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Season 2-5, episode 10
45歳男性。軽度の頭部外傷で来院。わずかに硬膜下血腫を認めたが、MRI施行中に不穏状態となる。機内であると思い込み、スチュワーデスに大声で「水をもってこい」と指示する。その後もしきりに水を欲しがるようになる。
血中のNa112. MRIではRathke’s cleft cystを認め、endonasal approachによる摘出手術が予定された。手術までに水制限を行ったが、付き人は水をくれないという理由で解雇されてしまい、患者本人が病室に立てこもり、水ほしさに便器に顔を突っ込んで水を飲もうとする。
受け持ちのAlexは看護師Oliviaにhypertonic saline 500ml/4hと指示する。しかし、それより早く点滴が入ってしまう。
その後患者は全身痙攣と意識障害をきたす。脳浮腫とCentral pontine myelinolysisのため、手術は延期され、Alexは担当をはずされた。
参考文献
西岡宏:MRIからみたラトケ嚢胞の病態と治療 CI研究28(1)9-13,2006
竹村直:ラトケ嚢胞の長期治療成績と治療方針の検討脳神経外科ジャーナル15(5) 408-414,2006
Incognito /Don’t you worry about a thing
http://jp.youtube.com/watch?v=k01-z8JTiqc
Stevie Wonder/ Don’t you worry about a thing
http://jp.youtube.com/watch?v=QkBUx6Zn6mo
Stevie Wonderの曲は昨年2月の来日コンサートで聴くことができました。Incognito, 先月東京に来ていたようで、見に行きたかったです。
最近は当病棟のナースも回診につくよりもインシデントレポート作成に余念がなく、それで反省してよりよい看護をやってくれるならばいいのですが、どうも日本社会の悪い面、揚げ足取りと諜報、密告、ゴマすり、犯人探しとつるし上げ、看護部長にウケるための事実の歪曲、レポート捏造の傾向が強くなってきているようです。
どう考えてもproductiveでないと思うので、「ジャイ子」(ドラえもんに出てくるジャイアンの妹)に似て、某国のゴールキーパーの如き形相で強烈なパンチング(他科の入院をはねつける)を得意とし、一部で「モンスターナース」と恐れられる看護師長(49歳女性)に激しく説教されてへこむナースに、「全くどうでもいいことだ。そんなの関係ねえ。Don’t worry,」と言ったところ、「先生は女の涙に弱い」などと私まで説教されてしまいました。ま、私にそんなこと言っても馬耳東風なんですがね。
でも、昨今の医療現場、中国とかの受験戦争じゃないんですから、イージーミスはよくないとしても、Don’t you worry about a thing, もう少し心に余裕を持てるようにしたいですね。
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Season 2-2, Episode 5
20代 女性。Hmong people(モン族。ミャンマー、タイに居住する民族)
腰痛が悪化し入院。MRIで上記診断にいたり、手術が予定されるが、父親は手術に反対し、家に帰るという。DerekとMeredithは両親を説得する.
“You have 95% chance of full recovery if you get into operation as soon as possible.
We can’t wait. With a tumor very aggressive. Even waiting another day puts you at risk for permanent paralysis.”
しかしそれでも父親は手術を拒否する。
“Anna, you are over 18. You don’t need your father’s consent.”
“I’m Hmong, my father is an elder,
He says no, it’s no.”と患者も疼痛と下肢の麻痺に苦しみながらも手術を拒否する。
“Our religion has got rules that are way old and way set in stone and way spiritual and you don’t mess with them. You don’t anger the ancestors. “
Derekが父親を説得する過程で、父親は手術により魂が失われることを懸念していたという。
“He believes she’s missing one of her souls for surgery.”
shamanによるまじないが必要だということになる。
500マイル離れたところからshamanが来て、火を使った魔よけのまじないをする。
“No pain, no gain, right?”
