けに、政府がなるかどうかだ。

答えがイエスの場合は、その施策を前進させる。ノーならば終わりとなる。公的資金を管理する者は適切に支出し、悪弊を改め、誰からも見えるように業務を行う。それによって初めて、国民と政府の間に不可欠な信頼を回復できる。」

ブッシュアメリカのもとで荒廃したアメリカの雇用や医療福祉の分野で、今までになかった水準を目指してほしいのですが、当面は今回の不況前の水準まで戻すと言うことでしょうか。

  しかし、その根本は、新自由主義的経済路線と戦争経済からの脱却が大前提であることを政治の立脚点にすべきでだと考えます。

 

 

「・・・・・ 我々は、この遺産の番人だ。こうした原則にもう一度導かれることで、我々は、一層の努力や、国家間の一層の協力や理解が求められる新たな脅威に立ち向かうことができる。

我々は、責任ある形で、イラクをイラク国民に委ね、苦労しながらもアフガニスタンに平和を築き始めるだろう。古くからの友やかつての敵とともに、核の脅威を減らし、地球温暖化を食い止めるためたゆまず努力するだろう。」

ここで、以前からの公約通りにイラクからの撤退を表明してくれました。

しかし、「テロとの戦い」の発端となったアフガン戦争に対しては、米軍の増派も検討されるかもしれません。

他箇所でも触れられているように「イスラム世界との共存」を目指す立場からも、アフガンでは、軍事力ではなく、「交渉と対話」で平和的に、粘り強く問題の解決に力を尽くしてほしいと思います。

また、「核兵器廃絶」ではなく「核の脅威を減らし・・・」では、選挙戦で語っていた「この地球上から核兵器をなくすと言う」立場から後退した印象を免れません。

 

 

「・・・・ 我々のつぎはぎ細工の遺産は強みであって、弱みではない。我々は、キリスト教徒やイスラム教徒、ユダヤ教徒、ヒンズー教徒、それに神を信じない人による国家だ。我々は、あらゆる言語や文化で形作られ、地球上のあらゆる場所から集まっている。

 我々には、南北戦争や人種隔離の苦い経験があり、その暗い時代から出てきて、より強く、より団結するようになった。我々は信じている。古くからある憎しみはいつかなくなり、民族を隔てる線も消えると。世界が小さくなる中で、我々に共通の人間愛が現れることになると。米国が、平和な新しい時代の先駆けの役割を果たさねばならないと

 イスラム世界よ、我々は、相互理解と尊敬に基づき、新しく進む道を模索する。紛争の種をまいたり、自分たちの社会の問題を西洋のせいにしたりする世界各地の指導者よ、国民は、あなた方が何を築けるかで判断するのであって、何を破壊するかで判断するのではないことを知るべきだ。腐敗や欺き、さらには異議を唱える人を黙らせることで、権力にしがみつく者よ、あなたたちは、歴史の誤った側にいる。握ったこぶしを開くなら、我々は手をさしのべよう。

 貧しい国の人々よ、我々は誓う。農場に作物が実り、きれいな水が流れ、飢えた体に栄養を与え、乾いた心を満たすため、ともに取り組むことを。我々と同じように比較的満たされた国々よ、我々が国境の向こう側の苦悩にもはや無関心でなく、影響を考慮せず世界の資源を消費することもないと言おう。世界は変わった。だから、我々も世界と共に変わらなければならない。」

世界中の人々と宗教や人種で差別することなく、貧しさにあえぐ人々にも心を寄せるオバマ大統領の真骨頂がにじみ出ている箇所です。

 このことを誠実に実践して、世界中のあらゆる紛争を「対話と交渉」による平和的解決の道へと進めてほしいものです。

これからのアメリカの進路は、否が応でも世界

のあり方に大きな影響を及ぼします。

世界同時不況やイラク・アフガン戦争、パレスチナ問題など、そう簡単に解決することではありません。

しかし、今回の就任演説は、その解決に向かおうとする強いメッセージを感じとることが出来ました。

これからも、オバマ新大統領の繰り出す政策と行動を注目せずにはいられません。

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