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 此処暫くは下火になりましたが、4年前頃から一時期、大学病院絡みの名義貸し事件が取沙汰されていました。

 地方の医療現場における医師不足は今や深刻な状況でありますが、名義貸しによって保険医療機関が、不正な診療報酬請求をした場合は、その医療機関は当然、監査結果により相当の行政処分を受けることは歴然としております。

 一方の名義を貸した保険医及び名義貸しに関与した保険医等の行政上の措置が、既に平成15年6月6日、医療指導監査室長から、明確化されていますので、保険医はこのことを頭に入れておいて戴きたいと思います。

 名義を診療報酬請求に使用する認識があったかなかったか、名義貸しによって、利益を得ていたかなかったかの違いにより、保険医の登録取り消し、戒告、注意に処分されます。

 名義貸しの期間が極めて短期間の場合は、1ランク格下げになります。

 名義貸しに関与した保険医の場合はいかがでしょうか?

 関与した場合とは、名義貸しを仲介、斡旋、指示、要請、受諾などの行為を成した場合でありますから、大学で言えば、医局長、教授などがこれに当てはまるのではないでしょうか。

 また複数の保険医について、名義貸しに関与した場合は、これは1ランク格上げになりますからご注意ください。

 詳しくは参考表を提供しておきますのでご覧下さい。

 以上名義貸しに絡む行政処分は、知らなかったでは済まされない重いものがありますので、くれぐれもうっかり話しに乗らないようお願い申し上げます。

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2006.08.21 06:41 |  診療  |  開業 / 病院経営  |  医療制度 / 行政  |  doktor-K  | 推薦数 : 2

個別指導の対策は?その3

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 個別指導の実際について少し述べておきます。

(1) 指導実施通知

  大抵の場合は、約3週間前に文書による案内があります。 内容は、個別指導の根拠規定及び目的、指導の日時及び場所、出席者、準備すべき書類などであります。

 この中で準備すべき書類としては、受診患者の一部負担金などの日計表などは、忘れないようにしたいところです。その他必要な帳簿など、前もって事務局の担当者に十分問い合わせをして、不備のないように注意してください。当日求められるものが用意してないと(意図的でなくとも)指導が延期になって、当日分がコピーの対象になって、相手に十分な検討時間を与える結果となり、かえって不利な状況になってしまいます。

 勿論カルテ、検査、画像診断記録等は保存されている全てを用意したいところです。

(2) 出席者 

  指導の対象となるのは、保険医療機関等の開設者(又はこれに代わる者)及び管理者と、他に必要に応じて保険医等、診療報酬請求事務担当者、看護担当者等の出席が求められます。

(3) 指導の方法

  指導は、原則として指導月以前の連続した2か月分の診療報酬明細書に基づいた関係書類等を閲覧し、面接懇談方式により行われます。

(4) 学識経験者の立会い

  大抵の場合、県単位の医師会理事、市町村単位の医師会理事の組み合わせの立会いが多いと聞いております。

(5) 指導記録の作成

  指導の最後に、指導担当者による指導内容、指摘事項などの講評があって、その記録が渡されますが、正式なものは、後日改めて送付されます。

 書類提出についての注意事項は先に述べましたが、担当者の質問に対する返答は、適切、簡潔が最善であります。

 余計な言い訳がましい説明が過ぎると、時間ばかりとって、要らぬ情報をつかまれたりして失笑を買ったりします。

 しかし担当者が新米のときは、時間切れ終了になったりして、難を逃れる症例が出る場合もあります。

 時間があれば、日ごろから、保険診療について疑問に思っていることを、この機会に質問することは、担当者にも良い印象を与えるとともに、参考になることが多いと考えます。

 個別指導に於いては、審査会の取り扱いと少し異なる場合がありますが、各審査会により解釈が異なっていて、納得が行かない場合もあります。しかしながら、いずれも最終的には、療養担当規則に則って判断されますので、意見の異なる場合は、後日検討課題として待機してはいかがでしょうか。

 尚、個別指導の場合は、過去1年分の診療について、指摘事項に相当する請求の、自主点検と返還が求められます。事務サイドにお任せではとんでもない金額(過大、時には過少)になることもあり、事務局担当者の意見も時に確認を取っていただきたいと思います。

