< 外科医自殺の労災認定==こんなこと、二度... | メイン | 『日医』に真の無党派化を望みます。==唐... >
 舛添会議◆Vol.4 「医師の指示の下」という体制は限界看護師・助産師の業務範囲の拡大で、患者も含め「Win-Win」の関係に 橋本佳子(m3.com編集長)

 「安心と希望の医療確保ビジョン」の第5回会議が319日開催された。この日は、歯科医師、看護師、助産師の代表者へのヒアリングが行われたが、共通していたのは、業務範囲の拡大を求める意見だ。特に看護師、助産師の業務は、「医師の指示の下」でしか認められていないものが少なくないが、看護師・助産師が自らの判断で実施できる業務範囲が拡大されれば、医師の業務負担の軽減につながる上、患者にとってもメリットがあるとしている。

 会議は午後6時から午後730分までの予定だったが、予定を1時間オーバーして午後830分まで議論が続いた。この日の発言者は以下の通りだ。

 田上順次・東京医科歯科大学歯学部長
 坂本すが・東京医療保健大学医療保健学部看護学科長

 堀内成子・聖路加看護大学看護学部長


 

「業務範囲拡大の阻害要因は何か」と舛添大臣

 一連の議論を受けて舛添氏は、「スキルミックスを阻害している要因は何か。各職能団体が自らの立場を主張するのはいいが、その割を食うのは患者だ」と指摘、大きな思考・発想の転換が必要な時期に来ていると業務範囲の拡大を支持する姿勢を見せた。

 その上で、具体的な方策まで踏み込み、「医師がリーダーとしてスキルミックスを進めるのか、厚労省が制度として進めるべきか」「看護師などのスキルアップが、給与の引き上げなどのキャリアアップにつながるのか、権限をどう付与していくか、といった点の議論が必要」などと舛添氏は投げかけた。


 矢崎氏は、「臨床能力を持つ看護師を育てることが必要」と答えた。その上で、国立病院機構では、看護師の専門職大学院を作り、卒業生には一級上の待遇にするなど、看護師がスキルアップして権限を持って働ける体制作りを検討していることを紹介した。


  看護師や助産師の業務範囲の拡大は、今に始まったことではなく、従来から議論されてきた。折りしも、今年4月の診療報酬改定では、「医師事務作業補助加算」が新設された。これは、事務クラークが診断書作成などを行った場合に算定できる点数だ。


 舛添氏は、業務範囲の拡大を「なぜ今までできなかったのか」との疑問を呈したが、もはや「なぜ」ではなく、「一定の教育・研修を課すなどの条件で、どこまで可能か」「医師が絶対やらなければならない仕事は何か」を議論すべき時期が来ている。

 

 医師不足と医師の長時間過密労働に対して、看護師の業務範囲の拡大で対応しょうとするのは、全く姑息的な手段でしかありません。 

 

「医師不足」と言う非常に大きな課題が提起されると、それへの解決の方法として、「医療費削減政策」や「医師過剰を決めつけた閣議決定」の撤回、「医師の働条件改善」や「医学部定員の抜本的増加」を抜きにして、あたかも看護師が援助し助けるかのような動きが出てきました。 

ところが、当の看護師でさえも、決して有り余っているわけではありません。 

そもそも、医師、看護師の区別なく、医療従事者が全体的に不足しているのはいうまでもありません、介護職の現状を見ても明らかではありませんか。 

 

そうした、大局的、本質的な事を抜きにして、当面の実用主義的な発想は、医師・看護師の増加を実現する上で有害になることもあります。 

 

そうしたことに与する看護協会の幹部の考えは、「この危機」に乗じて自らの「権限」の拡大に走ろうとしているように見えてなりません。 

 「医師が足りないから、看護師が代わりに・・・・」は、「医師が足りないから、衛生兵でも・・・」と言う様な論理に似てはいないでしょうか。 

 

さて、もう一つ、こうしたことで、患者さんとの関係が良くなるのでしょうか。 

 

今まで医師に診て貰っていたことが、今度は看護師だけが対応するようでは、患者さんの側からすると満足できるものなのでしょうか。 

 

こうした、医学と医療の基本をわきまえた上で、医療業務のあり方を検討すべきなのです。 

 

ところで、舛添会議なるものを主導している、舛添厚労大臣に「問責決議」が突きつけられる状況になりました。 

 

「年金問題」も3月末日までの公約がほごにされてしまったのですから、当然かもしれません。 

 

医療現場や患者と医療従事者の実態と心を知らない「タレント大臣」は、そろそろTVのバラエティー番組に戻った方がいいかもしれません。

固定リンク | コメント (2) | トラックバック (1)

トラックバック

この記事のトラックバック URL

http://blog.m3.com/northcosmos/20080401/1/trackback

トラックバック一覧

看護師もいろいろ
2007.05.10 11:53 | 看護・技師・リハビリ | Tai-chan | 推薦数 : 4 兼業看護師確保 今週は看護の週ということで日替わりで技師、末梢グループ、神経グル... [続きを読む]
posted from 【マイアミの青い空】 2008.04.01 20:10

コメント

コメント一覧

舛添さんはアメリカに友人も多いでしょうからアメリカの看護師事情をそのまま日本に当てはめて考える傾向があります。アメリカの場合、看護師の職務を拡大して医師が楽になった歴史がありますが、日本の現状を考えた場合医師数を増やすことがまず第一です。看護の策は長期的にはいいのかもしれませんが看護協会の反発も恐らくあるでしょう。
written by Taichan / 2008.04.01 20:16
Taichan先生
コメントに感謝です。
私は、今の日本の「医師不足」の現状で、「では、看護師が・・・」では、問題の本質が粉塗されることにも不安を感じるのです。
助産師が分娩に関与することと看護師の職務拡大は、別な問題だと思います。
看護師問題には、「准看護師問題」もあるのですが・・・。
written by 北のCOSMOS / 2008.04.03 11:20

コメントを書く

ニックネーム*
メールアドレス*
URL
内容*
※「利用規約」をお読みのうえ、適切な投稿をお願いします。
北のCOSMOS
More プロフィール

Search

Calendar

<< 2008/08 >>
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31

トップページ

Doctors Blog

ブログの購読

新着エントリー

新着コメント

新着トラックバック