全国保険医団体連合会は2月18日に国保資格証明書を交付された被保険者の受診率(2006年度)の調査結果を公表した。
国民健康保険で保険料を1年間滞納している場合に発行されている「国保資格証明書(以下、資格証)」が交付されている。この調査では、都道府県国保連合会に問い合わせを行い、資格証による受診率を推計するとともに、一般被保険者の受診率との乖離をまとめている。
調査の結果では、資格証の交付を受けた被保険者の受診率(推計)は、一般被保険者の受診率に比べて著しく低く、回答のあった39道府県における乖離の単純平均では、51分の1となっていたことから、資格証の交付を受けた被保険者は、必要な療養が著しく抑制されていることが判明したとしている。
以前から指摘されている国民保険料滞納世帯の増加は、より深刻化しています。
「国保資格証明書」が発行される世帯は、そもそも経済的困窮度合いが強いのです。
そうした患者さんが、資格証明書だけを持参して、一度は窓口で「全額負担」するのは、そもそも困難です。
それを承知で国民保険証を取り上げ資格証明書を発行するのですから、自治体当局は、「体の具合が悪くても、受診しないで我慢しなさい」というのも同然です。
こうして、国民皆保険制度の崩壊がますます進行の度合いを深めてしまいます。まさに、「金の切れ目が生命の切れ目」ではないでしょうか。
これは、単なる「医療格差」が広がるだけでなく、国民の経済状況のより「医療差別」が公然と作られているのです。
年収200万円以下の貧困家庭が増加する中では、このままでは国民保険から放り出される人々が増加することは間違いありません。
まさに、社会保障制度の内容が、明治・大正時代への逆戻りです。
社会保険庁や道路特定財源にみられる税金の無駄遣いを正して、国民保険制度のなかにしめる国庫負担率を高め、国民が払う国民保険料の値下げを一日も早く実施すべきです。
また、現在行われている国民保険証の取り上げをやめ、国民が支払う保険料の減免措置をもっと活用すべきではないでしょうか。
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しかし、問題なのは、国民に米兵による凶悪犯罪が続く現状に対して、「型どおりの形式的な抗議」を繰り返してきた日本政府自体が「たるんでいる」のではないでしょうか。
今回のイージス艦と漁船の衝突事故に対して、今度は「自衛隊のたるみ」を指摘する論調があります。
私も当初、そのように思いましたが、事態の解明が進むに従って、単なる「自衛隊のたるみ」だけの問題ではないと感じています。
それは、米軍も自衛隊も「平和を守る」事を名目に、相手を殺傷することを任務としている集団だという事です。
任務遂行のためには、多少の犠牲(今回は、小さな漁船か)もいとわないという「軍事的思考」があることは否めません。
また、今回の衝突事件に限ってみても、少なからずの漁船が操業をしている海域をあえてさけずに「突破」しょうとした傲慢な考えがあったかもしれません。
米軍が、訓練のためにあえて民間航空機を「目標」に見立てて異常接近したり、超低空飛行を繰り返したりすることもあります。
今回の事故に、人命を軽視するそのような傲慢な「軍事思考」があるとしたら、自衛隊そのもののあり方も問われなければなりません。
衝突1分前『右に漁船』 イージス艦発見遅れか 父子、依然不明(2008年2月20日 東京新聞朝刊)
海上自衛隊のイージス艦「あたご」(艦長・船渡健一等海佐、七、七五〇トン)が、新勝浦市漁業協同組合(千葉県勝浦市)所属のマグロはえ縄漁船「清徳丸(せいとくまる)」(七・三トン)に衝突した事故で、石破茂防衛相は十九日、緊急に開かれた自民党国防三部会で「あたごの見張り員が漁船を発見し、全力の後進をかけた。漁船はあたごの前方百メートルで大きく右にかじを切ったが、一分後に衝突した」と、事故の状況を説明した。清徳丸を発見するのが遅れたため、回避が間に合わなかったとみられ、海自側が責任を問われるのは必至の状況となった。
第三管区海上保安本部横須賀海上保安部(神奈川県横須賀市)は同日、業務上過失往来危険の疑いで、海自横須賀基地に到着したあたごの艦内を捜索。航泊日誌や海図などを押収し、乗組員から事情聴取した。横浜地方海難審判理事所も、理事官ら五人があたごの船体検査を行った。
石破防衛相は「午前四時五分ごろ、あたごが航行中、漁船が右前方から航路前方を横切った。それと同時刻、あたごの見張り員が右方向に緑色の灯火を確認した。
四時六分ごろ、灯火が漁船だと確認したので、全力の後進をかけた。漁船はあたごの前方百メートルで大きく右にかじを切っている。この一分後に衝突した」と説明。レーダーでの探知状況については「水上レーダーに漁船が映っていたか、映っていても乗員がこれを認識していたか不明だ」と述べた。
海自によると、衝突の一分前、あたごの監視員が清徳丸を発見するまで、水上レーダー員とのやりとりはなかった。直前の通常航行時の速度は一〇・五ノット(時速約一九キロ)だった。 海上衝突予防法では、相手を右側に見ていた船に回避義務があり、状況から、あたご側に回避義務があった可能性が高まった。同法では、緑色の灯火(「舷灯」)は、四キロ先から見えることになっている。
僚船の康栄丸の中ノ谷義敬船長は、出港時に清徳丸が法定の照明をすべて点灯させていたと証言しており、あたご側が、清徳丸に接近するまで灯火を見落としていた可能性もある。 三管本部などの調べでは、あたごは右舷艦首付近を損傷しており、艦首付近が清徳丸の左舷に対し直角に近い角度で衝突したとみられる。
清徳丸の吉清(きちせい)治夫さん(58)、哲大(てつひろ)さん(23)父子は、依然として行方不明。捜索活動に参加していた僚船の乗組員らは同日夕、勝浦市の川津港に戻って記者会見し、現場海域で治夫さんのジャンパーや寝具を見つけたことを明らかにした。
事故直後のイージス艦とすれ違ったという金平丸の市原義次船長は「イージス艦が目の前で明かりをつけた。速度はそれほど出ていなかったが、正面から来て、航路が重なって危険だったので回避した」と説明した。 清徳丸は同日午前二時すぎ、カジキ漁のため勝浦市の川津港を出た。
あたごは、京都府・舞鶴基地の第三護衛隊群に所属している。<海上衝突予防法> 国際規則の規定に準拠し、海上船舶の順守すべき航法や灯火、信号を定め、船舶の衝突を予防して船舶交通の安全を図ることを目的とした法律。海上は「右側航行」が原則で、2隻の船が正面から行き合う場合、両船とも進路を右に転じて航行。2隻の船が進路を交差して横切る場合、相手を右舷側に見る船が右に進路を転じて衝突を避け、一方の船は進路、速力を保ったまま航行することを定めている。
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