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2008.06.23 18:27 |  診療  |  なな  | 推薦数 : 23

臍帯血に思うこと

お産の時に、臍帯血(胎盤と臍帯に残った血液)を採ることによって、

白血病のような重い血液疾患の治療に使うことができます。

臍帯血の採取・管理・供給をしている「臍帯血バンク」という事業があります。

臍帯血に関わっている方たちのお話です。

 

<臍帯血をバンクから全国各地に運んでいる人>

飛行機で臍帯血を運ぶ際、優先搭乗・優先降機になるそうです。

空港でも非常に細やかな配慮を受け、

航空会社の方々の臍帯血に対するご理解とご好意に、感謝するばかりです。

臍帯血の到着を待っていた血液内科の先生から

「血内も医者が足りません。患者さんの傍を離れられない中、届けて下さって、

 本当に助かります」

と感謝されたこともあるそうです。

「この仕事は、生命と善意のリレーです」。

ずっと年長の方の、輝く言葉でした。

 

<元患者さん>

白血病の治療は、非常に厳しいものです。

ひどい倦怠感、吐き気と嘔吐、全脱毛、精神的苦痛。

そんな中、「適合する臍帯血が見つかった」と聞いて

これで地獄から解放される、という思いと

提供してくれた妊婦さんに対する感謝だけで、精一杯だったそうです。

臍帯血移植を受け、元気を取り戻してから改めて、

臍帯血を提供してくれた妊婦さんだけではなく、

採血した産婦人科医や、臍帯血バンクの人たちの存在に気づき、

感謝の気持ちを伝えたいのだ、とおっしゃっていました。

元患者さんの言葉です。

「私には2回誕生日があります。

ひとつは本来の誕生日、もうひとつは臍帯血移植を受けた日です。」

 

<採血協力病院の産婦人科医>

「当直が何日も続いて、夜中に何件もお産があると、正直きついな、と思うことはあります。

でもそんな時に、臍帯血提供希望の妊婦さんのお産があると

”よし、頑張ろう!”という気持ちになります」

そうそう、そうなんですよねー。

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

「こんなご時勢に善意でやっている産婦人科には、しかるべき報酬が支払われるべきだ」

と言って頂くこともあります。

嬉しい評価です。

でも、不思議と何もほしくないのです。

ボランティアの何たるかが、ちょっとだけ理解できたのかも知れません。

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