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イラク駐留米軍、地位協定合意は不透明 31日妥結期限

 

 【ワシントン=弟子丸幸子】イラクに米軍が駐留するための法的根拠をめぐり、米イラク間で進めてきた地位協定交渉が31日、目標として掲げてきた交渉妥結の期限を迎える。長期駐留を懸念するイラク政府の反発により交渉は難航。近日中に合意できるか微妙な情勢で、米軍撤収の時期をどう扱うかが最大の焦点になる。撤収時期の明示を求めるイラクに対し、米国は守勢に回っている。

 「最終合意に向けて、正しい方向に進んでいると信じている」。イラクのボラニ内相は28日、地位協定の見通しについて記者団にこう強調し、イラク側の要望を尊重する形で交渉が進んでいることを示唆した。(日経新聞)

自民・伊吹氏「決議期限切れ後は難しい」 イラク空自派遣で

 

 自民党の伊吹文明幹事長は29日午前の記者会見で、イラクへの航空自衛隊の派遣について「国連決議の期限が切れた後は、従来の説明の延長線上でどう説明するかは苦労がいる」と述べた。多国籍軍がイラクに駐留する根拠である国連決議が12月末に期限切れとなるため、年内の空自撤退の可能性もあるとの認識を示したものだ。

 町村信孝官房長官は同日の閣議後の記者会見で「目下、検討中だ」と述べるにとどめた。(29日 13:03)

オバマ氏、イラク駐留米軍「戦闘部隊は2010年撤収可能」

 

 【ワシントン=弟子丸幸子】米大統領選で民主党の候補指名が確定したオバマ上院議員は22日、ヨルダンの首都アンマンで記者会見し、先に訪れたイラクの治安情勢について「疑いの余地なく改善している」との認識を示した。イラク駐留米軍について「2010年までに戦闘部隊はイラクを出ることが可能だ」と表明。アフガニスタンに関しては「危険性が高く緊急(の対応)を要する」と語った。

 オバマ氏のイラク訪問は06年以来。22日の会見では「私の目標はイラクでの戦闘行為を早期に終結させることだ」と語り、現地視察を踏まえても方針に変更がないことを強調した。

 

  大統領就任から「16カ月以内」としてきた駐留米軍撤収の公約を堅持する姿勢も表明。ただ、従来よりも表現を弱めて「16カ月以内に戦闘部隊を安全に移動できると考えている」と述べた。(日経新聞)

 

5年前に、ブッシュアメリカが始めたイラク戦争の幕引きの始まりが開始されるのでしょうか。

 

米軍駐留の根拠となる国連安保理決議の期限が本年12月末で切れる事になっています。

1)           それを見越して、イラク駐留を目論むブッシュアメリカは、米―イラク間地位協定を締結の交渉を進めてきました。しかし、アメリカの駐留に対して撤退期限の明示を求めているマリキ政権は、地位協定の締結がアメリカ軍の長期駐留につながるものとして難色を示しているのです。

2)           11月の予定されているアメリカ大統領選挙で優勢が伝えられているオバマ氏が「大統領就任後、16ヶ月以内イラク撤収を明言しています。先日のマリキーオバマ会談でもマリキ氏は2010年までの撤収を要望していました。

 

このまま事態が推移すれば、「イラク撤収」の工程表作りが始まるかもしれません。マリキ政権からも「もういなくてもいいョ」と言われているのですから・・・・。

 イラク戦争早期終結には大賛成なのですが、終結にもってゆく過程で、イラク戦争の意味や被害、何の根拠もなくイラク戦争を始めたブッシュをはじめとした人々の「戦争責任」、(勿論これには、イラク戦争をいち早く、無条件に支持し、自衛隊を派兵した小泉純一郎が含まれるのは当然です)などを検証しなければなりません。

 

何故なら・・・こうした検証こそ「イラク戦争」もどきの戦争の再発を予防することに繋がるからです。

 

 さて、こうした事態を受けて、現在イラクに派兵されている航空自衛隊の撤収問題も浮上して来ました。

 

先日の名古屋高裁で「違憲判決」がでたにもかかわらず、イラクで米軍と多国籍軍の軍事行動を支援している航空自衛隊は、直ちに撤兵すべきであることは、言うまでもありません。

 

「イラク特租法」でイラクに自衛隊を派兵している日本でもアメリカと同じようなに国連結決議のきげんが切れる12月末には、イラクとの間で派地位協定の締結が求められます。

 

 こうしたことも、アメリカの後追いの感が否めません。

空自、イラク年内撤収 政府・与党が本格検討

07/30 08:21朝日新聞)

 政府・与党は二十九日、イラク復興支援特別措置法に基づきイラクで空輸活動を行っている航空自衛隊を年内に撤収させる方向で本格検討に入った。多国籍軍のイラク駐留を定めた国連安保理決議が十二月末に失効するため、活動継続にはイラク政府との地位協定の締結が必要となるが、秋の臨時国会での批准は困難と判断した。十一月の大統領選後の米国のイラク政策も見極めて最終判断する。

