(12月31日 読売新聞)
「派遣切り」や「雇い止め」で職と住まいを失った人たちの生活相談に乗ったり、住居をあっせんしたりする「年越し派遣村」が31日、東京・千代田区の日比谷公園で開村し、130人以上が「村」の中で暖をとった。
同村は、全労連などの労働組合や日本労働弁護団の有志、NPO法人など、約20団体で構成される実行委員会の主催。来場した元派遣社員らは、主催者が用意した銭湯代で近くの銭湯の湯船につかったり、もち入りの年越しそばを食べたりした。
着替えなどを詰めたショルダーバッグを背負って会場に来た元派遣社員の男性(31)は、9月末で寮付きの仕事を中途解約されたという。10月からは日雇い派遣で生活費を稼ぐ一方、ネットカフェなどで寝泊まりしてきたといい、「ここに来なければ野宿していた。本当にありがたい」と、ボランティアが作ったおにぎりをおいしそうにほおばっていた。
一方、ボランティアとして来場者に衣類を配っていた兵庫県西宮市の大学院生、川元みゆきさん(23)は「いても立ってもいられずにここに来た。社会に出れば、いつ自分も同じ目に遭うかわからない。少しでも何かの役に立てば」と話していた。
派遣村は5日朝まで。問い合わせは年越し派遣村の臨時電話(090・3499・5244)へ。===========
「派遣切り・雇い止め」で職・住を同時に失った人たちが、どのように今日の大晦日とお正月を過ごすのか心配でした。
以前から湯浅誠さんが言われていたように、東京・日比谷公園に「派遣村」が解説されました。
世の中が「休業期間」に入る年末年始は、職・住を確保できない人々にとっては、それこそ「生きる延びることが出来るか、否か」の厳しい期間です。
そんな中、わずかなりとはいえ「派遣村」で救出されることができれば、その人にとってはどんなに助かることか・・・・・。
しかし、こうした事態を招く原因となった雇用政策をとってきた歴代自公政権や企業経営者たちは、どんな態度をとっているのか!!
来年こそは、景気回復と雇用安定を獲得する年にしたいものです。
さて、今夜のテレビ朝日「朝まで生討論」に自立支援サポート組織「もやい」、反貧困ネットワーク事務局長の湯浅誠氏が出演します。
彼の生の声で「派遣切り」の実態とその解決への道筋を学ぶことができるのではないでしょうか。
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不毛な流血の惨事が再び繰り返された。 イスラエル軍がパレスチナ自治区ガザに連日、激しい空爆を続け、多くの犠牲者が出ている。 ガザを実効支配するイスラム原理主義組織ハマスの治安関係施設などを標的にした攻撃だが、死者は子供を含む一般市民に広がっている。
被害をこれ以上拡大してはならない。イスラエル、ハマス双方に軍事行動の自制を強く求める。
イスラエルとハマスは今年六月、エジプトの仲介で半年間の停戦で合意した。これまで平穏だったパレスチナ情勢がここにきてなぜ、最悪の事態にまで発展したのか。 最大の理由は、双方の停戦合意が十九日で期限切れとなり、ハマスがイスラエル南部に向けてロケット弾攻撃を激化させたからだ。
イスラエルがガザへの物流を厳しく制限し、食料や医療品の流入が滞るなど非人道的な状況が生まれていることが背景にある。
イスラエル側にも多数の死傷者が出ていることを考えれば、ハマスの攻撃は許されるものではない。
だが、その報復措置と主張するイスラエルの空爆は、自衛の域を超えた過剰攻撃と言わざるを得ない。
イスラエルがこの時期にこうした空爆に踏み切ったのは、国内事情抜きには考えにくい。 来年二月の総選挙を控え、連立与党の劣勢が伝えられている。国内で高まるハマスへの弱腰批判を払拭(ふっしょく)する狙いがあったと言えよう。
一方、パレスチナ側も、ヨルダン川西岸を穏健派ファタハが、ガザ地区をハマスが実効支配する分裂状態に陥っている。イスラエル、パレスチナ双方の政治体制の不安定化が和平を遠ざけているのは残念だ。 イスラエルの後ろ盾でもある米国は来年一月のオバマ政権発足まで和平の仲介は難しい。今回の軍事行動は、それを見越した米新政権へのけん制との見方もある。 しかし、事態はイスラエルのバラク国防相がハマスとの全面戦争を宣言するまでに緊迫している。
