療養病床の削減難航 国の計画、実情と合わず(2008年6月29日 朝日新聞)
高齢者の医療費を抑えるため、長期入院患者がいる療養病床を削減する計画で、厚生労働省の目指すベッド数に対し、都道府県の目標値が約2割多いことが分かった。12年度末までに35万から18万に減らす計画は国の医療費抑制策の柱の一つだが、見直しを迫られそうだ。
療養病床は、長期療養が必要な高齢者が入院する医療施設。厚労省は全国の病院アンケート結果をもとに、「療養病床の患者の半数は治療の必要度が低い」として、06年の医療制度改革で大幅削減を決めた。実現すれば、医療費4千億円が削減されるという。 国の指示で、各都道府県が削減計画を作成。作業中の新潟、奈良、佐賀の3県を除く44都道府県の計画数を合わせると、国の目標より約3万多い20万9479。3県分を加えれば22万程度になる見通しだ。
国の狙い通りに進まない背景には今後、団塊の世代の高齢化などに伴って患者が大幅に増えることへの懸念がある。人口が多く、急激な高齢化に直面する東京都は増やす計画で、現状を約8200上回る2万8077だ。 厚労省は療養病床を削減するのに伴い、治療の必要度が低い患者は介護施設に移ってもらう計画だ。療養病床を医療機能を高めた新しい介護施設に転換させて受け皿とする。転換を促すため、治療の必要度に応じて患者を3分類し、最も軽い患者に適用される診療報酬を大幅に引き下げた。治療の必要度が低い患者が多いと採算が取れないようにした。
しかし、医療機関側は診療報酬と比べて介護報酬が低いことなどを理由に消極的だ。 既存の介護施設もあてにできない。比較的安い費用で入れる特別養護老人ホームは、待機者が全国で38万人。介護保険の財政難から、国は介護施設の新設を抑えており、療養病床からの転換分を除き、大幅増は期待できない。在宅介護も共働き家庭や高齢者のみの世帯では難しい。
厚労省が推進しょうとしている「療養病床削減政策」は、もうすでに破綻しているのです。
厚労省の「いいなり?」傾向の強い地方自治体でさえ、悲鳴を上げざるを得ない状態がわかりました。
まず、医療現場の実態、高齢者と家族がおかれている実状から全く遊離して、「財政改革」「医療費削減」を声だかに叫んできた「小泉規制改革」、「市場原理主義」が前に進まなくなってきたのです。
医師不足を認め、医師養成数を増加させると言っても、一番多かった時期に戻すだけ、またこれだけ国民から批判されている「後期高齢者医療制度」も撤回する様子なし、今度は、「療養病床削減政策」が頓挫することにもなりかねません。
こうして、小泉市場原理主義内閣が進めてきた諸政策がことごとく敗退しそうなのに、福田政権は、洞爺湖サミットで時間稼ぎをして小手先の手直しで乗り切ろうとしているのが見え見えなのです。
ここに至っては、抜本的に社会保障政策を国民本位の方向に転換しなければ、のほんの社会自体が取り返しのつかないところへ行ってしまうような気がしてなりません。
そうした中での「療養病床問題」です。病床削減をきっぱり中止して、「介護報酬」の大幅引き上げを実行してこそ国民や医療・介護従事者から信頼される政権になることができるのです。
もし、そうした考えがないのであれば、福田政権は解散し、総選挙で国民の信を問うべきでは無いでしょうか。
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橋下知事「国の無駄遣い納得できない」 自民本部で講演(2008年6月26日 朝日新聞)
「美辞麗句を言われても、今の国で行われている無駄遣いを見せられると国民は納得できない」――。大阪府の橋下徹知事は25日、自民党本部で開かれた「無駄遣い撲滅プロジェクトチーム」(座長・園田博之政調会長代理)の会合で講演し、中央省庁などの無駄遣いを批判した。
