一次判定で軽度に判定されても、二次判定で重度に―。今年4月からスタートした新要介護認定制度の影響が注目される中、ケアマネジャーで厚生労働省の「要介護認定の見直しに係る検証・検討会」の委員でもある結城康博・淑徳大准教授らは、要介護度の更新申請結果を分析し、6月30日、結果を公表した。結城准教授らは、一次判定では軽度に判定される傾向が見られたが、二次判定で覆されるケースが多かったと指摘。「極端な軽度化や重度化」はなかったとの見方を示している。
調査は、5月末から6月末にかけて、千葉、東京、鳥取、大分の4都県の計15自治体の更新申請者5049人の判定結果を、5月審査分を中心に調べたもの。
それによると、一次判定では申請時の要介護度より軽度に判定されるケースが43%を占めたが、二次判定を経ると、軽度化の割合は23%に減少した=グラフ=。一方、重度に判定される割合は、一次判定で20%、二次判定で22%と、「ほぼ同じ」だった。申請時の要介護度と「変わらず」と判定される率は、一次判定では37%だったが、二次判定では55%と高くなった。
この結果について、結城准教授らは「一次判定で軽度に判定されても、二次判定で重度に覆されている」と指摘。最終的には、極端な軽度化や重度化は見られなかったとしている。また全体的に、二次判定で重度に変更される割合が「新制度によって高くなる可能性が予測できる」としており、認定審査会の果たす役割が大きくなっていると指摘している。
また結城准教授は、新要介護認定制度では、訪問調査時に記載される「特記事項」が判定に大きな影響を与えるため、「訪問調査を行う認定調査員や、認定審査会の審査員の負担が大きくなっている」として、対応を講じる必要があると指摘している。
ただ、結城准教授らは調査について、あくまでケーススタディーであり、更新申請者のサンプル数も全国の更新者数と比べて少ないため、厚労省が全国規模で行っている調査の結果を待たなければ、詳細な分析・検証は難しいとの見方を示している。
新要介護認定をめぐっては、要介護度が一律に軽度に判定されるのではないかとの不安の声が市民団体や介護現場から上がっていた。4月2日には、小池晃参院議員(共産)が参院厚生労働委員会で、要介護認定に関する厚労省の「内部資料」を示し、厚労省が自治体に対し、要支援2と要介護1の割合を7対3にするよう指導していたのではないかと質問。介護保険の給付額を抑えるために、故意に要介護認定の基準を厳しくしたのではないかとただしていた。こうした批判を受け、厚労省は4月13日、新要介護認定について検証するため設置した「要介護認定の見直しに係る検証・検討会」の初会合を開き、新要介護認定で審査・判定された要介護度が以前の判定より軽くなった場合、申請者が希望すれば、新制度の検証期間中は以前の要介護度とする経過措置を示した。
■「非該当」や予防給付への移行、審査員が「無意識」に阻止?
結城准教授によると、申請時の要介護度によって、軽度化の割合が異なる傾向も見られた。
調査結果によると、申請時に要支援2、要介護2、要介護3だった人は、二次判定で軽度化した割合がそれぞれ34%、26%、27%で、「軽度に判定される傾向」があったが、要支援1からの軽度化は11%で、要介護1は19%。結城准教授は、要支援1より軽度に判定されると「非該当」に、要介護1より軽度に判定されると介護給付から予防給付の対象となるため、「審査員も無意識のうちに、慎重に判定をしたのではないか」と話している。要介護4、要介護5から軽度化する割合は、共に18%だった。
また結城准教授らは、要支援2や要介護2、要介護3といった人は在宅生活者が多い一方で、要介護4や要介護5などの重度者には施設生活者が多い傾向があると指摘。今後、「在宅と施設での認定調査結果を比較する必要がある」としている。
■「地域差を注視」
一方、一次判定と二次判定の結果に、ほとんど違いが見られない自治体が4か所あったという。いずれも首都圏以外の自治体だった。結城准教授らは「今後、全国規模のデータを見て、この地域差を注視すべき」としている。
新要介護認定基準制度での一次判定では、従来よりも軽症に判定される実態が明らかになりました。
私が実際に行っている認定審査でも同様の結果がでています。
やはり、以前から指摘されてきたとおり、厚労省がもくろんでいる介護等級の軽症化がうかがわれるところです。
一次判定で「軽症化」された等級を介護認定審査会で、調査表の特記事項と主治医意見書を詳細に検討し、申請者の実態に合わせて、等級を決定しています。