中東諸国などでつくるアラブ連盟は三十一日に外相会議、一月二日に緊急首脳会議を開き、対応策を協議する見通しだ。米国も政権移行期とはいえ、和平に向けた仲介努力に全力を挙げるべきだ。
イスラエルは今年、建国六十周年を迎えた。五月にはシリアとの和平交渉が八年ぶりに再開され、レバノン南部を拠点とするシーア派組織ヒズボラとの捕虜交換の交渉も進められてきた。
被害がこれ以上拡大すれば、これまで積み上げてきた地道な取り組みが無に帰すことになる。================
イスラエルによるガザ地区への空爆か開始されてからすでに380名の市民が殺害されています。
これまでの歴史的な経過の中で、根本的な解決が困難な中でも、ハマスのロケット攻撃とともに、イスラエルからの無差別とも思われる市民への空爆は許されるものではありません。
空爆の下では、子供たちや女性など一般市民の犠牲が拡大し、また、病院施設なども破壊され、人間そのものが破壊されています。
こうした市民をも含めた「無差別殺傷」は、どんなに戦乱が激しくなろうとも回避されるべきではないでしょうか。第二次世界大戦以来でさも数々の「無差別攻撃」が繰り返されてきました。
欧州でのスペイン「ゲルニカ」をはじめ数多くの都市空爆、日中戦争での日本軍による多数の無差別攻撃、そして、アメリカによる広島・長崎への原爆投下・・・。
大戦後、ベトナムや中東のイラク・パレスチナでも「無差別殺戮」が繰り返されています。
今回のイスラエルによるガザ攻撃も市民をも含めた「無差別殺戮」もこれまでと同様に認めることはできません。
ハマスとイスラエルに対し、ともに即時の停戦を求めるものです。
以下、京都大学の岡 真理さん経由で伝えられたパレスチナ現地のレポートを転送いたします。>
京都の岡です。
>> ガザのアブデルワーヘド教授のメール、転送します。
今のところ無事だが・・
>> 私も家族も無事だが、緊張が続き疲労している。自家用発電機のトラブルのせいで、依然、電気なしの状態。
2時間前、隣接するビルがヘリから小規模なロケット砲で攻撃された。標的は7階のアパート。私のアパートは4階だ。それから、通りの向かいにあるビルの5階のアパートも攻撃された。耐え難い状況だ。
住民は正真正銘のパニックに襲われている!昨晩、F16型戦闘機がアル=アクサー衛星放送局を攻撃した。同局は粉々になり、周囲のビルも多くが居住不可能になってしまった!ビルの持ち主も住人たちもよそへ移らなければならない!
シファー病院の向かいにある小さなモスクも粉々になり、その攻撃のせいで周りの住宅も深刻な被害を受けた。私の友人の家もその一つだ。何が起きたのか、言葉では言い表せないと!
>> 彼は言う。彼の家は重篤な被害に見舞われた。56歳になる姉は重傷を負った!さらに英国の委任統治時代に英軍が建設した庁舎(アル=サライヤ)もやられた。標的になったのは刑務所だった。収容されているのは政治犯や一般の囚人だというのに!
メディアは死者280名と報道しているが、シファー病院で医師をしている友人の一人は、死者は約500名に達し、負傷者も1000人以上にのぼるという!
ラファの国境地帯でも攻撃はエスカレートしている。トンネルを破壊するための作戦が展開されているのだ。何百人ものパレスチナ人が怒涛のようにエジプト国境に徒歩で押しよせているが、エジプト人官憲の発砲に遭って、誰もエジプト側に入れないでいる。
> ----- *******
> 数分前、複数の地点を狙ってまた空襲があった。死傷者多数。うちの窓ガラスも砕け散った。税関事務所と入国管理事務所も先刻、破壊された。飛行機やヘリがまだ上空で作戦を継続中。
> -----*****
> 破壊F16型戦闘機がガザ最大の、公安関係のビルを破壊した。アラファトの身辺警護のためにEUが建設した一群のビルだ。4発のミサイルを受けてビルは粉々になった。各地の警察署も攻撃され、今日、すべて破壊された。230もの地点がイスラエル軍用機の標的になっているという話だ。今日の攻撃で、子どもを含む大勢の民間人が死傷した。ラファの国境地帯ではパレスチナ人が一人射殺された。さらに発砲があり、エジプト人官憲が一人撃ち殺された。国境の状況も悲惨だ。イスラエルによる地上攻撃もありうる!
