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脳梗塞急性期iv tPAが日本でも認可になり約2年経過しますが、出血の合併症が日本では多い印象がありますがいかがでしょうか。岩手医大脳外科 小川 彰教授の書いた論文がStrokeに掲載されています。

Randomized trial of intraarterial infusion of urokinase within 6 hours of middle cerebral artery stroke: the middle cerebral artery embolism local fibrinolytic intervention trial (MELT) Japan.  Ogawa A, Mori E, Minematsu K, Taki W, Takahashi A, Nemoto S, Miyamoto S, Sasaki M, Inoue T; MELT Japan Study Group.
Stroke. 2007 Oct;38(10):2633-9. Epub 2007 Aug 16.
http://stroke.ahajournals.org/cgi/content/full/38/10/2633...

このMELT studyは症例が集まらず、またstudyの途中でtPA静注が保険認可されてしまったために登録が打ち切りになりました。 このstudyの結果がよいのは、t-PA予後不良である内頚動脈閉塞群が入っておらず、中大脳動脈閉塞群に限っているためです。現在J-MUSICの第二層試験が始まっており、これは閉塞血管を明らかにした上でiv. tPAを行うようになっています。これにより閉塞血管別のiv. tPAの成績がでますので、後日MELTと比較できるでしょう。

さて、t-PAの静注は禁忌項目に該当する患者、ワーファリン使用中には当然使えません。t-PAの静注は血管内治療までの繋ぎと言いますか、CTで梗塞なし、出血なし、3時間以内で投与しながら血管内施設に搬送して改善すれば良いですが、改善しなければ6時間以内なら血管内でPTA(ウロキナーゼは使用せず)、後方循環であれば10時間以内でもアメリカではやっていました。

日本ではまだ呼ばれていませんが、適応ありと考えれば私は血管内を第1選択でやると思います。動注で効果が無ければ直ちにPTA(経皮的血管形成術、つまりバルーン形成術のみでステントは使用しない)をまず考えます。アメリカなら頭蓋内ステントの使用でしょう。

iv. tPA 対 ia. UKに関しては、まだtPA/UKの動注自体が日本では保険認可されていないために、これからの検討課題です。しかし、strokeに載った日本オリジナルのstudyですから一挙に動注療法が花開くかも?ですね。

===以下日経ネットから抜粋===
<脳梗塞の血管内治療法、回復率2倍に・57施設が共同研究>
 脳梗塞(こうそく)患者の脳の血栓にカテーテルで血栓溶解剤を注入し、血流を回復させる新たな治療法は、社会復帰できるまで回復する患者の割合が従来の薬物治療の約2倍に高まるとの臨床試験結果を、全国57施設が参加する研究グループが3日、発表した。記者会見した主任研究者の小川彰・岩手医科大学教授は「今後、早期治療では血管内治療が標準になっていくと思う」と述べた。
 臨床試験には岩手医大のほか、東北大学、国立循環器病センターなど全国の大学や病院が参加。脳に血液を送る「中大脳動脈」が血栓でふさがって脳梗塞になり、20021月から0510月にかけて各施設に運ばれた患者を対象にした。発症から6時間以内で脳の損傷がほとんど始まっていない段階の患者で、家族の同意が得られた114人を対象とした。
 患者を57人ずつ二組に分け、一方には足の付け根からカテーテルを入れ、脳の動脈の詰まっている部分に直接、ウロキナーゼという血栓溶解剤を注入する新治療を行った。もう一方はむくみを取ったり脳の血液の循環を改善したりする従来の薬物治療を行った。

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