しかし、病状から明らかに重症にもかかわらず、どうしても一次判定で軽症化することが避けられない事例が多くあります。
また、これまでにほとんどなかった「非該当」の事例が10%ぐらい出ていることです。
介護保険料を徴収されながら、今まで介護保険制度下で療養していたものが、非該当で介護保険制度からはじかれるという事態にも全く納得できません。
一方、今回の新方式の導入による国民からの批判を懐柔?するためにとられた「経過措置」により、今回の新等級が実際の介護現場では全く意味のなさないものになっています。
厚労省が期限未定の「経過措置」をとり、実質的に旧方式と同じ等級を継続させるのであれば、国民から批判の多い「新方式」そのものを凍結するのがスジではないでしょうか。
そうでなければ、何のために時間と労力・莫大な費用をかけて、介護認定作業をしている意味が説明できません。
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麻生首相は1日、次期衆院選に臨む態勢を強化するため、閣僚の補充人事の人選に着手した。 補充人事は、与謝野財務・金融・経済財政相と、国家公安委員長や地方分権改革なども担当する佐藤総務相の兼務解消が目的だ。与謝野氏を財務・金融相とし、新たに経済財政相を任命する案が出ている。佐藤氏のポストの一部も新閣僚に担当させる可能性がある。
河村官房長官は1日午前の記者会見で、補充人事について、「(新)閣僚が十分に政策を発信するためにも早い方がいい。兼務を解く時が来ている」と述べた。
自民党では、党が衆院選への出馬を要請している宮崎県の東国原英夫知事を地方分権改革担当などのポストで入閣させる構想も浮上している。東国原氏は1日午前、宮崎県高千穂町で記者団に、「(入閣は)聞いていない。仮の話だから何も言えない」と語った。
一方、首相が2日の実施を検討していた自民党三役の交代など党役員人事は、党内の反対意見が強く、見送られる公算が大きい。
迷走を続ける麻生自公内閣が、超えてはならない一線のひとつを超えようとしています。
ほとんどの国民から見放され、支持率の急降下と総選挙の大敗北に怯える自民党のとった一手は・・・・・・東国原宮崎県知事の担ぎ出しでした。
最初は、「自民党の総裁候補なら・・・・」と逆提案され、一時は自民党内部からでさえ批判的意見が上がりました。
しかし、今度は、閣僚補充人事で入閣を検討しているとの事です。
自民党も東国原氏もいい加減にしてほしいものです!!
自民党にしては、この場に至って、何が何でも国民の支持を掠め取ろうとしている姿がみえ見えです。
日本の国の進路や国家経済、国民生活、雇用と社会保障、教育問題など、国民医に提示し判断を仰ぐ課題は数限りなくあります。
そういうことに真正面から取り組むのではなく、半お笑い・芸能人知事を担ぎ出し、それにお祭り騒ぎしているマスコミを使って国民からの支持をつなぎとめようとしているのです。
否、これは「支持をえる」とはいえるものではなく、国民騙し・・・・「詐欺」とでもいえるかもしれません。
長年、日本を支配してきた自民党政治の終焉としては、全くの低次元な政治騒動になりそうな感じです。
まさに自民党自身が自らを再起不能な状態に落としこめようとしているのです。
こんな、くだらない人々が実権を握る日本を世界中から軽蔑のまなざしで見られていることを政権与党は、心のそこから自覚すべきです。
一方の東国原氏、前回の宮崎知事選で当選し、TVを使って得た「人気」を彼自身の力量によるものではと甚だしく勘違いしているのではないでしょうか。
自らの力と人格が、大臣として、ましてや一国の総理大臣として、相応しいのかどうか、じっくり考えてみるのがいいでしょう。
ともあれ、こうした末期症状を呈している自民・公明政権に、来る総選挙では、日本国民の理性と良識が問われていることには間違いありません。
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米医療改革、総力戦に オバマ氏「最大の試練」
(2009年6月29日 共同通信社)
オバマ米大統領が10月の法案成立を目指す医療保険改革を阻止しようと、政財界の「抵抗勢力」が一斉に動きだし、経済危機の克服に代わって米政局の焦点に浮上してきた。歴代政権が挫折を繰り返した改革議論は来年の中間選挙も左右しかねず、大統領自身が「最大の試練」と認める政治問題と化している。
