イスラエル軍のガザ攻撃一時停止、開始から数分で崩壊
エルサレム(CNN)
イスラエルは7日、イスラム原理主義組織ハマスが実効支配するパレスチナ自治区ガザへの攻撃を、住民への人道物資搬入を目的に1日3時間中断すると発表したが、開始から数分で崩壊した。
一時攻撃停止の開始はこの日午後1時に設定されたが、その数分後にイスラエル軍が過激派を攻撃した。イスラエル国防省のスポークスマンは、これに先立つ午後1時直後、過激派が同軍を標的に攻撃したと主張した。 数時間後、イスラエル軍はガザ南部ラファの住民に避難勧告を出したうえで、地上侵攻と空爆を実施した。
死傷者が出たかは不明。同軍のガザ攻撃はこれで12日目。イスラエルは、ハマスがエジプトから地下トンネルでラファに武器を密輸していると認識にあり、武器密輸ルートの壊滅を軍事作戦目標の1つに挙げている。
パレスチナ医療関係筋によると、昨年12月27日にイスラエル軍がガザ攻撃を開始して以来、パレスチナ側の死者は少なくとも680人、負傷者は3000人に増加した。国連人道問題調整事務所は(UNOCHA)は、
死者の3分の1前後、負傷者の45%が女性や子どもだとしている。イスラエル側の死者は兵士7人と民間人3人。
ほっとしたのも束の間・・・・「停戦」後わずか数分でイスラエルからの攻撃が再開されました。
パレスチナ側とイスラエル側の死者・負傷者の数は、比較にならぬほど圧倒的にガザ地区パレスチナ人に犠牲が強いられています。
最近の報告では、イスラエル軍により、「劣化ウラン弾」に加えて、「白リン弾」に使用が報告されています。
「白リン弾」は、本来、煙幕としてのみ使用されてきましたが、イラク戦争でアメリカが使用したように、その高熱作用で人間を「骨の髄まで」焼き尽くす兵器なのです。
しかも、それが被服に付着しただけで、白リンのい酸化作用により燃え続けると言う性質のあるのです。
「劣化ウラン弾」で、強力な破壊作用と長期にわたる生体被害を持続されながら、「白リン弾」で、その場で生体を焼き尽くそうとするイスラエル軍の所業を許すことはできません。
以下に、札幌の本田氏からの「白リン弾」に関するドイツの報道メディアを代表する週刊誌である「シュピーゲル」誌の翻訳を転載しますのでご参照下さい。
札幌の本田です。ドイツの報道メディアを代表する週刊誌である「シュピーゲル」誌のインターネットサイト(Spiegel Online)で、イスラエルがガザ地区に対して白燐弾を使用していることが報道されています。写真も6枚掲載されており、ドイツ語が読めなくても様子がわかります。
大型の自走榴弾砲で白燐弾を発射している瞬間の写真もあり、単なる小型の信号弾のようなものではなく、本格的な砲弾であることがわかります。以下に記事の一部を和訳してみました。転送可。
http://www.spiegel.de/wissenschaft/mensch/0,1518,599555,00.html
「発煙弾の使用でイスラエル軍への非難強まる」(本田宏訳)
「シュピーゲル・オンライン 2009年1月6日、午前6時51分 マルクス・ベッカー記者」
「イスラエルはガザ地区でリン弾を使用していると批判されている。ジュネーヴ条約は煙幕を張る目的でのみ、リン弾の使用を認めている。これに対し、人口密度の高い地域での使用は、爆発が重度の火傷を引き起こしうるため、意見が分かれている」。
「ハンブルク及びアシュケロン発―それはもともと、イラクにおける米英軍による広報活動の数ある失敗の一つにすぎなかった。米英軍が現地反乱勢力殺害のため意図的に白リンを使用したという噂が流れたとき、連合軍はまず否定した。防御的に煙幕を張り、また目標を照らすために使用したと主張したのである。しかし後になって噂が本当だったことを米英軍は認めざるをえなくなった。国際的な怒りは大きく、インターネット上には悲惨な火傷や焼け焦げた人間の写真が流出した」。
「今、この批判の多い弾薬が再びニュースになっている。『イスラエルはリン弾でガザに火の雨を降らせている』とイギリスの新聞「The Times」は見出しをつけた。通信社発の多数の写真はこれを実証しているように見える。これらの写真は、砲弾が空中で爆発して白熱する破片を放出し、地上へ落下する過程で厚い煙の幕を残す様子を示している。こうした写真は、イスラエルが保有していることが知られ、最近では2006年にレバノン戦争で使用したリン弾に、特徴的である。リンが生み出す厚い煙の壁は、進撃する部隊を防御するものとされている」。(中略)
「イスラエル軍の広報官は、煙幕にどのような物質が使われているかを明らかにしようとはしない。シュピーゲル・オンラインからの照会に対しては、『イスラエル軍の戦闘部隊は国際法を遵守して行動している。これには兵器や弾薬の使用も含まれる』とだけ回答してきた」。
「法的状況がどうあれ、人口密度の高いガザ地区へのリン弾使用は、イスラエルの行動への批判を一層強めかねない。なぜなら、この物質は非常に危険だからだ。リンは酸素と触れると、一瞬のうちに着火し、摂氏約1300度に達する。白リン弾は第二次世界大戦時にもドイツの都市への爆撃に使用された。ゴムと混合したリンは、粘着状の塊となり、一度着火すると、水で消火することができず、犠牲者の体につきまとい、ひどい傷を負わせる」