その後、手術を承諾し、無事手術にて腫瘍は全摘出された。
参考文献
渋谷誠: 脊髄腫瘍 Myxopapillary ependymoma脊椎脊髄ジャーナル18(4)275-278,2005
沼本ロバート知彦: 繰り返す頭痛にて発症した馬尾部myxopapillary ependymomaの1例脊髄外科17(3) 245-250,2003
USMLEの問題では、民族ごとの風習も多少関連して出てきます。イスラム教徒の女性の診察、アジアからの移民の診察時には母国のしきたりを考慮する必要もあります。
しかしどうも、南米からの移民―寄生虫、中国、ベトナムの移民―結核、日本からの移民―胃がんといった地域が限定されるとstraightforwardになる問題が多いようにも思います。他にも、Arizona―coccidiosisとか、Massachusetts, Cape cod―Lyme diseaseとかありました。大学6年の時に、某国試予備校の人が来て国試問題の解説を行い、「34歳女性、ときたらー」と言って種々の病名を列挙したのには驚嘆しましたが、あの人今もああやって全国の大学を回っているのでしょうか。
このモン族の風習、“He says no, it’s no.”というあたり、日本の一部の医局や病院にもあったような気がします。私がモン族だったら確実に生きていけなかった?でしょうね。
最近は、”No pain, no gain”を実感しつつ、日々前向きに努力しております。
Loudness - Crazy Doctor
http://jp.youtube.com/watch?v=Jf_68fvrnp4&feature=related
この休日はおとなしくしており、子供と今度購入した愛車のプラモデルを作っていました。
4月からの通勤に備え、今までのCDを整理していたら、いろいろと懐かしいのが出てきました。このLoudness、高校時代にバンドでやっていました。現在も活動中で、留学中にアメリカで見る機会がありました。
日本語versionは、「生き残るには今 奴から逃げ出せ 呪われたdoctorから すぐに逃げ出せ」という医療不信をあおる?歌詞ですが、こんなことを言われて転院されないように、新任地でもがんばっていこうと思います。
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Season 2-1, Episode 4
40代?男性。自宅で自分の銃の掃除をしていて、誤って暴発。前頭部を撃たれた。
(というふれこみだが、実は浮気のトラブルで妻に撃たれたらしい。)
―ふれこみはこうで実は、ということはわりと経験します。Child ,elderly abuseでもそうですが、患者の背景、入院後の家族の動きをよく読まないとだまされることもあります。
一瞬の意識消失の後に意識清明となり来院。前額部に刺入口あり。CTでは頭蓋内に銃弾あり。このときAlzheimerで入院中のはずのMeredithの母、Ellis GreyがCT室にscrubを着て乱入。Alexに診断を告げ、治療、手術アプローチにこまごまと指示を出す。
“Here’s the missile track. As you can see it doesn’t cross the midline. He’ll need debridement of the entrance wound and repair the dura, but we won’t need to remove the bullet.”