▽政局の中心 「実現不可能と思い込んでいる人たちに、大統領選の合言葉を贈りたい。イエス・ウィー・キャン」。改革実現は「危機」に陥ったとする米メディアの論調が強まった21日、大統領はホワイトハウスで「われわれは成し遂げてみせる」と強調、改革への熱意が冷めていないことを強調した。
今の米政局を動かすのは経済危機ではなく、イランでも北朝鮮でもない。オバマ氏の支持組織オーガナイジング・フォー・アメリカは「大統領の最優先課題は医療保険改革法案の成立」と言い切り、メンバーに臨戦態勢を取るよう呼び掛けた。 約3億600万人の米国民のうち医療保険に入っていないのは4570万人。高額の医療費が払えず破産する無保険者、急騰して家計を圧迫する保険料、従業員向けの医療保険を維持できず破綻(はたん)する企業-。いびつな医療制度が「超大国」の福祉と経済を脅かしてきた。
▽身内も異論 大統領は「すべての国民への手ごろな医療保険」の提供を公約した。事実上の国民皆保険だ。しかし法案作成に向けた上下両院での審議が各論に入るにつれ、共和党だけでなく身内の民主党からも異論が出始めた。
最大の対立点は新たな公的保険制度の導入。オバマ政権は、民間の保険料に値下げ圧力をかけて「健全な市場」を作るには新しい公的保険が必要と訴える。一方の共和党は民間企業が駆逐され、肥大化した公的保険が財政を圧迫して、つけを国民が払うことになるとの論陣を張る。1兆ドル(約96兆円)を上回るコストの財源確保も、大型景気対策などで財政が窮迫する中で深刻な問題だ。
「国民は際限のない支出が始まることに気付き始めた」(キャンプ下院議員)と攻勢をかける共和党に、財政規律を重視する民主党の一部穏健派グループが同調。様子見だった保険業界も、政府の役割拡大は「破滅的な結末」を招くとする意見書を議会に出すなど、巻き返しに動き始めた。
▽国民は支持 「小さい政府」を志向する共和党にとって、公的保険の肥大は「欧州型の福祉国家」(ローブ元大統領次席補佐官)への変質につながり、受け入れがたい。ローブ氏は「共和党はこの計画をつぶすことを今年の最優先目標とすべきだ。さもなくば米国は取り返しがつかない打撃を受ける」と徹底抗戦を促す。
議会や業界との調整不足で失敗したクリントン政権時代の反省に立ち、議会の折衝に委ねる姿勢を示していた大統領も危機感を募らせ、国民との対話集会を重ねるなど自ら腰を上げ始めた。 大統領の頼みの綱は国民の支持。ニューヨーク・タイムズ紙の世論調査では、72%が新たな公的医療保険の導入に賛意を示している。大統領は15日に全米医師会総会の演説で「就任後最も長い」(NBCテレビ)約1時間の熱弁を振るい、改革実現に理解を求めた。
夏休み前に上下両院がそれぞれ法案を可決、9月に法案を一本化し、10月の成立を図るのがオバマ政権の描くシナリオだが、見通しは日増しに厳しくなっている。(ワシントン共同)
新自由主義的構造改革路線(カジノ資本主義)によりズタズタにされた国や社会が立ち直ってゆくためには、医療や社会福祉を充実させることが大きな柱の一つであることは、日本もアメリカも同じかもしれません。
オバマ大統領の公約の一つである「医療保険改革」が、共和党などによりかなりの抵抗が始まっているようです。
公的保険の充実により、保険料金の値下げが予想される民間保険会社もいよいよ反対の動きを見せてきました。
一方、国民の72%が「医療保険改革」に賛成している事実は、4500万人以上の無保険者を抱える「病んだアメリカ」の悲鳴にも聞こえてなりません。
ここでも再び「がんばれ!!オバマ」を送りたい気持ちになります
さて、一方の日本では、やっと「2200億円凍結」なるごまかしで、総選挙敗北前夜の自公政権が国民の目を騙そうとしています。
かたや、国民に対して困難を提起して、「国民のための政策」実現へアクセルを踏みつけるオバマアメリカに対し、人気におぼれる「芸能人知事」を持ち出して延命を図るとする自民党に支配されてきた日本。
差し迫った総選挙で、日本の国民が平和革命を起こすぐらいの賢明な判断を下すことができるのか・・・・国民の豊かなこころと歴史を作る理性が試されるのです。
こころを引き締めなくてはなりません。
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民主党の岡田克也幹事長は28日午前のNHK番組で、29日の日本郵政株主総会で再任が了承される西川善文社長について「党として正式に西川氏の続投を認めないという決定をしたわけではない。これから議論し、問題が出てくれば当然、責任を追及していく」と述べ、今後新たな問題が出なければ続投を容認する考えを示した。
