対海賊、海自派遣の検討指示 首相、防衛相に

20081226日 朝日新聞)

 麻生首相は26日、アフリカ東部・ソマリア沖の海賊対策として海上自衛隊の艦艇を派遣するため、浜田防衛相に自衛隊法に基づく海上警備行動の発令を含めた具体的な対応を検討するよう指示した。

  防衛省は海上警備行動の発令による海自護衛艦の派遣の可能性を探るほか、政府が来年の通常国会に提出予定の外国商船の保護も含めた海賊対策新法(一般法)に基づく具体的対応を検討する。

  首相は同日の閣僚懇談会で「自衛隊が海賊対策に早急に対応できるよう、防衛相に検討作業をさらに加速するよう指示した。関係大臣も連携してもらいたい」と述べた。

  ただ浜田氏は記者会見で、海上警備行動の発令については「日本国籍の船だけ(守る)ということで本当に国際協調の面からいいのか」と述べ、慎重な姿勢を見せた。

  与党は新法について海賊対策のプロジェクトチーム(PT)を立ち上げ、具体的な検討に入る方向。だが海賊対策での海上警備行動の発令は前例がなく、公明党から慎重論が出ている。(山田明宏) ============

防衛大臣でさえしり込みしているソマリアへの海上自衛隊の派遣なのに、麻生首相は、いかにも自分が命令している格好をつけて、指示している始末です。

そもそも、ソマリア海賊は、国境を越えた『国際犯罪』です。

戦争ではありませんので、一義的には、コーストガード(日本では海上保安庁)の仕事の範囲です。

犯罪への捜査方法も得意とは言いがたい軍事組織である自衛隊よりも警察組織である海上保安庁のほうが「海賊対策」に適切ではないでしょうか。

EUなど、他国からのかかわりが『軍事組織』だからといって、日本も自衛隊の海外派兵となるのはいかにも短絡的な考え方です。

現在は、ハイテクを装備する海賊とのことですが、イエメンのコーストガードを中心に海賊対策を立てるのをまず第一義とすべきなのです。

以前、マラッカ海峡で多発していた海賊に対して、インドネシアのコーストガードや海軍へ日本の海上保安庁が指導・援助を行い大きな成果を得た実績があるのです。

そして、根本的には、「ソマリア海賊」が発生するソマリアの国情そのものを解決するために、日本は、その課題を発信し行動を起こすべきではないでしょうか。

にもかかわらず、海上自衛隊の海外派兵を進める麻生首相の意図は、何かの口実を設けて、自衛他の海外派兵の実績つくりに利用しょうとする意図がありありです。

後で覆されそうな麻生首相のまったく「軽い指示」とはいえ、自衛隊の海外派兵をさせないために国民的な監視が大切です。

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海自派遣にハードル=与党内調整に時間も

 アフリカ・ソマリア沖の海賊対策で、麻生太郎首相が浜田靖一防衛相に対し、海上自衛隊派遣の検討を指示したことを受け、防衛省は海上警備行動発令に向けた作業を始めた。ただ、海上警備行動に基づく派遣は活動に制約があり、ハードルも低くない。
 ソマリア沖での海賊対策では、国連安保理で6月に「協力国があらゆる必要な措置をとる」との決議が採択された。日本は米英仏などと共同提案国に名を連ねた上、同海域では日本企業が運航するタンカーも多く、外務省は「艦船を派遣しなければ国際的な評価を下げる」(幹部)と危惧(きぐ)していた。
 ただ、実際に部隊を派遣する防衛省は慎重だ。自衛隊法が定める海上警備行動は、日本人の人命と財産を守るのが目的で、日本人の乗員がいない外国船籍への海賊行為は取り締まることができない。防衛省幹部は「現行法での派遣は日本の国益にかなっても、国際貢献にはならない」と指摘する。
 武器使用基準も課題だ。海上警備行動の際は警察官職務執行法を準用し、海賊が使ったのと同程度の武器で対抗することが認められている。しかし、同法は拳銃や機関銃程度の武器を想定。「相手がロケットランチャーを使えば、同じような武器で応射していいのか」(海自幹部)、政府・与党内でも論議を呼びそうだ。
 そもそも海上警備行動は、日本近海での活動を想定しており、アフリカで適用することへの異論もある。公明党幹部は「法解釈上可能だとしても、ソマリア沖まで範囲を広げるのは無理がある」と疑問を呈した。
 海自艦派遣は「検討が順調に進めば、2カ月前後で準備が整う」(防衛省幹部)見通しだが、公明党との調整は難航も予想される。(了)
2008/12/26-20:37 時事通信)

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 千葉・銚子の市立病院休止、市長のリコール求め署名提出

 

 千葉県銚子市の市立総合病院を休止したのは公約に反するとして、市民グループ「『何とかしよう銚子市政』市民の会」(茂木薫代表)が26日、岡野俊昭市長(62)の解職を求める市民2万5945人分の署名を市選管に提出した。

 

