高齢者医療制度は二年前に成立した医療制度改革関連法の具体化の一つで、その後各自治体は準備を進めてきた。スタート直前になり地方議会で相次いで見直しを求める意見書が採択された。新制度の内容がわかりにくく、それが最近ようやく知られてきて高齢者の不安が高まったことを受けてのものだ。
昨秋に保険料徴収の一部先送りが決まったこともあり、一部自治体ではシステムの変更が遅れ、保険料の年金からの天引きが間に合わないなど混乱も見られる。
新制度は国主導の現行の老人保健制度と違い、都道府県単位で運営され、医療費が高い都道府県ほど保険料は高くなる。高い都道府県が予防に力を入れ、医療費の伸びを抑制することが国の狙いだ。
高齢者は従来の国民健康保険に代わり新制度でも保険料を払う。医療費の一割で、収入が多いと負担増、低いと負担減になる。
問題の一つは、子どもの扶養家族の約二百万人の高齢者も七十五歳になると保険料を求められることだ。年齢の違う高齢者の夫妻が別々の制度に加入し、一方だけが保険料を払う事態が生じる。
保険料の「激変緩和」でことし十月までの半年間は負担はなく、その後も一年半は大幅に軽減される。こうした特例がなくなったあと保険料を負担できない高齢者が受診を控えることも懸念される。手遅れになるような最悪の事態があってはならない。きめ細かい負担方法の検討が必要だ。
保険料の負担割合は若年人口の比率の低下に応じて一割を超えて上がる仕組みが導入されている。
現役世代とのバランスをとるとはいえ、高齢者にとって将来、保険料がどこまで上がるかは大きな不安だ。将来、負担割合に上限を設けることなどを考えるべきだ。
新制度に問題が多いため、野党四党は今国会に廃止法案を提出している。とはいえ現行の医療制度には無駄が多く、このままでいいとも思えない。野党もぜひ改革への提言をしてもらいたい。
高齢者の増加に伴い、医療費の増大は今後も避けられない。無駄を省きつつ、不足する財源をどう賄うか。政府の歳出全体の中での優先順位の議論に与野党、国民が真剣に取り組むときである。
多くの国民や地方自治体の反対にもかかわらず、「医療費削減」のためだけに自民・公明政権が強行するものです。
この「制度」が持つ、欠陥や批判されるべきところは、数多く指摘されています。
75歳に線を引いて、その前後で医療内容に「格差」をつけることは、「75歳をすぎたら、医療はほどほどにしてください」というものです。つまり、早めに「鬼籍」にお入りくださいといわんばかりです。
臨床現場でも、75歳を過ぎてもお元気で十分い社会的役割を果たす方々が大勢いるのは当たり前ではないでしょうか。
また、徴収される保険料の多さと徴収額の上限の不透明さは、高齢者に将来不安をきたすことになります。
野党4党は、共同でこの制度の撤回を合意しています。
次期総選挙には、この制度への態度を公約の試金石にして、参議院同様に衆議院でも「与野党逆転」を果たしてほしいです。
そして、早い時期に「後期高齢者保険制度」の撤回を実現してほしいものです。
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