会場は自民党国会議員ら数十人が集まる盛況ぶり。「行政に携わって4カ月の僕が皆さんに政治の話をするのは大変恐縮だが」と切り出した橋下知事は、後期高齢者医療制度が批判されているのは国の無駄遣いが背景にあると指摘。「やはり、中央のお役人さんが自分たちの身をどれだけ削ったのかということが、国民にはわかりやすい」と述べ、国家公務員の人件費削減などを求めた。
橋下知事のやり方は、ちょうど小泉純一郎氏のやり方に似てきました。
有無を言わさずに財政再建を旗印に「改革」を迫ってゆく、そして、徹底的に諸施策の削減を進め、府民に強烈な打撃を与えておく。
そのうち、削減を少しゆると、苦しみの中におかれた大阪府民は「多少の負担は、辛抱するから・・・・」と、当初よりも低水準の施策で我慢するようになるのを彼は見抜いているのかもしれません。
これはちょうど小泉元首相が「規制緩和」と「改革の号令」で社会保障や雇用制度を破壊し、「財源がないなら消費税増税もやむなし」との世論操作を仕掛けてきたのに似ていないでしょうか。
橋下知事は、いわば“浪速の小泉純一郎”とでも言いたくなるのです。
やはり「無駄使い」というフレーズには、違和感を感じています。
ましてや、政権与党が「無駄遣い撲滅プロジェクトチーム」なるものを立ち上げているとなると、なんだか胡散臭くなってきます。
国や行政の予算の不明朗で、常軌を逸する執行のあり方が単に「無駄使い」として片付けられるものではありません。
民間人や個人生活の中での「無駄使い」と行政が行う「浪費」とは、全く意味合いが異なるのです。個人的な不正行為は金額の大小にかかわらず、「公務員犯罪」として明確な位置づけが必要ではないでしょうか。
また、政策上の過ちからくる税金の浪費は、各級議会がしっかりと監視の目を光らせなければなりません。
地方政治に蔓延する「オール与党体制」は、そうした監視機能が働きづらいもしれません。
国政レベルでは、長期間の自民党政権が、官僚制度と抜き差しならぬ「なれ合い」を生じてしまった結果ではないかと思います。
国民的視点に立った、『緊張関係』を作り出すためには、今度こそ政権交代が必要かもしれません。
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| 1402人が金品受領=33人を懲戒処分-調査結果を公表・接待タクシー(2008/06/25-19:16 時事) |
中央官庁の職員が深夜にタクシーで帰宅する際に運転手から金品を受け取っていた問題で、町村信孝官房長官は25日、受領したのは17省庁・機関の1402人だったとする内部調査の結果を公表した。このうち3人が現金を、55人が金券をそれぞれ受け取っており、残りはビールなど物品だけだったとしている。政府は、33人を国家公務員法に基づく懲戒処分とし、118人に各省などの内規による訓告・厳重注意などを行う。 |
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果たして、深夜の「居酒屋タクシー」の実態はこれだけなのだろうか。
町村官房長官は記者の質問に答えて、「原因がどうしてなのか分からない・・・・」と、まるで他人事のような答弁の有り様でした。
政権幹部自身がその程度の危機感なのですから、金品を受領した公務員の「しょく罪感」も押して知るべしです。
1年もすれば、また別な形で、公務員の「税金浪費」が再開?されるのです。
もちろん、毎日額に汗してご奮闘の公務員の方々がいることも十分承知しています。
ところで、こうした公務員による「税金の無駄使い」は、国や地方を問わずいまや日本国中に溢れているのかもしれません。
「無駄使い」という言葉が、実はこうした公務員の犯罪を日常的なレベルにまで引き下げて、実態よりも「軽い罪」にしているものと感じています。
個々人にとって、「無駄使い」は、日常生活の場面では良くあることです。
従って、自分自身も含めて、いわゆる「無駄使い」にはある面では寛容になってしまいます。しかし、行政レベルでの「無駄使い」は、個人のものとはまったく意味が異なります。
その対象が国民から徴収した税金なのですから!!