「発煙弾としても白リンは決して無害ではない。白い煙と接触した人は、重度の火傷を負う。また吸い込むと、リンは気道を損傷する。リンへの接触は目や肝臓、心臓、腎臓、骨にも害を及ぼす。最もひどいのは皮膚と組織への接触である。リンの粒子が完全に消滅するか、あるいは骨に達するまで、止まらないからだ。燃焼は水で抑えることはできるが、リンが乾くと、再び自然発火する可能性がある」。
「火傷には熱火傷のほか、化学火傷もある。これは例えば水との接触によってリン酸が皮膚に生じるような場合である。白リンは毒性も高い。致死量はわずか50ミリグラムだが、死はゆっくりと、しばしば5日~10日後に訪れる。これは毒が蛋白質や炭水化物の合成を阻害するためだ」。
「ジュネーヴ条約によると発煙弾としての白リン使用は許容されているとされるが、『いずれにせよ、その使用は批判されている』と、生物・化学兵器管理のための組織であるサンシャイン・プロジェクトのヤン・ファン・アーケンは見ている。『白リンはそれ自体が残虐な兵器であり』、その効果は化学兵器に匹敵するという。また、空中で爆発する砲弾の写真は、ガザ地区に対するリン使用が、決してジュネーヴ条約に忠実にあることを実証しているわけではない。『どれだけの砲弾が地上で爆発しているか、誰にもわからない。二枚の写真はどのような機能に使われているのかについて、何も語っていない』と、ファン・アーケンは言う」。
Hiroshi Honda 本田宏
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海賊に武器使用容認へ 政府の自衛隊派遣新法案
(2009年1月8日3時10分 朝日新聞)
政府が今国会に提出予定の海賊対策の新法案で、これまで正当防衛などに限られてきた自衛隊の海外派遣の際の武器使用基準を緩和し、初めて海賊を取り締まる目的のために武器使用を認めることを検討していることがわかった。憲法が禁じる海外での武力行使に道を開くとの批判も出そうだ。
政府が与党側に示した概要によると、新法の名称は「海賊行為への対処等に関する法律案(仮称)」。政府がソマリア沖の海賊対策に海上自衛隊を派遣するため検討を進めてきた結果、「外国船舶や外国人船員に対する海賊行為に対しても、国内法上、我が国が自ら措置を講じ得ることが必要」として、外国船舶も保護することを表明。海賊行為の抑止・取り締まりに関する検討事項として「任務遂行に必要な武器使用などの権限」が明記された。
海外に派遣された自衛隊が武器を使用できるのは、国連平和維持活動(PKO)協力法やインド洋でのテロ対策特措法、イラク復興支援特措法では、原則として正当防衛・緊急避難などの例外的なケースに限られていた。
海賊対策で武器使用が認められれば、自衛隊の艦艇が攻撃を受けていなくても、相手の船をとめるためにエンジンなどの船体を撃つことや乗組員に危害を加えることもできるようになる。 政府は相手が国ではなく海賊であれば、武器を使用しても憲法が禁じる武力行使にはあたらないという見解をまとめている。しかし、海賊対策とはいえ、武器使用基準を緩和すれば、今後、自衛隊を随時、海外に派遣できるようにする恒久法(一般法)の議論などにも影響を与えそうだ。
(2009/01/08 日経新聞)
与党は7日、アフリカ・ソマリア沖での海賊対策を巡るプロジェクトチーム(PT)の初会合を9日に開く方針を決めた。政府は新法制定までの「つなぎ」として、年度内にも現行法で海上自衛隊の護衛艦を派遣する方向だ。公明党も派遣を容認する姿勢に傾きつつあるが、海賊の逮捕権限や武器使用基準をどうするかなど詰めるべき課題は多い。
麻生政権の狙いは、「海賊対策」を口実にした、「自衛隊による海外での武器使用の既成事実」を作ることが明らかになりつつあります。
そもそも、「海賊対策」は、第一義的に海上保安庁が行う警察権の範囲であることが、捨象されて、一足飛びに海上自衛隊の派遣を前提に議論を出発させようとしているのです。
これまで、海外での武力行使は、曲がりなりにも「正当防衛」に限られていましたが、今回は、他国に船舶を守るということで、『先制攻撃』的武器使用になる可能性が少なくありません。
これまで、政府は、日本の軍隊である自衛隊をPKOやPKFで穏やか?に海外に出し、イラクやアフガン関連でインド洋へ派遣してアメリカ軍を支援してきました。
そして、今度は、「海賊対策」を口実に、海外での自衛隊武器使用を公式に実施させようとしているのです。 これこそ、海外での戦争・戦闘行動を自衛隊に保障しようとするものではないでしょうか。 自衛隊派兵の前に、マラッカ海峡で実績のある海上保安庁による警察権行使を真剣に検討すべきです。固定リンク | コメント (0) | トラックバック (0)
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