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日頃、不妊患者さんたちと向き合っていると、思うことがあります。
何故、妊娠可能な日は、ひと月のうち1日しかないのでしょうか。
また、精子は毎日1億個くらい作られるのに対して、
卵子は、胎児の時に500万個くらい作られて、後は減る一方で
新しく作られることはありません。
子孫の産生、という観点から考えても、
女性側・卵子側のしくみは、なんとも不合理にてきているように感じます。
もし女性も毎日妊娠可能であったら、不妊に悩む患者さんは激減するのではないか。
そんなことを考えます。
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20世紀初頭のお話です。
オランダやベルギーはカソリックの国なので、人工妊娠中絶は許されておらず、
子供がほしくない場合は、禁欲以外に方法はありませんでした。
同じ頃、ドイツの学者が、排卵日や受胎期を推定する学説を説き、
この学説に従って、ひと月のうちの限られた数日だけ避妊すればよい、という禁欲法が
急激に広まりました。
ヨーロッパのみならず、アメリカ、インド、オーストラリアにまで広がります。
しかし、カソリックの牧師さんたちは、この禁欲法は意識的には明らかに避妊である、と
宗教上の立場から、大反対します。
一方の産婦人科学者たちも、決して譲ろうとしません。
1年近く激論が続いた後、この論争の決着はローマ法王庁に持ち込まれます。
「器具や薬品を用いず、神の定めた人間の身体の法則に従うことは、
決して神の意思には反しない。
もし神がこれを嫌うとするならば、神は何故人間に不妊期を与えたのだろうか」
これが、ローマ法王の判決でした。
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人間が、種の保存・子孫の産生のためだけにできていないということを
再認識するお話です。
産婦人科医をしていると、
生命や性、あるいは人間について、思いを馳せることがあります。
これも、産婦人科医の特権と思っています。