そうした次元の異なることを「無駄使い」という言葉で、国家レベルの「公務員犯罪」を個人の私的な出来事にすり替えられる危険性がないでしょうか。
従って、これからは「無駄使い」ではなく、「国家予算の浪費」=「公務員犯罪」として語られるべきだと感じています。
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“介護崩壊”? 確保ますます困難(2008.6.25 11:36 産経ニュース)
介護事業者倒産が最悪ペースとなり、人手不足や事業者報酬の引き下げが経営に大打撃を与えている実態が明確になった。重労働に見合う給与を払えないことや、他業種に人を奪われ、介護職の確保はますます難しくなっている。
介護業界の中では給与水準が比較的高い大手に人が流れる傾向もあり、中小はサービスの提供自体ができずに、行き詰まるケースが少なくないという。
現行制度では、需要がいくら増えても、報酬単価は国が決めるため、需要増に伴う収入増が見込めるかどうかは政府の方針に左右される。過去2回の報酬改定では全体の水準はいずれも引き下げられ、利益を上げるのは困難で、人を雇うための人件費アップもままならない状況にある。
社会保障費削減政策のもとで、03年、06年と介護報酬は、削減されて来ました。
その歪みを受けて、介護の現場は、多くのお年寄りに我慢を強いていると同時に、介護施設の経営にも多大の負担を負わせています。
経営は瀕死のところまで来ており、また、そこに働く介護労働者の実態と報酬は、全く低くおされらています。以前からNHKを始め多くのマスコミでも取り上げられていましたが、全く改善する様子ではありません。
否、むしろ09年度の介護報酬改定では、よりいっそう抑制される可能性もあるのです。よりいっそうの給付抑制と自己負担の増加が待っています。
福田首相は、社会保障費の抑制を「財政規律を守るためのシンボル」と位置づけ、27日の発表される「骨太の方針 2008」を作成しています。
この間の経過を見ていると、「医師数増加」対策や医療崩壊への対処にいくつかの施策を予定していますが、あくまでも社会保障費の抑制の立場に固執すると、今度は、介護報酬の大幅削減を出してくるかもしれません。社会的最弱者へのしわ寄せなのです。
福田政権が、歳入と歳出の金額あわせに終止する限り、社会保障費抑制政策は、続きます。
それだけではありません・・・「06年骨太方針」での小泉元首相の言葉==『歳出を切りつめてゆけば、やめてほしいと言う声が出てくる。「増税してもいいから必要な施策はやってくれ」という状況になるまで徹底的にカットしなければいけない』==があります。
だとすれば、現在の歳出削減は、消費税増税路線を確かなものにする、国民への「前投薬」なのではないでしょうか。
そんな国民生活や生命、健康をもてあそぶことが、許されていいわけがありません。
今こそ、「5年間で1.1兆円削減」を決めた「小泉構造改革」からの決別が求められています。
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集団的自衛権の論議失速 首相冷ややか、法制懇幕引き2((2008年6月25日 朝日新聞)
首相の私的諮問機関「安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会」(座長・柳井俊二元駐米大使)は24日、福田首相に報告書を提出し、憲法解釈を変更して集団的自衛権の行使を容認するよう政府に求めた。だが、首相に提言を正面から受け止め、本格検討するそぶりはない。安倍前首相の肝いりで設置された懇談会は、議論を喚起できないまま役目を終えた。
安倍前首相は、現在の政府解釈で自衛隊の活動が困難とされる(1)公海上での米艦船への攻撃への応戦(2)米国に向かう弾道ミサイルの迎撃(3)国際平和活動をともにする他国部隊への「駆けつけ警護」(4)国際平和活動に参加する他国への後方支援の4類型について検討を指示。報告書は、いずれも可能とすべきだと提言し、(1)(2)は集団的自衛権の行使容認、(3)(4)は憲法解釈の変更を求めた。 だが、福田首相の視線は冷ややかだ。そもそも、福田氏は集団的自衛権の行使には慎重で、福田政権誕生後は同懇談会は一度も開かれず、約10カ月にわたり「休眠状態」に置かれていた。
懇談会は集団的自衛権の行使容認論者が大勢を占め、首相が「私が受け取れる内容にしてくれ」と間接的にメッセージを出したが、変わらなかった。政府高官は「(メンバーの)頭の中を変えるわけにはいかない。現実の政権のあり方とはかけ離れた報告書」と突き放す。 報告書を受け取った首相も24日夜、記者団に「内容はまだ見ていません」。「(憲法解釈を)変えるなんて話したことはない」と語ったうえで、懇談会を閉じる考えを明らかにした。
国会閉会を待って報告書を提出した懇談会だが、提出の場面は報道陣には公開されなかった。柳井氏は提出後の会見で「今までのような憲法解釈で、激変した安保環境で日本の安全保障が達成できるのか」と報告書の意義を強調したが、提案が政策に生かされるかについては「国内政治的には厳しい。一朝一夕には変わらないことは分かっている」と語った。(金子桂一)
◇ 〈安保法制懇報告要旨〉
【憲法9条への基本認識】 これまでの政府解釈の踏襲では今日の安全保障環境で生起する重要問題への対処は困難。現行解釈に固執することは法的に合理的でない解釈の連鎖を生み出しかねず、国際的に適切と考えられる新しい解釈を採用することが必要。
【4類型に関する提言】 〈公海における米艦防護〉これまでの憲法解釈、現行法の規定では自衛隊は極めて例外的にしか米艦を防護できない。集団的自衛権の行使を認める必要がある。
〈米国に向かう弾道ミサイル迎撃〉弾道ミサイルを打ち落とさないことは日米同盟を根幹から揺るがす。絶対に避けるべきだ。集団的自衛権の行使に頼らざるを得ない。
〈国際平和活動での駆けつけ警護〉国際的平和活動は憲法9条で禁止されないと整理し、認めるべきだ。
憲法改定、9条廃棄、集団的自衛権容認・行使など、「戦後レジームからの脱却」をスローガンにしていた安倍内閣が国政を放棄したのが昨年の9月でした。
その安倍内閣のもとで、首相の私的諮問機関として作られたのが「安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会」でした。
今回、憲法解釈の変更も含めて出した結論が、自衛隊の集団的自衛権の承認・行使と海外での武力行使でした。
これは、安倍内閣が公約として掲げた「自分の内閣で憲法改定を実行する」ことが困難と見たか、あるいは自衛隊の海外活動を揺るぎないものにするために設立した首相の私的懇談会でした。
そもそも、安倍前首相が政権を投げ出した時点で懇談会は解散しておくべきだったのが、このたび亡霊の様に「報告書」が出てきました。
福田首相は、「素っ気ない」と報じられていますが、果たしてそうなのでしょうか??
