舛添要一厚生労働相の私的懇談会「安心と希望の医療確保ビジョン」は18日、医師養成数の増員や、現行の臨床研修制度の見直しなどを盛り込んだ最終報告書をまとめた。過重労働が指摘されている勤務医の負担軽減を図り、医師不足が深刻な診療科や地域医療を積極的に評価、こうした病院への研修医配置を促すのが狙い。
報告書は医師の増員について、将来の医師過剰を懸念し大学医学部の定員数を削減するとした政府のこれまでの方針を撤回し、医師総数を増やす必要があるとした。
2004年度に義務化された臨床研修制度では、都市部に医師の研修希望が集中、医師の偏在が加速したとの指摘を踏まえ、地方の病院を希望する研修医が増えるよう、地域医療に貢献した病院を評価するほか、大学卒業前の教育や専門医制度との連携を深めるなどする。
ただ現段階で予算の裏付けがないため、定員増や制度見直しの時期などは言及しなかった。
舛添氏は同日の記者会見で「養成する大学や教官の数が足りなければ前に進まない。諸条件を考えた上で一定の数字を出したい」と述べ、関係省庁と調整し秋からの来年度予算編成過程で具体的な増員数を確定させる考えを表明した。
また報告書は出産した女性医師が、育児と仕事の両立を図れるようにする短時間勤務制度の導入や、看護職や薬剤師らとの連携によるチーム医療の充実を掲げた。
このほか(1)各病院が適正な医師数を確保できるよう、「外来患者40人に対し医師1人」など医療法に基づく算定方式の見直しを含めた検討(2)厚労省の許可が必要としている麻酔科医に関する規制緩和(3)病気を治すだけでなく、医療を通じて患者や家族の生活を支援する「支える医療」推進―などを挙げている。 政府は1997年に「医学部定員の削減に取り組む」と閣議決定し、医学部定員はピーク時(81―84年)の8280人から、2007年には約7600人に減少している。
この間の政府・厚労省の動きを見ていると、とりあえず「医師数を増やす」方向に動き出しそうです。
しかし、注意点が二つ!!
1)そもそも医師不足が顕在化してきたのは、「医師数削減」を宣言した82年と97年の閣議決定をもとにした政府の方針があったからです。それ以降、医療の需要の増大と相まって深刻な医師不足になりました。
今回の「方針転換」があるとはいえ、厚労省と財務省内部には、依然として「医療費削減」「医師数はほどほどに・・」の意見が内在しているのではないでしょうか。
今後、そうした考えに基づく「逆流」の入り込む余地の無いように、今後10年間の医師養成政策を医師数の面からも明確にしておくべきではないでしょうか。
2)こうした、医師増加政策には、必ず「財源論」が持ち上がります。政府・財務省は、必要な財源は、「消費税増税で!!」というキャンペーンが出てくることは間違いありません。
国民の要求に応える形で「医師増」を掲げ、その返す刀で「消費税増税」を訴えて、結局は増税を国民に押しつけてくるのです。
消費税論議は、いろいろ問題がありそうですが、少なくとも国と官僚達による「膨大な無駄使い」、否、今となっては、「国家犯罪」とでも言いたくなるような税金の浪費を正さずしては、議論の訴状には載せようがありません。
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