西川氏の進退をめぐっては、同党の鳩山由紀夫代表が17日の党首討論で「政権を獲得したときはお辞めいただく」と明言。25日には民主、社民、国民新の3党が西川氏の辞任を求める決議をしている。岡田氏の発言はこれを事実上修正するもので、民主党や野党内で議論を呼びそうだ。
日本郵政:西川社長再任を承認--株主総会
日本郵政の定時株主総会が29日、東京都千代田区の本社内で開かれた。唯一の株主である国を代表して財務省から中村明雄理財局次長が出席。西川善文社長ら取締役9人の再任議案が可決・承認され、総会後の取締役会で西川氏の社長続投を決めた。佐藤勉総務相に取締役の認可を申請し、同日午後にも西川氏の社長続投が正式決定する見込み。
定時株主総会は冒頭のみ報道陣に初公開された。一人株主の財務省の中村局次長が西川氏と向き合う形で議案を審議し、20分間で終了した。
日本郵政が西川社長の再任を決めたことで、一件落着とするわけにはいきません。
「簡保の宿」のオリックスグループへの格安売却やクレジット機能の三井住友グループへのほぼ独占提供など・・・・・一昔前であれば、「郵政疑惑」などとしてもよいぐらいの一部企業への利益の提供ではないでしょうか。
しかも、仕組まれた「郵政選挙と郵政国会」で、国が主導して作り上げた株式会社の「日本郵政」です、いわば「官製疑惑」といっても差し支えありません。
何ゆえに、政権与党があれほど西川社長に固執したのか・・・・・・「郵政民営化のシンボル」としての人物だから・・・・といってもどうも説得力が出てきません。
となると・・・・西川氏をおろすことによって不利益を被るひとびとがいるのでは・・・・と疑って見た苦もなるのが人情です。
民主党は、鳩山代表が、政権獲得後に「西川退任」をほのめかし、岡田幹事長が「西川容認」となっているようです。
しかし、問題の本質は、国民の利益を基準にした「郵政民営化の是非」であり、その上に立って、「簡保の宿問題」や「郵政クレジット」などの問題提起でなければなりません。
ともあれ、総選挙後に、何度でも郵政民営化の是非について国会で議論してほしいものです。
もちろん、「日本郵政」とオリックスグループや三井住友グループとの関連やそれに群がる「利権屋」も含めてです!!
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死を身近に感じないとき、それだけで人は幸せかもしれない。いざ直面して、動転する。〈昨日まで人のことかと思いしが/おれが死ぬのか/これはたまらん〉。江戸の狂歌師・太田蜀山人(しょくさんじん)の辞世の歌とも伝わる
▼自分や家族が死ぬ際、選択があり得る。臓器が別の誰かを救うなら、その役に立とう-。身の内にともした命の火が、こうしてリレーされる。提供の機会を増やすための臓器移植法改正案(A案)が衆院で可決された
▼移植をすれば助かる命が、いま失われている。救える命は救いたい、と思う方は多いだろう。その先に脳死という難問が待っている。現行法は、臓器提供する時に限って脳死を人の死と位置づけている。改正A案では、脳死を一律に人の死だとした
▼脳死状態でもぬくもりはある。子供だと、その容体が長く続くことがある。髪が伸び、体も大きくなる。親にとっては、それが子供の「人生」だ。死とは受け入れにくい。こうした立場から、A案への反対論も根強い
▼衆院の採決では、棄権の共産党以外は、各党が個人の判断で投票した。国民の間で議論が煮詰まっていない表れでもあろう。衆院での審議はわずか9時間、唐突な印象は抜きがたい
臓器提供の15歳以上の年齢制限を撤廃する臓器移植法改正案(A案)は、野党の有志議員が提出した「子ども脳死臨調」設置を柱とする対案とともに、26日午前の参院本会議で趣旨説明が行われ、審議入りした。
A案は脳死を一律に人の死と位置づけ、本人の生前の拒否がなければ家族同意で臓器提供が可能になる。対案は現行法の枠組みを維持した上で、施行後1年をめどに、子ども脳死臨調で15歳未満の脳死判定基準や虐待児からの臓器摘出防止策などを検討する。両法案とも過半数獲得のめどは立っておらず、成立前に衆院が解散されれば廃案となる。
人間の死、ましてや子供の死の定義を法律で決定するために、前回の衆議院での取り組みほど、性急なものはありませんでした。
その中では、「虐待児問題」や発達過程にある小児の「生命力への可能性」などが十分議論されている訳ではありませんでした。