勿論、憲法9条の解釈変更や「駆けつけ警護」、「集団自衛権=米国護衛義務」などは、今日の国民世論の動向からすれば認められるわけではありません。
一番熟知しているのは、福田首相自身ではないでしょうか。
しかし、しかし・・・・・憲法や自衛隊の海外派兵を巡っては、そう単純な図式では真相を理解することはできません。
事実、外務省を中心に、「イラク特租法」の期限が切れる来年には、現在イラクで米軍・多国籍軍の輸送業務を担当している航空自衛隊を今度は、アフガンへ送り込む事が検討されているのです。
強引さを全面に出した安倍前政権と違い、現在の福田政権のやり方は国身の目をくらましながら、知らず知らずのうちに自衛隊の海外派兵の実績を作るところにあるようです。
アメリカの軍事・外交方針を忠実に実行するだけでは、国際的平和構築に貢献できないことは、イラクでもアフガンでも、明らかになりました。
いつまでもアメリカに頼らず・アメリカの後を追わず、日本が自分の頭を使って外交方針を立て実践してゆく事が重要となっています。
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消費税引き上げ、来年度は困難と首相 「2、3年後の話」(2008年6月24日 朝日新聞)
福田首相は23日、通常国会閉会を受けて記者会見し、消費税率の引き上げについて「2、3年後とか、長い範囲で考えている」と述べ、今年の税制改正で09年度からの引き上げを決めるのは困難との見方を示した。首相はまた、北海道洞爺湖サミット直後の7月中の内閣改造には慎重な考えも明らかにした。
基礎年金の国庫負担を09年度中に3分の1強から2分の1へ引き上げることが決まっており、その財源2.3兆円を確保するため、今年の税制改正論議では消費税の扱いが最大の焦点となっている。
福田首相は17日の通信社のインタビューで「決断しなければいけない大切な時期だ」と述べ、消費増税は避けられないとの認識を示していた。しかし(1)景気の先行き不安(2)行政の無駄に対する世論の根強い批判――などに配慮し、道路特定財源の一般財源化や消費者庁創設などに全力を挙げつつ、引き上げの時期は慎重に見極める考えだ。
首相は会見で「歳出改革を徹底する無駄ゼロもある。景気がどうなるかも、無視し得ない問題だ。そういうことを踏まえて、総合的に考える。しかし、それはもう少し先の段階だ」と語った。
これを逆に言うと・・・「2~3年したら消費税増税OK」とでもいえるのかもしれません。
社会保障費や国民医療費におけ財源問題で、「消費税の増税が必要」との論調がでています。
しかし、果たしてそうなのか??