なお、 東京では、今日午後4時からイスラエル大使館へ抗議の申し入れを行うそうです。
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生活危機:08世界不況 不安募る年の瀬 緊急相談に200人が列--札幌
(毎日新聞 2008年12月30日 北海道朝刊)
◇仕事、住まい…不安募る年の瀬
「どうやって食べていけばいいんだ」「住むところを何とかしたい」。
雇用不安を受け、ハローワークプラザ札幌(札幌市中央区北4西5)が29日開いた「年末緊急職業相談」。
年の瀬にもかかわらず、200人以上が職を求めて訪れた。多くの人が不安を抱えたまま新年を迎えようとしている。【横田愛】
長野県のバルブ製造工場の派遣労働者だった男性(39)は11月半ば、6カ月間の契約期間満了と同時に雇い止めになった。「景気が悪いので満期であがってください」。
会社側からの通告は口頭のみだった。社員寮も退去。長野で仕事を探したが見つからず今月12日、以前住んでいた札幌市に戻った。
この日は、職探しと住宅相談のためハローワークを訪れた。バルブ製造工場の前は別の工場や土木工事の派遣労働者だった。「年も年だし、しっかりした仕事に就きたい」と願っているが状況は厳しい。友人に頼み込んで年明けまで居候させてもらうことにした。しかし、その先の見通しはまったくない。「貯金もないし、何とか早く仕事を見つけたい」。男性は疲れ切った表情を浮かべた。
厚生労働省の調査によると、道内では来年3月までに非正規労働者1663人が失職することが確認されている。ハローワーク札幌の中村隆司所長は「(調査で把握しきれない)中小企業を含めると、それだけで収まらない可能性がある」と指摘する。
厚労省北海道労働局は社員寮などから退去を余儀なくされた非正規労働者向けに住宅相談窓口を開設。15~26日に約90件の相談が寄せられ、これまでに23人に雇用促進住宅をあっせんした。労働局の佐々木明・職業安定課長は「再就職には住居の安定が欠かせない。まずはハローワークに相談してほしい」と呼び掛けている。
ハローワークプラザ札幌は30日も午前10時から午後5時まで相談窓口を開設。電話(011・242・8689)でも相談に応じる。================
年の瀬が迫り、寒波と雪がやってきた札幌でも、派遣切りや雇い止めの影響が出ています。
全国でも最高の失業率が続いている北海道・・・・・・・。
今まで、本州各地へ「出稼ぎ」に行っていた派遣労働者が解雇されて、ふるさと札幌に帰郷しても、再就職できる可能性は極めて低いのが実態です。
厳寒の札幌で、解雇と同時に住居まで失いホームレスとなると、大変厳しい環境におかれるのです。
この間、札幌でホームレスなどの自立支援事業を行う「なんもさサポート」が、冬季間、地下街、駅待合室が閉鎖される深夜帯だけでも、風雪を防げるシェルターを設置するよう、札幌市に提案して手いました。
しかし、札幌市は、諸事業の実施を理由に「巡回しているホームレス相談員や各区役所保護課へ遠慮なく相談するよう働きかける」ことで、事実上の拒否回答をしてきました。
ホームレスに対して、比較的前向きな施策を行ってきた札幌市ですので、最低厳寒期だけでもシエルターの設置を急いでほしいものです。
来年3月に向けて、大量の失業者が出ることが予想されている現在、行政よるる公的扶助の拡充が切実に求められています。
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介護施設
(12月29日 北海道新聞 卓上四季)年末年始ですか? 特別なことはありません。年中、二十四時間態勢なんですよ-。札幌にある介護老人福祉施設「たんぽぽの丘」の大河内秀太郎施設長は穏やかにこう話す
▼入居している高齢者は障害や認知症など介護の必要な約八十人。いつも家族の訪問を楽しみに待つ。年の瀬、その思いは募る。せめて正月は家族の家で過ごしたいと願うからだ。しかし一時帰宅できる人は多くはない
▼帰宅先の多くは車いす対応ではない。入浴やトイレの介助は想像以上に困難を伴う。だから「迷惑をかける」と帰宅をあきらめている人もいるという。認知症が進んでいれば環境の急変で新たな混乱を招くこともある
