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警官、事件の映像を消去 中国・襲撃、観光客証言

2008851447分 朝日新聞) 

 【カシュガル=樫山晃生】「テロと分かり、怖くなった」。ウイグル族の分離独立派のテロと見られる警官襲撃事件から一夜明けた5日午前、事件を目撃した観光客が発生当時の生々しい状況を朝日新聞記者に語った。

  新疆の観光ツアーに参加していた日本人客は4日午前、現場近くのホテルで目撃した。最初は外から行進のようなかけ声が聞こえていたが、「突然ぴたりとやんで、爆発音が聞こえた」。窓の外を見ると、約20人が倒れていた。すぐに緑色の制服を着た人が集まり、こん棒のようなもので1人を殴りつけていた。  

 その後、再び小さな爆発音があり、トラックらしきものから煙が上がった。やがて青い服を着た警官のような人が死亡した人を別のトラックに積んで去っていったという。「最初は訓練かなと思っていたが、血の跡が見え、怖くなった」  発生から約1時間後には、7、8人の警官がホテルの部屋に入ってきて、観光客のパスポートやカメラをチェック。事件を撮影した映像は消去されてしまったという。

  ポーランド人の観光客も「トラックが警官の列につっこみ、爆発があった。その後、刀を持った2人の男が(警官に)襲いかかった。本当に恐ろしい」と話した

 

新疆ウイグル自治区で、先日のバス爆破事件に続いて、今度はカシュガルで、武装警官の隊列にウイグル族の分離独立派のテロが行われました。

私は、諸問題の解決に武力を行使することには絶対反対です。

しかし、今回の北京五輪をなにが何でも成功させようとする中国当局のとる施策には大きな疑問が生じています。

チベット問題も同じですが、辺境の少数民族の「自治要求」に対して、しっかりした対話をとらずに、力で押さえつける姿勢がありありです。これまでの歴史が示している様に、必ず相手方の反発を招きます。

今回は、そうした運動に「イスラム原理主義運動」と思われるテロリストが「合流?」し多様な形です。

一方、五輪開催地の北京では、観光客への「配慮」として、貧民街や胡同 フートン)を壁で囲み、「清潔な北京」を演出している始末です。

また、五輪開催まで間に合わなかった建築工事を一斉に休止し、そこに働く辺境からの出稼ぎ労働者を強制的に一時帰省させているのです。

急速な経済発展の続く中国では、格差と貧困の深刻が激しいことで知られています。特に、年と農村、沿岸部と内陸部の経済格差は、広がる一方です。

そうした、社会背景のもとで、極度に押さえられた辺境・少数民族が、国家発展の象徴である「北京五輪」に向けて、彼らの要求を発信し始めているのです。

中国政府は、五輪開催で外に向けてだけ「よそ行きの顔」を作りすぎているのではないでしょうか。

今の中国には、経済発展の陰で「格差と貧困」が進行していることは、すでに世界中で知られているところです。

また、北京の胡同 フートン)は、明の時代からの一種の「文化遺産」的な要素が含まれています。世界の多くの歴史ある都市には、必ず「旧市街」が保存され、その国の歴史を感じさせてくれるのです。

そういうところも「壁」で囲い、「清潔な北京」だけを強調すること自体が奇異に感じるのです。

「豊かさや貧しさ」も、「発展や遅れ」もすべてそのままある「素顔の中国」を訪れる人々に見せて初めて、本当の中国を理解してもらえるのではないでしょうか。

そうせずに、「外面だけを繕う中国」にとって、五輪期間のみならず      五輪後に嵐が吹き荒れる予感がしてなりません。

そうならないことを望みますが・・・・・・・・・・・。 

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