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2006.08.18 06:39 |  診療  |  開業 / 病院経営  |  医療制度 / 行政  |  doktor-K  | 推薦数 : 2

個別指導の対策は?その2

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 前回は総論的な対策を述べましたが、今回は具体的な対策について述べてみたいと存じます。

 最近の個別指導対象となる保険医療機関として、一番多いのは、情報に基づくものであります。

 情報にはいろんな種類があります。

 なかでも最も注意を要するものは、元その医療機関の従事者であった人からのものであります。

 何らかの理由から解雇されたケースでは、少なからぬ恨みの念がありますので、実際よりは信憑性の点で、問題があるようですが、取り上げられる確立は大と言わなければなりません。

 次は保険者からのもので、これは信憑性はありますが、審査会との関連もあって、様子を見るケースが多いのであります。

 被保険者、または報道機関を介する情報は、医学的合理性、健保法の内容から逸脱しているものが含まれ易いのですが、早急に処理を迫られることから、いきなり対象となることがあります。

 以上の点を考慮すれば、対策として心掛けることは、日ごろからの従業員に対する、人間的な関わりにおいて十分注意して戴くことと、患者さんとのトラブルは未然に、十分な説明が第一でありますから、面倒くさいと思って怠った結果が、返ってもっと面倒くさい事になって跳ね返ってくることを肝に銘じておきたいと存じます。

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2006.08.16 06:26 |  診療  |  開業 / 病院経営  |  医療制度 / 行政  |  doktor-K  | 推薦数 : 2

個別指導の対策は?その1

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 ブログご覧のドクターの中には勤務医もかなりの数居られると思います。

 集団的個別指導が保険医療機関の管理者に対して行われるのに対して、個別指導では大きな病院組織であっても、実際にコメントを求められるのは、主治医なり担当医でありますから、勤務医であっても既に個別指導の経験をされたドクターも居るのではないでしょうか。

 医療事務指導官が個別指導の法的根拠を述べ、指導に止まらず又保険診療に対する話し合いの場となるようにと案内がありますが、保険診療についての普段からの造詣が浅いと、どのように反応すべきかも分からないかも知れません。

 厚生労働省技官も入って施行される共同指導や特定共同指導は特殊な場合ですので、一般的な社会保険事務局及び都道府県が行う都道府県個別指導について周知して戴きたい事項について記載しておきます。

 先ず都道府県個別指導の対象保険医療機関の選定基準であります。

1) 支払い基金等、保険者、被保険者等から診療内容又は診療報酬の請求に関する情報の提供があり、指導の必要性が認められた保険医療機関

2) 個別指導の結果、再指導又は経過観察であったが、改善が認められなかった保険医療機関

3) 監査の結果、戒告又は注意を受けた保険医療機関

4) 集団的個別指導の結果、大部分のレセにおいて、適正を欠くものが認められた保険医療機関

5) 集団的個別指導をうけた保険医療機関のうち、翌年度もなお高点数請求が認められるもの

6) 正当な理由もなく集団的個別指導を拒否した保健医療機関

7) その他特に都道府県個別指導を必要とする保険医療機関

の7項目であります。

 従って、指導対象とならないための対策は、端的に言って

上記の項目に該当しないことといえばよいことになります。

 総論的に申し上げれば、次のようになります。

即ち、普段から療養担当規則に則り、適切な診療につとめ、診療録記載を疎かにしないで、請求に誤りがないか、レセの提出時には、十分なチェックを施し、不正不当な請求のないよう注意することになります。

 また病気など已むを得ない事情のため集団的個別指導に出席できないときは、診断書の提出などの対策を図ってください。

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2006.08.15 17:05 |  診療  |  開業 / 病院経営  |  医療制度 / 行政  |  doktor-K  | 推薦数 : 2

集団的個別指導の不可思議

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集団指導と個別指導の中間的存在が集団的個別指導であります。

 指導大綱の指導形態の2として、地方社会保険事務局と都道府県が共同で、指導対象となる保険医療機関等を一定の場所に集めて個別に簡便な面接懇談方式により行うことになっております。

