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    <title>ななのつぶやき</title>
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    <description>私はなな。
絶滅の危機に瀕している、産婦人科医です。
何かと世知辛いこの世の中ですが、
それでも産婦人科医療に誇りと愛着をもって、仕事をしています。</description>
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    <title>ななのつぶやき</title>
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  <item rdf:about="http://blog.m3.com/nana/20080820/1">
    <title>無罪判決です！</title>
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    <description>お知らせのための記事です。</description>
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      <![CDATA[<p>お知らせのための記事です。<br /></p>]]>
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    <dc:creator>なな</dc:creator>
    <dc:date>2008-08-20T10:07:00+09:00</dc:date>
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  <item rdf:about="http://blog.m3.com/nana/20080818/2">
    <title>お祈り</title>
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    <description>今日は、寝る前にお祈りをします。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・  明後日は、福島県立大野病院事件の、第一審判決の日です。無罪が確定しても、福島県警と福島地検を、罰してはならないと思います。警察も検察も、その道のプロフェッショナルだからです。警察は、プロとして犯罪捜査をし、逮捕しました。検察も、プロとして捜査・起訴・立証をしま...</description>
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      <![CDATA[<p>今日は、寝る前にお祈りをします。</p><p>&nbsp;</p><p>・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・&nbsp;</p><p>&nbsp;</p><p>明後日は、福島県立大野病院事件の、第一審判決の日です。</p><p>無罪が確定しても、福島県警と福島地検を、罰してはならないと思います。</p><p>警察も検察も、その道のプロフェッショナルだからです。</p><p>警察は、プロとして犯罪捜査をし、逮捕しました。</p><p>検察も、プロとして捜査・起訴・立証をしました。</p><p>専門家が判断して、その場その場で正しいと思って行ったことです。</p><p>しかし、専門家も人間ですから、過ちを犯します。</p><p>だから、誤認逮捕も冤罪も、存在します。</p><p>誤認逮捕をした警察官を処罰し、結果として無罪の人を起訴した検察官を処罰してしまったら、</p><p>警察官も検察官も、萎縮してしまいます。</p><p>警察が凶悪犯の逮捕を躊躇して、第２第３の犯罪が起きたり、</p><p>検察が迷った挙句不起訴処分にして、真犯人が野放しにされたら、</p><p>日本の治安が守れなくなってしまいます。</p><p>そんな危険な国にしてはなりません。</p><p>やるべきことは、警察・検察の処罰ではなく、</p><p>何故このような逮捕・起訴・裁判がなされてしまったのか、&nbsp;原因を究明し、</p><p>二度とこのようなことが繰り返されないように、対策を立てることです。</p><p>処罰は、過失の根絶につながるのではなく、萎縮につながるものだと思います。</p><p>警察と検察が、萎縮することなく仕事ができる世の中を、願って止みません。</p><p>&nbsp;</p><p>&nbsp;</p><p>・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・&nbsp;</p><p>&nbsp;</p><p>&nbsp;</p><p>それでは、おやすみなさい。</p><p>&nbsp;</p>]]>
    </content:encoded>
    <dc:creator>なな</dc:creator>
    <dc:date>2008-08-18T23:57:00+09:00</dc:date>
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  <item rdf:about="http://blog.m3.com/nana/20080817/2">
    <title>赤い髪飾り　～いちかばちかの治療～</title>
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    <description>その患者さんは、病院にいらっしゃった時には、ひどい状態でした。痩せこけた身体に、お腹だけがポコンと出ています。呼吸困難のため、横になることもできず、聴診器を当てると胸は水だらけです。血液検査をしたら、生きているのが不思議なくらいの腎機能とDIC。頬骨が突き出た小さな顔には不釣り合いなくらいの大きな目に、涙が浮かんでいます。 芙美子さん（仮名）は、まだ50代半ばの若さで、癌が全身に広がっている患者さ...</description>
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      <![CDATA[<p>その患者さんは、病院にいらっしゃった時には、ひどい状態でした。</p><p>痩せこけた身体に、お腹だけがポコンと出ています。</p><p>呼吸困難のため、横になることもできず、聴診器を当てると胸は水だらけです。</p><p>血液検査をしたら、生きているのが不思議なくらいの腎機能とDIC。</p><p>頬骨が突き出た小さな顔には不釣り合いなくらいの大きな目に、涙が浮かんでいます。</p><p>&nbsp;</p><p>芙美子さん（仮名）は、まだ50代半ばの若さで、癌が全身に広がっている患者さんでした。</p><p>「癌が全身に広がっています。このまま何もしなければ、恐らくひと月も生きることはできません。</p><p>治療方法としては抗癌剤があり得ますが、残念ながら抗癌剤が効きにくい種類の癌です。</p><p>抗癌剤は副作用も強い薬ですので、使うことによって却って死期を早めてしまうかも知れません。</p><p>どうしますか。」</p><p>芙美子さんへの説明は、そんな内容でした。</p><p>気丈な芙美子さんは、抗癌剤治療を希望されます。