 自民党の伊吹文明幹事長は二十九日の記者会見で、年明け以降の空自の活動根拠について「日本の憲法解釈などから国連決議の失効後は(活動継続を)どう説明するか苦労する」と指摘。公明党の斉藤鉄夫政調会長も年内撤収について「いい方向だと思う」と記者団に明言した。

 空自活動はイラク特措法では来年七月末が期限。しかし国連決議の期限切れ後も活動を継続するには、自衛隊員が現地で事件を起こした際の刑事裁判権免除などを地位協定で定める必要がある。

 地位協定は憲法上の規定で衆院の議決が優先されるが、野党が参院で審議を引き延ばした場合、衆院での可決から自然承認まで三十日間経過するのを待たなければならない。与党内ではインド洋での海上自衛隊の給油活動を継続する新テロ対策特別措置法延長の衆院再議決にも公明党が反対しており、イラク地位協定締結と新テロ特措法延長を臨時国会で同時に処理するのは困難な情勢となっている。

 これに対し、シーファー駐日米大使は二十九日、福田康夫首相と会談後、記者団に「日本はイラク、アフガニスタンでの平和を実現するための貢献を続けてほしい」と述べ、両地域での活動継続を求めた。政府内でも「地位協定が無理なら、国連決議の延長を目指すべきだ」(外務省幹部)などと、イラクとインド洋から自衛隊が同時撤収となった場合の日米同盟への影響を懸念する声も出ている  

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経営側、日雇い派遣禁止に反発=法改正に向け審議再開-厚労省

雇用が不安定な「日雇い派遣」の原則禁止を打ち出した厚生労働省研究会の報告書がまとまったのを受け、労働政策審議会(厚労相の諮問機関)の部会は30日会合を開き、派遣法改正に向けた議論を再開した。厚労省は9月中に提出される同審議会の建議を踏まえ、今秋の臨時国会に改正案を提出する方針だ。
 

 報告書は、日雇いや短期派遣の原則禁止や企業グループ内派遣に対する規制強化などが柱。この日の会合では、経営側委員が「日雇い派遣に問題があるなら指導監督をすればよく、禁止するのは論理の飛躍だ。派遣に頼る中小企業に悪影響があってはならない」と反発。一方、労働側は「研究会の結果をきちんと受け止めたい」としながらも、違法派遣を受け入れた企業の雇用責任を強めることなどを求めた。(2008/07/30-14:43 時事通信)

 

「日雇い派遣の原則禁止」に対して、労働政策審議会で経営側委員から早速反発する意見が出されています。 

これまで指摘されたように、「日雇い派遣」で人件費を大幅に削減して、大きな利益を上げてきた経営側にとっては、「経営的死活問題?」になりかねません。

しかし、「日雇い派遣」などの不安定雇用の増大は、社会的にも重大な否定的影響をもたらしています。大企業もそろそろ、新自由主義的成果主義からの離脱を図る時ではないでしょうか。

そして、企業の社会的役割を果たすような経営体質を身につけるべきなのです。

ただ、労働側が違法派遣を受け入れた企業の責任だけを追求して、「原則禁止」から距離をおいている気がするのですが・・・・。

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産科医・救急医に手当支給 社会保障緊急対策を政府公表20087291214分 朝日新聞)

政府は29日、社会保障分野の緊急課題をまとめた「五つの安心プラン」を公表した。医師不足対策として救急医療を担う医師や産科医への手当支給、ネットカフェ難民の就職支援措置など。着手可能な政策は09年度予算の概算要求に盛り込む。目玉とされた厚生労働省の組織改革の具体策は示されず、有識者による懇談会に委ねることになった。

  この日の閣僚懇談会で了承した。「安心プラン」は福田首相が通常国会終了後の6月23日の記者会見で表明し、(1)高齢者政策(2)医療(3)子育て支援(4)非正規雇用(5)厚労行政の信頼回復、からなる。

  中長期的な制度改革とは別に、短期的な改革メニューを示して政権浮揚につなげるねらいだったが、公表された政策メニューは既存の政策の列挙や、その延長線上にあるものが目立つ。政府は「1~2年の間に着実に実行に移す」としているが、必要な財源の総額は現時点では不明だ。町村官房長官は閣議後の会見で、「これはまだ出発点。緊急に対応が必要なテーマばかりで、さらに煮詰めていく課題はたくさんある」と語った。

  子育て支援策では新機軸として保育所と幼稚園の機能を併せ持つ「認定こども園」への「こども交付金」を新設し、財政支援の拡大も検討するとした。

  働く高齢者の年金額を減らす在職老齢年金制度の見直しや、最低保障年金制度などの年金改革については「財源と併せ大きな検討課題」と位置づけた。来年3月までに結論を出す。 ===================================

政府の「安心プラン」、財源に不安の声も
20087300215  読売新聞)