にもかかわらず、このまま「A案」で強行しょうとすると、今後様々な否定的な事態が予想され、移植医療そのものの発展を阻害するような気がしてなりません。
国際的な移植臓器の不足により、「イスタンブール宣言」http://www.asas.or.jp/jst/pdf/istanblu_summit200806.pdfに基づく移植医療が求められる今日、わが国の国民の多くが納得できるような「国民合意」の形成が重要です。
本来、臓器提供や移植への「国民合意」を作るために働くべき国会が、拙劣にも多数決で「子供の死」を決めかけているのが現時点です。
今回、参議院で野党有志による「子供脳死臨調」設置が提案されたことは、一見「遠回り」の様な印象を持たれる人がいるかもしれません。
しかし、国民合意を促進するための「子供脳死臨調」設置は、これからのわが国における移植医療の発展にとっては、むしろ重要なことではないでしょうか。
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歳出削減棚上げ 社会保障費1兆円増 骨太09決定
(2009年6月24日 東京新聞)
政府は二十三日、経済財政諮問会議を開き経済財政運営の指針「骨太の方針2009」を取りまとめ、その後の臨時閣議で決定した。社会保障費の自然増を二千二百億円抑制する歳出削減策は、二〇一〇年度予算編成では適用しない方針に転換。財政健全化目標も十年程度先送りし、小泉政権から続いた歳出改革路線は大きく後退する。
麻生太郎首相は諮問会議の会合で、来週中に一〇年度予算の大枠を示す概算要求基準(シーリング)を決定するように指示。衆院選を控え、社会保障以外の分野から歳出増圧力が強まるのは必至だ。
与謝野馨財務・金融・経財相は、閣議後の記者会見で、社会保障費は例外と強調したうえ、公共事業の1~3%削減策は「当然、やる」と継続を明言した。社会保障費は自然増を全額認めることで、一兆円超増やす方針だ。
今回の骨太方針で焦点だった一〇年度予算の方針については、与党の要求に応じ、原案から「安心・安全を確保するために社会保障の必要な修復をする」との文言を追加。さらに「昨年度とは異なる概算要求基準を設定」との表現で、社会保障費の抑制策撤回を明示した。
また与謝野氏は会見で、骨太方針の本文とは別に、(1)社会保障費の自然増をそのまま認める(2)節約に努めるが数値目標は出さない(3)節約分は社会保障費に充てる-とする文書を自民党幹部に提出し、了承を得たことを明らかにした。 財政健全化目標は、一一年度までに国・地方合計の基礎的財政収支を黒字化する目標は断念。
新たに、一九年度までに黒字化し、国内総生産(GDP)に対する債務残高の比率を二〇年代初めに「安定的に引き下げる」との目標を再設定した。
と言うことは・・・・・19年度までの黒字化を目指して、歳入対策=税制改革=消費税増税とすることを今回の「2009骨太」で宣言したも同然です。
依然として「社会保障削減路線」にしがみつくことはが十分予想され、劣勢な次期総選挙対策が濃厚な一次しのぎとしてしか見えません。これまでのいくつかの『語録』が思い出されます。
小泉純一郎元首相:
「歳出をどんどん切りつめて行けば『やめてほしい』という声が出てくる。『増税をしてもいいから施策はやってくれ』という状況になるまで徹底的にカットしなければならない」(06年、経済財政諮問会議)
この小泉方式からすると、現在は徹底的にカットして、国民を『やめてほしい』と言う状況にまで追いつめたところなのです。
これからは、『増税をしてもいいから施策はやってくれ』という状況に持って行く、ちょうどその時なのではないでしょうか。
与謝野財務相:
「『基本方針2009』は『骨太2006』の精神を、歳出改革については全面的に引き継いでいる」(23日記者会見)
「社会保障関係費の伸びの抑制について、無理のない範囲で最大限の抑制をすると言うことだ。11年度に累積して自然増を1兆1000億円抑えると言うことについては、別に変わっているわけではない」(23日記者会見)
従って、10年度は、選挙もあり抑制しないが、総額1兆1000億円の抑制は、必ずやり遂げると言うことなのです。
御手洗経団連会長:
「社会保障の機能強化、持続可能性を確保するためにも、消費税を含む税制抜本改革の断行を求める」
そうして、すでに政府の税財政「中期プログラム」では、消費税を増税するための法案を11年度までに成立させること盛り込んでいます。