術中のDerekとAlexとの会話。夫婦喧嘩が銃撃に関連するか、について話し合うが、
“Relationships are built on sacrifice. Sometimes a bullet worth it.” という場面があります。自分のMeredithとの不倫をたなに上げてよく言えるものです。
Ellisは手術室にまで乱入。Ellisがたびたび病室からいなくなるため、RichardはムキになってO’Malleyを叱責する。実は若いときにRichardとEllisは不倫関係にあったのである。
--GSW,残念なことに日本でも他人事ではなくなりました。先日事件のあったNebraska州Omahaのショッピングモール、米国留学最後、帰国前日をOmahaで過ごしたため、このモールで買い物や食事をしました。また国内でも信じられない事件が相次ぎ、刺傷事件とともに救急救命センターで対処できなくてはならない時代になってしまいました。
--このほかAlexはUSMLE STEP2 CSに不合格と告げられ、再受験して通らないとresidencyからはずすと言われるシーンがあります。
このSTEP2 CS, 自分の経験をもとに述べると、俳優扮する模擬患者とのやりとりがすべてですが、中には「女医さんにしてくれ」という女性患者や、「アメリカ人にしろ」という意地悪な質問や、「早くこの痛みを取ってくれ」などというchallenging questionがありました。臨機応変に対応することが求められますが、この、promptな対応が、実際帰国後の患者からの種々の要求に役立っているような?気がします。特に、rapportについてはアメリカ人の方が得意なように思いますが、患者の意見や言い分を聞いておいてから、それに医師としてどこまで対処できるか、という対応、bad newsを伝えるときのマナーなどは会得したような気がします。しかし当院では、残念なことに、せっかくrapportが確立されたのをぶち壊しにする言動や行動、bad newsを患者家族に説明している後ろで看護師長自ら空気を読まずに雑談して爆笑する場面が依然あるため、このあたり改めてもらわないと当院での診療には限界があるなと思い、異動への動きがaccelerateされました。そんなときは、Grey’s anatomyのDr.Baileyが騒ぐ研修医をたしなめるシーン、”Excuuuuse me, everybody, pleeease, shut, up!”と英語でいうと、「うるさい、静かにしろ!」と日本語で怒鳴るよりも効果的でした。
Every breath you take /the Police
http://jp.youtube.com/watch?v=jXq3hO82cTY
先日手術中に、たまたま手術室にあったCDでこの曲がかかっていました。「懐かしい!」と思いながら、Malisのbypolarを使おうとして、「マリス」でなく「ポリス」と言ってしまい、手術介助のナースたちに笑われてしまいました。そういえば昔、前教授が右手にMalisを持ったまま、時間外でナースが帰ってしまって、替わりに器械出しをしていた研修医のわれわれに、「マリス」と指示し、「ここにはないです。先生お持ちですよ」といったのに「どうしてないの!」と怒られていた理不尽な日々を思い出しました。
やっぱり年末は脳出血、SAHのほかに、忘年会がらみの頭部外傷が多く、忙しくなってしまいました。来年もよろしくお願いします。皆様よいお年を。
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Season 2-1, Episode 2
年齢不詳。女性患者。 意識障害。原疾患不明であるが、移植リストに載ったため、
移植のdonorとして、seattle grace hospitalに転送された。
Georgeと、看護師のOliviaで患者の処置を行う。挿管されているが、呼吸は規則的で、胸骨の痛み刺激で、除脳硬直の肢位をとる。
“Did you see this? She decerebrate. Her brain stem’s still alive. She can’t be declared brain dead.”
GeorgeはDerekに報告。移植医Orsenはirreversible comaというが、
“Did you do an EEG to confirm brain death?”
DerekはEEG, MRIが必要と告げて、移植外科から患者を奪い取る。
MRIで巨大腫瘍があり、これは回復しうる、と告げて、Derekは手術を行う。
“I will be the only one of us performing surgery today. My friend here has a viable brain. She’s a good shot for recovery.“
こんなのあり、でしょうかね。移植待機患者の脳死診断もせずに移植を待つなんて。
いくらrecipientが準備万端といっても。
参考文献
Little KM, Friedman AH, Sampson JH, Wanibuchi M, Fukushima T.
Surgical management of petroclival meningiomas: defining resection goals based on risk of neurological morbidity and tumor recurrence rates in 137 patients.Neurosurgery. 2005 Mar;56(3):546-59; discussion 546-59. Review.
