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2007.03.29 18:55 |  診療  |  その他(一般)  |  なな  | 推薦数 : 5

代理母に関する私見

 

代理母出産で出生した子の出生届けの不受理が、最高裁で確定し、

議論を呼んでいます。

地裁では不受理、高裁では受理となっていましたが、

最高裁では逆転して不受理となりました。

私見になりますが、問題点はあるものの、概ね最高裁の判決を支持しています。

 

高裁が受理を命じた理由は

血縁関係は明らかで、子の福祉にも叶い、公の秩序に反しない

この3つです。

 

血縁関係は明らかです。

ところが最高裁は、

現在の民法では、出産した女性がその子の母親であるから、

本件の子の母は、卵子提供者ではなく、代理母である、と言っています。

生物学的な事実よりも、法律を重んじたもので、

科学者でもある自分の立場からは、到底容認できるものではありません。

この点に関しては、大いに異議があります。

 

子の福祉に叶う、これもその通りです。

特別養子縁組という方法はありますが、

実子としての届出に上回る点は、ひとつもないでしょう。

 

問題は、「公の秩序に反しない」。

本当に、そうでしょうか。

妊娠・出産は、本来命がけのものです。

だから、お金で他人に妊娠・出産をさせるのは、

他人を健康と生命の危険に晒す行為でもあり、

臓器売買や、生命に値段をつけることに通じるものがあると思うのです。

これは、公の秩序に反すると思うのですが。

 

最高裁の判決は、法律が生殖医療の進歩に追いつけずに、

民法を杓子定規に当てはめただけのものですので、

その点では評価できません。

しかし、実は大きな危険を孕んでいる代理母制度を、

わが国では認めない、とする決定でもあります。

そう思うと、今回の判決は是だと思うのです。

 

ともあれ、生まれた双子ちゃんの幸せを祈ってやみません。

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