29日に政府がまとめた社会保障の「五つの安心プラン」は、医師不足など社会問題化しているテーマに幅広く目配りした結果、約150の施策が並んだ。

 ただ、厚生労働省などの主張をそのまま盛り込んだり、過去の施策の焼き直しだったりと、付け焼き刃の側面が目立つ。財源も明示されておらず、完全な実現を危ぶむ声も上がっている。

 「こういう施策をきちんとやっていけば国民が社会保障に安心できる」 舛添厚労相は29日の記者会見で胸を張った。

 プランでは、医師不足対策として、夜間・休日の救急医や産科医、へき地に派遣される医師らに直接手当を支給する制度の創設を初めて打ち出した。救急医療機関が激務で救急患者を受け入れられないケースが問題となっていたためだ。

 医師の給与原資となる診療報酬は医療機関に支払われるため、診療報酬の改定では、医師の働きに見合う給与を十分確保できないという指摘があった。厚労省幹部は「安心プランの要請がなければ、新制度創設は出せなかった」と語る。

 一方、「在職老齢年金制度」の見直しや基礎年金の最低保障機能の強化検討は、政府の社会保障国民会議の中間報告をそのまま取り込み、新味は見られなかった。フリーターの正規雇用化では、すでにある25万人の目標にさらに10万人上積みしただけだ。

 プラン全体に要する費用も確定していない。厚労省幹部は「財源を考えて作ったわけではなく、何が必要な施策かを考えた」と説明する。

 費用は、2009年度予算の概算要求に盛り込むことになる。施策の大半を所管する厚労省は、政府全体で公共事業関係費などの削減を徹底して工面する「重要課題推進枠」(3300億円程度)の活用で予算確保を目指す。舛添氏は同日夜のテレビ朝日の番組で、厚労省分だけで1500億円に上るとの見通しを示したが、地球温暖化対策など他分野の施策との奪い合いになる可能性が高い。財務省も「予算編成過程できちんと査定する」としており、プランの実現に必要な財源がすべて確保できるかどうかは明確ではない。======================

支持率低下に悩む政府と厚労省が鳴り物入りで発表した『5つの安心プラン』、

列記されている内容は、これまで小出しにされてきたことを整理して並べたようなことばかりです。

今の段階ではあくまでも09年度予算編成への概算要求でしかありません。

その財源は、09年度予算の中で設定された3300億円とも言われている「重要課題推進枠」のなかに求めています。

しかし、「重要課題推進枠」には、その他の様々な要求への配分が予定されているものです。

もし、いくらかでも予算が獲得しても、それはあくまでも09年単年度のことであり10年度も継続される保証はありません。

産科医や救急医、僻地医師に対する直接予算としての応援予算が該当医療機関に与えられたとしても、それが医師の収入に結びつくかは別の問題です。医師の収入自体は、その医療機関の給与体系によるからです。

ですから、「応援予算」は、本来どおり医療機関に対する「診療報酬」として組み入れられるべきではないでしょうか。

こうして、他の財政的にも実現不可能と思われる項目の羅列は、どうしても政権浮揚策的な印象がしてなりません。

政府・厚労省が依然として改めない「医療費・社会保障費削減政策」からの根本的転換が示されない限り、問題の解決にはなりません。

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第二回地域医療を守る地方議員連盟(代表:金子益三上富良野町議)が、村上智之先生が苦闘している夕張で開催され、私も出席させて頂きました。

こうした機会を教えて頂いた「全国医師連盟」執行部の遠山義浩先生、林 克英先生に心から感謝致します。

今回の研修会では、「自治体病院・三重苦」の克服へ地方議員からの胎動を感じさせてくれるものでした。

今日、自治体病院をめぐる動きは、大変厳しいものがあります。

特に、医師不足は、地方へ行けば行くほど深刻さの度合いを増しています。

また、病院経営と地方財政の悪化は深刻です。

よく指摘されるように、『自治体病院の三重苦』とは・・・・・

 1)  政府の医療費削減政策による診療報酬の改悪と患者さんの負担増。診療報酬の引き下げと受診患者数の減少は、病院収益そのものを減らし、病院経営に大打撃を与えました。

 2)         市町村合併や「三位一体改革」による地方交付税減額。これにより、自治体の一般会計から病院経営への補填が困難になり、場合によっては、夕張のように自治体そのものが破産してしまいます。

 3)         医師・看護師の養成抑制により絶対数の不足と地域偏在が顕在化してきたことです。

その上、昨年12月、政府は、赤字経営に苦しむ自治体病院のリストラ策として、「公立病院改革ガイドライン」を発表し、自治体病院は、廃止・民間への売却や縮小再編・統合、独立行政法人化、指定管理者制度への移行などがせまられているのです。

こういう状況下での「夕張研修会」だったのです。特に、医師不足に悩む自治体の議員からは、「医師が働きたくなる地域と自治体のあり方」、「コンビニ受診の克服のための住民意識の変革」などが実例を交えながら報告されていました。