falcotentorial meningiomaとこじつけて、
Falco/Rock me Amadeus
http://jp.youtube.com/watch?v=P10FIR7OJ0U
一世を風靡したドイツ語のラップですが、これが流行っていたとき勉強してみようと思ったのですが挫折しました。今になって懐かしさついでに電子独和辞典やらなにやら購入したのですが、時間がないため使っていません。
春に異動になります。そろそろ次のstepに行こうと思っていたので、いいチャンスであると思います。先日Grey’s anatomyのファンのナースに転勤になることを告げて、
「Seattle Grace Hospitalに行くことになった。Season 7で、IzzieをめぐってAlexと争う日本人脳神経外科医が出てきて、国際学会でDerekとdiscussionするんだけど、そこに自分が出る話が来た」と言ったら当然ですが信じてもらえませんでした。まあ、個人的にIzzie, (Catherine Heigl)と共演できるならすべてを投げうってもいい?わけはないです。
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また、脳神経外科医が一人減った。若い脳外科医が現場を去ったわけではない。前の九州大学医学部脳神経外科教授の福井仁士氏が死去された。
今から19年前、私は最北の脳外科から九州大学神経内科に半年間研修している。九州大学神経内科は脳研に所属し、脳研外科が脳神経外科になる。
私はいつも 交通渋滞を避けるために朝早く出勤していた。脳研で朝一番に来られていたのが福井教授であった。私のところの教授が九州大学脳外からで福井教授の先輩にあ たるためか、朝二人でお茶を飲みながらいろいろな話をしていただいた。
私は卒後2年目の研修医、福井先生は50歳でバリバリの若き新鋭脳外科教授であっ た。聴神経腫瘍の手術の術式などを話されていた記憶が思い出される。
何年かあとに学会で福井先生が来られ空港までお迎えに行った際、そのころのお礼を言っ たのだが、福井先生は記憶されていなかった。誰にでもそういう優しい接し方をされていたのだろう。最後にお会いしたのは私のところの教授の退官の時かと記 憶している。
福井先生もブログを書かれておりました。
訃報:福井仁士さん 69歳 死去=九州大名誉教授、脳神経外科学専攻 /福岡
http://s04.megalodon.jp/2007-1209-1842-16/mainichi.jp/area/fukuoka/news/20071208ddlk40060082000c.html
福井仁士さん 69歳(ふくい・まさし=九州大名誉教授、脳神経外科学専攻)7日、すい臓がんのため死去。葬儀は10日午後1時、福岡市中央区古小烏町70の1の積善社福岡斎場。喪主は妻由喜子(ゆきこ)さん。
ご冥福をお祈りします。
http://jp.youtube.com/watch?v=HUEcTm32GB8&feature=related
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Season 1-4,Episode 9
60代?男性。Richard Webber診療部長。手術中にretractorを落としたり、blurred visionを自覚。
‘A few weeks ago I was operating,and the vision in my right eye became blurry. After few hours, it was fine. It’s come back again.”
“My ophthalmologist tells me I’m just getting older.”
この時期に院内で職員を中心に淋病が蔓延し、その対応に追われていた矢先であった。
Derekに口外しないよう命じ、検査を予定する。
“I still want this kept under wraps. The vultures will be circuling soon enough.”
極秘に行われたMRIでは、optic canalを圧迫する腫瘍あり。Derekの執刀で、秘密チームを結成。ある日の夕方から手術が行われた。麻酔導入前に、Richardは鎮静剤、抗生剤についてBaileyにこまごまと指示していたため、Derekに
”You know doctors makes the worst patients, sir. Stop running my OR”と言われる。
腫瘍は全摘出された。術後の視力の回復程度が懸念されたが、病室の隣でDerekがMeredithにキスしているのがはっきり見えたため、術後の視力障害なしとされた。
術後視力が回復したことより、視神経は圧迫症状だけであったとなると、この腫瘍は何でしょう?meningioma? だとしても術後に創部の腫れがないところ、さすがですね。(と突っ込んでみる)皮膚切開をみると、通常のfrontotemporal craniotomyを行ったようですが、耳介前部の切開線が前方を向きすぎており、ちょっと違うのではないか、とも思います。