</p><p>&nbsp;</p><p>いちかばちかでやった抗癌剤治療は、奇跡的・劇的に効きました。</p><p>しかし芙美子さんは、強い副作用に苦しみます。</p><p>全脱毛、つまり髪の毛も眉毛も、睫毛もなくなってしまいました。</p><p>強い吐き気と苦悶感、倦怠感、重症の貧血、易出血、易感染で、</p><p>一時期は起き上がることもできなくなってしまいました。</p><p>&nbsp;</p><p>少しでも苦痛を和らげようと、芙美子さんのベッドサイドに行っては、いろんなお話をしました。</p><p>芙美子さんは、海外生活の長い女社長さんであること。</p><p>肉親は既におらず、パートナーの方が唯一の心の拠りどころであること。</p><p>2人の出会いと、これまでの幸せな日々。</p><p>私の方からも、いろいろお話しました。</p><p>産婦人科医になった理由と、産婦人科医療の醍醐味、</p><p>大学院生活がさんざんだったこと（苦笑）、</p><p>当時、恋人募集中であったこと（笑）。</p><p>&nbsp;</p><p>そんな他愛のない話を重ねているうちに、芙美子さんと私は、</p><p>とても波長が合っていることを感じるようになりました。</p><p>治療しているはずの私が、芙美子さんのベッドサイドに行くのが一日の楽しみになった頃、</p><p>芙美子さんは、当初予定していた抗癌剤治療をやり抜きました。</p><p>&nbsp;</p><p>抗癌剤が奏功したら、今度は手術です。</p><p>しかし、人工肛門にしないことには、病巣を取りきれません。</p><p>ところが驚いたことに、芙美子さんは２つ返事で人工肛門を受け入れます。</p><p>&nbsp;</p><p>手術前の、約1週間の絶食期間に入る前日です。</p><p>いつものように芙美子さんのところに行ったら、</p><p>芙美子さんは、ものすごい量の食糧を前に、むしゃむしゃと食べていました。</p><p>チョコレートや小さなお菓子の詰め合わせ、ケーキ、サンドイッチ、果物。</p><p>声も出さずに、ぼろぼろと泣きながら、ただ、食べ続けています。</p><p>なんて、切ない・・・</p><p>芙美子さんの横に座り、肩を寄せ合って、</p><p>芙美子さんの咀嚼の振動を、肩で共有することしか、できませんでした。</p><p>&nbsp;</p><p>全脱毛になった芙美子さんは、いつも頭にバンダナを巻いていました。</p><p>輸血の日は「気合いを入れるため」赤、</p><p>白血球が下がりそうな日は、癒しの青、</p><p>抗癌剤が始まる日は、元気の出る黄色かオレンジ。</p><p>手術の朝、私も気合いを入れるために、赤い髪留めを選んできりっと結びました。</p><p>おはようございます、といつものように穏やかに笑う芙美子さんは、やはり赤いバンダナです。</p><p>「芙美子さん、今日は私も、ほらっ」</p><p>いつもと違う赤い髪留めを見ると、芙美子さんは大笑い。</p><p>つられて笑う私の目にも、うっすらと涙が滲みました。</p><p>&nbsp;</p><p>そして、病理組織検査結果が返ってきます。</p><p>「残存腫瘍（－）」</p><p>・・・・・！！</p><p>走ってはいけない廊下を走り、結果を握ったまま、芙美子さんの部屋に飛び込みます。</p><p>「芙美子さんっ！」</p><p>いつにない勢いに、一瞬驚きの表情を見せますが、私の様子と、手には結果と思われる紙があるのを見て、</p><p>芙美子さんは何があったのか、感じ取ってくれました。</p><p>嬉し涙にむせぶ芙美子さんの姿に、涙をこらえることができず、</p><p>2人でただ、エンエンと泣きました。</p><p>あの私たちは紛れもなく、病気と闘う「同志」でした。</p><p>&nbsp;</p><p>あれから5年近くたちました。</p><p>芙美子さんは社長業をお休みして、いよいよ人工肛門閉鎖術を受けるのだそうです。</p><p>私は友人として、お見舞いに行く予定です。</p><p>&nbsp;</p><p>&nbsp;</p>]]>
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    <dc:creator>なな</dc:creator>
    <dc:date>2008-08-17T19:37:00+09:00</dc:date>
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  <item rdf:about="http://blog.m3.com/nana/20080810/2">
    <title>ちょっと、ひと息</title>
    <link>http://blog.m3.com/nana/20080810/2</link>
    <description>ちょっと、ひと息なお話を。  １　天然無敵ナース！ 外来に、笑顔のかわいい天然で無敵なナースがいます。ある日の外来のこと。いつも通り混雑する中、当日受付の患者さんのご主人らしき人が、窓口で何か言っています。どうみても、怖いお兄さん風です。 怖いお兄さん：「どれだけ待つんだよ」天然無敵ナース：「当日受付の方ですと、3時間くらいでしょうか」怖いお兄さん：「俺ら、そんなに暇じゃないんだよね」天然無敵ナー...</description>
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      <![CDATA[<p>ちょっと、ひと息なお話を。</p><p>&nbsp;</p><p>&nbsp;</p><p>１　天然無敵ナース！</p><p>&nbsp;</p><p>外来に、笑顔のかわいい天然で無敵なナースがいます。</p><p>ある日の外来のこと。</p><p>いつも通り混雑する中、当日受付の患者さんのご主人らしき人が、窓口で何か言っています。</p><p>どうみても、怖いお兄さん風です。</p><p>&nbsp;</p><p>怖いお兄さん：「どれだけ待つんだよ」</p><p>天然無敵ナース：「当日受付の方ですと、3時間くらいでしょうか」</p><p>怖いお兄さん：「俺ら、そんなに暇じゃないんだよね」</p><p>天然無敵ナース：「はい、私もです　（＾＾）ﾆｯｺﾘ」</p><p>&nbsp;</p><p>つ、つおい・・・（＾＾；</p><p>&nbsp;</p><p>&nbsp;</p><p>２　粋な心</p><p>&nbsp;</p><p>産婦人科には、2年目の研修医がローテートしてきます。</p><p>研修医の田村先生（仮名）は、とても真面目で意欲的な先生ですが、</p><p>何故か手術の開腹も閉腹もやったことのない状態で、産婦人科に来ました。</p><p>手術手技に興味を持ってよく勉強しているし、とてもやりたそうにしています。</p><p>&nbsp;</p><p>その日の手術は、閉腹になったのが19時頃でした。</p><p>是非田村先生にやってもらいたいところですが、</p><p>時間がおしており、麻酔科医もナースも婦人科のopeのために居残ってくれています。</p><p>田村先生は初心者ですから、私に穴があく程注視されながら、慎重に慎重に縫合することになるので、</p><p>当然時間がかかってしまいます。</p><p>&nbsp;</p><p>気さくな麻酔科の指導医先生に、思い切って聞いてみました。</p><p>「先生、15分くらい余計にかかってもよろしいでしょうか。