これを受けて、「2009骨太」では、社会保障の機能強化と安定財源確保を着実に具体化する(=消費税増税)ことを宣言しているのです。
再び、与謝野財務相の登場
「政府の責任ならびに法律を成立させた国会の責任において(消費税を含む)税制抜本改革を実行しなければならない」(5月14日)
さらに、これと競い合うように、
今度は民主党の直島正之政調会長が
「年金・医療などの財源を消費税により賄うことが必要になる」(6月1日)と、社会保障費の企業負担を軽減ないしは免除する、民主党の「社会保障費の全額税負担」路線を語っているのです。
いずれは、民主党政権でも「消費税増税」が避けられないのでしょうか・・・・・。
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骨抜きの「骨太2009」了承 自民総務会(
2009年6月23日朝日新聞)
自民党は23日の総務会で、政府の経済財政改革の基本方針「骨太の方針2009」を了承した。公明党も同日、正式に了承した。23日夕に閣議決定される見通しだ。自民党で反発が強かった社会保障費の自然増を毎年2200億円抑制する政府方針は、笹川尭総務会長が「来年度当初予算案では抑制しない」とする与謝野財務相の発言を紹介し、事実上の撤回を確認した。
社会保障費2200億円抑制方針をめぐり、自民党内部での駆け引きが激化し、与謝野財務相の「発言」で、「骨太2009」が骨抜きにされたような形になったかのようです。
この抑制方針への批判は、大多数の国民の声を基礎に、野党勢力は骨太方針からの撤回を要求してきました。
総選挙を控え、大敗北をおそれる自民党では、その扱いを現時点では、与謝野発言として矛を収めた感じがしてなりません。
もし、自民・公明与党が心底、現在の社会保障の充実を目指すのであれば、「抑制方針の撤回」を正式に文言として表すべきではないでしょうか。
これまでの自民党の内部抗争の経験からすれば、今後、小泉改革派からの巻き返しが必ず起きてきて、再び「抑制方針」が復活してくるかもしれません。
ましてや、「与謝野発言」を依拠するぐらい薄弱な根拠はありません。
さらに、万が一、抑制方針が撤回されたとしても、「定額給付金」や「ばらまき補正予算」のあとに来る国家財政の危機と共に、この社会保障費財源として、「消費税増税」路線が、与謝野財務相から提起されるのは、確実です。
与謝野氏は、以前からの「消費税増税論者」としてはあまりにも有名です。
彼の「抑制しない」と言う発言の裏には、いずれ消費税を上げて、社会保障費への支出を取り戻せるとの思惑があるのではないでしょうか。
ともあれ、社会保障費を含む歳出削減路線は崩壊のあとには、「社会保障費財源論」での論戦が待ちかまえているのは明らかです。
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(2009年6月20日 朝日新聞)
政府の経済財政運営の基本方針「骨太の方針09」の修正案が19日、明らかになった。総選挙を前に強まる与党の歳出拡大圧力に譲歩し、歳出削減の支えとしてきた「骨太06」の路線維持をうたいながらも、「機械的な歳出削減を想定したものではない」との異例の修正を加えた。ただ、与党の反発はなお強く、先行きは不透明だ。
「骨太09」は原案が16日の経済財政諮問会議で了承され、政府・与党の協議が続いていたが、特に社会保障費抑制に自民党厚労族が強く反発して修正を余儀なくされた。
19日の自民党総務会は、社会保障費抑制の方針を撤回すべきだとの声が相次いで紛糾。党執行部は笹川尭総務会長に調整を任せることにし、了承を見送った。週明けにも文案の再修正を含めて調整し、再度開かれる総務会で了承が得られれば、23日にも閣議決定される見通し。
修正案では「10年度予算の方向」について、「『基本方針06』(骨太06)等を踏まえ、歳出改革を継続」と原案で示した表現を継続。社会保障費を年2200億円抑制し、公共事業費を前年度比で1~3%削減する「骨太06」の方向性は維持している。
ただ、与党への配慮から新たな文言を追加。「経済が大きく減速する場合には、財政健全化のペースを抑えるなど、柔軟性を持った対応を行う」「(骨太06は)機械的に(06年度から)5年間均等に歳出削減を行うことを想定したものではない」とし、歳出抑制は形式的なものにとどまることを認める格好だ。
社会保障費抑制を続けるべきか、やめるべきか・・・・自民党内部が紛糾しています。