▼昨年末の出来事が忘れ難い。車いすのお年寄りが喜びに輝く目で筆者を指さした。息子が迎えに来たと思ったらしい。介護士さんが人違いに気付いて「残念、違ったわね」とささやく。一瞬おいて、涙があふれてきた
▼気の毒なほどの落胆に心が痛んだ。家族を求める気持ちは、それほど強い。認知症は新しいことを覚えにくくなるけれども、人間の情まで失いはしない。そんなお年寄りたちが今年も施設で新年を迎えようとしている
病院・介護施設でのこうした光景は、いわば年末のありふれた光景。
お年寄りが大切にする「盆と正月」、それぞれがご家庭で楽しいひとときを過ごすことができれば・・・・。
不況・リストラの嵐が吹きまくる今年の年末です。
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麻生太郎首相がきのう、アフリカ東部ソマリア周辺海域の海賊被害対策として海上自衛隊の護衛艦派遣を検討するよう浜田靖一防衛相に指示した。
この海域で多発する海賊被害の深刻さや日本関係船舶の被害、国連安保理の制圧決議を考えれば、日本が海賊取り締まりに協力するのは当然だろう。
しかし、なぜいきなり海自艦派遣なのか。自衛隊の海外活動にはさまざまな法的な制約がある。派遣には納得いく説明と国会での慎重な論議が必要だ。
そのうえで、日本が取り得る有効な手だてを講じるべきではないか。拙速な海自艦派遣は、慎重であるべき自衛隊の海外派遣の範囲を、なし崩し的に広げることにもなりかねない。
首相が海自艦派遣の検討を指示したソマリア海域は、紅海からインド洋への出口にあたる。年間に各国の商船約2万隻が行き交う海上交通の要路である。日本の船も2000隻以上が通航する。
同海域での海賊発生件数はことし100件を超えた。昨年の2倍以上だ。被害は1隻数億円の身代金だけではない。国際貿易ルートの不安定化や船舶保険の高騰などで世界経済への打撃も大きい。
国連決議に応じて、米欧を中心に20カ国近くが軍艦を派遣し、海上での監視活動や船舶護衛に乗り出している。貿易に依存する日本が手をこまねいているわけにはいくまい。国際社会と連携して有効な海賊対策を急ぐ必要がある。
政府は海賊対策のための新法を制定して海自艦船を派遣する方向で検討に入っているが、「ねじれ国会」の下では法整備に時間がかかる。
そのため首相は当面の措置として、現行法令でも公海上での活動が可能な自衛隊法の海上警備行動による海自艦派遣の検討を防衛相に指示したとみられる。
しかし、海上警備行動による海自艦の活動には疑問や問題が多い。
警護の対象が日本籍船や日本人が乗った船舶に限られるため、外国船が海賊に狙われても警護できない。海賊に攻撃された場合、どこまで応戦できるのか。武器使用基準もあいまいだ。
本来、日本近海での危機に対応する目的で設けられた条項であり、アフリカ東部のソマリア海域での長期の警備活動は法の趣旨を逸脱するのではないか。政府内にも慎重論がある。
浜田防衛相が海上警備行動に基づく派遣に慎重姿勢を見せたのも、派遣しても的確かつ十分な任務遂行ができるかどうか、疑問と不安があるためだろう。
日本には、かつてマラッカ海峡で多発した海賊行為を海上保安庁が中心になった訓練支援や情報共有、技術提供などで沈静化させた実績がある。
自衛隊だけが何も国際貢献ではない。ソマリア周辺海域でも「初めに海自艦派遣ありき」でなく、有効な国際協力は可能なはずだ。拙速は禍根を残す。 =2008/12/27付 西日本新聞朝刊===============
ソマリア沖の海賊対策への海上自衛隊の派遣は、やはり唐突の感は否めません。
しかも、国会休会中のドサクサに紛れて、自衛隊の海外派兵の規制事実作りかも知れません。
何度も問題となっていますが、自衛隊派遣だけが国際貢献ではないことは明白です。
海賊被害を根絶するために、当面する「犯罪予防」と被害船舶の救出はもとより、国家が「崩壊」し、海賊が発生するソマリアに対する国情安定への支援など、根本的・総合的な政策も検討すべきではないでしょうか。
以下のコラムは、海賊への確かな見方だと思いました。
海賊を奨励する時代があった。たとえば英国は十六世紀、敵国の船を略奪する免許を国王が与えている。
戦利品は海賊と国王で山分けだ。平和が訪れ海賊が不要になると、「失業者」たちはアメリカ海域に渡り、カリブの海賊となった。