</p><p>　田村先生に閉腹してもらいたいのですが・・・」</p><p>そうしたら、こんなお返事が。</p><p>「大丈夫ですよ。田村先生ならきっとなな先生と同じくらいの時間で縫ってくれますから」。</p><p>&nbsp;</p><p>このひと言で、居残り組全員が許してくれました。</p><p>&nbsp;</p><p>&nbsp;</p><p>３　空飛ぶ健診チーム</p><p>&nbsp;</p><p>島嶼部から、5人目の赤ちゃんを妊娠中の妊婦さんが来て下さっています。</p><p>上の4人の子たちは、みんなうちの病院で生まれています。</p><p>これだけでも、とても嬉しいことですが、</p><p>小さな島内で、うちの病院の評判を広めてくれたらしく、</p><p>同じ島から妊婦さんが何人かいらっしゃるようになりました。</p><p>島には産婦人科医も助産師もおらず、月に1回派遣された産婦人科医が</p><p>胎児エコーなしの健診をしているだけなのだそうです。&nbsp;</p><p>&nbsp;</p><p>妊婦さんとお産の大好きな師長が言います。</p><p>「あの島、うちで生まれた子が増えてきたのよね。</p><p>本当は、子供たちの様子見たり、</p><p>妊婦さんや産後のママたちに保健指導したりしに行きたいと思ってるの。</p><p>月1くらいで、ヘリをチャーターして。</p><p>ね、いいと思わない？」</p><p>&nbsp;</p><p>いいな～～。</p><p>うちの病院、ちょっと大きいノートパソコンくらいのエコーが最近入りました。</p><p>あれを持って、師長と組んで、月に1回ヘリで健診に行けたら・・・</p><p>師長と私の、夢です。</p>]]>
    </content:encoded>
    <dc:creator>なな</dc:creator>
    <dc:date>2008-08-10T13:21:00+09:00</dc:date>
  </item>
  <item rdf:about="http://blog.m3.com/nana/20080730/1">
    <title>医療事故を起こした後輩に伝えたいこと</title>
    <link>http://blog.m3.com/nana/20080730/1</link>
    <description>術中損傷・再開腹をしてしまったと聞きました。患者さんに後遺障害が残らなくて、幸いでした。上級ドクターと入ったopeとは言え、執刀医だったのですから、責任を感じるでしょう。 苦しい最中と思いますが、今、やるべきことがあります。 まずは、患者さんに真摯に向き合って下さい。もしかしたら、訪室を拒まれるかも知れないけれど、それでも毎日、患者さんの状態を診察し、気持ちを受け止めましょう。経緯を詳細に説明し、...</description>
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      <![CDATA[<p>術中損傷・再開腹をしてしまったと聞きました。</p><p>患者さんに後遺障害が残らなくて、幸いでした。</p><p>上級ドクターと入ったopeとは言え、執刀医だったのですから、責任を感じるでしょう。</p><p>&nbsp;</p><p>苦しい最中と思いますが、今、やるべきことがあります。</p><p>&nbsp;</p><p>まずは、患者さんに真摯に向き合って下さい。</p><p>もしかしたら、訪室を拒まれるかも知れないけれど、</p><p>それでも毎日、患者さんの状態を診察し、気持ちを受け止めましょう。</p><p>経緯を詳細に説明し、丁寧に謝って下さい。</p><p>人間ですから、逃げたい気持ちになるかも知れませんが、逃げちゃだめ。</p><p>先生が持つ全ての能力を駆使して、患者さんの気持ちを想像して下さい。&nbsp;</p><p>&nbsp;</p><p>それから、何故そうなってしまったのか、しっかり分析しましょう。</p><p>2度と同じことを繰り返さないためにも、記録しておくのがコツです。</p><p>類似の事故報告があるはずですから、文献検索もして下さい。</p><p>今読むと、とても頭に残ると思います。</p><p>&nbsp;</p><p>落ち込まないで、と言っても無理ですよね。</p><p>ですが、100％安全確実な手技は、あり得ません。</p><p>このことを肝に銘じて、常に謙虚な姿勢で手術をしましょう。</p><p>患者さんにご迷惑をおかけしながら若手が成長していく、という構造が、</p><p>苦しいのですが、医学の宿命です。</p><p>この意味からも、患者さんに対する敬意を忘れてはなりません。</p><p>&nbsp;</p><p>この状況で先生がどう行動するか、皆が見ています。</p><p>患者さんも、スタッフも、上級ドクターも。</p><p>もちろん私も、見守っていますよ。</p><p>先生なら、きっと大丈夫。</p><p>思い切り落ち込んで、適当なところで帰って来て下さいね・・・</p><p>　　・</p><p>　　・</p><p>　　・&nbsp;</p><p>・・・と言ってあげたいのですが、えらそで照れくさくて、言えません。</p><p>&nbsp;</p>]]>
    </content:encoded>
    <dc:creator>なな</dc:creator>
    <dc:date>2008-07-30T18:15:00+09:00</dc:date>
  </item>
  <item rdf:about="http://blog.m3.com/nana/20080723/1">
    <title>那由多の刻</title>
    <link>http://blog.m3.com/nana/20080723/1</link>
    <description>産婦人科医の友人・郁子（仮名）から、久しぶりに電話がきた。郁子は、数年前に心折れて現場を立ち去ってしまった、元・熱い産婦人科医だ。子育てをしながらたまに当直バイトをして、幸せに暮らしている。 「ななちゃんとこ、当直がいなくて困ってるんだって？」「そーなの。え、郁子、来てくれるの♪」「じゃなくて、P先生が、よかったら行こうかって、言ってるの」「・・・・・」 P先生もずっと前に立ち去った先生で、バイト...</description>
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      <![CDATA[<p>産婦人科医の友人・郁子（仮名）から、久しぶりに電話がきた。</p><p>郁子は、数年前に心折れて現場を立ち去ってしまった、元・熱い産婦人科医だ。</p><p>子育てをしながらたまに当直バイトをして、幸せに暮らしている。</p><p>&nbsp;</p><p>「ななちゃんとこ、当直がいなくて困ってるんだって？」</p><p>「そーなの。え、郁子、来てくれるの♪」</p><p>「じゃなくて、P先生が、よかったら行こうかって、言ってるの」</p><p>「・・・・・」</p><p>&nbsp;</p><p>P先生もずっと前に立ち去った先生で、バイトで暮らしている。</p><p>他の病院に勤務していた時にも、当直に来てくれていたが、</p><p>実は、患者さんに非礼を働いて大泣きさせる、とんでもないトラブルを起こして</p><p>当直を辞めてもらった経緯がある。</p><p>&nbsp;</p><p>正直、ためらう。