08年度第2次補正予算案を衆院通過させた麻生政権に、早くも次のハードルが立ちはだかった。14日の自民党政調全体会議で、政府が近く閣議決定する「経済財政の中長期方針と10年展望」に対し、11年度からの消費税増税を前提にしていることに批判が噴出したのだ。15日に始まる09年度税制改正関連法案の党内審議も、消費税率引き上げを明記した「中期プログラム」との関係を巡って紛糾は必至。定額給付金に続き、消費税増税を巡る党内の異論が早くも表面化し、政府・与党の国会対応も厳しさを増すことになりそうだ。
10年展望は、11年度の国と地方の基礎的財政収支(プライマリーバランス)を複数の条件で試算したが、いずれも消費税率引き上げが前提だった。このため、この日の全体会議では「消費税議論は、行革や公務員制度改革とセットでなければ理解を得られない」(塩崎恭久元官房長官)などの異論が続出。中川秀直元幹事長が「今まで懸命にやってきたこと(財政再建)と全然違う」と声を荒らげ、保利耕輔政調会長に詰め寄る場面もあった。
結局、結論は15日に持ち越し。中川氏はその後、自民党衆院議員の新年会でも「この経済状況で、やるべきことをやらないで増税だけ打ち出していいのか」と政府を批判した。
さらに昨年12月に閣議決定された中期プログラムが、「経済状況を好転させることを前提に、消費税を含む税制抜本改革を11年度より実施」との道筋について、「09年度の税制改正に関する法律の付則で明らかにする」と明記したことも火種になっている。税制改正関連法案は15日の自民党財務金融部会・金融調査会合同会議で議論が始まるが、津島雄二党税調会長は14日、記者団に「(付則に)書き込む必要はない。首相に進言する」と明言。中川氏も反対する構えだ。
党政調は「部会レベルでは収められない」とみて、来週中に全体会議で議論する方針を決めたが、政府は法案の23日閣議決定を目指しており、党内調整の時間はそう多くない。
党執行部が神経をとがらせるのは、消費税は定額給付金よりも反対論が広がりやすく、法案の成否に影響しかねないためだ。
一方、麻生太郎首相は14日夜、記者団に「大いに議論するのは全然問題ない。ただ、景気対策を行ったうえで増税をお願いする。この方向で進めたいと私は考えている」と発言。河村建夫官房長官は14日の記者会見で「付則で明らかにすると閣議決定した。政府の方針は変わらない」と語った。【三沢耕平、近藤大介】============
勿論、消費税増税自体は、国の予算の組み方、予算執行のあり方、高額所得者への増税と低所得者への減税、企業の法人税課税などを含めて、国のありまでも検討すべきものです。
にもかかわらず、麻生政権は、「11年度からの消費税増税」を既定方針として政策化するものです。
今回は、麻生内閣による国民遊離の政策強行に対して、足元の自民党内部からの「叛乱」が広がっています。
渡辺善美元行革相の自民党離党は、あまり波紋を投げかけなかったようですが、やはり何かを契機に異論が噴出するのです。
国民から見放され、低支持率が加速する麻生政権では、必ずある総選挙は戦えません。
それを見越した、自民党議員から「麻生おろし」が始まっても不思議はありません。
今回の「消費税論議」も消費税そのものへの議論というよりは、増税を提起する時期の違いでしかありません。つまり、「いま、消費税は選挙に不利」だからけしからん、「少なくとも11年度増税は記載させない」ということです。
今回の反麻生の面々は、中川秀直元幹事長や塩崎恭久元官房長、渡辺氏であり、彼らは、小泉元首相の元で「小泉構造改革線」を推進してきたメンバーでしかありません。
従って、今回の「叛乱」は、新自由主義的構造改革派の巻き返しと見ることができるのではないでしょうか。
つまり、落日自民党内部の「勢力争い」でしかありません。
渡辺氏がテレビの前で叫んだ「古い自民党に戻った」は、その本心だったのかもしれません。
麻生氏にしろ、旧小泉系にしろ、自公政権が「自己融解」する過程が進行していることに変わりはありません。
まさに、かつて権勢を誇った自民党が崩壊する「歴史的過程」を見せられている今日です。
それにしても麻生自公政権の末路には、鴻池官房副長官のスキャンダルが出てきては、もうまったく救いようがなくなりました。
麻生首相に引導が渡されたような気がしてなりません。==================
「議員宿舎に女性」報道 民主、鴻池副長官に辞任要求
(2009年1月14日 朝日新聞)
民主党の鳩山由紀夫幹事長は14日の党「次の内閣」の会合で、鴻池官房副長官に関する週刊誌報道を取り上げ、「大きなスキャンダルが発生した。
このままではおられないだろう。今のうちに早くおやめになったほうがいい。人間、様々な行動があろうと思うが、しっかりとした責任をとることが大事だ」と述べ、副長官辞任を求めた。
鳩山氏が指摘したのは15日発売の「週刊新潮」の記事。昨年12月以降、既婚女性が参院議員宿舎(東京・麹町)に鴻池氏を訪ね、宿泊を重ねていたとしている。記事中で女性は訪問自体は認めたが、鴻池氏の部屋への宿泊は否定している。
議員宿舎は原則として議員本人と家族の居住しか認められていないため、民主党は追及する方針だ。
これに対し、麻生首相は14日、記者団に対し、「詳しく知りません。ただ、議員宿舎に人が入るのはおかしくないと思う。週刊誌の情報をうのみにするわけにはいかない」と述べた。
河村官房長官は記者会見で、「まだ見ていないから、何とも申し上げようがない。雑誌が出た時点で、改めて事実関係を伺いましょうということになっている」と述べた。
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