▼アラビア半島周辺の海域も、昔から海賊が出没した場所だ。コーランに「すべての船を分捕る王」が出てくる。きのうの朝刊に登場したソマリア沖のソコトラ島は、有名な根拠地のひとつだった
▼国土が海に突き出したソマリアは、アフリカの角(つの)と呼ばれる。紅海とインド洋を結ぶ航路が近い。内戦で無政府状態になり、海賊が多発している。今どきは、ロケット砲や衛星測位システムを備えた高速艇で人質を取るという
▼麻生首相が、海上自衛隊の護衛艦をソマリア周辺の海域に派遣する考えを示した。「事は急いでいる」と、本来は日本の領海内を想定した「海上警備行動」として送る意向だ。浜田防衛相は、これに慎重な姿勢でいる
▼国連安保理で海賊対策について決議されたのは六月と十月だ。なぜ今になって急ぎだしたのか、十分な説明はない。国会の合間だ。暮れのどさくさ紛れのような、唐突な印象もある
▼海賊は、いわば復活した「伝統産業」だ。被害を防ぎ根絶するためには何が必要か。自衛隊の海外派遣自体を目的とするのでない限り、そこから論議を重ねるのが筋道というものだろう。
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| 介護施設、経営困難や人手不足 | ('08/12/27中国新聞) |
介護施設が経営難や人手不足にあえいでいる。厚生労働省は来年度、介護報酬を初めて3%引き上げる方針を固めたが、深刻な赤字経営や介護福祉士の待遇改善を解消するにはほど遠いアップ幅といえる。「好きな仕事なのに続けられない」。広島市内の介護福祉士やヘルパーから悲鳴が上がっている。 安佐南区の医療機関「協同診療所」が併設するショートステイ施設を訪ねた。今、月額150万円ずつ赤字が膨らむ。運営には国が定めた基準以上の職員数が欠かせず、人件費が経営を圧迫する。坂本裕専務理事は「国の基準が低すぎる。利用者の生活の質を守るには、どうしても現行の人数が必要だ」と矛盾を指摘する。 施設運営費となる国からの介護報酬のサービス単価は、利用者3人を職員1人でケアする基準を基に算出されている。定員19人の場合なら職員は7人。しかし、実際にはパートを常勤職員に換算して11.6人を雇う。 実態とは関係なく、基準通りでしか支払われない介護報酬では人件費は賄いきれない。利用者の食事の外注化や協同診療所の収益による穴埋めなど苦しい経営努力が続く。 2000年に導入された介護保険制度。国は当初の想定を大幅に利用者が上回ったことなどから、社会保障費の抑制を目的に事業者に支払う介護報酬を、03年度は2.3%、06年度は2.4%と連続してマイナス改定をした。 坂本専務理事は「介護職の専門性を認め、社会的な評価を高めるには、介護現場の待遇を厚くする制度の見直しが必要だ」と訴える。介護報酬を引き上げれば、介護保険料も高くなるが、別の福祉関係者は「今はサービスを維持できるかどうかの瀬戸際。利用者にも一定の負担をしてもらわざるを得ない」と話す。 介護安定センター(東京)の調べでは、昨年度の広島県内の介護従事者の平均月給は20万8500円。全産業の全国平均を9万円近く下回る | |
やはり吹き出るのは、介護現場の大変さです。
介護施設を運営して、大儲けをしょうなんて考える人は、ほとんどいません。
逆に、施設利用者へ少しでも良い介護を提供するために赤字覚悟の上でやり繰りしているのが現状ではないでしょうか。
こうした実態の中で、今回介護報酬が3%引き上げられても、果たしてそれで、介護現場を支える人々への充分な人件費の保障になるか疑問です。
「焼け石に水」の感が否めません。
医療・介護を含む我が国の社会保障を充実させるために、来年も今年以上に国民の声を高めることが大切な気がしています。
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2009年度からの介護報酬が26日、決定した。厚生労働省の社会保障審議会(厚労相の諮問機関)が、諮問どおり答申した。
介護職員の待遇改善のため、全体で3・0%引き上げたのが特色で、プラス改定は2000年の制度発足以来、初めて。報酬増により人材確保を図るとともに、医療との連携強化や認知症介護の充実など、介護の質の向上も目指す。
介護サービスの公定価格にあたる介護報酬は、原則3年に一度改定される。03年度はマイナス2・3%、06年度は同2・4%だったが、今回は3・0%増額した。プラス改定で事業者は収入増になるが、費用の1割を負担する利用者は負担増となる。
