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助産院でお産ができる人は、妊婦さんの中でも限られた人です。
1 日本助産師会による「助産所分娩取り扱い基準」があって、
まずはこれをクリアした人でないとなりません。
持病がないことや、前回の妊娠経過が正常だったこと、
そしてもちろん今回の妊娠経過も良好である必要があります。
2 お産に対する考えがしっかりしていることも重要です。
第一に、「こんなお産がしたい」というバースプランを持っていること。
また、助産院には産婦人科医がいませんので、緊急事態における対応力はどうしても劣ります。
妊娠・出産は元々母児共に命がけの行為ですが、
その点に関する覚悟を固めた人でないと、なりません。
3 そして、きちんと自己管理のできる人です。
真っ当な助産院は、体重管理を厳しく指導しています。
これができない人には、容赦なく「これじゃうちではお産できませんよ」と言い聞かせており、
実際に、妊娠中の体重増加が助産院の基準を外れたため、
助産院でお産をできなくなった人もいました。
さらに、適度な運動指導も行っています。
良い妊娠・出産に向けた対策を、充分に講じています。
我々産婦人科医も見習うべき点が、多々あります。
こうして考えると、以上をクリアできる妊婦さんは、
妊婦さんの中でもエリートと言ってもいいかも知れません。
出産に関する希望は多様化し、女性たちは自らの価値観に従って、分娩施設を選ぶようになりました。
助産院や、助産師立会いの下での自宅分娩を選択し、
一生心に残るいいお産をされる方も、いらっしゃいます。
それは、最も大切なことである「母児の安全」が守られてこそ、実現できるものです。
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助産院の約1割(27施設)が、4月以降に義務付けられている嘱託医療機関の確保ができず、
廃業に追い込まれる可能性があることが、報道されています。
厚労省は「続けられない助産院をゼロに近づけたい」としているそうです。
しかし、続けられない助産院をゼロにすることが、本当に大切なことでしょうか。
助産院から医療機関に転院する確率は約5%、つまり妊婦さん20人につき1人が転院していることになります。
助産院を開業していれば、それなりに地域の産婦人科と交流があったはずです。
それにも係らず、嘱託医を依頼できないのは、何故でしょう。
個人的には、嘱託医不在の助産院は、開業を諦めるべきだと考えています。
最も大切なことは「母児の安全」です。