「財源がない」「、国債が歳入の30%を超えている」などの主張は、真実を言い当てているのだろうか。
また、歳出面において、無駄使いは無いのだろうか、税金の使われ方が適正なのだろうかなど、ひとつひとつの検証が必要ではないでしょうか。
こうしたことを抜きにして、「財源がない」を無批判的に前提とすることは、結果的に不当な増税を認めることになるのではないでしょうか。
まず、歳入の19%を占めながらも安すぎる「法人税」のあり方や、道路特定財源で明らかになった特別会計のあり方などを充分吟味すべきです。
また、額の大小に関わらず、国民からの税金を「湯水のように」浪費し続ける、無責任な日本の官僚制度のあり方とそこに流れる倫理を国民本位に転換しなければ、これ以上の増税を国民は納得しないでしょう。
「欧州は、消費税が15%ぐらいなので、社会保障充実のためには、消費税の増税もやむを得ない」と言った、善意の意見があります。しかし、よく考えてみてください、日本と欧州の「税金の使われ方」と監視、時の政府の責任の取り方が全く違っています。
もし、欧州の基準で日本の現状を見るのであれば、姑息な「居酒屋タクシー」は論外としても、社会保険庁の腐敗や防衛庁や国交商の汚職などでは、内閣の総辞職などは、当たり前なのです。それに比較して・・・・・消費税増税を叫ぶ政府・与党にそうした潔白さや誠実さ、モラルがあるというのでしょうか。
消費税増税論議の中には、経済だけではなく「国家」のありかたまでの議論が必要ではないかと思います。
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舛添要一厚生労働相の私的懇談会「安心と希望の医療確保ビジョン」は18日、医師養成数の増員や、現行の臨床研修制度の見直しなどを盛り込んだ最終報告書をまとめた。過重労働が指摘されている勤務医の負担軽減を図り、医師不足が深刻な診療科や地域医療を積極的に評価、こうした病院への研修医配置を促すのが狙い。
報告書は医師の増員について、将来の医師過剰を懸念し大学医学部の定員数を削減するとした政府のこれまでの方針を撤回し、医師総数を増やす必要があるとした。
2004年度に義務化された臨床研修制度では、都市部に医師の研修希望が集中、医師の偏在が加速したとの指摘を踏まえ、地方の病院を希望する研修医が増えるよう、地域医療に貢献した病院を評価するほか、大学卒業前の教育や専門医制度との連携を深めるなどする。
ただ現段階で予算の裏付けがないため、定員増や制度見直しの時期などは言及しなかった。
舛添氏は同日の記者会見で「養成する大学や教官の数が足りなければ前に進まない。諸条件を考えた上で一定の数字を出したい」と述べ、関係省庁と調整し秋からの来年度予算編成過程で具体的な増員数を確定させる考えを表明した。
また報告書は出産した女性医師が、育児と仕事の両立を図れるようにする短時間勤務制度の導入や、看護職や薬剤師らとの連携によるチーム医療の充実を掲げた。
このほか(1)各病院が適正な医師数を確保できるよう、「外来患者40人に対し医師1人」など医療法に基づく算定方式の見直しを含めた検討(2)厚労省の許可が必要としている麻酔科医に関する規制緩和(3)病気を治すだけでなく、医療を通じて患者や家族の生活を支援する「支える医療」推進―などを挙げている。 政府は1997年に「医学部定員の削減に取り組む」と閣議決定し、医学部定員はピーク時(81―84年)の8280人から、2007年には約7600人に減少している。
この間の政府・厚労省の動きを見ていると、とりあえず「医師数を増やす」方向に動き出しそうです。
しかし、注意点が二つ!!
1)そもそも医師不足が顕在化してきたのは、「医師数削減」を宣言した82年と97年の閣議決定をもとにした政府の方針があったからです。それ以降、医療の需要の増大と相まって深刻な医師不足になりました。
今回の「方針転換」があるとはいえ、厚労省と財務省内部には、依然として「医療費削減」「医師数はほどほどに・・」の意見が内在しているのではないでしょうか。
今後、そうした考えに基づく「逆流」の入り込む余地の無いように、今後10年間の医師養成政策を医師数の面からも明確にしておくべきではないでしょうか。
2)こうした、医師増加政策には、必ず「財源論」が持ち上がります。政府・財務省は、必要な財源は、「消費税増税で!!」というキャンペーンが出てくることは間違いありません。
国民の要求に応える形で「医師増」を掲げ、その返す刀で「消費税増税」を訴えて、結局は増税を国民に押しつけてくるのです。
消費税論議は、いろいろ問題がありそうですが、少なくとも国と官僚達による「膨大な無駄使い」、否、今となっては、「国家犯罪」とでも言いたくなるような税金の浪費を正さずしては、議論の訴状には載せようがありません。
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国連総会で2000年12月に決議された国際デーで、「数多くの難民が感じている孤独や絶望感に思いをはせ、私たち自身に何ができるのかを自問する日」。