困難を極める自治体財政の中から上記した「三重苦」の中の2)と3)への取り組みは、住民と自治体当局、それらをつなぐ現場の地方議員のかた方がいかに地域医療の実態を共通認識できるかが大切であると感じました。

また、その中で、「地域医療」が単独でそんざいしいているのではなく、地域そのものの存立と自治体病院を中心とした「地域医療」が一体のものであることの実態も出されていました。

一方、地域の「限られた医療資源」の中での医療実践と医療の「再編・ネットワーク化」も語られました。

しかし、これに対して、小樽市の若手前市議のかたから、「ともすると住民の受診抑制」につながる危険を指摘する意見が出ていました。

「限られた医療資源」論は、医師不足に象徴される地域の現実の中での判断として充分に尊重されなければなりません。しかし、同時にその「医療資源を豊かにする」政策と実践を住民の中に提起してゆくことも重要なことではないかと思いました。 

「地域医療崩壊」の原因は、これまで国が進めてきた「医療費削減政策」による病院経営の悪化であり、医師不足であり、そして人口の過疎化や地域産業の衰退を放置し地域そのものを崩壊させてきた政府の誤った政策と言っても過言ではありません。

本会が予定している 本年10月18日(土)上富良野町で開催される「第3回地域医療を守る地方議員連盟研修会」での議論と実践が今から楽しみです。  

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「日雇い派遣」、原則禁止を提言=規制強化に方針転換-厚労省研究会

728211分配信 時事通信 

 労働者派遣制度の見直しを検討する厚生労働省の研究会(座長・鎌田耕一東洋大教授)は28日、雇用が不安定な「日雇い派遣」の原則禁止や、企業グループ内で運営する派遣会社の規制強化などを柱とする報告書をまとめた。労働者派遣法をめぐって規制強化が打ち出されたのは、1986年の施行以来初めて。

厚労省は30日に再開する労働政策審議会(厚労相の諮問機関)の部会で、報告書を基に改正案をとりまとめ、今秋の臨時国会に提出する方針だ。
 

 報告書は、1日単位の日雇い派遣だけでなく、契約期間が30日以内の短期派遣についても、「違法派遣や労災など多くの問題を生じさせている」として、原則禁止を求めた。通訳など専門業務については問題はないとする一方、危険度の高い作業などは禁止すべきだとした。 

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<労働者派遣>4野党、「日雇い」禁止は一致

728231分配信 毎日新聞 

 労働者派遣法改正で28日、政府案のたたき台となる厚生労働省の報告書がまとまった。

すでに改正を主張している4野党の案を比べると、「日雇い派遣の禁止」の方向性は一致しているが、登録型派遣や派遣会社の手数料規制を巡って、「政府・民主」対「共産、社民、国民新」の構図となっている。

 登録型派遣については、政府案が「待遇改善で対応」としているのに対し、民主案は派遣期間は「2カ月以下は禁止」としているものの、派遣可能業務については政府案と同じく現行法通りだ。

 これに対し、共産、社民、国民新の3党は99年の原則自由化をきっかけに、製造業など幅広い業務に派遣が広がったことを問題視し、「原則禁止し、派遣可能業務を以前の専門的な26業務に限定すべきだ」と主張する。

 また、ピンはねが問題化している派遣会社の手数料(マージン)率についても、政府・民主党案は「情報公開の義務化」で一致。これに対し、共産など3野党は情報公開の義務化に加え、上限規制を設ける方針だ。【小山由宇】

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労働者派遣制度を見直す厚労省の研究会が、「日雇い派遣の原則禁止」の報告書をまとめました。

 この「日雇い派遣」がワーキングプア(働く貧困層)問題の主要な原因であることは、今では常識となっています。

 これは、単なる「雇用問題」に止まらず、若者による「無差別殺傷事件」など、否定的な社会問題との関連が濃厚になっています。 

ここに至って、厚労省の研究会が「原則禁止」の報告を出したこと自体、一歩前進と思います。

 しかし、問題になるのはこれからです。 

今日まで、大手企業は、利潤追求のための人件費抑制をねらって、大量の「日雇い派遣」を作り出しました。

それを制度的に保障するものとして、それまで通訳など専門的な業種に限られてきた「派遣労働」の規制緩和を実施してきたのです。 

私は、「日雇い派遣の原則禁止」の報告が出たからといって、そんなに簡単に「日雇い派遣」に規制がかかるとは思いません。 

まず財界が、自らの利益を減じる「日雇い派遣」を解消するには相当な抵抗が予想されることです。

そして、財界の出先機関的な要素のある政府・与党と民主党の一部が、総選挙を前にして、財界に楯突くことが出来るかどうか・・・・私は、難しいかと思います。

 では・・・どうするか・・・・

「日雇い派遣の禁止」の方向性は一致している野党間でも、登録型派遣や派遣会社の手数料規制を巡って、「政府・民主」対「共産、社民、国民新」の構図となっていることが毎日新聞で報じられています。 

幅の広い民主党の中には、財界とのつながりの強い勢力があることと関連するものかもしれません。 

 