改定では、夜勤や認知症介護など負担が大きい業務について、人員を多く配置した事業所の報酬を手厚くしたほか、国家資格である介護福祉士や常勤職員の割合が高い事業所の報酬を引き上げた。特別養護老人ホームの場合、介護職員全体に占める介護福祉士の割合が50%以上あれば、入居者1人当たり1日120円が加算される。
また、都市部の介護事業所の人件費が高く、経営を圧迫していることから、東京23区内の事業所に支払われる報酬単価をおおむね現行より引き上げた。
医療との連携強化のため、ケアマネジャーが利用者の退院時に医療機関と情報交換を行った場合、月6000円(30日超の入院)が加算される。認知症については、一定の経験を持ち、専門研修を終えた職員が施設などで介護した場合、加算するとした。
報酬引き上げで、介護サービスの利用者が払う自己負担額は多くの場合、増額となる。厚労省の試算では、訪問介護を毎日利用し、現在の自己負担額が月1万1496円の人の場合、負担額は1万2573円になる。
また、報酬アップによる保険料の上昇を抑えるために、税金を投入する。 介護報酬 介護保険制度で提供される介護サービスの公定価格。報酬額の9割を保険料と税、残り1割を利用者が負担し、サービス提供事業者に支払われる。特別養護老人ホームなどサービスの種類ごとに決められ、「単位」で表示される。1単位は原則10円。(2008年12月27日 読売新聞)================================
介護報酬に対する社会保障審議会の答申が明らかになりました。
これまで、2000年度に、介護保険制度が創設されて以来、合計4.7%の介護報酬引き下げがありました。それからすると、今回の3%引き上げでは、充分とはいえません。
その内容を見ると基本である介護報酬そのものの引き上げではなく、一定の条件を満たした事業所への「加算」での対応なのです。
これでは、今日、問題となっている介護施設での職員待遇の改善に結びつくのかは不透明のままです。
また、介護報酬の値上で利用者負担も増加します。
これでは、低所得者の介護保険利用が制限されてきますので利用料の減免制度をさらに充実させる必要があります。
更に、利用限度額の上限が引き上げられないと、これまで利用してきたサービスが限度額を超えて、全額自己負担となる可能性もあります。
従って、利用限度額の引き上げも喫緊の課題となります。
一方で、厚労省は来年4月から簡略化の名目で強行しょうとしている介護等級の認定作業の「改悪」へも充分な監視が必要です。
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対海賊、海自派遣の検討指示 首相、防衛相に
(2008年12月26日 朝日新聞)
麻生首相は26日、アフリカ東部・ソマリア沖の海賊対策として海上自衛隊の艦艇を派遣するため、浜田防衛相に自衛隊法に基づく海上警備行動の発令を含めた具体的な対応を検討するよう指示した。
防衛省は海上警備行動の発令による海自護衛艦の派遣の可能性を探るほか、政府が来年の通常国会に提出予定の外国商船の保護も含めた海賊対策新法(一般法)に基づく具体的対応を検討する。
首相は同日の閣僚懇談会で「自衛隊が海賊対策に早急に対応できるよう、防衛相に検討作業をさらに加速するよう指示した。関係大臣も連携してもらいたい」と述べた。
ただ浜田氏は記者会見で、海上警備行動の発令については「日本国籍の船だけ(守る)ということで本当に国際協調の面からいいのか」と述べ、慎重な姿勢を見せた。
与党は新法について海賊対策のプロジェクトチーム(PT)を立ち上げ、具体的な検討に入る方向。だが海賊対策での海上警備行動の発令は前例がなく、公明党から慎重論が出ている。(山田明宏) ============
防衛大臣でさえしり込みしているソマリアへの海上自衛隊の派遣なのに、麻生首相は、いかにも自分が命令している格好をつけて、指示している始末です。
そもそも、ソマリア海賊は、国境を越えた『国際犯罪』です。
戦争ではありませんので、一義的には、コーストガード(日本では海上保安庁)の仕事の範囲です。
犯罪への捜査方法も得意とは言いがたい軍事組織である自衛隊よりも警察組織である海上保安庁のほうが「海賊対策」に適切ではないでしょうか。
