埼玉医大総合医療センター(埼玉県川越市)が、来春から夜間や休日の軽症救急患者に健康保険を適用せず、一律8400円の時間外特別料金の徴収を検討していることが12日、分かった。
近年増えている軽症患者の受診を抑制し、重症患者の治療を充実させる狙い。厚労省によると、全国でも珍しい措置という。重症と軽症の線引きは難しく、現場が混乱する恐れもある。
現在、救急患者の治療費には健康保険が適用され、患者は窓口で原則3割を自己負担する。ただ、医療機関が地元の社会保険事務局に届け出て許可を得れば、時間外料金を徴収できる。センターは、現在の治療費水準などから8400円を想定しており、実施されれば軽症患者の自己負担は5000―6000円増える見通し。
センターによると、時間外の救急患者は1994年には年間約1万人だったが、昨年は約4万人に増加。そのうち入院が必要な患者は7%程度だったという。
センターの堤晴彦(つつみ・はるひこ)教授は「軽症なのに仕事の関係などで夜間に治療に来る人が急増し、重症患者の治療に支障が出ている。救急医療の質を維持するためのやむを得ない措置だ」と説明している。
1) 軽症と重症の判断、線引きは、どのように可能かです。確かに、一度の診察で「これは軽症!!」と断言できる患者さんもいます。しかし、数ある臨床例になかでは、時間の経過とともに徐々に重症化してくる場合もあります。こうした、時間的経過の要因をどのように判断するのでしょうか。
2) 患者さんが多いので料金を高くして、受診を抑制するというのは、医療の本道からずれているような気がします。軽症と思われる患者さんが多いのであれば、患者教育や地域の病院・診療所や自治体の協力を得琉のも必要だと思うのですが・・・
3) 「そうした事は、とっくにやっている」と言われそうですが、もし、これでも患者さんのコントロールが出来なければ、さらに料金を上げてゆくのでしょうか?
4)やはり、医療機関みずからが、「一種の自由診療」を導入してしまうことは、患者さんとの間に「溝」を作ることになりはしないかと心配です。
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「軽症の急性期と重症の急性期との区別は曖昧で連続性ある概念だから、係数で区別していただくほうが良い」「急性期病院に定義がないとすれば、機能係数で調整すべきだ」――。乱立するDPC病院をめぐる議論は、「機能係数で差別化を図る」という新たなステージに突入した。今後、同分科会の松田晋哉委員(産業医科大医学部公衆衛生学教授)の研究班が機能係数に関する「たたき台」を作成し、同分科会で具体的な検討に入る予定だ。(新井裕充)
今後のDPCの在り方について、中央社会保険医療協議会の基本問題小委員会から付託されているDPC評価分科会(分科会長=西岡清・横浜市立みなと赤十字病院院長)は11月12日、同委員会に報告する提案書を取りまとめた。
提案書によると、DPCは「急性期入院医療を実施している病院」を対象として広く門戸を開きつつ、データ提出期限の厳守やデータの正確性などを要求する。
さらに、04年度までDPC病院の要件に組み込まれていた「データ/病床比=3.5以上」を復活させ、長期療養の患者を抱えるケアミックス病院などをDPCの対象から外していく。
「看護配置基準10:1」を2008年3月31日までにクリアーできない病院も、DPC病院の指定から外す。これらの点については、同分科会で既に合意が得られている。
■ 機能評価係数について
厚労省は、「データの正確性」「データ/病床比=3.5以上」などの要件をクリアーしたDPC病院について、病院の機能を評価する係数(機能係数)で差別化を図り、診療報酬で差を付ける方針を示している。
まず、「DPC対象病院として満たすことが望ましい」とされている5つの要件(特定集中治療室管理料、救命救急入院料、病理診断料、麻酔診断料、画像診断管理加算)を機能係数とする。この点については、委員から異論がなく合意した。
次に、「高度な医療を提供する病院」や「救急、産科、小児科などの不採算部門を抱える病院」を機能係数で優遇する。
具体的には、①救急、産科、小児科など不採算になりやすい診療分野について評価する、②救急医療体制の整備など高度な医療を提供できる体制を評価する、③高度な医療を提供する体制は地域の必要性を踏まえて評価する――の3点を踏まえ、機能係数に反映する方向で検討を進める。
西岡分科会長は「この方針で基本問題小委員会に報告するが、ここは議論が詰まっていないので、提案してもこちら(同分科会)に戻ってくるだろう。1年から2年かけてじっくりやらないといけない」と述べ、松田委員の研究班が「たたき台」を作成した後、改めて具体的に審議することを確認した。
■ 調整係数の廃止について
病院の機能を評価する係数は、08年の診療報酬改定以降に廃止される調整係数(前年度の収入保証)に代わって導入される。
質疑で、小山信彌委員(東邦大医療センター大森病院心臓血管外科部長)は「いきなり廃止されると現場が混乱するので慎重にお願いしたい」と求めた。
これに対して、厚労省保険局医療課の宇都宮啓企画官は「調整係数は次期改定までは維持することが決まっているが、いつ廃止するかは決まっていない。理論的には1年後もある。また、調整係数をいきなりゼロにするか、段階的に廃止するかも決まっていない」と説明した。
さらに、同局の原徳壽医療課長が続けて説明した。
「ついでにお金の話をすると、調整係数を平均値のところに設定すると、お金は出ない。平均値より高い病院は(調整係数によって)収入が減るが、平均値が低い病院は何もしないで収入が増える。調整係数を廃止する時、ここが大きな問題になるだろう。何もやっていないのに平均値より低い病院は収入が単に増えるので、それをどうするのか。『それは取り上げてもいい』という意見もあるだろうし…」と述べたところで、委員の間から笑いがこぼれた。
前回の同分科会で、原課長は「DPC病院の中で高い機能を持つ病院は優遇されるが、持っていない病院は優遇されない。差別化を図っていく」と述べている。
また、会議終了後、宇都宮啓企画官は「重症患者を扱う急性期病院に(DPCの対象病院を)絞り込んでしまうと、機能係数では差が付かない」と話している。
軽症患者を抱える地域の一般急性期病院も広くDPCの対象にしつつ、「機能係数の差別化」という形で“DPC2階建て構想”が実現しそうだ。
今後、特定機能病院や大学病院のような高度な機能を持たない「地域の一般病院」は小児・産科・救急医療などに取り組まない限り、DPC対象病院になる“うま味”がないとも考えられる。
もっとも、小児・産科・救急医療などへの取り組みが「機能係数」でどの程度まで評価されるのか、まだ見えない。
これまで前年度の病院収入をまがりなりにも「保障」してきた「調整係数」が、08年度に廃止されることは、以前から決められていました。
来年度からは、「調整係数」で守られてきた?病院経営は、どうなるのか心配でした。
しかし、今度は「機能係数」なるものを設定して、より高機能の病院は優遇されるが、高度な機能の持たない、「調整係数とリンクした定額医療」に立脚していたDPC病院には、厳しい状況になりそうです。
厚労省が主導するDPCは、そもそも「公的医療費抑制政策」を推進するたもの主要手段です。
高度な医療機能がない病院でも「調整係数」で、定額医療制度の枠の中に多くの医療機関を囲い込んできました。
そして、頃合いを見て「調整係数」を廃止して(いわゆる、厚労省の梯子はずしです)、経営的に行きづまる病院がでてもそれが淘汰されるのを待っているのです。
今度は、「生き残ったDPC病院」を「機能係数」で区別して、当然、定額医療にも差をつけてくるのでしょうか。
どこまで行っても、厚労省の基本は、病床削減、公的医療費削減をより一層進めて行くことに変わりはありません。
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