全体的には、脳神経外科関連については、ERよりは突っ込みどころは少ないな、と思いながら見ています。しかし、この後にIzzieとCristinaが肝疾患で死亡した男性の病理解剖を無断で行い、死因がhemochromatosisであることをつきとめた場面がありますが、これはちょっとありえないですね。
参考文献
有田憲生: 髄膜腫の摘出における工夫 蝶形骨縁髄膜腫の手術
脳神経外科速報16巻11号 Page965-974(2006.11)
麻酔導入時に、Richardは管理者として、手術室のこまごまとしたことを指示するシーンがあり、その中で”What did you put out there? The Midas Rex?” というのがあります。私は米国製の青いほうを使っています。この会社の協賛しているセミナーには、何度か参加させていただき大変勉強になりました。また、多くの国内外の脳神経外科医と知り合うことができました。
冒頭に、淋病に感染したGeorgeがバスルームで自分の下半身を調べているシーンがあります。次にシャワーをしようとしたIzzieに早くしてよと言われ、”It’s private”と言ってしまったがために、完全に誤解されてしまい、“You just—finish.” と言われ、”No, I’m not doing what you think I’m doing. I’m coming, I’m coming out!”と言って、さらに墓穴を掘るシーンが笑えます。”No, I have a girlfriend”とフォローしても、”An imaginary girlfriend?”と突っ込まれ、”He freaked out ‘cause I caught him playing with little Jimmy and the twins.”と完全に誤解されています。これ、通常ならば立ち直れないですね。
Who’s leaving who/ Hazell Dean
http://jp.youtube.com/watch?v=C2cdjccoe7o
今回のepisode,院内のgossipが多いので、who’s zooming who?という題名になっています。これでピンときました。ハイエナジー、ユーロビート全盛の時代、のちに全国展開された某ディスコによく行っていた私の思い出もあります。地元のほかに、近隣の都市、首都圏、と行くうちに、札幌、大阪にも足を伸ばしましたが、その後系列店とともに中規模都市にも増え続けたため、全国行脚は断念しました。今でも、昔ディスコで訪れた都市で学会があると懐かしくなり、当時店のあった付近を散策しております。当時はRick Astley, Bananarama, Dead or AliveなどのStock/Aitken/Watermanのproduceした同じようなBPMの曲がこれでもかと出てきて飽き飽きしていたのですが、今聴くと当時のいろいろなことも思い出されて懐かしいです。
No fool for love/Hazell Dean
http://jp.youtube.com/watch?v=RMSk1jN2snUと2曲続けてどうぞ。
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Season1-4,Episode8
40代 男性。突然の対麻痺で発症。両下肢の運動障害。レントゲン, 腰椎MRIでは異常を認めない。
conversion disorder, hysterical numbnessとして経過観察となるが、明らかなstressはない。
上位頚椎のMRIも追加するが、その間に両上肢の麻痺も加わり、四肢麻痺となる。DerekはMRIをキャンセルし、緊急手術に移る。Meredithは半信半疑で、
“What if you are wrong? Couldn’t unnecessary spinal surgery do damage?
If we wait any longer and it expands we have a paralyzed man who can’t breathe.“
しかしDerekは、
“I’m trusting my instincts.
Sometimes you have to take a chance to save a life. “といいながらORに向かう。
術中C4のあたりでは血腫はなく、術中にautonomic dysreflexiaとなり、血圧上昇、脈拍低下する。DerekはC2に剥離をすすめ、ここで血腫を認め、除去する。術後経過は良好。
参考文献
autonomic dysreflexia
Rooney KD. Early autonomic dysreflexia in acute paraplegia following anterior spinal artery thrombosis. Anaesth Intensive Care. 2007 Oct;35(5):769-70.
