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 NHKスペシャル=追跡・秋葉原通り魔事件=
6月8日、秋葉原の歩行者天国で起きた通り魔殺人事件
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人を殺傷した加藤智大容疑者(25)は、殺人予告と凶行までのプロセスをネット上の掲示板で実況していた。このような劇場型の殺人はこれまで例がなく、その不気味さと凶悪さは社会を大きく震撼させた。

いったい、なぜ容疑者はこのような凶悪な事件を起こしたのか。彼の生い立ち、供述、ネットへの書き込み、周辺の証言などから浮かび上がってきたのは、今の社会の歪みを象徴するキーワードである。
「家族の崩壊」「派遣労働の不安」「社会からの孤立」。

今年3月に土浦で起きた通り魔殺人など、同様の事件は最近多発。当局も「これまでの犯罪ステージを超えた新たな段階に突入してしまった」と戸惑いを隠さない。

6月8日、容疑者はなぜ社会に対するテロを引き起こしたのか?
犯行に至るまでの軌跡を徹底的に追跡、解剖し、事件の真相に迫る。

昨夜放送されたNHKスペシャル“追跡・秋葉原通り魔事件”は、あの通り魔・無差別殺傷事件を現時点での「中間総括」として、秀作の放映内容でした。

こうした事件を考えるに当たり、事件を犯した加藤智大容疑者の責任は全く許されないものであり、厳正な対処の必要なことは当然なことであります。

しかし、NHKのみならず様々なメディアへ寄せられているメールでは、「加藤智大容疑者の行為自体は許されないものの、そこに至った境遇や社会的な背景には共感する」という内容が多くあることを示していました。

キーワードとしてあげられている「家族の崩壊」「“派遣労働“の不安」「社会からの孤立」のほかに、「どこからも認められない自分」を感じて、その裏返しとして「自暴的自分を認めさせる」ために、あのような無差別殺傷事件を起こしたのかもしれません。

こうした複合的原因のひとつとしての「競争社会」の進行も問題にしなければなりません。

「受験競争」のなかを走らされ、その中での「挫折」のあとの待っていたのは、非正規雇用や派遣労働が闊歩する、激烈な競争社会・「使い捨て社会」であったことは、加藤容疑者の同僚が証言してたところです。

また、同様の事を被害ま者のお父様からも語られていました。

そして、容疑者の同僚の方が「もう少し加藤さんの相談に乗っていれば防げたかもしれない・・・」とつぶやいていたことも印象に残る場面でした。

重層的競争社会は、一部の「勝ち組」と大量の「負け組」を社会に作り出しています。こうした中で、多くの若者を希望のない、絶望のみちへと追い立てている気がしてなりません。

こうした殺傷事件のひとつの社会的要因としてある、日本の「労働環境」を根本から変革しなければ、第2、第3の「加藤容疑者」が出現しない保障はどこにもありません。

しかし、政府・行政の側からは、「社会・行政的反省」なることは、全く発せられていないのではないでしょうか。

現在の「暴走する資本主義」「新自由主義的市場経済万能主義」による、日本社会の崩壊に歯止めをかけなければ、取り返しのない事になりはしないかと心配がつのります。

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