</p><p>「ん～とね、人事が仕切ってるから、そっちに電話してもらった方が早いんだけれど」</p><p>「それがね、連絡したら、担当者がなんか頼りない感じだったんだって。</p><p>　今からP先生の携帯番号言うから、電話してよ」</p><p>「う～ん、実は当直探し業務はもう事務に任せて</p><p>　私はタッチしないようにしようと思っているので・・・」</p><p>「でもさ、そんなんじゃダメだよ。事務の仕事だ、とか言ってたら。</p><p>　私がななちゃんの病院にいた時は、やってたんだよ」</p><p>&nbsp;</p><p>もう5年以上前の話だ。</p><p>我々だって去年まで、いえ先月までやっていた。</p><p>産婦人科医療の置かれた状況は、去年とですら全然違う。</p><p>&nbsp;</p><p>「うん、まあ、他にもいろいろ事情があってね」</p><p>「困っているらしいから、と思ったのに。</p><p>　P先生だって、すごく行きたいってわけじゃなくて、<br />　<br />　ななちゃんを助けてあげようと思って言ってくれたんだよ。</p><p>　そんなんじゃ、みんな助けてあげらんないよ」</p><p>&nbsp;</p><p>郁子の言う通りだ。&nbsp;</p><p>でも、傷つく。</p><p>かと言って、P先生と親しい郁子に、前任地での事件を話すわけには行かない。</p><p>&nbsp;</p><p>「はは。うちの病院も、内情は大変でね」</p><p>「そうなんだ。ま、愚痴ならいくらでも聞くからさ」</p><p>「ありがと」</p><p>&nbsp;</p><p>そして、言われた。</p><p>「妊娠は？」</p><p>「え」</p><p>「妊娠。希望はないの？」</p><p>&nbsp;</p><p>友人というのは、いつまでも友人ではないのだ。</p><p>十余年間、産科医療の最前線で突っ走って来た私と</p><p>妊娠・出産を経て、ほぼ主婦として暮らしている彼女とでは</p><p>目に映っているものが、違わないわけがない。</p><p>&nbsp;</p><p>残念だけれど、郁子とは距離を置こう。</p><p>縁があるのなら、いつかまた、交差するのだから。</p><p>&nbsp;</p><p>そう割り切ってみたものの、心は晴れない。</p><p>うん、うん、と黙って聞いてくれるやさしい夫と</p><p>「那由多の刻」という、おいしい水のようにおいしい焼酎を飲るが、</p><p>その日は全く酔えなかった。</p><p>&nbsp;</p>]]>
    </content:encoded>
    <dc:creator>なな</dc:creator>
    <dc:date>2008-07-23T20:27:00+09:00</dc:date>
  </item>
  <item rdf:about="http://blog.m3.com/nana/20080717/1">
    <title>ななのつぶやき・２歳</title>
    <link>http://blog.m3.com/nana/20080717/1</link>
    <description>福島県立大野病院事件が起きるまでは、私は眠っていました。 インターネットの使用目的は、電子メールと文献検索だけ。テレビは見ないし、新聞はたまに読む程度、医学関係も専門分野の勉強ばかりで、医療問題とか、法律や裁判とか、全く無縁の世界でした。地方の基幹病院から、産科閉鎖と共に撤退して来ましたが、「こういうこともあるかな」くらいの認識でした。当直がひと月15回を超えるようになっても、夜間に呼ばれる回数が...</description>
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      <![CDATA[<p>福島県立大野病院事件が起きるまでは、私は眠っていました。</p><p>&nbsp;</p><p>インターネットの使用目的は、電子メールと文献検索だけ。</p><p>テレビは見ないし、新聞はたまに読む程度、</p><p>医学関係も専門分野の勉強ばかりで、医療問題とか、法律や裁判とか、</p><p>全く無縁の世界でした。</p><p>地方の基幹病院から、産科閉鎖と共に撤退して来ましたが、</p><p>「こういうこともあるかな」くらいの認識でした。</p><p>当直がひと月15回を超えるようになっても、夜間に呼ばれる回数が増えても、</p><p>患者さんと向き合っていさえすれば幸せで、</p><p>仕事量が増えたことに、何の疑問も感じていませんでした。</p><p>辞めていく産婦人科医の仲間たちを見ても、</p><p>「今どきこんなきつい仕事、流行らないのよね～やっぱり」</p><p>くらいにしか思っていませんでした。</p><p>きっと10年後も同じように産婦人科医をやっていて、</p><p>少しずつ成長して、患者さんからもスタッフからも、もっと頼りにされるようになって、</p><p>年々幸せに産婦人科医療ができるようになるのだと、信じて疑っていませんでした。</p><p>&nbsp;</p><p>平成18年2月18日、大野病院事件が起きました。</p><p>あまりに不合理な逮捕。</p><p>連日のように出される、医学系学会からの抗議声明。</p><p>100を超えた抗議声明に対抗するかのような、福島県警本部長賞授与。</p><p>&nbsp;</p><p>たぎるような怒りに、私は目を醒ましました。</p><p>&nbsp;</p><p>この異常な事件に接して、私がしたことは、インターネットでの検索でした。</p><p>調べてみると、情報の嵐です。</p><p>ｍ３掲示板、医療系ブログ、HP、あちこちに峻烈な文章が掲げられています。</p><p>「私にも、何かできないだろうか」</p><p>そんな時、ふと「ｍ３ブログ」をのぞいたら・・・</p><p>個性豊かなブログが、いくつも輝いていました。</p><p>東京日和、産科医療のこれから、がんばれあかがま、天国へのビザ、</p><p>さあ　立ち上がろう、マイアミの青い空、医者のホンネを綴りたい、やぶ医師のつぶやき・・・</p><p>惹きこまれるように読みました。</p><p>一気に、世界が広がります。</p><p>「私も書いてみよう。そしていつか、大野病院事件に対して峻烈な意見を書くんだ！」</p><p>そう思いながら、ひとまず患者さんたちのことを綴り出したら、綴り出したら、</p><p>止まらなくなってしまいました。</p><p>その間にも、「大野病院事件に対する峻烈な意見」は、</p><p>他の先生方がものすごいものをどんどんお書きになって、</p><p>言うことなんか、あっという間になくなって、そしてとうとう機会を逸しました（笑）。</p><p>&nbsp;</p><p>一昨日、2歳を迎えた「ななのつぶやき」です。</p><p>当初の目的とは全然かけ離れてしまったものの、それなりの役割は存在するのかな、と</p><p>無理やり納得しています。</p><p>&nbsp;</p><p>今日まで支えて下さった方々に、心からの感謝を込めて。</p><p>&nbsp;</p><p><img style="width: 164px; height: 220px" src="/nana/files/%E3%83%9C%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%83%9A%E3%83%B3.jpg" border="0" alt="" width="164" height="220" /></p><p><a href="http://www.honey.ne.jp/~yosyan/fukushima/">http://www.honey.ne.jp/~yosyan/fukushima/</a></p>]]>
