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近頃の社会状況を表すキーワードとして「OO格差」が汎用されています「医療格差」をはじめ、「教育格差」「労働格差」「賃金格差」「生活格差」「地域格差」そして「希望格差」などです。

 

確かに状況を的確に表現するのには適切な言葉ではあります。しかし、「OO格差」は、本当に事の実態を反映しているのかと疑問を感じることがあります。

 

「格差」はいくつかを比較してそれぞれ違いに上下、貧富、量・質の「差」をもうけて区別するものです。本来、「下流に属していると言われる人」「経済的に貧しい人」「高等な教育を受けることが出来ない人」などその人がおかれている否定的な状況を表すのに用いられています。   

しかし、「格差」の上流で富を所有し、社会文化的恩恵に浴している人(一部権力者)からは、『この世に格差があるのは、当たり前じゃないですか、何が悪いのですか』と言い放たれます。

これは、「格差」の是認を主張しながら、実は、格差の対極にいる「下流の貧しい」人の状況や存在に目を閉じてしまうことになります。いや、その存在を意識的に無視し、切り捨てることを目的にしているのかも知れません。  

私は、そうした曖昧さを持ち、実態を正確に反映されない、そして、「富んでいる」側に無視ないし「居直る」余地を与える「OO格差」という言葉だけでは、不十分であると感じています。  

従って、「格差のある社会」をもっと正確に、それを少しでも解決する立場から「貧困」の問題を「格差」と一緒に提起して行くべきものと考えています。  

例えば、「医療格差」を例にとると、医療を受ける側の「貧困」が最も問題となります。「貧困」が国民保険料を払えず、医療機関に受診できない、「病人が患者になれない」事の最大の原因になっているのです。これは、「格差」という「客観的」な事実よりも「貧困」という「主体的」な事実の方が状況を正確に伝えることが出来るのではないでしょうか。  

また、つけたしですが、「働く貧しいもの」を「ワーキング プア」として表現するのは間違いではないと思います。しかし、横文字=英語に置き換えることにより「いくら働いても豊かになれない」層の実態、場合によれば悲惨な実態を何かしらオブラートに包まれてしまう感じがしてなりません。

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