EUなど、他国からのかかわりが『軍事組織』だからといって、日本も自衛隊の海外派兵となるのはいかにも短絡的な考え方です。
現在は、ハイテクを装備する海賊とのことですが、イエメンのコーストガードを中心に海賊対策を立てるのをまず第一義とすべきなのです。
以前、マラッカ海峡で多発していた海賊に対して、インドネシアのコーストガードや海軍へ日本の海上保安庁が指導・援助を行い大きな成果を得た実績があるのです。
そして、根本的には、「ソマリア海賊」が発生するソマリアの国情そのものを解決するために、日本は、その課題を発信し行動を起こすべきではないでしょうか。
にもかかわらず、海上自衛隊の海外派兵を進める麻生首相の意図は、何かの口実を設けて、自衛他の海外派兵の実績つくりに利用しょうとする意図がありありです。
後で覆されそうな麻生首相のまったく「軽い指示」とはいえ、自衛隊の海外派兵をさせないために国民的な監視が大切です。
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千葉県銚子市の市立総合病院を休止したのは公約に反するとして、市民グループ「『何とかしよう銚子市政』市民の会」(茂木薫代表)が26日、岡野俊昭市長(62)の解職を求める市民2万5945人分の署名を市選管に提出した。
署名数は、解職請求(リコール)に必要な有権者数の3分の1を上回っており、来年3月頃に解職の是非を問う住民投票が行われる見通しとなった。
市役所を訪れた茂木代表は報道陣に、「多くの署名が集まったことは、病院存続を願う市民の思いを無視した市長への怒りだ」と語った。一方、岡野市長は「公設民営の病院再開に向けて医療事業者を募集しているところで、辞めるつもりはない」と話している。
(2008年12月26日12時41分 読売新聞)
全国的に公立病院の赤字経営が「問題」になり、総務省の「公立病院改革ガイドライン」に誘導されるように、診療所化や規模縮小の流れになっています。そうした中でも、千葉県銚子市の市立総合病院の休止問題は、地域に相当な波紋を投げかけていました。
医師不足と診療報酬の引き下げ、地方交付税の減額などの「自治体病院の三重苦」が病院経営を困難に陥れていることは、周知の事実です。
こうした背景を十分検討せず、少なからぬ住民の反対を押し切って「休止」を宣言・実施した岡野俊昭市長へ銚子市民の批判が高まることは、理解できることです。
地域医療は、独断・専行する行政だけのものでなく、そこで働く医療従事者や患者である地域住民の方々の意見を十分尊重して成立するものです。
銚子市と岡野市長は、もっと謙虚に医療従事者や住民と意見と交わすべきではなかったでしょうか。
現在、総務省の「公立病院改革ガイドライン」でさえ絶対的なものではなく、今後路線変更があり得る現在、この銚子市も地域医療をどう守るのかと言う観点から仕切り直すべきなのでしょう。
何でも安易に、現時点での経営困難を規模縮小や診療所化、「公設民営化」などに走らず、「地域住民の健康を守る」という地方自治体の原点に立ち返ることも重要です。
今度の「市長リコール」がその出発点になることを期待致します。
以下の、CBのレポートも参考になりました。
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派遣切られ東尋坊へ 履歴書の裏「これ以上は無理。…」
(2008年12月25日 朝日新聞)
クリスマスイブの24日。日本海にある断崖(だんがい)の景勝地・東尋坊(福井県坂井市)に、千葉県から鈍行電車を乗り継いできた一人の男性がいた。2週間ほど前、勤務先から突然「派遣切り」を告げられた。胸には両親にあてた遺書があった。地元のNPOに保護された男性は「助けてもらった恩返しをしたい」と明日への希望を語った。
「悩んでいるようだけど、お手伝いできますよ」。午前11時過ぎ、東尋坊そばの観覧タワーで疲れ切ったように座り込んでいた男性に、地元で自殺を思いとどまらせる活動を続けるNPO「心に響く文集・編集局」(茂=しげ=幸雄代表)の女性スタッフが声をかけた。「もう大丈夫。世話してやるから安心しなさい」。茂さんの一言にNPOの相談所で男性は泣き崩れた。