    </content:encoded>
    <dc:creator>なな</dc:creator>
    <dc:date>2008-07-17T18:33:00+09:00</dc:date>
  </item>
  <item rdf:about="http://blog.m3.com/nana/20080710/2">
    <title>早朝の分娩ラッシュ</title>
    <link>http://blog.m3.com/nana/20080710/2</link>
    <description>早朝、分娩が何件も重なったために、病院に呼ばれました。深夜帯は助産師2人、医師1人ですので、同じような時間帯に3件以上お産が重なると、対応し切れないことがあります。結局その日は、4人のお産と、破水入院が重なりました。朝になって、通常業務が始まる頃には全て無事に終了し、ほっとします。朝からよく働いて、いい気分です（笑）。 これが通常業務中だったら、と思うと、実はぞっとするのです。以前は今より産婦人科...</description>
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      <![CDATA[<p>早朝、分娩が何件も重なったために、病院に呼ばれました。</p><p>深夜帯は助産師2人、医師1人ですので、</p><p>同じような時間帯に3件以上お産が重なると、対応し切れないことがあります。</p><p>結局その日は、4人のお産と、破水入院が重なりました。</p><p>朝になって、通常業務が始まる頃には全て無事に終了し、ほっとします。</p><p>朝からよく働いて、いい気分です（笑）。</p><p>&nbsp;</p><p>これが通常業務中だったら、と思うと、実はぞっとするのです。</p><p>以前は今より産婦人科医がいましたので、「分娩当番」を置くことができました。</p><p>今は産婦人科医が不足して、分娩当番を置くことができなくなり、</p><p>全員がフル回転で外来やopeをやっていますので、</p><p>通常業務中にお産があると、外来や、場合によってはopeを抜けなければなりません。</p><p>外来は滞るし、opeも中断せざるを得ませんので、</p><p>1件でもお産があると大変なのに、4件もあったら</p><p>患者さんに多大な迷惑をおかけしてしまいます。</p><p>体力的にはきつくても、時間外にお産があった方が、はるかに楽なのです。</p><p>以前聞いた、「産婦人科医たちの都合に合わせて、平日の昼間にお産になるように</p><p>&nbsp;薬を使ってコントロールしているのだろう」という話を思い出し、</p><p>現実とのギャップに、苦笑します。</p><p>&nbsp;</p><p>早朝病院に駆けつけてお産を取っても、完全にただ働きですが、</p><p>病棟に現れた私の姿を見て、助産師が</p><p>「あああっ、なな先生～～！！」です（笑）。</p><p>あれを見たら、もうなんにも要りません。</p><p>&nbsp;また、「打てば響く」関係は大切、</p><p>この話を師長にそのまま話ました。</p><p>そしたら、さらに師長が助産師たちに話してくれたらしく、</p><p>「先生、おかげで師長に誉められましたよ。ありがとう！」</p><p>&nbsp;</p><p>いろんな形で多くの人に支えられながら、産科医療ができているのだと感じます。</p>]]>
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    <dc:creator>なな</dc:creator>
    <dc:date>2008-07-10T18:20:00+09:00</dc:date>
  </item>
  <item rdf:about="http://blog.m3.com/nana/20080706/1">
    <title>絶滅危惧種の保護の仕方</title>
    <link>http://blog.m3.com/nana/20080706/1</link>
    <description>院内の産婦人科医の中でも、当直ができる人員は限られていますので、当直は主として非常勤のドクターにお願いしてきました。しかし８月の当直は、例年なら今頃にはとうに埋まっているのですが、今年は半分以上空きがあります。近年の、産婦人科医減少による影響です。 大学医局に応援を頼もうと思ったのですが、次々と産婦人科医が辞めて、あちこちの病院から撤退している現状では、とてもお願いすることはできません。  このま...</description>
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      <![CDATA[<p>院内の産婦人科医の中でも、当直ができる人員は限られていますので、</p><p>当直は主として非常勤のドクターにお願いしてきました。</p><p>しかし８月の当直は、例年なら今頃にはとうに埋まっているのですが、</p><p>今年は半分以上空きがあります。</p><p>近年の、産婦人科医減少による影響です。</p><p>&nbsp;</p><p>大学医局に応援を頼もうと思ったのですが、</p><p>次々と産婦人科医が辞めて、あちこちの病院から撤退している現状では、</p><p>とてもお願いすることはできません。 <br /></p><p>&nbsp;</p><p>このままではうちの病院も分娩取り扱い中止？ </p><p>２人目３人目と産んでくれる、いい病院なのに。</p><p>&nbsp;</p><p>この窮状を病院管理職に訴えたところ、</p><p>非常勤当直料を上げてくれるという返事が、翌日すぐに返って来ました。</p><p>しかも、「近隣の病院との当直医招聘競争に勝てるように」と、破格の値上げです。</p><p>更に人員募集にも、早速乗り出してくれました。 <br /></p><p>やった♪ <br /></p><p>&nbsp;</p><p>非常勤医の賃上げですから、私自身には１円も増えませんが、</p><p>絶滅しそうな産科医を保護しようという病院の姿勢が、心に響きます。</p><p>何よりも、今来てくれている当直の先生たちを大事にできるのが嬉しいし、</p><p>若手ドクターの筒味くん（仮名）も、「もっと分娩を増やしましょう」と、明るい表情です。 </p><p>士気がぐんと上がります。<br /></p><p>&nbsp;</p><p>現場の声に耳を傾け、すぐに対策を練る。</p><p>魚心あれば水心です。</p><p>概して単純な産科医を保護するのは、案外簡単なのかも知れません（笑）</p><p>&nbsp;</p>]]>
    </content:encoded>
    <dc:creator>なな</dc:creator>
    <dc:date>2008-07-06T11:12:00+09:00</dc:date>
  </item>
  <item rdf:about="http://blog.m3.com/nana/20080626/1">
    <title>やさしい患者さんを助けたい</title>
    <link>http://blog.m3.com/nana/20080626/1</link>