 対象となる保険医療機関等の選定は、毎年年度始めに開催されています選定委員会によって、一定のルールの基に公正に決定されているところであります。

 集団的個別指導の場合は、保険医療機関の機能、診療科などを考慮したうえで、診療報酬明細書の1件あたりの平均点数が高い順に選定することになっております。

 そして平成12年の地方分権一括法に併せての整理に従い、一定基準を上回る保険医療機関の定義として、レセプト一件あたりの平均点数が都道府県の平均点数の、病院は1.1倍、診療所は1.2倍を越えるものであり、かつ、類型区分毎に総保険医療機関等の総数の上位8%の範囲に位置するものということになりました。(ただし前年度及び前々年度に集団的個別指導又は個別指導を受けた医療機関は除かれます)

 こうなりますと、当該ブログご覧のドクターの中で、この集団的個別指導の経験者は大分少なくなるのではないでしょうか?

 しかしながら、一方経験のあるドクターでは、3年毎にお呼び出しがあって、常連さんとなっている場合があるかもしれません。

 一部の常連さんの経験では、先の指導形態をお読みになって、不思議に思われませんでしょうか?

 即ち、個別に簡便な面接懇談方式の部分が、全く施行されていないのではないかということです。

 場合によっては、集団指導よりもむしろ簡単な講演だけで終わってしまい、拍子抜けしたとの感想も聞かれます。

 勿論、時間又は気力の充実した事務局の担当者であれば、それなりの個別部分の設定もされている都道府県もあるかもしれません。

 これは平成10年3月18日 保険発第36号通知の中の3頁目下方にある留意点 1 に基づいて現在も引き継がれている事情があるからであります。

 行政としては今のところ個別指導重点主義ではありますが、高点数請求医療のなかには、やはり無駄な不当、不正請求が混在している可能性が大でありますので、注意は怠らないようお願いしておきます。

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2006.08.14 06:36 |  診療  |  開業 / 病院経営  |  医療制度 / 行政  |  doktor-K  | 推薦数 : 2

集団指導の心得

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 集団指導は、地方社会保険事務局及び都道府県、又は厚生労働省並びに地方社会事務局及び都道府県が共同で執り行う指導であります。

 後者のような大々的なものは、大学病院のような大きな組織の特定共同指導の際に、研修医ら新人医療関係者に対して行うことが通例となっております。

 集団指導では、新規に保険医療機関の届出をされた管理者、新規に登録された保険医のほかに、6年毎の保険医療機関の再指定に当たる管理者が対象となります。

 従って、勤務医の大概の方は、再度講習を受ける機会はないかもしれませんが、希望者には参加していただいて一向に構わないのであります。

 再指定の方々にとっては、同じような内容での、講義方式の指導でありますから、点数表の改正年度以外の年では流石に無意味な指導と捕らえる方が多いと思います。

 時々午後の会場では、鼾が聞こえたり、ひどい場合には、椅子ごとひっくり返ったドクターの話などが漏れ聞こえて参ります。

 しかし保険診療の基礎の基礎をすっかり忘れてしまっている場合も想定されます。知らなかったでは通らないことでありますので、初心に戻り、もう一度お浚いのつもりで参加していただければ良いのではないでしょうか。

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保険医の診療方針として、指導の基本準則と云うのがあります。(保険医療養担当規則)

 第13条 診療に当たっては懇切丁寧を旨とし、療養上必要な事項は理解し易いように指導しなければならない。

 第14条 医学の立場を堅持して、患者の心身の状態を観察し、心理的な効果も挙げることが出来るよう適切な指導をしなければならない。

 第15条 予防衛生及び環境衛生の思想の涵養に努め、適切な指導をしなければならない。

 微に入り細に入りの基本準則であります。これに従い追々に診療報酬の算定項目にも、医学管理料として、ニコチン依存症管理料などの導入もあったりして、適切な評価がされて参りました。

 さて此処で、保発105号通知を再度ご覧願います。この2頁目に、指導大綱の第2として、指導の方針について記載されております。

 これは保険医に対する指導の方針であって、全く立場は違っていますが、保険診療の取り扱い、診療報酬の請求等に関する事項について、周知徹底されることを主眼として、懇切丁寧に行うことになっています。

 行政手続法のモットーも懇切丁寧なnotice and hearing の実施でありますから、故あるところかと思います。

 2005年行政手続法改正では、新たに行政立法で、パブリック・コメントが導入されましたので、こちらの方にもバリエーションがあるかもしれません。

 なお、指導に当たっては医師会とも協力的に、円滑な実施に努めることとなっていますので、各都道府県においては学識経験者として、医師会から立会いを求めることになっていると思います。

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2006.08.04 06:43 |  診療  |  開業 / 病院経営  |  医療制度 / 行政  |  doktor-K  | 推薦数 : 2

指導及び監査の権限

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 医師免許の更新は未だ施行される状況ではありませんが、そんな噂が耳に入ってきているのではないでしょうか?