その中で、「骨太09」の中の抑制路線を反対する議員たちの主張をよく検討してみると、「選挙が近いから、本来の抑制路線を表に出すべきではない」とか「機械的に年2200億円削減とは言っていない」など、当面の小手先的な理由が大多数を占めているのが分かります。
その中でも、「有力?な支持団体」である日本医師会など、医療関係団体への「配慮」があるのでしょうか。
それにも増して、社会保障の充実を望む大多数の国民の声と、このままでは自民党が完全に敗北する「危機感」が、自民党の中に「内部矛盾」を発生させたものと思われます。
しかし、これらはあくまでも劣勢に陥っている「次期総選挙対策」の域を超えることが出来ず、本当に意味で国民生活の向上や社会保障の充実へ向かうものではない気がします。
この間実施された政府・与党の「予算ばらまき戦術」が選挙対策であったように、今回の「自民党内の内紛」も以下に選挙に有利になるかというのもでしかありません。
そんな、「内紛」につき合うよりも、日本の国をダメにしている自民・公明党に政権の座から下りていただき、国政の根本的な転換、国民生活と社会保障の充実を実行する政府の実現が強く望まれているのではないでしょうか。
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経済財政諮問会議による「骨太2009」原案について、日本医師会からの「見解」が出されました。
この原案が、イコール自公政権の政策とはならない?との「弁明」ありつつも、基本的には、これを以下に貫くかと言う立場で政策調整されることには違いがありません。
そうした中で、「社会保障費年2200億円削減」が継続されており、それに対する日医からの「猛反発?」が表明されています。その他、レセプトオンライン問題や高額医療制度など、「骨太2009」は、公的保険制度の縮小に向かっていることが明らかです。
また、自公政権には、若干の意見の対立はあっても、基本的にこうした方針の継続が進められ言おうとしています。一方、ここ3ヶ月いないにも、国会の解散・総選挙が確実に実施されます。
この場に及んでも日本医師会(正確には「医師政治連盟」)は、全国の会員に「自民党支持」を強要しょうと言うのでしょうか。
医師会末端の各医師会支部レベルでの自民党議員個人後援会の設立強行は、これまでに経験したことのない、強引さでした。
そこまでして「支持・応援」している自民党が、殆どの国民から見放され、しかも「社会保障費削減」など日本の医療崩壊を促進させる先頭に立っているのが現状なのです。
日医が、崩壊が極度に達しようとしている日本の医療を立て直そうと、真摯に考えるならば、先ずはその自己矛盾としてある「自民党支持」をただちに凍結すべきではないでしょうか。
そうしなければ、自民党と同じに、日本医師会も国民から見放されてしまうことになる事を、日医幹部は自覚すべき時期に来ています。
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民間資金やノウハウを活用して公共施設を建設、運営する「PFI方式」を導入した高知医療センター(高知市)が経営難となり、運営委託先の特定目的会社(SPC)と運営主体の高知県・高知市病院企業団が、PFI契約の解消を前提に協議することが16日、分かった。
同日開かれた企業団議会臨時会で、山崎隆章(やまさき・たかあき)企業長が明らかにした。
山崎企業長によると、SPCと企業団は今春から、経営改善に向けた検討に着手。今月8日にSPCが「合意によるPFI事業契約の終了」を提案し、企業団もこれに応じた。今秋をめどに合意に向けた協議を進める。
病院は来年4月を目標に企業団の直営とし、これまでSPCに包括委託していた薬品の納入などについては、業者との個別契約に移行する。
医療センターは2005年、全国で初めてPFI方式を導入した病院として開院。直営方式と比べてコスト削減が見込まれていたが、医業収益に占める薬品などの調達コストが、当初の見込みより大幅に上回るなど赤字で推移。08年度には約7億6千万円の運営資金不足に陥るなど、経営難が深刻化していた。
公立病院のPFI契約をめぐっては昨年12月、滋賀県の近江八幡市立総合医療センターが、経営難を理由に、全国で初めて契約を解除。市直営に切り替えている。
(2009/06/17 00:00 共同通信社)