    <description>外来診療中、受付の女性から声がかかりました。「何だか、とても辛そうな方がお待ちになっているんですけれど・・・」様子を見に行くと、上半身を折ったうずくまるような姿勢の方がいらっしゃいます。「どうされましたか？」とお聞きしたら「はい、お腹が痛くて・・・」明らかに苦悶様の表情です。順番を飛ばして診ると、お腹にエコーをあてて「えっ」と驚きます。血液と思われる液体が、かなりの量溜まっています。卵巣出血です。...</description>
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      <![CDATA[<p>外来診療中、受付の女性から声がかかりました。</p><p>「何だか、とても辛そうな方がお待ちになっているんですけれど・・・」</p><p>様子を見に行くと、上半身を折ったうずくまるような姿勢の方がいらっしゃいます。</p><p>「どうされましたか？」とお聞きしたら</p><p>「はい、お腹が痛くて・・・」</p><p>明らかに苦悶様の表情です。</p><p>順番を飛ばして診ると、お腹にエコーをあてて「えっ」と驚きます。</p><p>血液と思われる液体が、かなりの量溜まっています。</p><p>卵巣出血です。</p><p>&nbsp;</p><p>急いで手術の準備をし、本人にも説明しますが、</p><p>痛みのあまり、話もまともに聞けないようです。</p><p>幸いにしてご家族がすぐに駆けつけて下さって、開腹手術になりました。</p><p>卵巣が裂けて、出血が続いています。</p><p>お腹の中に溜まっていた血液は、1000mlを超えていました。</p><p>もう少し遅かったら・・・と思うと、背筋が寒くなります。</p><p>&nbsp;</p><p>術後、落ち着いてからご本人にお聞きすると、</p><p>「早朝、お腹が痛くて目が覚めたのですが、</p><p>　もうすぐ病院が始まる時間になると思って、我慢してしまいました。</p><p>　他の患者さんも大勢待っているので、私だけわがままを言ったら申し訳ないと思って」</p><p>とのことです。</p><p>&nbsp;</p><p>・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・</p><p>&nbsp;</p><p>「コンビニ受診を控えよう」という運動が、少しずつ広まっています。</p><p>非常に重要なことです。</p><p>実際、コンビニ受診をする患者さんは見受けられます。</p><p>「生理痛の薬が欲しい」と夜間受診する人、</p><p>「1週間前からできものがあるけれど、昼間は仕事が休めないから」という人、</p><p>普段は妊婦健診をさぼって、時間外に受診しようとする人。</p><p>厳に慎んでもらわなければなりません。</p><p>現状のままでは、救急医療は破綻するでしょう。</p><p>&nbsp;</p><p>その一方で、良識のあるやさしい方のことが、心配になってきました。</p><p>本文中の卵巣出血の患者さんもそうですが、</p><p>医師に聞きたいことがあるのに、</p><p>「こんなことを聞いてもいいのかな、忙しいのに迷惑ではないのかな」と、</p><p>医療者に配慮して下さるがために、遠慮したり、お悩みになっている女性が、</p><p>このコメント欄にも、何人もいらっしゃいました。</p><p>&nbsp;</p><p>やさしい人の方が生きにくい世の中なのかな・・・</p>]]>
    </content:encoded>
    <dc:creator>なな</dc:creator>
    <dc:date>2008-06-26T18:20:00+09:00</dc:date>
  </item>
  <item rdf:about="http://blog.m3.com/nana/20080623/1">
    <title>臍帯血に思うこと</title>
    <link>http://blog.m3.com/nana/20080623/1</link>
    <description>お産の時に、臍帯血（胎盤と臍帯に残った血液）を採ることによって、白血病のような重い血液疾患の治療に使うことができます。臍帯血の採取・管理・供給をしている「臍帯血バンク」という事業があります。臍帯血に関わっている方たちのお話です。 ＜臍帯血をバンクから全国各地に運んでいる人＞飛行機で臍帯血を運ぶ際、優先搭乗・優先降機になるそうです。空港でも非常に細やかな配慮を受け、航空会社の方々の臍帯血に対するご理...</description>
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      <![CDATA[<p>お産の時に、臍帯血（胎盤と臍帯に残った血液）を採ることによって、</p><p>白血病のような重い血液疾患の治療に使うことができます。</p><p>臍帯血の採取・管理・供給をしている「臍帯血バンク」という事業があります。</p><p>臍帯血に関わっている方たちのお話です。</p><p>&nbsp;</p><p>＜臍帯血をバンクから全国各地に運んでいる人＞</p><p>飛行機で臍帯血を運ぶ際、優先搭乗・優先降機になるそうです。</p><p>空港でも非常に細やかな配慮を受け、</p><p>航空会社の方々の臍帯血に対するご理解とご好意に、感謝するばかりです。</p><p>臍帯血の到着を待っていた血液内科の先生から</p><p>「血内も医者が足りません。患者さんの傍を離れられない中、届けて下さって、</p><p>　本当に助かります」</p><p>と感謝されたこともあるそうです。</p><p>「この仕事は、生命と善意のリレーです」。</p><p>ずっと年長の方の、輝く言葉でした。</p><p>&nbsp;</p><p>＜元患者さん＞</p><p>白血病の治療は、非常に厳しいものです。</p><p>ひどい倦怠感、吐き気と嘔吐、全脱毛、精神的苦痛。</p><p>そんな中、「適合する臍帯血が見つかった」と聞いて</p><p>これで地獄から解放される、という思いと</p><p>提供してくれた妊婦さんに対する感謝だけで、精一杯だったそうです。</p><p>臍帯血移植を受け、元気を取り戻してから改めて、</p><p>臍帯血を提供してくれた妊婦さんだけではなく、</p><p>採血した産婦人科医や、臍帯血バンクの人たちの存在に気づき、</p><p>感謝の気持ちを伝えたいのだ、とおっしゃっていました。</p><p>元患者さんの言葉です。</p><p>「私には2回誕生日があります。</p><p>ひとつは本来の誕生日、もうひとつは臍帯血移植を受けた日です。」</p><p>&nbsp;</p><p>＜採血協力病院の産婦人科医＞</p><p>「当直が何日も続いて、夜中に何件もお産があると、正直きついな、と思うことはあります。</p><p>でもそんな時に、臍帯血提供希望の妊婦さんのお産があると</p><p>&rdquo;よし、頑張ろう！&rdquo;という気持ちになります」</p><p>そうそう、そうなんですよねー。</p><p>&nbsp;</p><p>・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・</p><p>&nbsp;</p><p>「こんなご時勢に善意でやっている産婦人科には、しかるべき報酬が支払われるべきだ」</p><p>と言って頂くこともあります。</p><p>嬉しい評価です。</p><p>でも、不思議と何もほしくないのです。</p><p>ボランティアの何たるかが、ちょっとだけ理解できたのかも知れません。</p>]]>
