不毛な流血の惨事が再び繰り返された。 イスラエル軍がパレスチナ自治区ガザに連日、激しい空爆を続け、多くの犠牲者が出ている。 ガザを実効支配するイスラム原理主義組織ハマスの治安関係施設などを標的にした攻撃だが、死者は子供を含む一般市民に広がっている。
被害をこれ以上拡大してはならない。イスラエル、ハマス双方に軍事行動の自制を強く求める。
イスラエルとハマスは今年六月、エジプトの仲介で半年間の停戦で合意した。これまで平穏だったパレスチナ情勢がここにきてなぜ、最悪の事態にまで発展したのか。 最大の理由は、双方の停戦合意が十九日で期限切れとなり、ハマスがイスラエル南部に向けてロケット弾攻撃を激化させたからだ。
イスラエルがガザへの物流を厳しく制限し、食料や医療品の流入が滞るなど非人道的な状況が生まれていることが背景にある。
イスラエル側にも多数の死傷者が出ていることを考えれば、ハマスの攻撃は許されるものではない。
だが、その報復措置と主張するイスラエルの空爆は、自衛の域を超えた過剰攻撃と言わざるを得ない。
イスラエルがこの時期にこうした空爆に踏み切ったのは、国内事情抜きには考えにくい。 来年二月の総選挙を控え、連立与党の劣勢が伝えられている。国内で高まるハマスへの弱腰批判を払拭(ふっしょく)する狙いがあったと言えよう。
一方、パレスチナ側も、ヨルダン川西岸を穏健派ファタハが、ガザ地区をハマスが実効支配する分裂状態に陥っている。イスラエル、パレスチナ双方の政治体制の不安定化が和平を遠ざけているのは残念だ。 イスラエルの後ろ盾でもある米国は来年一月のオバマ政権発足まで和平の仲介は難しい。今回の軍事行動は、それを見越した米新政権へのけん制との見方もある。 しかし、事態はイスラエルのバラク国防相がハマスとの全面戦争を宣言するまでに緊迫している。
中東諸国などでつくるアラブ連盟は三十一日に外相会議、一月二日に緊急首脳会議を開き、対応策を協議する見通しだ。米国も政権移行期とはいえ、和平に向けた仲介努力に全力を挙げるべきだ。
イスラエルは今年、建国六十周年を迎えた。五月にはシリアとの和平交渉が八年ぶりに再開され、レバノン南部を拠点とするシーア派組織ヒズボラとの捕虜交換の交渉も進められてきた。
被害がこれ以上拡大すれば、これまで積み上げてきた地道な取り組みが無に帰すことになる。================
イスラエルによるガザ地区への空爆か開始されてからすでに380名の市民が殺害されています。
これまでの歴史的な経過の中で、根本的な解決が困難な中でも、ハマスのロケット攻撃とともに、イスラエルからの無差別とも思われる市民への空爆は許されるものではありません。
空爆の下では、子供たちや女性など一般市民の犠牲が拡大し、また、病院施設なども破壊され、人間そのものが破壊されています。
こうした市民をも含めた「無差別殺傷」は、どんなに戦乱が激しくなろうとも回避されるべきではないでしょうか。第二次世界大戦以来でさも数々の「無差別攻撃」が繰り返されてきました。
欧州でのスペイン「ゲルニカ」をはじめ数多くの都市空爆、日中戦争での日本軍による多数の無差別攻撃、そして、アメリカによる広島・長崎への原爆投下・・・。
大戦後、ベトナムや中東のイラク・パレスチナでも「無差別殺戮」が繰り返されています。
今回のイスラエルによるガザ攻撃も市民をも含めた「無差別殺戮」もこれまでと同様に認めることはできません。
ハマスとイスラエルに対し、ともに即時の停戦を求めるものです。
以下、京都大学の岡 真理さん経由で伝えられたパレスチナ現地のレポートを転送いたします。>
京都の岡です。
>> ガザのアブデルワーヘド教授のメール、転送します。
今のところ無事だが・・
>> 私も家族も無事だが、緊張が続き疲労している。自家用発電機のトラブルのせいで、依然、電気なしの状態。
2時間前、隣接するビルがヘリから小規模なロケット砲で攻撃された。標的は7階のアパート。私のアパートは4階だ。それから、通りの向かいにあるビルの5階のアパートも攻撃された。耐え難い状況だ。
住民は正真正銘のパニックに襲われている!昨晩、F16型戦闘機がアル=アクサー衛星放送局を攻撃した。同局は粉々になり、周囲のビルも多くが居住不可能になってしまった!ビルの持ち主も住人たちもよそへ移らなければならない!
シファー病院の向かいにある小さなモスクも粉々になり、その攻撃のせいで周りの住宅も深刻な被害を受けた。私の友人の家もその一つだ。何が起きたのか、言葉では言い表せないと!
>> 彼は言う。彼の家は重篤な被害に見舞われた。56歳になる姉は重傷を負った!さらに英国の委任統治時代に英軍が建設した庁舎(アル=サライヤ)もやられた。標的になったのは刑務所だった。収容されているのは政治犯や一般の囚人だというのに!
メディアは死者280名と報道しているが、シファー病院で医師をしている友人の一人は、死者は約500名に達し、負傷者も1000人以上にのぼるという!
ラファの国境地帯でも攻撃はエスカレートしている。トンネルを破壊するための作戦が展開されているのだ。何百人ものパレスチナ人が怒涛のようにエジプト国境に徒歩で押しよせているが、エジプト人官憲の発砲に遭って、誰もエジプト側に入れないでいる。
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> 数分前、複数の地点を狙ってまた空襲があった。死傷者多数。うちの窓ガラスも砕け散った。税関事務所と入国管理事務所も先刻、破壊された。飛行機やヘリがまだ上空で作戦を継続中。
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> 破壊F16型戦闘機がガザ最大の、公安関係のビルを破壊した。アラファトの身辺警護のためにEUが建設した一群のビルだ。4発のミサイルを受けてビルは粉々になった。各地の警察署も攻撃され、今日、すべて破壊された。230もの地点がイスラエル軍用機の標的になっているという話だ。今日の攻撃で、子どもを含む大勢の民間人が死傷した。ラファの国境地帯ではパレスチナ人が一人射殺された。さらに発砲があり、エジプト人官憲が一人撃ち殺された。国境の状況も悲惨だ。イスラエルによる地上攻撃もありうる!
なお、 東京では、今日午後4時からイスラエル大使館へ抗議の申し入れを行うそうです。
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