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2007.09.19 13:31 |  医療事故  |  侍脳外科医  | 推薦数 : 8

代替医療にご注意を!

1.カイロプラクティック後に脳梗塞

4ヶ月前からカイロプラクティックに通院中、治療後にフラフラ感を訴えた後、言語障害が出現、意識がもうろうとなった状態に周囲の人が気付き救急車で他院から紹介受診。病歴から椎骨動脈の解離性病変の可能性を疑います。他院からtPA(血栓溶解剤)を投与されながら来院、直ちにMRI・MRA(造影)を撮影しました。予想通り椎骨動脈が解離し、脳底動脈に血栓が詰まった状態です。
症状改善しないため血管撮影を行いtPAを動注、完全再開通できた時点でも、術前と状態は変わりありません。翌日、閉じ込め症候群
Locked in syndromeといって大脳は働いているのですが脳幹が損傷されているため眼球は動かせるのですが四肢麻痺の状態です。

ある国の放射線科学会がカイロに警鐘を鳴らす声明をしたのですが、カイロの団体は結局証明するデータに信頼性がないと凄腕の弁護士をつけて裁判で却下されています。

2.カイロプラクティック後に脊髄損傷

カイロプラクティック後に脊椎の椎間関節に起因する疼痛の場合、カイロは効果があるかも知れません。しかし、椎間板や椎体に原因のあるものには要注意です。脊髄損傷を起こす危険性があります。

私は患者さんから「カイロプラクテイックを受けてもいいですか?」と尋ねられたときには危険性について十分に説明しています。最終的に判断されるのは患者さんであり、患者の自己責任が問われます。もちろん保険診療で整骨院、鍼灸師、あんま師を利用する際には医師の同意が必要ですが、カイロプラクティック等は無資格であり全て自費です。


その他、下記の問題も指摘されています。

3.鍼治療による気胸:肺尖部にはブラが出来やすい、胸壁の薄い人では肩、背部の針が肺まで達する可能性あり

4.マッサージによる肺塞栓:下肢に血栓が出来やすい方が足のマッサージ後に息苦しさ、胸痛を訴える。

5.骨折があるのに確認せず捻挫と判断して施術

Q.「代替医療」への医療費の高騰が問題になりますが、世間一般では医療費高騰と言いますと医療機関のみ標的になります。なぜでしょうか?

A.代替医療団体の「政治力」が指摘されています。
アメリカは代替医療が日本より盛んなお土地柄、代替医療の団体って政治力があります。ほぼ全員が売り上げの1%を政治献金しています。

5.新免疫療法と称して癌患者に通常治療を行わない大学教授も出現しています。http://venacava.seesaa.net/article/24368595.html  

6.ご高名な医師も枕の宣伝http://www.blueberryhill.co.jp/pillowohara/index.html

 医学的に根拠がないから全ての代替医療を否定するというわけではありません。アメリカFDA(日本で言えば厚生労働省に近い)は組織内に代替医療専門の部門を設けて調査し情報提供しています。

Q.それに比して日本社会はどうしてこれほど問題を抱えていながら、この問題が取上げられないのでしょうか?

A.政治家自身、前近代的な代替医療を支持している高齢の方もいらっしゃるでしょうし、代替医療の団体ほど結束して資金を集め、政治力を持たないと自分達の存在が危うくなるのです。だから必死になって選挙応援もします。 看護協会や柔整団体に比べると日本医師会の政治力って?情けない日本の現状です。

John Lennon - Starting Over

http://www.youtube.com/watch?v=iAJ2AoEwDvY&mode=related&search=

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2007.09.19 13:15 |  診療  |  侍脳外科医  | 推薦数 : 12

ヒポクラテスの誓い

 The Oath of Hippocrates

The Oath of Hippocrates 

ヒポクラテスの誓い(原文:小川鼎三訳) 

医神アポロン、アスクレピオス、ヒギエイア、パナケイアおよびすべての男神と女神に誓う、私の能力と判断にしたがってこの誓いと約束を守ることを。

この術を私に教えた人をわが親のごとく敬い、わが財を分かって、その必要あるとき助ける。その子孫を私自身の兄弟のごとくみて、彼らが学ぶことを欲すれば報酬なしにこの術を教える。

そして書きものや講義その他あらゆる方法で私の持つ医術の知識をわが息子、わが師の息子、また医の規則にもとずき約束と誓 いで結ばれている弟子どもに分かち与え、それ以外の誰にも与えない。

  • 私は能力と判断の限り患者に利益すると思う養生法をとり、悪くて有害と知る方法を決してとらない。

  • 頼まれても死に導くような薬を与えない。それを覚らせることもしない。同様に婦人を流産に導く道具を与えない。

  • 純粋と神聖をもってわが生涯を貫き、わが術を行う。

  • 結石を切りだすことは神かけてしない。それを業とするものに委せる。

  • いかなる患家を訪れるときもそれはただ病者を利益するためであり、あらゆる勝手な戯れや堕落の行いを避ける。女と男、自由人と奴隷のちがいを考慮しない。

  • 医に関すると否とにかかわらず他人の生活について秘密を守る。

  • この誓いを守りつづける限り、私は、いつも医術の実施を楽しみつつ生きてすべての人から尊敬されるであろう。もしこの誓いを破るならばその反対の運命をたまわりたい。

Blogをはじめるにあたって何が一番大切なのかと自問した時、われわれが医師を志したときの原点「ヒポクラテスの誓い」が真っ先に思い浮かんだ。医師がこの初心にいつも立ち戻ることができる医療環境こそが,医師にとっても患者さんにとっても幸せになれると思う。しかしいまの日本の医療行政、医療訴訟の現状、マスコミおよび国民の要求は、医師が初心に立ち戻ることさえ許してくれない。この現状に憂うことだけではなんら変化しない

「ヒポクラテスの誓い」の心で、現場で働く我々が声を上げ、行政、国民に訴え続けていかなければと思っている。

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