これでは、せっかく「日雇い派遣禁止」で世論の風が吹いてきているこの時期に、出来れば民主党も含めた野党が一丸となって問題解決に立ち向かってほしいものです。 

そして、決定的なのは、『安定雇用制度』の復活を求める多くの国民世論ではないでしょうか。 

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「保険料の引き上げ必要」 介護職の処遇改善で厚労相

07/27 北海道新聞)

 舛添要一厚生労働相は27日、東京都内で開かれた福祉人材フォーラムで、「(介護従事者の)処遇をよくするには介護保険料を引き上げる必要がある」と述べ、2009年度改定で介護保険から事業者に支払う介護報酬の引き上げを目指す考えを明らかにした。  上げ幅については「あまり極端に引き上げることはできない。まず無駄や非効率な部分を正し、これで介護の崩壊を食い止めるという案を示したい」として、国民の理解を得られる範囲内で対応すると強調した。  舛添氏はあいさつ終了後、「処遇改善をせざるを得ないが、保険料も税金も上げないで何かやるというのではうそになる。だからはっきり申し上げた」と記者団に語った。=====================================

ちょっと待ってほしい!!

来年度に施行される「介護報酬改定」において、舛添厚労相は、あからさまに「介護保険料」の値上げを宣言しました。

しかもそれの理由に「介護職の処遇改善」を持ってきました。

まず、『介護職の処遇改善』には、『介護報酬の引き上げ』の必要なことは自明です。

しかし、その財源のために、『介護保険料値上げ』を持ってくることは、いかにも短絡した「単細胞」発想ではないでしょうか。

1)つい最近、「後期高齢者医療保険制度」の強行により経済的にも打撃を受   けている高齢者に、来年度は、「介護保険料の値上げ」でさらに追い討ちをかけることになります。

2)また、ことは、「医療保険料の値上げ」=「病院の収入増加」=「医師の金儲け」なる幻想を国民の中に広めてきたのと同じ図式です。

3)その結果、苦しむ高齢者・国民の批判の矛先は、介護施設や介護従事者に向けられる可能性があります。

そもそも、「介護保険料値上げ」なしに、「介護報酬の引き上げ」を行うべきなのです。

こうした社会保障分野での国民負担の増加を繰り返してくることの基本戦略は、「5年間で11000億円、年間2200億円削減」路線です。

この削減路線を貫徹するために、「医師不足対策」「救急医療対策」など個別の対応でいかにも国民要求に応えているような印象を与えながら、実質的には、しっかり国民負担を増加させようとしているのです。

来年度の予算編成、厚労省・財務省の動きから目が離せません。

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09年度予算:シーリング 社会保障費、2200億円圧縮で合意 財源問題は先送り 

額賀福志郎財務相は25日、舛添要一厚生労働相と財務省内で会談し、09年度予算の大枠となる概算要求基準(シーリング)について、年金や医療、介護などの社会保障費の自然増を08年度と同様に2200億円抑制することで合意した。09年度からの基礎年金の国庫負担割合の引き上げ(現行3分の1強から2分の1へ)や、高齢者医療制度の見直し、少子化対策などの財源問題は「年末までの予算編成過程で別途検討する」と決着を先送りした。

 額賀財務相は会見で、09年度の社会保障費の自然増は8700億円程度と説明。効能が同じで安価な後発(ジェネリック)医薬品の普及促進や、雇用保険の国庫負担廃止などを軸に財務、厚労の両省で抑制策を検討し、2200億円圧縮を実現する方針を示した。 ただ、09年度は社会保障費の自然増が08年度(7500億円)を1200億円も上回るため、2200億円抑制しても歳出増に十分な歯止めはかからない。また、基礎年金の国庫負担割合引き上げについて与党内では「早期の消費税増税など国民に負担を求めるのは困難」との見方が強い。【清水憲司】    毎日新聞 2008726日 東京朝刊=======================================

09年度予算で額賀財務相と舛添厚労相が08年と同様に、「社会保障費2200億円圧縮」を合意しました。

多くの国民や医療・介護関係者からの社会保障費増額要求にもかかわらず、あの小泉路線を踏襲した「医療費削減政策」を基本的に継続する政策を続けることを確認しました。

「医師不足対策」や「救急医療」「産科・小児科医療の充実」など、急を要する課題については、「別枠で対処?」と入っていまが・・・・・・。

やはり、あくまでも「医療費・社会保障費削減」を断行するつもりなのです。その中には、「雇用保険の国庫負担廃止」までもが堂々と入れられている始末です。

そもそも、年間2200億円の削減は、「5年間で11000億円の単年度分」との位置づけです。

もし、09年度に特別枠で予算処置が施行されると、翌年か翌々年には、2200億円以上の削減が行われ、結局は「5年間で11000億円削減」が達成させられるのではないでしょうか。