6月20日は「世界難民の日」でした。
世界各地でいろいろな催しが開かれ、難民発生の予防と難民問題の解決に向けて様々な主張と行動が繰り広げられました。
UNHCRの取り組みにもかかわらず、難民問題は深刻化の一途をたどっています。
その原因も戦争や部族・民族紛争、自然的・人的災害、最近は食糧危機がそれらに拍車をかけている様に思えます。
私は、6月20日に札幌のある高等学校に招かれて、“生命について考える=シリア・ヨルダン、戦火を逃れる難民を訪れて”と言う題で講演する機会を得ることができました。
内容は、今年3月に訪れた、シリア・ヨルダンへイラクから逃れてきた難民の皆様の実態、特に米軍が使用している劣化ウランによる先天奇形の子供達や、戦傷被害の実態を報告するものでした。
明日への希望が持つことができなく、ともすれば絶望へと走らざるを得ない境遇の難民の人々の心の問題も含めた“生命”についての私の話の後に、聞いていた生徒からの発言がありました。
生徒は、「今日のお話を聞いて、他人事であった『難民問題』が私と関係のある身近な事に感じることができました。」と語っていました。
私の報告内容は、ありきたりのものですが、たとえ少数であれ、若者にとって、難民問題を身近な事として感じてくれた事に、心が温かくなりました。
これも小さな「世界難民の日」のひとこまでした。
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昨夜放送されたNHKスペシャル“追跡・秋葉原通り魔事件”は、あの通り魔・無差別殺傷事件を現時点での「中間総括」として、秀作の放映内容でした。
こうした事件を考えるに当たり、事件を犯した加藤智大容疑者の責任は全く許されないものであり、厳正な対処の必要なことは当然なことであります。
しかし、NHKのみならず様々なメディアへ寄せられているメールでは、「加藤智大容疑者の行為自体は許されないものの、そこに至った境遇や社会的な背景には共感する」という内容が多くあることを示していました。
キーワードとしてあげられている「家族の崩壊」「“派遣労働“の不安」「社会からの孤立」のほかに、「どこからも認められない自分」を感じて、その裏返しとして「自暴的自分を認めさせる」ために、あのような無差別殺傷事件を起こしたのかもしれません。
こうした複合的原因のひとつとしての「競争社会」の進行も問題にしなければなりません。
「受験競争」のなかを走らされ、その中での「挫折」のあとの待っていたのは、非正規雇用や派遣労働が闊歩する、激烈な競争社会・「使い捨て社会」であったことは、加藤容疑者の同僚が証言してたところです。
また、同様の事を被害ま者のお父様からも語られていました。
そして、容疑者の同僚の方が「もう少し加藤さんの相談に乗っていれば防げたかもしれない・・・」とつぶやいていたことも印象に残る場面でした。
重層的競争社会は、一部の「勝ち組」と大量の「負け組」を社会に作り出しています。こうした中で、多くの若者を希望のない、絶望のみちへと追い立てている気がしてなりません。
こうした殺傷事件のひとつの社会的要因としてある、日本の「労働環境」を根本から変革しなければ、第2、第3の「加藤容疑者」が出現しない保障はどこにもありません。
しかし、政府・行政の側からは、「社会・行政的反省」なることは、全く発せられていないのではないでしょうか。
現在の「暴走する資本主義」「新自由主義的市場経済万能主義」による、日本社会の崩壊に歯止めをかけなければ、取り返しのない事になりはしないかと心配がつのります。
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医療崩壊や医師不足をめぐる医療関係者や国民からの声におされて、福田首相が「医師増」へ舵を切りつつあるように見えます。また、昨日の閣議後、舛添厚労相が、医師増へ向けて「医師数削減のための82年と97年の閣議決定」の見直しを表明しています。こうして、国政の流れが医療崩壊と医師不足の克服の方向へ向かうのは、これまでの医療従事者と国民からわき上がっている世論の結果であることは疑いありません。ところが、そうしたことを財政的に裏付ける段階になると、急にトーンが下がってきます。医師の増加の数値目標も不明確なままです。そうした「国民の声」を生かそうという姿勢と示しながら、「財源がなければ・・・・消費税の増税を・・・」という考えが、福田首相の口をついてきました。全く短絡的というか、むしろ「医療再生」という国民要求を逆手にとってこの際消費税増税をやってしまおうという戦略がありありです。政府・与党は、わずかな国民の要求に答えながら「消費税増税」という大きな身入りを確保症としているのかもしれません。
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