侍脳外科医
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2008.07.16 12:55 |  恋愛 / 結婚  |  侍脳外科医  | 推薦数 : 8

解夏

ベーチェット病を発症した小学生教諭が次第に視力を失っていく過程の苦悩とそこから立ち直っていくまでを描いた作品です。2004年映画化、ドラマ化(愛し君へ)されています。

東京から恋人が長崎まで追いかけて来るのですが、失明までに故郷長崎の風景を目に焼き付けたいという思いから毎日散歩して長崎の風景が描写されています。さだまさしだけあって描写が正確に書けていて懐かしい風景が目に浮かびます。

聖福寺という禅宗の寺で出会った林という老人が結夏、その対語となる解夏(げげ)について語ります。仏教の僧が夏に行う安居という修行が終わる時をいうそうです。失明までの不安、恐怖は失明した時点で喪失する、それが彼にとっての解夏となります。

失明の恐怖って考えたことはありませんでした。素人的には真っ暗、暗闇になるのかと考えていたら最後は乳白色になる、なるほど。ベーチェット病の発作、進行具合が医師としては興味がありますし、失明までの恋人とのやり取り、長崎の情景が目に浮かんで、内容は決して明るくないのですが夏のお勧め短編集です。

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2008.07.12 21:36 |  映画 / 音楽 / 読書  |  侍脳外科医  | 推薦数 : 5

分身

東野圭吾 分身

東京と北海道に住む全く見ず知らずの2人の女性が、出生の秘密探求をほぼ同時に開始。両親に全く似ていないことから自分には出生の秘密があるのではと調べだす北海道の鞠子。「テレビに出てはダメ」との母親の言いつけを破ったことから人生が狂いだした東京の双葉。やがてお互いが双子以上にそっくりであることを知る。東野氏はクローン羊からヒントを得たのでしょうね。

東京と北海道で交互に進行する展開で核移植、クローンと医療や生物学に関係ない人間でも分かり易く書いており、近い将来起こるんじゃないか?なんて考えながら読んでいました。残念なのはクローン人間を作る動機、クローン人間である女子大生を追いかけて卵子を取り出さないといけない必然性に無理があったでしょうか。

クローン人間の2人には親近感が生まれるのですが、2人の母親ともいうべき女性からは疎まれる現実。20年前の自分の若い姿を見て老いた自分が情けなく見えてくる、これって起こりえますよ。それと対比して血縁関係のない親子愛の重さが伝わってきます。

2人の女子大生がどこで会うのか?先が読みたくて一気に読んでしまいました。 

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