    </content:encoded>
    <dc:creator>なな</dc:creator>
    <dc:date>2008-06-23T18:27:00+09:00</dc:date>
  </item>
  <item rdf:about="http://blog.m3.com/nana/20080616/1">
    <title>中絶手術と産婦人科医の葛藤</title>
    <link>http://blog.m3.com/nana/20080616/1</link>
    <description>20代後半の、妊娠初期の患者さんがいらっしゃいました。診察すると、子宮の中に10数mmの小さな赤ちゃんがいます。しかし、どうも浮かないご様子です。気になって、患者さんの言葉を待っていると「今回はあきらめようと思いまして・・・」「・・・そうですか。それは、パートナーの方とよく話し合った結果ですか？」「話し合って、彼は生んでほしいと言っているのですが・・・」ここで、言葉が途切れます。その日は、妊娠は間...</description>
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      <![CDATA[<p>20代後半の、妊娠初期の患者さんがいらっしゃいました。</p><p>診察すると、子宮の中に10数mmの小さな赤ちゃんがいます。</p><p>しかし、どうも浮かないご様子です。</p><p>気になって、患者さんの言葉を待っていると</p><p>「今回はあきらめようと思いまして・・・」</p><p>「・・・そうですか。それは、パートナーの方とよく話し合った結果ですか？」</p><p>「話し合って、彼は生んでほしいと言っているのですが・・・」</p><p>ここで、言葉が途切れます。</p><p>その日は、妊娠は間違いないこと、考える猶予はまだあることをお話して</p><p>診察を終えました。</p><p>&nbsp;</p><p>数日後、再診にいらっしゃいました。</p><p>やはり今回はあきらめます、と言いながらも、今にも泣き出しそうなご様子。</p><p>お話をお聞きしたら、彼とは2人で育てて行こうと決めたのですが、</p><p>ご両親が、彼の職業を理由に反対なさっているのだそうです。</p><p>でも、2人とも20歳をとうに超えているし、</p><p>親と縁を切ってでも生んで育てたい、と思う一方で、</p><p>両親に大反対されてまで生まれた子が、幸せになれるのだろうか、</p><p>という思いも、ぬぐい切れません。</p><p>ご両親は、大丈夫、すぐに次の子ができるから、と言っているそうですが・・・</p><p>&nbsp;</p><p>どんな手術でも、100％絶対に成功する手術は存在しません。</p><p>中絶手術でも、1000件に1件くらい子宮穿孔が起きますし、</p><p>術中の大量出血、子宮内腔癒着など、</p><p>今後の妊娠に影響する危険性も、皆無ではありません。</p><p>&nbsp;</p><p>何故、我が子が選択した幸せを信じないのか。</p><p>中絶手術に伴う危険を冒し、心に傷を負わせ、</p><p>それでも親の選択が正しいのだ、と信じて疑わない自信に、</p><p>ただ、圧倒されます。</p><p>&nbsp;</p><p>しかし、親子関係は様々で、本人同士にしかわかり得ないものがあります。</p><p>患者さん本人が悩んだ末辿り着いた、ひとまずの結論です。</p><p>却って混乱させるようなことは、言えません。</p><p>&nbsp;</p><p>でもでも、大反対を押し切ってお産をしたら、</p><p>赤ちゃんを見た途端、骨抜きになった、という例は本当にあります。</p><p>&nbsp;</p><p>いいえ、私は医師なんだから、</p><p>あくまでも医学的なアドバイスだけをすべきだろう、</p><p>あまり個人的な考えを述べるのは、控えなくては・・・</p><p>&nbsp;</p><p>でも、私は医師だ。治療マシーンじゃない。</p><p>人間味があったって、いいじゃない。</p><p>&nbsp;</p><p>医師も、迷います。</p><p>&nbsp;</p><p>「ご両親は、リスクのこともご承知の上で、そうおっしゃっているのですか」</p><p>この問いには、言葉に詰まっていました。</p><p>&nbsp;</p><p>結局、結論は先に持ち越されました。</p><p>最終的に患者さんがどのような選択をしても、支持するのが、</p><p>産婦人科医の仕事であると思っています。</p>]]>
    </content:encoded>
    <dc:creator>なな</dc:creator>
    <dc:date>2008-06-16T18:52:00+09:00</dc:date>
  </item>
  <item rdf:about="http://blog.m3.com/nana/20080608/2">
    <title>いつまで続けられるか</title>
    <link>http://blog.m3.com/nana/20080608/2</link>
    <description>最近、「いつまでこの仕事を続けられるだろう」と考えることが、多くなりました。  １　仕事に余裕がなくなってきた 2年くらい前に比べて、明らかに仕事量が増えて来ました。 産婦人科医が減っていることと、分娩取扱いを中止する施設が相次いでいることが、ひとつの原因です。また、以前だったら個人病院で充分お産できたような、例えば肥満や小さい子宮筋腫など合併症とも言えないような軽微な状態の妊婦さんが、総合病院に...</description>
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      <![CDATA[<p>最近、「いつまでこの仕事を続けられるだろう」と考えることが、多くなりました。</p><p>&nbsp;</p><p>&nbsp;</p><p>１　仕事に余裕がなくなってきた&nbsp;</p><p>2年くらい前に比べて、明らかに仕事量が増えて来ました。&nbsp;</p><p>産婦人科医が減っていることと、</p><p>分娩取扱いを中止する施設が相次いでいることが、ひとつの原因です。</p><p>また、以前だったら個人病院で充分お産できたような、例えば肥満や小さい子宮筋腫など</p><p>合併症とも言えないような軽微な状態の妊婦さんが、</p><p>総合病院に紹介されてくるようになったためです。</p><p>特に妊婦健診は混む一方です。</p><p>予約枠はないも同然で、2時間近くお待たせしてしまうこともあります。</p><p>好きな仕事ですから、別に1日中やっていても平ちゃらですが、</p><p>「お腹の大きい人や具合の悪い人をお待たせしている」という</p><p>心理的な圧迫感が、重いのです。</p><p>&nbsp;</p><p>午前の外来が終わると、予定の手術です。</p><p>しかし、時間通りに始められなかったり、</p><p>時間ぎりぎりにope室に駆け込んだりすることが、多くなりました。</p><p>また、手術中にも診察や指示出しの催促の電話が</p><p>容赦なくかかってきます。</p><p>常に追い立てられている感じです。