Conversion disorder 転換性障害
西村良二:意識障害をきたす疾患への対応 解離性(転換性)障害 臨牀と研究 84巻2号 Page216-218(2007.02)神経症状を主訴に来院するので、脳神経外科に来ることも多く、諸検査で異常がないのに、症状は強いと主張する。そのため、種々の薬剤を追加することになったり、精神科に紹介しようとすると「私は精神の病気ではない」と患者自身が主張したりして、なかなか面倒です。
最初はだまされたつもりで、主訴をよくきいて、一連の検査を行い、段階的に他科受診、抗精神薬処方と流れを作っていくことにしております。しかし、この症状だけで手術には私はとても踏み切れません。この症状からだと、Guillain-Barreとかも考えて神経内科consultのうえ、腰椎穿刺を考えそうですが、実際いかがでしょうかね。ちょっと私には’instinct’ないです。
A hard day’s night/ Beatles
http://jp.youtube.com/watch?v=fNf046Uo2gI
このGrey’s anatomy, episodeごとに題名があり、1がこれでした。最近は個人的趣味で昔のダンスミュージックが多く恐縮です。
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season 1-4, episode 8
30代 男性
2日前にてんかん発作があり、今朝も同様の発作があったため、精神科から紹介。
死んだ人間と話ができると言う。診察時に発作があり、その後に彼は4階の患者の死を予告した。さらにCristinaの妊娠も見破る。
“I wouldn’t have picked you for the mammy track, nurse Betty?” これをきいてCristinaは突如不機嫌になり、Izzieに担当を交代する。
ここで、精神科と脳神経外科で紹介をめぐりもめる。
“This guy belongs in Psych. Why are you turfing him here?”
“He’s my gift to you.” (このやりとり、他人事でないと実感しております)
しかし脳波にて左側頭葉にspikeあり。MRIにて同部位に小さなnidusが認められた。
AngiogramでAVMの診断となり、摘出術を行う。
このとき、患者は手術の恐れよりも、自分の特殊な予知能力が失われることを恐れる。
“My whole life has been about what I see and about believing in myself, whatever people think. You’re telling me there’s a very good chance that will go away.”
しかし、
“ If your psychic visions are real, you’ve gotta believe you’ll have them when you come out.”とIzzieに説得され、手術を受ける。
本例の場合、大きさはさほどでなさそうだが、画像が供覧されていないので、feeder, drainerの程度もわからず、想像の域を出ない。出血例でなく、サイズからすると経過観察、feederが明らかならば血管内手術、radiosurgeryなどもoptionにはなりうるが、若年で、てんかんの焦点であることと左側頭葉表在性であるとすると、摘出すべきであろう。(AVM Spetzlerの分類だと2点?)
http://jp.youtube.com/watch?v=Dt0k3fxS6lQ
Pink Cadillac /Natalie Cole
この曲はいろいろな人が歌っています。ディスコ通いの学生時代の思い出にふけりながら、このバージョンにします。
ずっと前、大阪で神経外傷学会があったときに、Blue noteにNatalie coleが来ていたので、見に行ってきました。当時のアメリカの国民感情で日本車を意識していたのか、歌詞に”love is bigger than a HONDA, bigger than a SUBARU”というのが笑えますが、なぜにこの2社なのでしょうか。昔は、「一生のうちに、この車に若い女性乗せて走りたい」と思っていたのですが、もう一生も少なくなってきたし、現実問題として、こんな田舎町でこんな車乗ってたら、絶対「先生、何やってるんですか?」と周囲の噂になりかねません。
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ある日の外来受付終了後の12時過ぎに、80代の男性が食欲不振と認知症状を主訴に来院した。この日は午後から手術予定で、大学の医師による神経内科外来があったので、内心、「神経内科か精神科、あるいは内科にお願いしてもいいのでは」と思いながら行ってみると、CTには予想通りの萎縮した脳があったが、左頭頂部に開頭手術の跡があった。
