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Season 2-5, episode 10

 

 45歳男性。軽度の頭部外傷で来院。わずかに硬膜下血腫を認めたが、MRI施行中に不穏状態となる。機内であると思い込み、スチュワーデスに大声で「水をもってこい」と指示する。その後もしきりに水を欲しがるようになる。

 血中のNa112. MRIではRathke’s cleft cystを認め、endonasal approachによる摘出手術が予定された。手術までに水制限を行ったが、付き人は水をくれないという理由で解雇されてしまい、患者本人が病室に立てこもり、水ほしさに便器に顔を突っ込んで水を飲もうとする。

受け持ちのAlexは看護師Oliviahypertonic saline 500ml/4hと指示する。しかし、それより早く点滴が入ってしまう。

 

 その後患者は全身痙攣と意識障害をきたす。脳浮腫とCentral pontine myelinolysisのため、手術は延期され、Alexは担当をはずされた。

 

参考文献

西岡宏:MRIからみたラトケ嚢胞の病態と治療 CI研究28(1)9-13,2006

竹村直:ラトケ嚢胞の長期治療成績と治療方針の検討脳神経外科ジャーナル15(5) 408-414,2006

Incognito /Don’t you worry about a thing

http://jp.youtube.com/watch?v=k01-z8JTiqc

 

Stevie Wonder/ Don’t you worry about a thing

http://jp.youtube.com/watch?v=QkBUx6Zn6mo

 

 Stevie Wonderの曲は昨年2月の来日コンサートで聴くことができました。Incognito, 先月東京に来ていたようで、見に行きたかったです。

 最近は当病棟のナースも回診につくよりもインシデントレポート作成に余念がなく、それで反省してよりよい看護をやってくれるならばいいのですが、どうも日本社会の悪い面、揚げ足取りと諜報、密告、ゴマすり、犯人探しとつるし上げ、看護部長にウケるための事実の歪曲、レポート捏造の傾向が強くなってきているようです。

 どう考えてもproductiveでないと思うので、「ジャイ子」(ドラえもんに出てくるジャイアンの妹)に似て、某国のゴールキーパーの如き形相で強烈なパンチング(他科の入院をはねつける)を得意とし、一部で「モンスターナース」と恐れられる看護師長(49歳女性)に激しく説教されてへこむナースに、「全くどうでもいいことだ。そんなの関係ねえ。Don’t worry,」と言ったところ、「先生は女の涙に弱い」などと私まで説教されてしまいました。ま、私にそんなこと言っても馬耳東風なんですがね。

でも、昨今の医療現場、中国とかの受験戦争じゃないんですから、イージーミスはよくないとしても、Don’t you worry about a thing, もう少し心に余裕を持てるようにしたいですね。

  

 

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2008.03.06 21:02 |  開業 / 病院経営  |  研究  |  医療事故  |  侍脳外科医  | 推薦数 : 4

平易な言葉で患者目線

予後は余命の方が分かり易いのか?いやいや予後=余命ではないからこれは駄目!日本語だけではありません、英語だって予後=prognosisですがアメリカ人にprognosisと言っても一般人には通じません。

病理よりも組織を顕微鏡でみる、とか解剖とかならOK


合併症、これは被害者意識の問題だけでなく一般人には分かりにくいでしょうね。ただ医療訴訟にならない防衛医療の立場からも言葉の問題は重要ですし、医師―患者間の信頼関係を築くことは重要。 

痰=sputumも通じません。wet cough, mucusとか別の表現が必要です。
日本語の医学専門用語をどう言い換えるか、皆さん決めていらっしゃると思いますが、いかがでしょう。
 

英語圏の人達、アメリカはジミーカーター大統領の頃からPlain Englishがブームになり、医学用語をいかに一般人に分かり易く説明するかは国家試験の面接でポイントになっています。日本でも医学生の頃に受験するOSCEで今時の研修医は教育を受けているかもしれませんよw 

Plain Medical Terms

http://www.plainenglish.co.uk/medicalguide.pdf

 

予後・合併症患者に通じない736語、国語研が言い換え例
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61432分配信読売新聞

 「予後」や「病理」といった医師が使う専門用語について、国立国語研究所が全国の医師を対象に調査した結果、患者に意味が伝わらなかった言葉が、736語に上ることがわかった。

 同研究所は来年春をめどに、医療用語をわかりやすく言い換える例などを示した「病院の言葉の手引」(仮称)を作成する。

 日本語の調査研究をしている同研究所が、ある特定の分野の専門用語についての用語集を作るのは初めて。同研究所の杉戸清樹所長は「医師の説明を理解できず、不安を感じながら治療を受けている患者は多いことがわかった。医師と患者さんの橋渡しをしたい」と話している。

 調査は昨年11月、全国の医師約2000人に、患者に理解してもらうことが難しいと感じた言葉や、言葉が通じずに困った具体的な経験などを尋ね、364人から回答があった。

 このうち最も多くの医師が誤解された言葉として挙げたのが「予後」。一般的には、病後の経過や病気のたどる経過についての医学的な見通しを指す言葉だが、がん診療の際には「余命」の意味で使うことが多い。これは医師側の言葉遣いが日本語として適切さを欠くケースとみられる。77人の医師が「意味が通じなかった」などと回答していた。

 「合併症」も40人が「通じない」などと答えた。多くの医師は、「手術後に最大限努力しても起こってしまう可能性のある副作用の一部」などと言い換えているとしたが、「いくら説明しても『医療ミス』のことだと間違われる」といった声もあった。

