「アフガン」(8月25日、北海道新聞 卓上四季)

乾ききった大地に、人手で用水路を掘るとはどんなだろうか。ツルハシとシャベルを頼りにした人海戦術。数百人の手が無数の岩石を運ぶ。「自分たちの村に水を引きたい」。そんな一念が一本の水路を開いた 

アフガニスタンで医療・人道支援に携わる医師の中村哲さん(61)が、一時帰国し、現地の実情を語った。二〇〇〇年夏からの干ばつで、農地の砂漠化が止まらない。農民が難民となり、水車の音や子供たちの笑い声が、一夜にして消えた

「百の診療所よりも、一本の用水路が人を助ける」。掘り進んだ水の道は延長十三キロメートルに達し、今も建設が続く。雪解け水が大地を潤し、干上がった農地が緑の穀倉地帯によみがえった

だが、国土全体は瀬戸際だ。百万単位の難民、飢餓と治安悪化。アフガンをテロとの戦いの「主戦場」とみる米軍の空爆が激化し、民間人の犠牲も相次いでいる。どんな手を差し伸べられるのか

日本政府はインド洋で米軍艦船などへの給油を継続するために、秋の国会で新テロ対策特別措置法を延長したいようだ。むろん「テロとの戦い」にのめり込む米国の要請があってのことだ

それは、干ばつと飢餓から人々を救うことになるのだろうか。「爆弾の雨はいらない。パンと水を」。現地で二十年以上活動し、アフガンを肌身で知り尽くした中村さんはそう言った。よくよくかみしめねばならない言葉だ。

9.11アメリカへの同時多発テロをきっかけに、開始されたアフガン戦争は、最近その深刻さが急速に深まっています。

隣国、パキスタンの政情不安がこれからのアフガン情勢を左右しそうです。

また、日本政府によるインド洋での米軍艦船への給油問題が、来年2月の期限切れを前に中止か継続かで次期臨時国会でもクローズアップされてくることは、明らかです。

そうした、アフガンーパキスタンで長年、人道支援に当たっている中村哲先生の実践がジワジワと成果を上げてきています。

最初は、「井戸掘り」から始めた、中村式人道支援も今では、百の診療所よりも、一本の用水路が人を助ける」と水の道の延長に力を注いでいます。

「テロとの戦い=軍事力」として、今日では、先の全く見えない泥沼化に陥っているアメリカを中心とした多国籍軍のやり方は、見直されなければなりません。

9月29日(月)13:30~15:30に開かれる札幌市立大学の市民講座が楽しみです。

そこで、「アフガンへの本当の支援とは何か」、「武力にまさる医療・人道支援」を中村先生から学んでみたいと思います。

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「麻酔科医に歯科医を活用」は慎重に

 

 

「安心と希望の医療確保ビジョン」具体化に関する検討会(座長=高久史麿・自治医科大学長)は821日、第4回の会合を開いた。医師とコメディカルのスキルミックスについて議論するため、東大大学院生体管理医学講座麻酔学の山田芳嗣教授らから麻酔科医の現状などについてヒアリングした。舛添要一厚生労働相は、歯科医を麻酔科医として活用することについての意見を求め、山田教授は「全身的な診療の基盤のない歯科医師を使うのは慎重に考える必要がある」などと答えた。


 厚労相はフリーディスカッションの中で、山田教授に対し、「歯医者さんはみな麻酔ができるから、歯科医を麻酔科医として活用してはという意見があるのだがこれはどう考えればいいか」と尋ねた。 これに対し、山田教授は、次のように回答した。
 

 「慎重に考えるべきで、まず医師と歯科医師の根本的な違いを考える必要がある。歯科医師が担当する部分は、歯や口腔領域。医師は専門領域において体全体、全身。麻酔は外科的な侵襲に対する全身管理の側面が非常に強く、単純に、患者が麻酔状態、意識を失った状態になるということだけを意味しているのではない、ということをはっきり分かっていただきたい。全身的リスクが非常に重大であり、(危機的偶発症例の)頻度も高い。特に重症患者や高齢者、救急手術など。全身的な診療の基盤のない歯科医師を使うのは慎重に考える必要がある。欧米で言う、『フィジシャン・アシスタント』に対応する位置付けで、チームの一員として使うのは可能。歯科麻酔は、歯の治療に対する全身麻酔も含むが、関連した麻酔技術を持っている」

チーム医療体制が必須
 山田教授は会合の最初に行ったプレゼンテーションで、欧米に比べて国内の麻酔科医の数が少ないことを指摘。「今後の高齢化社会で高齢者を中心とした手術の増加を考えると、現状の養成数では厳しい」との見方を示した。また、麻酔看護師については、「麻酔科医がいない状態で麻酔をすることを認めると、アウトカムが下がる。よほど考えた制度を構築しないと手術の質の低下につながる」と述べた。その上で、麻酔の知識を持ったコメディカルによるチーム医療体制の構築が必須として、周術期を管理する「周術期看護師」の養成を求めた。

医療メディエーター設置はトップの意識変革を
 このほか、和田仁孝委員(早稲田大学大学院教授)が、「(スキルミックスなどで)権限委譲ができてくると、今まで以上に患者にとって分からないことも増えるので、患者に分かりやすいコミュニケーションが必要。これがうまくいかなければ訴訟リスクが増えるということも理解しておくべき」と指摘。医療事故や患者と医療者間での意見の食い違いなどが起こった場合、仲介(メディエーション)役となる、『医療メディエーター』を医療機関内に設置するよう求めた。病院長の指示で、医師やコメディカルが医療メディエーター研修を受けている北里大学病院の例を紹介し、「上がサポートして初めて(医療メディエーター)が生きる」と述べた。
 また、「個々の病院で医療メディエーターを置こうとしてもゆとりがなく、医療安全管理者が兼務して疲弊していく。何らかの財政的インセンティブが必要」と要望した。

 大熊由紀子委員(国際医療福祉大大学院教授)も、「メディエーターが燃え尽きないように、院長や病院の体制が変わらなければならない。院長を先頭に、すべての真実を患者に話すことが必要」と後押しした。

更新:2008/08/22 21:40   キャリアブレイン ====================================

 

医師不足を「解決」方法として、看護師に簡単な医療判断をゆだねたり、今回のように歯科医を「代用麻酔医」にすることを考え出してくるのが、政府・厚労省や官僚のやり気方です。 

これで、彼ら政府の『やる気』を見せたり、とりあえずの『成果』を得ることを狙っての事としか思えません。 

現在の医師不足による医療崩壊は、「医師数の絶対的」、「強労働科への敬遠」、「地域格差」など多面的な要素が絡んでいます。 

 

そうしたことへの根本的な取り組みも本格化する前に、看護師や歯科医に「代用医師」の役割を与えようとする発想自体に「医療再生」への姿勢の不充分さが見て取れるのです。 

 

「医療の安全と質」が重要視され、医師の資質向上がもくされてる今日、「代用医師」の拡充は、それに逆行する医育政策ではないでしょうか。 

 

これは、しいては医療を受ける患者さん側には、大きな否定的影響が出てくるのです。 

 

もし、厚労省が、医師の労働軽減を図ろうとするのであれば、医療現場で働く人的保障を充分できるような、経済的保障をすべきではないでしょうか。 

 

具体的には、医師の技術料の引き上げや医師のペーパーワークなどを補助できるコメディカルスタッフを雇用するぐらいの診療報酬の引き上げが必要だと思います。 

 

政府・厚労省の猛省を求めなければなりません。

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