同じく80代で、認知症状があり、かつ難聴の妻の耳元で、何度も大声で尋ねた。「この人、昔頭の手術してますね」老婆はしばらくうつろな目をしていたが、急にはっと思い出したように答えた。
「この人ね、50年前屋根から落ちて大怪我して、この病院に運ばれたんですよ。死ぬところだったんです。そしたらね、医大から教授先生がこられてね、手術してくださったんですよ。」(原文は当地の方言)娘さんは50代なので当時は5歳前後のはずで、尋ねてみても、「さあ、昔大怪我したことくらいしかわかりません」という。
50年前というと昭和32年前後、当然カルテなどの情報はない。他からの情報をあつめて推測すると、この患者は、当時30代で、屋根から落ちて頭部を受傷した。当院に搬送されたということだが、当時脳神経外科はなく、院長は外科で、当時の大学の外科教授(脳神経外科も診療されていたようである)と親しかったという。当時より院長は、当地での脳神経外科診療体制の確立を熱望しており、この外科教授にときどき来院していただいていたという。
どういう状況であったかを想像してみた。CTのない時代、まして高速道路もない。医大から当地までは約100km, 現在は高速道路があるが、車を飛ばしても一時間程度かかる。私が研究会などで大学にいて、代診の医師から急性硬膜外血腫の緊急手術で呼ばれたときもあるが、現代でも法定速度で車を運転すると一時間、(法定速度を若干超えて)飛ばしたとしても30-40分である。一般の国道だと、約2時間かかる。代診医師に家族への説明、手術申し込み、麻酔科医への全身麻酔依頼、術前検査、輸血申し込みなどを行っていただき、入室するころに到着できるかどうか、である。先に開頭を始めていてもらう場合もありうる。初診医が院長であったとしても、当時であれば臨床診断とレントゲン、腰椎穿刺程度であろう。(気脳写や血管撮影まではできなかったであろうと推測される)しかし、今retrospectiveにいろいろな要素をあわせて考えても、驚嘆に値することである。また開頭セットもないはずであるから、線鋸で開頭したのであろうし、その他の器具もどの程度揃っていたか不明である。また脳神経外科の手術などほとんど施行されていなかったのであるから、手術室のナースがこの術式に慣れていたとは到底思えない。常勤の麻酔科医もいなかったはずで、この院長が助手を行いつつ麻酔をかけたものと思われる。
もちろん、結果論として保存的加療が可能な範囲だった、とか、たまたま教授が近く(あるいは当院)にいた、とかいうことは想像できる。しかし、現在に照らし合わせても、種々の幸運と当時の医師たちの努力で、この患者を50年以上も生かすことができたのであろう。同様の症例にもう1例遭遇した。当院の勤務は2度目であるが、前回の勤務時には1例も見なかったし、当院に勤務した他の医師たちからもこういう症例に遭遇した話は聞かなかった。何か不思議な「縁」を感じた。
当院は何度か脳神経外科撤退が検討された。医師不足、大学の方針と当地域住民、医師会、当院各部署の脳神経外科への認識や脳卒中救急体制への見識の乖離もあったと思われるし、これは現在でも感じるときはある。意識障害を伴う他科の疾患で最初にconsultされるのは一人体制の当科で、精神科、神経内科の常勤医不在に伴い、それらの疾患もすべて当科にconsultされ、非常勤医師が来院するまで当科で対応せざるを得ないことも多い。放射線科医もいるのだが、院内でオーダーされたすべての頭部CT,MRIの読影は脳外科がやらなければならなくなった。このために真にわれわれが脳神経外科としての仕事をしなければならないとき、たとえばmajor surgeryの最中や、重症頭部外傷の処置中に、当直医師で対応可能な軽症疾患の診察を強要されたこともあった。またそれを「いままでそうだったから当然」と考えており、私の意見が通らない、ということもあった。(現在はやや改善されたが)
部長が相次いで辞職し、一人体制に縮小され、先に打診を受けた医師たちに拒否された後に、私が着任した。「救急車で隣の市の病院にすぐ転送すれば、ここにはなくてもいい」と考えられることも事実であるし、施設集約化も重要であろう。住民の中にも、最初から当院をスルーして大病院に行く傾向はあり、両隣の市にある総合病院や県庁所在地の脳神経外科単科病院、大学病院に行く人もいる。こういった状況で、犠牲にせざるを得ないものもあり、苦しみながらも、当院で脳神経外科を続けていくことを(現在)選んでいるのは、この症例に遭遇して当時の医師たちの努力にinspireされたことも理由の一つである。
HERO/Mr.Chilren
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