ですから、「2200億円削減反対」だけでは不十分で、「1100億円削減反対」にすべきであると思います。

さて、今となっては、社会保障費の枠内だけの問題というより、国の予算そのもの、更には、国家のあり方までも検討しなければならないのかも知れません。

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 療養病床22万床存続 厚労省、削減幅4万床縮小の方針

2008725日朝日新聞) 

高齢者の医療費を抑えるため、長期入院患者が多い療養病床を削減する計画について、厚生労働省は、35万床を12年度末までに18万床に減らす計画を修正し、22万床程度存続させる方針を固めた。受け皿となる介護施設が不足し、「患者が行き場を失う」と見直しを求める自治体や医療現場の声を受け入れた。

  削減幅の見直しで、医療現場の不安は緩和されそうだが、削減方針は変わらず、受け皿整備が引き続き課題だ。

 厚労省は全国の病院アンケートの結果をもとに「療養病床の患者の約半数は医療の必要性が低い」と判断。06年の医療制度改革で削減計画を打ち出した。削減分は介護保険の老人保健施設や在宅介護を受け皿とする方針で、療養病床を廃止した病院には介護保険施設への転換を促している。実現すれば年間約4千億円の医療費が抑制できるとしていた。

  現在、国の指示を受けて各都道府県が療養病床の削減計画を作成中だが、作業中の新潟、奈良、佐賀の3県を除く44都道府県の計画数を合わせると、国の目標より3万多い約21万床。3県分を加えれば22万床となる見通しだ。

  都道府県の計画数が国の目標を上回った背景には、療養病床を出た高齢者を受け入れる介護施設が大幅に不足していることや、病院が収入減につながる介護保険の施設への転換に消極的なことが挙げられる。自治体側は「介護施設の受け皿が整わないまま削減を進めると、行き場のない高齢者が大量に発生する」と懸念する。

  厚労省は計画数が国の示した基準を上回っている自治体にはベッド数を減らすよう求めることも検討したが、後期高齢者医療制度への批判が強まる中「画一的な基準で目標を設定すれば、高齢者医療への不安がさらに高まりかねない」と判断。自民党議員らの「厚労省がいたずらに削減圧力をかけるべきではない」という指摘や、「26万床程度は必要」という日本医師会の主張にも配慮した。(太田啓之)

 

06年、政府与党は、医療・介護改悪案で、38万床あった療養病床を15万床まで減らす計画を立てました(介護型13万床を全廃、医療型25万床を15万床へ削減)。

 

今回、各都道府県から提出された「医療費適正化計画」の基づき、作り上げてきたのが今回の「22万床程度を残す・・・・」となりました。

 

このことは、都道府県段階とはいえ、政府・与党がこれまで、「医療費削減」ありきのもとで進めてきた、療養病床削減計画に手直しをせざるを得ない状況になってきたことを示しています。

 

この療養病床の削減は、「後期高齢者医療制度」と並ぶ06年、医療改悪の柱であり、これにより政府は、4000億円のい医療費削減をもくろみました。

 

これらにたいして、多くの国民や医療・介護現場から、「多くの医療難民や介護難民がでる」との批判が噴出し、その撤回運動が広がっていました。

 

また、政府・与党は、06年、08年の診療報酬改定で、療養病床入院患者さんへの補修を減額し、病院経営面から病床削減をねらいました。

 

そもそも、今回発表された「22万床存続」でも、その基礎となるのは、厚労省からの「指導」が入っている都道府県が作成したものであります。

 

実際の医療・介護の現場では、在宅の条件の整っていないところへ「在宅介護」をせざるを得ない場面が数多くあります。

 

患者さんのつらさと同時に、医療・介護従事者にとっても「断腸の思い」で決断を迫られることが増加しています。

 

さらに、やっとできる「在宅療養」でも、多くの「利用者負担」が待っています。経済手金ゆとりのない高齢者には、すでに、何とも不自由で貧弱な「在宅介護」が押しつけられているのです。

今後、高齢者が増加してくることを予想すると、少なくとも現在ある療養病床は、温存し、最低、日医が主張する「26万床」は確保すべきではないでしょうか。 

 

一方。「与党内部から2200億円の削減撤回」なる声も出てきていますが、本当はその基礎となっている「5年間で、総額1兆1000億円の削減計画」撤廃を政府に確約させなければなりません。

「選挙が終われば・・・・」「内閣が替われば・・・・」、その後は「医療費削減政策」が復活してくることは否定できないのですから!!!

