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2007.12.15 19:20 |  診療  |  なな  | 推薦数 : 30

流産に関する正しい知識を

医者の間では常識と思っていることも、患者さんやご家族にとってはそうではないことが、たまにあります。

それを著しく感じるのが、流産です。

 

 

1 流産は本人の不摂生・不注意が原因ではない

 

「流産するのは、妊婦の不摂生・不注意が原因である」。

とんでもない、誤解です。

例えばテレビドラマで、妊婦さんが階段から落ちて大出血して、流産するシーンが流されます。

誤解を助長するものとして、危惧しています。

このような外傷による流産は、元々非常に稀なものです。

そもそも、流産の発生頻度は約15%、妊娠した女性の10人に1人以上が、流産している計算です。

ほとんどの場合は、胎芽の染色体異常によるものですので、

ご本人にもご主人にも、責任はありません。

 

それなのに、最近になっても

「流産したのは、あなたが仕事なんか続けているからだ」

などという心ない言葉をご家族に言われて、

深く傷ついた方をお見かけすることがあり、むしろ驚いています。

 

 

2 流産の精神的負担は重い 

 

「あなたの一番楽しかったことを+100点、一番辛かったことを-100点とすると、流産は何点ですか」

という質問をして点数化した研究があります。

平均点にして、1回目の流産は-62点、2回目の流産は-79点です。

身体的な負担はお産よりずっと軽いはずの流産ですが、

精神的な負担の大きさに、愕然としました。

 

 

3 1度2度流産をしても、無事お産にする可能性は高い

 

2回の流産で約80%、3回の流産でも70%、さらに4回でも60%の方が無事お産されます。

習慣流産の患者さんには必ずお話していることですが、

これを聞くとたいていの方はその可能性に驚き、希望を持ち直されます。

ちなみに文献的には、25回目の妊娠で無事お産したという例があります。

 

 

4 「流産のことは早く忘れましょう」は禁句

 

自分の子供を亡くしたことを忘れる女性はいません。

社会的には認められなかった生命を、周囲の者たちこそ大切に思っていてあげて

いいのだと思います。

 

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