 しかし健康保険法の規定に基づくと、全ての保険医療機関は、療養の給付に関し、保険医は健康保険の診療に関し、厚生労働大臣の指導を受けなければならないとなっていますので、実質的には更新に当たる義務が課せられているのであります。

 平成12年5月31日付け 保発第105号をご覧下さい。この年の4月1日から、地方分権の推進を図るための関係法律の整備等に関する法律(一括法)において、指導及び監査の権限は厚生労働大臣が行い、又厚生省関係政令の定めるところにより、その権限が地方社会保険事務局長に委任されたのであります。

 又この年には介護保険法が成立するとともに、第43条の6、命令による診療から省令による診療になって、すこし表現は柔らかくなったのであります。

 先の通知の次頁、別添1をご覧下さい。改正指導大綱が記載されています。健康保険法第43条の7は、現行法(平成14年カナ文からかな文に)第73条になっておりますが、内容は変わっていません。

 その目的とするところは、保険診療の内容又は診療報酬の請求に関する指導についての基本的事項を定めることにより、保険診療の質的向上及び適正化を図ることであります。

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2006.08.02 06:12 |  診療  |  開業 / 病院経営  |  医療制度 / 行政  |  doktor-K  | 推薦数 : 2

保険医と指導監査

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  当ブログが保険のことばかり扱っていて、多分最も面白くないことを自負して参りましたが、次第にそのランクが低下して来たのも誠に宣なるかなであります。

 しかしながら尚も12位をキープしているのはどうしてかと考えますと、殆どのドクターが保険医であるからではないでしょうか。

 日ごろの診療においては余り表立って意識はしていなくとも、なんとなく気になって見ていただけているように思います。

 18年度改正が実施され、療養病棟関連の届出もピークがすぎて、七一報告の煩わしい事務も一段落というところではないでしょうか。

 さて今年度の後半に向けて、そろそろ各都道府県では、集団指導とか集団的個別指導が始まることと思います。

 保険医にとって、指導を受けることは義務になっていますので、招待状が来たときは、万難を排してご出席ください。

 当ブログでは暫く、指導監査について述べてゆきたいと思っているところですので、ご期待ください。

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2006.08.01 06:50 |  診療  |  開業 / 病院経営  |  医療制度 / 行政  |  doktor-K  | 推薦数 : 2

見えない医学管理料

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 よく医学管理料は見えない技術料と言われています。特に特定疾患療養管理料などは、生活習慣病に対して的確な指導管理がなされれば、それだけでも十分良好な治療経過が期待できるのでありまして、真剣に取り組んでいただけたら有難いのですが、実際の算定ではいかがでしょうか?

 前回は濡れ手に粟の手術料について述べましたが、これに関連して、手術後医学管理料があります。

 平成8年からの管理料で、当初病院では1500点、診療所では1300点であったものが、平成14年から2年ごとに目減りして、今年はそれぞれ1188点と1056点の半端な数字になっています。

 入院の日から起算して10日以内に気管内挿管による全身麻酔を伴う手術を行った場合に3日を限度に算定できるとなっています。

 手術後の定型的な検査について、請求の簡素化を目論んで設定されたものであります。

 ところがQ&Aでは、包括検査が施行されなくとも算定可能であると明言されていますので、リスクの少ない手術を全身麻酔で行い、術後の検査もなしで、手術後医学管理料を算定した場合は、坊主丸儲けの状態であります。

 これは見えない技術料というより、こそ泥に追い銭といわれても仕方がないのではないでしょうか。

 ただし同一医療機関において、同一月に本管理料を算定するものとしないものが混在することは駄目でありますから、平均化は図られるかもしれません。

 審査会の審査員には見えなくとも、良識ある医学的判断に基づいて算定くだされ度、お願いしておきたいと存じます。

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