松岡利勝農水相の自殺について、安倍晋三首相は二十八日夜、首相官邸で記者団に「ざんきに堪えない。
任命責任者として責任の重さをあらためてかみしめている。
私の内閣の閣僚の取った行動に責任を感じている」と述べ、現職閣僚自殺という前代未聞の事態への自らの責任を認めた。
首相は同日、農水相の臨時代理に若林正俊環境相を充てる人事を決めるとともに後任の人選に着手。
三十日に閣僚の認証を行う天皇陛下が海外訪問から帰国するのを待って正式に決定する。
ただ松岡氏は独立行政法人「緑資源機構」の官製談合事件に絡み、同機構の事業を受注した熊本県内の業者から多額の献金を受けたことが分かっている。
説明を拒んできた多額の光熱水費の問題もあり、松岡氏を一貫して擁護してきた首相の任命責任が問われるのは必至で、安倍政権への深刻な打撃になりそうだ。
与党内でも参院選への影響を懸念する声が出ている。
後任について首相は「農林水産行政に空白が生じてはいけない。農林水産業改革に情熱を持って取り組むことができる人を選びたい」と述べた。
一方首相は、松岡氏が緑資源機構の受注業者から献金を受けていたことについて、「本人の名誉のために申し上げるが、緑資源機構について当局から、松岡氏への取り調べを行ったという事実はないし、これから行うという予定もないと、このような発言があったことを承知している」と強調。事件と自殺を関連づける見方に反論した。
これに先立ち首相は同日午後、東京都内の慶応大病院で松岡氏の遺体と対面。その後、官邸で記者団に、最近の松岡氏について「国会で厳しく追及されていたが、自分の専門の分野で知識を生かせるということで頑張っていた」と振り返った。
松岡大臣の「自殺」から一夜明け、永田町と国会を中心に種々の動きが出ています。その中でも、一番、注目していたのが安倍首相の発言でした。
「・・・任命責任者として責任の重さをあらためてかみしめている。・・・」なのですが、問題は、どんな責任の重さを感じているかではないでしょうか。
松岡氏の「何とか還元水・事務所費問題」が、国会でたびたび問題にされていたときにも、松岡氏を「かばってきた」のは、安倍首相だったではありませんか。
ここには、安倍首相「二重の罪」がありました。
第1は、国民の税金を「不当に流用」している「事務諸費問題」を「法律に則り」を楯に隠蔽しょうとしていることです。現職閣僚のスキャンダルを「内閣」としてではなく「松岡個人」のものとして処理しょうとしていたことです。「安倍内閣」の延命のためにとられた処置が、松岡氏個人には、大変な重圧となっていたはずでした。
第2に、安倍首相は、松岡氏に引導を渡して、罪を認めさせ、「政治生命」はダメになっても、「人間としての道」を歩ませるべきでありました。その様にするのが本当の任命責任者としての態度ではなかったでしょうか。
返す返すも、これからも安倍首相の責任は、避けることは出来ません。
これからは、首相自らの責任で、「事務諸費問題」などを含めて「政治と金」について、国民が納得するまで「説明責任」を果たしてほしいものです。
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