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 「闘う知事会ではなくなった」 秋田の寺田氏が痛烈批判

20087222058分(朝日新聞)

 

「もはや闘う知事会ではなくなった」。全国知事会のあり方について同会副会長の寺田典城・秋田県知事が22日、記者会見で痛烈に批判した。

  17~18日にあった全国知事会議で、削減された地方交付税の復元や地方消費税の充実などを政府に求めることが決まった。寺田知事は「交付税復元はお願いしても無理なことは分かっている。国と地方を鳥瞰図(ちょうかんず)的に見て、日本の体制や地方のあり方についてもっと話をしないといけない」「霞が関の課長級の会議よりさらに(質が)落ちる、などと言われている」などとまくし立てた。

  全国知事会は03年に会長に就任した梶原拓・前岐阜県知事が「闘う知事会」を掲げ、国の補助金の削減案をまとめるなど存在感が際立った時期があった。寺田知事は「改革派と呼ばれた知事が皆いなくなった。当時は午後9時、10時まで激論を交わしたものだが……」とぼやいた。

 寺田知事は土建会社社長をへて91年、横手市長に。97年に秋田県知事に初当選し、現在3期目。

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「闘えない知事会」批判に反論 麻生全国知事会長20087232047

 

全国知事会副会長の寺田典城・秋田県知事が同会のあり方を「もはや闘う知事会でなくなった」と痛烈に批判したことについて、同会会長の麻生渡・福岡県知事は23日の定例記者会見で「闘う内容が変わってきている。評論家みたいなことを言ってはだめだ」と反論した。

  17、18日にあった全国知事会議では、国から大幅に削減された地方交付税の復元や地方消費税の充実を求めることを決めた。22日の会見で寺田知事は「交付税復元はお願いしても無理なことは分かっている。国と地方を鳥瞰図(ちょうかんず)的に見て、二重行政の無駄をなくし、行政コストを下げる話をもっとしないといけない」などと批判した。

  これに対し麻生知事は「あきらめてどうするのか。何の問題の解決にもならない」と反論。「財政を維持しながら、行政サービスの質も落とさない、それが知事会の大きな役割だから、一生懸命議論して交付税復元の方針を打ち出した」と説明した。

 

当初予想していたように、「全国知事会」内部からも今日のあり方について、異議申し立てが出てきました。

小泉内閣当時、強行された「三位一体改革」で地方自治や、自治体経済がめちゃくちゃににされています。

自治体病院問題もそうした流れの中にあるのも事実です。

そうした中での「闘わない知事会」、「いやそうではない」のやりとりです。

しかし、問題なのは、「闘うか否か」と同時に「地方自治としての自立」が確保されているか否かではないでしょうか。

 

そして、「何のために闘うのか」の視点に立つと・・・・・住民の立場に立って「地方自治を守り確立するにはどうするのか」、「住民の暮らしや医療・介護、教育などを守り、再生するにはどうするのか」と言う立場からの「闘う知事会」が望まれます。

 

今や、以前とは違い、中央政府言いなりの中央直属の「官僚出身知事」の多いのが気になります。

 

多くの場面で、「地方自治の侵害」が横行している中では、「闘う知事会」としてある方が住民の立場からすると全く健全な姿だと思います。

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「大事件起こせばマスコミに名前」=23日前からむしゃくしゃ-菅野容疑者

7231849分配信(時事通信)

女性2人が死傷した東京都八王子市の京王八王子駅ビル殺傷事件で、会社員菅野昭一容疑者(33)が警視庁捜査1課と八王子署の調べに「人間関係を含む仕事の関係で23日前からむしゃくしゃしていた」と供述していることが23日、分かった。
 

 その上で「親も話を聞いてくれないので、大きな事件を起こせば、自分の名前がマスコミに出るようになると思った」と説明。同課は詳しい経緯を追及している。 

6月8日に起こった秋葉原無差別殺傷事件から、およそ7週後に今度もまた無差別殺傷事件が発生しました。 

 

今年に入り、3月23日の土浦市JR荒川沖駅事件、3月25日の岡山市JR岡山駅事件、4月22日の鹿児島県姶良町タクシー運転手刺殺事件、6月8日の秋葉原無差別殺傷事件、そして今回の八王子無差別殺傷事件と続いています。 

 

これらすべてが若者で、姶良町での少年自衛隊以外は、不安定な雇用状況の下で、自ら存在意義を感じ取ることができずに自分の心の中だけに閉じこもり、「いらいらしたり」「むしゃくしゃしたり」・・・・。 

 

そして、無差別殺傷という「もっとも他人を傷つけ、他人の存在そのものを否定」する行為に及ぶのです。それがもたらす「意味と結果への想像」を全く抜きにしてです。 

 

それぞれには、様々な生い立ちや、経歴、家庭環境、教育があり、それらが複合的に重なり合って、こうした「事件」を起こしたのですが、もう一つ「多くの若者にとって、夢や希望」に胸を膨らまし、語り合える社会ではないことも大きな要素と思います。 

これらの否定的な要素が、複雑に絡み合って、今回の様な「異常事態」が起こるとすると、それらの要素をできるだけ取り除くことが重要ではないでしょうか。 

 

非正規雇用という不安定な雇用状態に置かれている若者の大多数は、真剣に仕事に取り組み、その日、その日の暮らし乗り切っているのです。

非正規雇用者と言うだけで、「色眼鏡」的に判断するのは、全くのお門違いです。そもそも、本人自体が望んでいる雇用形態ではないのですから!! 