茂さんを通じて男性に身の上を聞かせてもらった。男性は30代で千葉県出身。独身だ。東京都内の大手家電店の物流倉庫で2年間働いていたが、今月7日、突然、人材派遣会社から契約の打ち切りと退寮を告げられた。 在来線を2日余り乗り継いでJR福井駅にたどり着いた。東尋坊までの約30キロほどを夜通し歩いた。足もとが明るくなって死に場所を探していると、朝焼けに映える海の美しさに息をのんだ。声を掛けられたのはためらって体を休めていた時だった。作業着にジャンパー姿。所持金は300円しかなかった。
5年ほど前に弟が事故死した。給料24万円のうち、残された弟の妻と子どもに毎月15万円を仕送りしてきた。今春の小学校入学を機に仕送りはやめたが、生活の蓄えは全くなかった。ネットカフェで暮らすようになった。そのカフェで財布を盗まれ、支払いができずに無銭飲食で警察に突き出された。父親に代金を立て替えてもらった。
同じ頃、弟と同学年だった親友が自分同様に派遣契約を打ち切られた。連絡が取れずに実家に電話をすると「死んだ」と聞かされた。理由を聞くと、遺族は泣き出した。心にぽっかり穴が開いた。
就職について地元の市役所などに相談したが、「本気で仕事を探しているのか」とあしらわれた。誰も親身に話を聞いてくれない――。言いようのない絶望感に包まれた。「死んだ方が楽かもしれない」。自殺者が多いと聞いていた東尋坊が頭に浮かび、足が向かった。 長い列車の移動中に遺書を書いた。所持していた紙は白紙の履歴書しかなかった。その裏にこう書いた。
「おやじ、おふくろ、本当にゴメン。最後の最後までめいわくをかけるけど、これが本当に最後だから。いろいろやってみたし、仕事もさがしたけど何をやってもうまくいかなかった。これ以上は無理。……」
今年6月、東京・秋葉原の連続殺傷事件の現場に偶然、居合わせた。走り込んできたトラックに目の前の男性がはね飛ばされたのを見て、119番通報した。逮捕された容疑者が派遣社員だったとニュースで知った。「自暴自棄になっていたのは同じ。一歩間違えば、彼になっていたかもしれない。最低限でも生活が得られるような、人を追い込まない社会であってほしい」。男性はそう話した。
県警坂井西署の統計では、東尋坊で年間25人前後が自殺している。派遣労働者への契約解除が全国で広がりを見せた11月、茂さんらNPOが保護したのは例年の3人前後を上回る6人。うち4人が職を失った派遣労働者だった。茂さんらは、地元の坂井市などに、東尋坊周辺のパトロールの強化や、保護者の生活支援を要望している。
女性スタッフから「来年はいい年にしないとね」と声をかけられた男性は、「はい」と小さな声で答えた。しばらく福井に滞在し、仕事を探すつもりだ。(田中章博)
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「政治が人を殺す」・・・・・このことが全国で顕在化してきました。
自殺の多い福井県・東尋坊で活動するNPO「心に響く文集・編集局」からの報告でした。
就職活動で何度も「不採用」になると、どんな気丈な人でも「自分に自信がなくなる」「私は、世の中に必要がないのかも」などと自己否定する気持ちが顔を出してきます。
しかし、今日の事態は、「派遣切り・住居追い出し」で、一気に生活困難に落とし込められてしまいます。
しかも、「契約途中」という法律違反まで平気で犯してです。
わずかの蓄えも、すぐになくなり、場合によっては「ホームレス」となって当面、雨風をしのぐ生活にならざるを得ない人々がさらに増えてきます。
そうした中で・・・・・他者との繋がりをもてなかった人の中で、何人かの人は「自殺」を考えても不思議ではありません。
それほど「派遣切り」で明日からの生活に光を見いだせない人にとっては、過酷な人生なのです。
これは、けっして派遣社員個人の責任と考えることはできないでしょう!!!
こういう状態になるまで、派遣社員を増やし続けた規制緩和を進めた歴代、自公政権の失政とそのもとで利益を増やし続けたき企業経営者たち・・・・
彼らのもとで、こうした自殺者が出てくると言うことは、「政治失敗や異常な企業利益の追求が、人を殺す」と言っても過言ではありません。
今からでも、政治が困難な国民に手をさしのべ、企業が普通の社会的責任を果たすように全力を注ぐべき時ではないでしょうか。
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