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2008.04.04 21:00 |  診療  |  なな  | 推薦数 : 34

新人産婦人科医に贈る

産婦人科の新人たちに、必ず言っている言葉があります。

 

1 医師としての人格形成期である

最初の2年間くらいは、医師としての基本的なスタイルを形成する時期です。

患者さんとの会話の間の取り方や説明の仕方、

器具の取り扱い方や、切開・縫合などの手技の型、

カルテや手術記録の書き方、

スタッフとの接し方や院内外での態度、

学会発表時や論文作成時のスタイルの形成など、

この時期に身についたものは、一生ものになります。

そう思って、心して自分のスタイルを形成して下さい。

 

2 分娩第一期に立ち会えるのは今だけ

陣痛が始まってから、子宮口が全部開くまでの間を「分娩第一期」と言います。

産婦さんが痛みに苦しむ時間で、初産だと普通に10時間くらいかかります。

この分娩期に立ち会えるのは、最初の数年だけです。

年次が上がると仕事も増え、体力も衰えますので、

じっくりとひとつのお産に寄り添えなくなります。

分娩第一期に立ち会ったことのない産婦人科医人生は、

きっとつまりません。

是非この時期に、ひとつのお産に最初から最後まで立ち会って下さい。

 

3 産婦人科医日誌の勧め

その日の分娩件数と、手術内容、外来業務内容、当直などを

毎日書き留めています。

例えば、お産でひやりとしたことや、機転を利かせてうまくいったこと。

手術で他の医師の素晴らしい技を見たことや、

出血量が多かった場合には、どこで出血して、どうすればよかったのかなど。

当直で大荒れだったことや、外来で珍しい症例を見たこと。

学会で得てきた新しい知識や、今後自分でまとめてみようと思ったこと。

患者さんに言われて嬉しかったことや、心に残った言葉。

助産師・看護師と飲みに行ったこと(笑)。

今でも、たまにこのノートを開いては、思いを深めています。

 

4 「これは君に任せよう」というものを持つ

何でもいいんです。

緩和ケアにおける疼痛コントロールが抜群、

難しい合併症妊娠の管理に長けている、

子宮内膜症や多嚢胞性卵巣症候群に誰よりも詳しい、

息を呑むほどopeがうまい、更年期障害の患者さんならお任せ、

学会でのプレゼンテーションが絶妙無比。

ちなみに私自身は、女性のメンタルヘルスをライフ・ワークと考えています。

 

子供の頃の思い出が一生心に残るように、

新人産婦人科医時代の経験は、産婦人科医としての生涯を通して心に残ります。

佳い時間を過ごして、佳い産婦人科医人生が送れることを祈ります。

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