</p><p>&nbsp;</p><p>&nbsp;</p><p>２　訴訟のリスクを肌で感じる</p><p>未解決の術後合併症の患者さんが、いらっしゃいます。</p><p>お産の時に新生児仮死になって、予後が未定の赤ちゃんもいます。</p><p>今のところ訴訟沙汰になる気配はありませんが、</p><p>もしそうなったら、間違いなくボキッと行くでしょう。</p><p>「医療被害者が訴訟を起こすことが医療崩壊につながっているという誤った考えが</p><p>　一部の医者から出ている」</p><p>という主張もあるようですが、</p><p>今、私が産婦人科医療から逃散することになったら、</p><p>訴訟は間違いなくとどめになるでしょうから</p><p>少なくとも私に関しては、真実です。</p><p>実際、訴訟が原因で辞めた産婦人科医は、身近にいます。</p><p>&nbsp;</p><p>&nbsp;</p><p>お産や手術のような体力の要る仕事は、</p><p>いずれにしても、いつまでもできるものではありません。</p><p>ゆくゆくは、産婦人科医としての経験を生かして、</p><p>女性のメンタルケアにゆっくりじっくりと取り組んで行くのが、私の夢です。</p><p>でも、最近の「常に追い立てられている感じ」と、訴訟と常に肉薄している恐怖を思うと</p><p>ちょっと早いけれど、女性のメンタルに専念しようかな・・・と思うのです。</p><p>本当はもうしばらく、お産をやりたいのですが。</p>]]>
    </content:encoded>
    <dc:creator>なな</dc:creator>
    <dc:date>2008-06-08T15:02:00+09:00</dc:date>
  </item>
  <item rdf:about="http://blog.m3.com/nana/20080531/1">
    <title>小さな紳士</title>
    <link>http://blog.m3.com/nana/20080531/1</link>
    <description>外来に、産後1ヶ月健診の方がいらっしゃいました。順番が来たのでお呼びすると、コンコン、という元気のいいノックの音に続いて入って来たのは、生まれた赤ちゃんの、お兄ちゃんです。４，５歳でしょうか。入るなり、&amp;rdquo;きをつけ&amp;rdquo;の姿勢で私に向かって「せんせい、いもうとのおさんのときは、ありがとうございました」もう、感激のあまり、全身の骨がずるんと抜けそうになります（笑） 後でママにお聞き...</description>
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      <![CDATA[<p>外来に、産後1ヶ月健診の方がいらっしゃいました。</p><p>順番が来たのでお呼びすると、</p><p>コンコン、という元気のいいノックの音に続いて入って来たのは、</p><p>生まれた赤ちゃんの、お兄ちゃんです。</p><p>４，５歳でしょうか。</p><p>入るなり、&rdquo;きをつけ&rdquo;の姿勢で私に向かって</p><p>「せんせい、いもうとのおさんのときは、ありがとうございました」</p><p>もう、感激のあまり、全身の骨がずるんと抜けそうになります（笑）</p><p>&nbsp;</p><p>後でママにお聞きしたら、お産の時、お兄ちゃんは</p><p>ママにつき切りで、励ましてくれたのだそうです。</p><p>その姿を見た私が</p><p>&nbsp;「お兄ちゃんが励ましてくれたおかげで、いいお産ができましたね」</p><p>と、褒めたらしいのです。</p><p>それが嬉しくて、ありがとうを言いたくて、</p><p>前の晩からお礼の挨拶を練習して、来てくれたそうです。</p><p>あ～～～、感激！！</p><p>&nbsp;</p><p>いいでしょ？　産婦人科医。</p>]]>
    </content:encoded>
    <dc:creator>なな</dc:creator>
    <dc:date>2008-05-31T18:56:00+09:00</dc:date>
  </item>
  <item rdf:about="http://blog.m3.com/nana/20080522/2">
    <title>真夜中の電話</title>
    <link>http://blog.m3.com/nana/20080522/2</link>
    <description>深夜、病院からではない携帯の呼び出し音。　「ふぁい、もしもし」「あ、ななちゃん、俺・・・」 電話の相手は産婦人科医局の同期、沖田くん（仮名）。「ああ。おきたくん。どしたの？」「・・・ななちゃん、あのさ・・・」「うん？」「・・・俺って、顔、でかいかな」「・・・。う、うーん、そおねえ。ま、首も太いんだから、いんじゃない」「あ、そか。そだよな。ははは・・・」「ははは」「・・・・・」「で、相談は何？」「・...</description>
    <content:encoded>
      <![CDATA[<p>深夜、病院からではない携帯の呼び出し音。</p><p>　</p><p>「ふぁい、もしもし」</p><p>「あ、ななちゃん、俺・・・」</p><p>&nbsp;</p><p>電話の相手は産婦人科医局の同期、沖田くん（仮名）。</p><p>「ああ。おきたくん。どしたの？」</p><p>「・・・ななちゃん、あのさ・・・」</p><p>「うん？」</p><p>「・・・俺って、顔、でかいかな」</p><p>「・・・。う、うーん、そおねえ。ま、首も太いんだから、いんじゃない」</p><p>「あ、そか。そだよな。ははは・・・」</p><p>「ははは」</p><p>「・・・・・」</p><p>「で、相談は何？」</p><p>「・・・最近さ、動悸するんだよね」</p><p>「へえ」</p><p>「それから、脈飛んだり。夜中に喉渇いて、目が醒めたり。</p><p>　あとね、ピザとナッツとフライドチキン食ったら、吐いちゃった」</p><p>「・・・」</p><p>「血液検査したらさ、肝酵素全部３桁だった。エコーあてらた、真っ白だったし」</p><p>「え・・・」</p><p>「でね、ななちゃん俺、思うんだけれど、</p><p>　無罪判決が出て、控訴されるくらいなら、あの地検の庭に麻の実まいてこようかと思って」</p><p>「あ、麻の実？」</p><p>「うんそう。で、生えて来た頃に、警察に通報する。</p><p>　あのさ、どうせ俺、もう肝臓も身体もぼろぼろだし、</p><p>　毎週５連直とかでくたくただし、</p><p>　このまま生きて産婦人科医やるより、地検をとっちめた方が</p><p>　多くの生命を助けられるんじゃないかと思うんだよ」</p><p>&nbsp;</p><p>・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・</p><p>&nbsp;</p><p>ここで、目が醒めました。&nbsp;</p><p>あ、なんだ、夢か・・・</p><p>&nbsp;</p><p>&nbsp;</p>]]>
    </content:encoded>
    <dc:creator>なな</dc:creator>
    <dc:date>2008-05-22T06:30:00+09:00</dc:date>
  </item>
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