 署名数は、解職請求(リコール)に必要な有権者数の3分の1を上回っており、来年3月頃に解職の是非を問う住民投票が行われる見通しとなった。

 

 市役所を訪れた茂木代表は報道陣に、「多くの署名が集まったことは、病院存続を願う市民の思いを無視した市長への怒りだ」と語った。一方、岡野市長は「公設民営の病院再開に向けて医療事業者を募集しているところで、辞めるつもりはない」と話している。

 

200812261241  読売新聞)

­­­­­­

全国的に公立病院の赤字経営が「問題」になり、総務省の「公立病院改革ガイドライン」に誘導されるように、診療所化や規模縮小の流れになっています。

 

そうした中でも、千葉県銚子市の市立総合病院の休止問題は、地域に相当な波紋を投げかけていました。

 

医師不足と診療報酬の引き下げ、地方交付税の減額などの「自治体病院の三重苦」が病院経営を困難に陥れていることは、周知の事実です。

 

こうした背景を十分検討せず、少なからぬ住民の反対を押し切って「休止」を宣言・実施した岡野俊昭市長へ銚子市民の批判が高まることは、理解できることです。

 

地域医療は、独断・専行する行政だけのものでなく、そこで働く医療従事者や患者である地域住民の方々の意見を十分尊重して成立するものです。

 

銚子市と岡野市長は、もっと謙虚に医療従事者や住民と意見と交わすべきではなかったでしょうか。

 

現在、総務省の「公立病院改革ガイドライン」でさえ絶対的なものではなく、今後路線変更があり得る現在、この銚子市も地域医療をどう守るのかと言う観点から仕切り直すべきなのでしょう。

 

何でも安易に、現時点での経営困難を規模縮小や診療所化、「公設民営化」などに走らず、「地域住民の健康を守る」という地方自治体の原点に立ち返ることも重要です。

 

今度の「市長リコール」がその出発点になることを期待致します。

 

以下の、CBのレポートも参考になりました。
「医師増やし、公立病院を守れ」、千葉で運動広がる

 医師不足や地方財政の悪化で公立病院の廃止・縮小が相次ぐ中、千葉県では、地域医療と公立病院を守るための住民運動が各地で進められている。1223日には、松戸市の「地域医療を充実させる会(準備会)」が、医師不足の解決や地域医療の充実をテーマにした学習会を開いた。今年9月に結成した住民運動のネットワーク「地域医療と公立病院を守る県民連絡会」が千葉県の医療情勢を報告し、「『医師を増やして公立病院を守れ』という世論と運動を地域から全県、そして全国へと広げることが求められている。住民が動けば、政治(政府)を動かせる」と運動の意義を訴えた。

 学習会では、同連絡会事務局の小関厚さんが講師を務め、10地域で取り組まれている住民運動を紹介した。特に、公約に反して市立総合病院を休止した岡野俊昭・銚子市長の解職請求(リコール)に取り組んでいる「何とかしよう銚子市政・市民の会」の活動を挙げ、「『市民の会』は、本請求に必要な有権者の3分の1を大きく上回る署名を集めている。市民は、公立病院の役割を投げ出した市長にノーを突き付けた。病院問題が市政の在り方を問う課題になっており、市民の取り組みは画期的だ」と指摘した。

 県内各地で公立病院の存続が危うくなっていることについて、小関さんは「千葉県で最初に公立病院の崩壊が顕在化したのは、『山武地域』だ。ここでは、医師が半減し、県立東金病院が救急などを休止したため、同病院まで車で5分の住民が倒れた際、他の地域を含め14回も受け入れを拒否されて亡くなった。今年、東京で同様の事態が発生して社会問題化したが、山武地域では数年前に既に救急受け入れ不能の問題が起きている。しかも状況は改善していない。救急不能は千葉市などの都市部でもあり、全県に広がっている」と訴えた。

 また、「地方自治体が運営する公立病院の経営改革を促す」として国が示している「公立病院改革ガイドライン」について、小関さんは「過去3年の病床利用率が70%未満の場合には診療所にすることなど、公立病院の強制的な『リストラ』だ。県内に25ある公立病院の7割が対象になると見られ、このままでは地域から公立病院がなくなってしまう」との問題点を挙げた。

 千葉県の医療や公立病院をめぐる情勢を踏まえ、小関さんは「公立病院は、救命救急、へき地、災害、感染症など民間ではできない『政策医療』を担ってきた。にもかかわらず、公立病院は経営難に追い込まれている。今ほど医療提供体制が問題となった時代はなく、その原因である国の医療費削減や『医療改革』をストップさせて、医師を増やし、公立病院を再建、充実させることが国民の医療に対する願いにこたえる施策だ。県内各地で地域医療の崩壊に待ったをかける住民の運動が始まっており、世論や運動を広げることで国を動かすことは可能だ」と強調した。

 学習会では、伊藤余一郎・松戸市議(共産)が、松戸市立病院の移転・建て替え問題を報告した。
更新:2008/12/24 11:45   キャリアブレイン) 

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