消費税引き上げ、来年度は困難と首相 「2、3年後の話」2008624日 朝日新聞)   

 福田首相は23日、通常国会閉会を受けて記者会見し、消費税率の引き上げについて「2、3年後とか、長い範囲で考えている」と述べ、今年の税制改正で09年度からの引き上げを決めるのは困難との見方を示した。首相はまた、北海道洞爺湖サミット直後の7月中の内閣改造には慎重な考えも明らかにした。

   基礎年金の国庫負担を09年度中に3分の1強から2分の1へ引き上げることが決まっており、その財源2.3兆円を確保するため、今年の税制改正論議では消費税の扱いが最大の焦点となっている。

  福田首相は17日の通信社のインタビューで「決断しなければいけない大切な時期だ」と述べ、消費増税は避けられないとの認識を示していた。しかし(1)景気の先行き不安(2)行政の無駄に対する世論の根強い批判――などに配慮し、道路特定財源の一般財源化や消費者庁創設などに全力を挙げつつ、引き上げの時期は慎重に見極める考えだ。

  首相は会見で「歳出改革を徹底する無駄ゼロもある。景気がどうなるかも、無視し得ない問題だ。そういうことを踏まえて、総合的に考える。しかし、それはもう少し先の段階だ」と語った。

  一方、内閣改造について首相は「一番重視しているのは政策の実行・実施だ。その政策がどういう状況にあるか、いずれ総合評価しなければいけない。そのうえで、どういう態勢を組むのか組まないのかを考えたい」と述べた。少なくとも、7月下旬から8月初旬にもある来年度予算の概算要求基準策定前の改造には消極的とみられる。

 

これを逆に言うと・・・「2~3年したら消費税増税OK」とでもいえるのかもしれません。

社会保障費や国民医療費におけ財源問題で、「消費税の増税が必要」との論調がでています。

しかし、果たしてそうなのか??

「財源がない」「、国債が歳入の30%を超えている」などの主張は、真実を言い当てているのだろうか。

また、歳出面において、無駄使いは無いのだろうか、税金の使われ方が適正なのだろうかなど、ひとつひとつの検証が必要ではないでしょうか。

こうしたことを抜きにして、「財源がない」を無批判的に前提とすることは、結果的に不当な増税を認めることになるのではないでしょうか。

まず、歳入の19%を占めながらも安すぎる「法人税」のあり方や、道路特定財源で明らかになった特別会計のあり方などを充分吟味すべきです。

また、額の大小に関わらず、国民からの税金を「湯水のように」浪費し続ける、無責任な日本の官僚制度のあり方とそこに流れる倫理を国民本位に転換しなければ、これ以上の増税を国民は納得しないでしょう。

「欧州は、消費税が15%ぐらいなので、社会保障充実のためには、消費税の増税もやむを得ない」と言った、善意の意見があります。しかし、よく考えてみてください、日本と欧州の「税金の使われ方」と監視、時の政府の責任の取り方が全く違っています。

もし、欧州の基準で日本の現状を見るのであれば、姑息な「居酒屋タクシー」は論外としても、社会保険庁の腐敗や防衛庁や国交商の汚職などでは、内閣の総辞職などは、当たり前なのです。それに比較して・・・・・消費税増税を叫ぶ政府・与党にそうした潔白さや誠実さ、モラルがあるというのでしょうか。

消費税増税論議の中には、経済だけではなく「国家」のありかたまでの議論が必要ではないかと思います。  

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医師養成数増員へ 制度見直し、地域へ研修医 予算編成過程で具体化 厚労相、私的懇談会

 

舛添要一厚生労働相の私的懇談会「安心と希望の医療確保ビジョン」は18日、医師養成数の増員や、現行の臨床研修制度の見直しなどを盛り込んだ最終報告書をまとめた。過重労働が指摘されている勤務医の負担軽減を図り、医師不足が深刻な診療科や地域医療を積極的に評価、こうした病院への研修医配置を促すのが狙い。

 報告書は医師の増員について、将来の医師過剰を懸念し大学医学部の定員数を削減するとした政府のこれまでの方針を撤回し、医師総数を増やす必要があるとした。

 2004年度に義務化された臨床研修制度では、都市部に医師の研修希望が集中、医師の偏在が加速したとの指摘を踏まえ、地方の病院を希望する研修医が増えるよう、地域医療に貢献した病院を評価するほか、大学卒業前の教育や専門医制度との連携を深めるなどする。

 ただ現段階で予算の裏付けがないため、定員増や制度見直しの時期などは言及しなかった。

 舛添氏は同日の記者会見で「養成する大学や教官の数が足りなければ前に進まない。諸条件を考えた上で一定の数字を出したい」と述べ、関係省庁と調整し秋からの来年度予算編成過程で具体的な増員数を確定させる考えを表明した。

 また報告書は出産した女性医師が、育児と仕事の両立を図れるようにする短時間勤務制度の導入や、看護職や薬剤師らとの連携によるチーム医療の充実を掲げた。

 このほか(1)各病院が適正な医師数を確保できるよう、「外来患者40人に対し医師1人」など医療法に基づく算定方式の見直しを含めた検討(2)厚労省の許可が必要としている麻酔科医に関する規制緩和(3)病気を治すだけでなく、医療を通じて患者や家族の生活を支援する「支える医療」推進などを挙げている。 政府は1997年に「医学部定員の削減に取り組む」と閣議決定し、医学部定員はピーク時(81―84年)の8280人から、2007年には約7600人に減少している。


2008/06/20 00:00   共同通信社

 

この間の政府・厚労省の動きを見ていると、とりあえず「医師数を増やす」方向に動き出しそうです。

 

しかし、注意点が二つ!! 

1)そもそも医師不足が顕在化してきたのは、「医師数削減」を宣言した82年と97年の閣議決定をもとにした政府の方針があったからです。それ以降、医療の需要の増大と相まって深刻な医師不足になりました。

 

今回の「方針転換」があるとはいえ、厚労省と財務省内部には、依然として「医療費削減」「医師数はほどほどに・・」の意見が内在しているのではないでしょうか。 

今後、そうした考えに基づく「逆流」の入り込む余地の無いように、今後10年間の医師養成政策を医師数の面からも明確にしておくべきではないでしょうか。 

2)こうした、医師増加政策には、必ず「財源論」が持ち上がります。政府・財務省は、必要な財源は、「消費税増税で!!」というキャンペーンが出てくることは間違いありません。

 

国民の要求に応える形で「医師増」を掲げ、その返す刀で「消費税増税」を訴えて、結局は増税を国民に押しつけてくるのです。

 消費税論議は、いろいろ問題がありそうですが、少なくとも国と官僚達による「膨大な無駄使い」、否、今となっては、「国家犯罪」とでも言いたくなるような税金の浪費を正さずしては、議論の訴状には載せようがありません。

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