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2007.04.19 22:19 |  診療  |  医療事故  |  なな  | 推薦数 : 27

冒涜

共同通信の、配信記事です。

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国立がんセンター中央病院で、2002年8月、子宮摘出術を受けた東京都八王子市の主婦=当時(47)が手術翌日に死亡した事故で、警視庁築地署は17日までに業務上過失致死の疑いで執刀医(65)と麻酔医(44)を書類送検した。
 調べでは、執刀医は骨盤内のリンパ節をはがす際、静脈を傷つけ、大量出血したのに十分な止血をしなかった疑い。麻酔医は執刀医に十分止血するよう促さなかった疑い。
 主婦は子宮がん治療のため、02年8月8日、同病院に入院。同12日、手術中に大量出血し、翌日、多臓器不全などで死亡した。
・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

当事者の先生(以下、執刀医先生)は、私の目から見たら、神様のような先生です。

婦人科腫瘍専門の先生方からも、尊敬を集める先生です。
国がんの先生方だからこそできる治療・技術の、中心的存在でいらっしゃいました。

セカンド・オピニオンの患者さんを一人ご紹介したご縁で、度々ご指導を頂きました。
その患者さんは、当時私のいた市中病院では、子宮頸癌の浸潤癌と診断された方でした。
浸潤癌であれば、多くの場合は子宮摘出が必要になります。
30代前半の方でした。
ところが、執刀医先生にご意見をお伺いしたところ、
自らもプレパラートを検鏡して下さって、上皮内癌と診断しなおして下さいました。
他院での診断を覆して、より軽症の診断を下す場合、
最終的に悪い結果になってしまうと、厳しく責任を問われますので、
確かな自信と勇気が必要です。
結局、上皮内癌を前提として、子宮を温存できる円錐切除術だけをしましたが、
その患者さんは今、元気で2歳の子のママになっています。

これに味を占めた私は、はるかに目上で、しかもお会いしたこともない執刀医先生に、
厚かましくも、何人もの患者さんについて、ご意見を頂戴してしまいました。
子宮頸癌II期で、鶏卵大の外向発育型のmassのある患者さんの治療をお願いしたこともありますが、
もうすぐ5年になる現在、再発もなく元気にお過ごしとのことです。
また、ご意見を乞う度に、達筆な文字で大変丁寧なお返事を下さる上、
見ず知らずの若輩医者である私に、何かしらのアドバイスを下さるような先生です。

現在は、退職されています。
患者さん側とは既に示談が成立し、もうすぐ5年になろうとしているこの事故で
今、書類送検をして、一体、誰の、何のためになるのでしょう。

周産期領域の専門家である、敬愛する井上先生は、burnoutしてしまいました。
婦人科腫瘍領域の神様のような存在である、執刀医先生は、
犯罪者扱いされてしまいました。

これからどうしたら、いいんですか・・・

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