高知医療センターが「PFI方式」契約の解消に向けて協議を進めることについて、高知県の尾崎正直(おざき・まさなお)知事は16日、「医療はこれまでも企業団が行っており直接医療に影響を及ぼすことはない」とのコメントを出した。
契約解消については「医療センター改革が前向きに第一歩を踏み出すことができる」と評価。「経営面でもPFI事業のために必要な諸経費約4億8千万円を削減することが可能」としている。
一方、高知市の岡崎誠也(おかざき・せいや)市長は「運営がより良い方向で進んでいくことを期待する。できる限りの支援をしたい」とのコメントを発表した。
いつかは、破綻するものとは考えていましたが・・・・・ 近江八幡市立総合医療センターに続き、今度は鳴り物入りだった「高知医療センター」の運営についても「PFI方式」からの離脱が明らかになりました。
病院経営への株式会社参入が認められない現在、民間企業が資金を提供して公共施設を建設し、その施設の運営を通して「病院経営」に参加しょうとしたのがこの「PFI方式」でした。
株式会社参入論者からすれば、「PFI方式」は、いわば「突破口」として位置づけていたのかもしれません。
結果からすると、当初の目的としていた「コスト削減」どころか、「コスト増」の結果にしかなりませんでした。その、「コスト増」の分は・・・・・結局、民間会社(SPC)の利益にしかならなかったのでしょうか。(いわば、食い物にされた?とも受け取れるのでは・・・・)
高知県知事は、「医療に影響ない」とコメントしていますが、そんなのは当たり前にすぎません。
問題なのは、「PFI方式」の内容と経過を詳細に検討し報告・開示出来るかどうかです。
県民・市民の医療の場を舞台にした、「PFI方式」を通じた自治体医療機関の民営化路線にどのような未来があるのか、厳重な監視が必要です。
こうした状況にも拘わらず、東京都では、都立病院の「PFI方式」が既定の事実として出発しているのですから・・・・・。
経営改善へPFI終了、累積赤字79億円県と市、運営へ、高知医療センター。2009/06/17 日本経済新聞
全国初のPFI(民間資金を活用した社会資本整備)方式を導入した高知医療センター(高知市)は16日、今年度末のPFI契約終了に向け、事業を委託する特定目的会社(SPC)と協議に入ることを決めた。高知県と高知市の自治体病院を統合して2005年に開業したが、運営費が予定を上回り赤字が続いていた。来年4月、従来型の公立病院に戻す。 16日、センターを運営する県・市病院企業団が臨時議会で決めた。経営改善を求める同企業団に対してオリックスなどが出資するSPCの高知医療ピーエフ
アイ(PFI、高知市)が契約終了を提案していた。
PFIは02年12月、30年間の契約で病院本館の建設のほか医療関連サービス、施設管理など幅広いサービスを受託した。当初は従来方式に比べ事業費を
30年で207億円削減できる計算だった。 しかし「医療の高度化に伴ってコストが増えた」(間渕豊・PFI社長)として経費が計画を上回り、08年度決算は純損益が21億1200万円の赤字、累積赤字は79億2200万円に陥った。3月に資金不足が発生、7億6200万円を県と市から借り入れた。 県、市と企業団が早期経営改善を求めたのは、総務省の「公立病院改革ガイドライン」で11年度の経常収支の黒字化が求められているのに加え、県、市とも財政事情が厳しく、支援続行が困難なため。PFI側は「短期で経常収支を黒字にするのは困難」として8日、契約の終了を提案した。 両者は今後、契約終了の条件などを協議した上で、秋をメドに基本合意を目指す。センターは4月に県と市の直営病院に移行、11年度の黒字化を目指す。山崎隆章企業長は「契約終了で(PFIへの)5億円の委託費が削減できる。人件費は増えるが、個別の業務委託は不要な部分を減らし、経費を抑える」としている。 尾崎正直知事は契約終了に向けた協議の開始について「医療センター改革が前向きに一歩を踏み出すことができる」とコメントした。PFIは滋賀県の近江八幡市立総合医療センターが赤字に伴い全国で初めて今
年3月末に契約を解除。現在、全国で12の公立病院が導入している。 PFIに詳しい日本総合研究所の副島功寛主任研究員は「病院にPFIがそぐわないとは考えていない。自治体側の方で需要予測や、見通しが難しいコスト上昇のリスクなどをSPCに対して事前に情報提供することが重要」としている。
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