 「陰性」の場合は、「『インフルエンザは陰性でした』と言うと、『やはりインフルエンザでしたか』と言われた」。本人や家族にショックを与えないよう「がん」を「悪性腫瘍(しゅよう)」と言い換えたところ、「『がんでなくてよかった』と誤解された」という回答も。
 同研究所は、言語学者や医師、看護師など約20人による「病院の言葉委員会」を設け、今年秋までに中間報告をまとめる。最終的には、医療用語50~100語を選び、公表する。患者側にも広く公開したい考えだ。 

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2008.03.04 20:27 |  お金 / 株  |  侍脳外科医  | 推薦数 : 5

医師呼出に特別手当.福岡

福岡市の福岡大学病院(内藤正俊院長)は、休日や時間外に呼び出しを受けた医師に“特別手当”を支給することを決めた。4月から実施する。救急の重症患者や早産、多胎妊娠といったハイリスクの患者が集まる大学病院では、当直医らの負担が大きく、超過勤務をしても事実上、サービス残業になっていることを考慮した。産科を中心に大学病院の医師不足が問題になる中、注目を集めそうだ。
 福岡大病院によると、支給されるのは産婦人科、外科、救命救急センターなどの医師。呼び出しだけでなく、当直中の出産や緊急手術も対象。支給額は1回当たり、教授、准教授、講師、助教が7000円、助手が5000円。さらに助教以上の医師が3時間以上、治療に当たった場合、5000円を加算する。交通費は原則として支給しない。
 同病院では現在、呼び出しの医師が3時間以上の勤務をした場合、一律に5000円を支給しているが、交通費が支給されないことから、タクシーで出勤すると足が出るケースもあった。当直中に急患や緊急手術が重なっても特別な手当はなかったという。
 厚生労働省の調査によると、医師の平均的な労働時間は週63・3時間。法定労働時間(週40時間)を大きく上回っている。ハイリスクの患者が集まる
大学病院や総合病院では、過酷な勤務の割には報酬が少なく、診療報酬が上がっても個人に反映されないことも多く病院からの医師離れを加速させているといわれる。
読売新聞 2008-2-22付記事 

福大やるじゃん!福岡大学は九州電力が母体です。埼玉医大のような強力なリーダーシップをとる方がいないのでトップダウンで決定することが少ない私立大学です。ですから画期的なニュースも少ないのですが、今日のニュースは少しだけ明るいお話。

さて、今までオンコール体制に病院はお金を出していましたか?

民間病院の中には支給している病院もあったかもしれませんが、今回私立大学病院がオンコールに金を出すというのは喜ばしいお話です。パチパチ!

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2008.03.03 17:48 |  研究  |  脳血管障害  |  脳血管内治療  |  侍脳外科医  | 推薦数 : 4

脳梗塞の治療

t-PAが、脳梗塞の治療として使えるようになり2年くらいたちました。この薬により、症状の改善を認めた方も多くいらっしゃると思います。脳梗塞発症から3時間以内という縛りがあり、治療の適応にならない方もいらっしゃったと思います。(6時間以内であれば、条件がそろえばまだ血管内治療が残されていますが)
ただ、使う方にとってみると、使うか使わないか迷う症例があります。診察時に、あまり症状が強くないラクナ梗塞です。一応、NIHSS 4点以下は治療適応外となっていますが、入院後症状の進行を認める症例もあります。そういうとき、t-PAを使っておけば、と思う事もありますし、やはり副作用のリスクを考えると、従来の治療でもよかったのか、と考えることもあります。
先日、t-PAの経験の豊富な先生と少しお話をしたところ、NIHSS 4点では、使った方がいいと思う、とおっしゃっていました。3点以下では、使うリスクと、従来の治療も十分効果ある旨をお話してt-PAは使わない、ということでした。
また、IC閉塞では使った方がいいという事でした。もちろん、NIHSS 23点以上の重症例では慎重投与となっていますが。投与後に劇的に改善する例も多数ありますし、それなりに脳梗塞になってしまった場合でも、長期的な予後はいい従来の治療よりいい、ともおっしゃっていました。
という事で、今後適応例には迷わず積極的に使っていこうと思っています。

t-PAの治療は,発症3時間以内という縛りがありますし、その他の脳梗塞治療薬も発症24時間以内などといういわば時間との戦いがあります。それと、逆とまではいいませんが、それに間に合わなかった場合に希望の持てる治療に、骨髄幹細胞移植というものがあります。
http://blog.m3.com/neurosurgeons/20071106/NHK_._


一度、当ブログでもとりあげました。この治療は、現在は従来の急性期の治療が終わった後(発症後2週間)に、骨髄細胞を採取し、培養し移植しますので少なくとも脳梗塞発症から5〜6週間経ってから開始となります。ですので、比較的時間との戦い、からは解放されていると思います。ただ、これを脳梗塞急性期に移植できれば、今よりさらなる治療効果が認められる可能性があります。現在、あらかじめ健康な時に骨髄幹細胞を採取し、培養し冷凍保存しておき、その方が将来脳梗塞になってしまった時に、急性期に移植を行うといった臨床性能試験も開始されています。(まだ、その治療を受けられた方はいないですが)

また、まだラットの研究段階ですが、血管新生遺伝子を組み込んだ骨髄幹細胞を移植すると、更なる治療効果があるという報告が昨年ありました。

今後、さらにいろいろな治療が出てくると思われます。まずは、脳梗塞にならないよう予防する事がなにより大事ですが、不幸にもなってしまった場合、その後遺症がなるべく小さくと、どんなにいい事でしょうか。

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