 

しかし、非正規雇用という不安定や生活や先の見えない人生を強要されていると、ほとんどの人々は、社会における「自らの存在意義」を喪失し、従って他者の存在意義をも感じとれなくなるのでしょうか。 

 

もしかしたら、それが「殺すのは誰でもよい・・・」と言う感情を創出するのかもしれません。まさに人道的モラルの崩壊を作り出してしまっています。 

こうしてみると、非正規雇用、派遣労働、成果主義などを推進してきた、新自由主義的市場経済万能論は、単に経済政策的のみならず、社会的にも相当な悪影響をもたらしていることは間違いありません。 

 

一時も早く、そうした条件の克服へ向けて進まなければ・・・・・です!!  

 以下に今回の経過を毎日新聞から引用しておきます。

<八王子殺傷>製造業の「派遣」転々菅野容疑者

7231228分配信 毎日新聞東京都八王子市の駅ビルで22日夜起きた刺殺事件で、殺人未遂容疑で逮捕された菅野昭一容疑者は、勤務先の板金加工会社(八王子市)によると、この数年間、八王子市内の製造業数社を派遣社員として転々としていたという。

 4月下旬に同社の求人広告を見て応募。5月8日から15日まで1週間働いた。仕事は主に板金加工を担当。黙々と作業をこなし、他の従業員とのトラブルはなかったという。

 4月下旬に菅野容疑者と面接した専務(30)は「受け答えもしっかりしていて誠実という印象だった。『以前は組み立て作業をやっていた。できることはなんでもやります』とハキハキと答えていた」と振り返る。採用を決め、1カ月の試用期間を経て正社員として採用することを伝えると、菅野容疑者は「わかりました」と答えていたという。

 ところが、菅野容疑者は5月15日午後、作業中に作業台に誤って右手をはさみ中指など3本を骨折。市内の病院に搬送され手術を受け入院した。菅野容疑者の父親は「以前に勤めた会社でも作業中に転落して足を骨折したことがある」と落胆した様子だったという。

 専務によると、5月下旬に社員4人で見舞いに行った際には、菅野容疑者は「皆さんにご迷惑をおかけして申し訳ない。早く治したい」と冗談も交えながら談笑していたという。見舞いに行った男性社員は「けがで悩んでいる様子には見えなかった」と話す。

 菅野容疑者は6月中に退院し、7月17日には退院後初めて社長と面談した。「9月くらいには復帰できそうです。また働きたい」と再起に意欲を見せていたという。労災の手続き中で、休業補償の支払い方法を話し合っている最中だったという。専務は「今週に具体的な日程を調整する予定だった。仕事でプレッシャーがあったのか……」と言葉をつまらせた。【神澤龍二】

 「頭が真っ白」容疑者の父謝罪

 菅野容疑者の父親(69)は23日朝、八王子市内の自宅前で取材に応じ、「被害者と遺族の方には本当に申し訳ない」と頭を下げた。菅野容疑者が「家族と仕事のことでトラブルがあった」と供述している点については「何も相談はなかった」と否定した。

 父親によると、菅野容疑者は姉2人と弟1人の4人姉弟。市内の小中学校を卒業後、高校に進学したものの中退した。性格は内向的で、電気会社などでアルバイトをするなど仕事を転々としていた。

 また菅野容疑者は25歳ごろ、当時交際していた女性と暮らすために家を出て以降、実家にほとんど戻らなくなった。居場所を聞いても住所を答えず、携帯電話にも出なかった。その女性とは数年前に別れたという。

 父親が最後に会ったのは約1カ月前で、突然自宅に訪ねてきた。指の骨折は完治しかけており、「もうすぐ正社員になれるかもしれない。けがが治ったらまた働くんだ」と普段と変わらない様子だったという。

 事件は22日夜、報道陣の取材で知ったといい、「頭が真っ白になった。小さいころから気が小さく、あんな事件を起こす人間ではない」と淡々と話した。【古関俊樹、川崎桂吾】

  成人と思えぬ供述

 ジャーナリスト大谷昭宏さんの話 大人になれない子どもだ。「むしゃくしゃして」「仕事がうまくいかなくて」などの供述は、33歳の成人の言葉とは思えない。会社との面談に父親が同席するなど自立できず、社会に溶け込めなかった。こうした自分本位な人間が増えているのではないか。自分一人で生きていける力をつけさせるという教育のあり方が、失われたことに起因する。社会全体で、取り組むべき問題だ。

 疎外感募らせた末

 小宮信夫・立正大教授(犯罪社会学)の話 最近の通り魔やバスジャック、上越新幹線の落書きなどの事件には、共通した傾向がある。容疑者が社会からの疎外感を募らせた末、その打開を狙い犯罪に走るという構図だ。事件後の展開に想像が及ばない点も共通している。子供の時に家庭、学校、地域で他人にもまれる機会が減り、コミュニケーション能力が育たない世代が増えている。欧米では個人と社会のつながりを意識させる「市民性教育」が始まっており、日本でも同様のシステムを教育に取り込む必要があるだろう。

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