歴史認識に関する政府見解を否定する論文を発表して更迭された田母神俊雄前航空幕僚長(60)が1日、都内の日本外国特派員協会で講演した。質疑で英メディアの記者から「1945年の時点で日本が原子爆弾を保有し、軍の指揮官だったら使用したか」と問われた田母神氏は「(米国に)やられれば、やるんじゃないかなと思う」と答え、「核を持つ意思を示しただけで抑止力は高まる」とも主張した。
日本は唯一の被爆国として非核3原則を堅持しているだけに、前空自トップの田母神氏が核武装を求め、仮定の話とはいえ、核による「報復」にまで言及したことは、新たな波紋を広げそうだ。 講演で田母神氏は、植民地支配に関する歴史認識や集団的自衛権の行使容認、憲法改正を求める持論をあらためて展開。
日本国憲法上、禁止されている「集団的自衛権」行使や他国との戦争行使を堂々?と叫び、「憲法改正」を主張する田母神俊雄前航空幕僚長が、今度は核兵器保持と使用を声高に語り始めました。
去る30日(日)の午後、読売テレビで放映されていた「たかじんのどこまで言って委員会」に陸上自衛隊元中部方面総監の松島悠佐氏、海上自衛隊元海将補の川村純彦氏らと共に出演した田母神俊雄氏は、そこでも自衛隊の武力・実力行使を主張していました。
さて、例の「論文」とは言えない「随筆?」程度の文章で主張しているは、「戦前に侵略はなかった」「戦争は、罠にはめられた結果だ」「悪い国だったら自衛隊は国を守る気持ちになれない」・・・・など。
「侵略はなかった」など、中学生程度の認識もない田母神氏です。
これまでの歴史から学び取る姿勢と思考力が決定的に欠落していると言わざるを得ません。
また「日本は悪い国・・・・」は、過去の一時期、侵略戦争という「過ち」をおかした歴史的事実の反省に基づいて、現在と未来へ日本を建設してゆくという国家進路をどうして「守る値のない日本」になるのでしょうか。
さらに、核武装問題でも「非核三原則はナンセンス」、「核兵器を保持して、周辺国に核兵器使用可能の姿勢を見せることが核攻撃から日本を守る」などと言う「古くさい陳腐な核抑止論」に終止していました。
最大の核保有国であるアメリカの次期大統領のオバマ氏が、これまでの選挙公約でも「核兵器廃絶」を具体的政治日程に載せる時代になっているのにです。
なんと時代遅れな、頭の固い、「皇国史観」にとらわれた田母神氏なのでしょうか。
「核兵器」を脅しや報復にまで使うのではなく、核兵器そのものを世界中から廃絶してゆくことこそ、世界の平和を確立し、人類を核から守ることができるのです。
すでに、南半球太平洋地域や東南アジアなどでは、非核兵器地帯が実際に施行されている時代です。
非核国日本が中心になり、中国やロシア、北朝鮮などに働きかけて「北東アジア非核兵器地帯構想」(土山秀夫元長崎大学学長)建設へ向かうことが大切ではないでしょうか。
こうした、基本的な議論をなおざりにする田母神氏は、自衛隊の幹部としての能力はもとより、知性も教養もない「戦場に思いをはせる粗暴な昔の一軍人」の様です。
しかし、彼が声高に叫んだ内容は、憲法擁護の世論が増えつつある現在、追いつめられてきた「皇国史観の靖国派」が、主張している内容でもあります。
決して、放置しておく訳にはいきません。
先のTV番組になかで、「田母神さんこそ外務大臣へ・・・」などという意見が出かかりましたが、評論家の三宅久之さんから「田母神さんのような頭の悪い人は外務大臣はダメ!!!」一喝されていました。
さて、こうした中で政府・防衛省は、統合幕僚学校での講座「歴史観・国家観」を廃止する検討にはいりました。
これ自身当たり前のことです。自衛隊が国家機関として、文民統制下にある限り、日本国憲法に基づいての様々な教育が行われるべきなのです。
「歴史観」講座の廃止も視野に 防衛省
(12/01 北海道新聞)
防衛省は、侵略戦争を正当化する論文を発表して更迭された田母神(たもがみ)俊雄前航空幕僚長が統合幕僚学校長時代に新設した講座「歴史観・国家観」について廃止も視野に見直しの検討に入った。政府見解と異なる歴史観を教えるのはシビリアンコントロール(文民統制)の観点から問題と判断したもので、早ければ年内にも結論を出す。
同講座は二〇〇三年度に設置され、これまで幹部自衛官約三百九十人が受講。目的を「わが国の歴史等に関する本質について理解させる」としている。
しかし講師に「新しい歴史教科書をつくる会」の福地惇副会長(大正大教授)と高森明勅(あきのり)理事(日本文化総合研究所代表)の二人も選ばれていたことが判明。「つくる会」は日本の侵略戦争や植民地支配への反省や謝罪などを「自虐的」などと批判しており、福地氏は日中戦争前に中国大陸で日中双方が軍事衝突した上海事変について「シナ側が企てた戦争挑発の軍事行動」などと講義した。
講師は統幕学校長が選定しており、田母神氏の後任で、昨年七月から今年三月まで学校長だった外薗(ほかぞの)健一朗空幕長は「今考えると、ややバランスを欠いた」と釈明。
防衛省は当初、講師の人選や教育内容を見直す方向で検討していたが、省内から「偏向した歴史観を根づかせる『田母神学校』と批判されても仕方ない」(幹部)と講座の廃止を求める声が浮上した。
また浜田靖一防衛相は二十八日の記者会見で同学校の運営全体についてチェック体制の強化に乗り出す考えを示した。
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