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2007.01.25 01:23 |  医療制度 / 行政  |  なな  | 推薦数 : 18

崩壊していく産科医療を見て

福島県総合磐城共立病院
奈良県大淀病院
大阪府阪和住吉病院
北海道立江差病院
栃木県国立病院機構栃木病院
茨城県北茨城市立病院
栃木県いわき市労災病院
茨城県国立病院機構水戸医療センター
兵庫県西宮市立中央病院
山梨県塩山市立病院
長野県下伊那赤十字病院

本年中に、分娩取り扱いを中止する病院です。
ちょっと調べただけで、また、病院だけでこれだけありました。

今現在の産科医療事情は、まるで第二次世界大戦当時、
戦局が悪くなってきた頃に似ているように思えてならないのです。

患者さんは、長い待ち時間や、遠くの病院までの通院、
産科医不足の心細さに耐えています。
産科医は、長時間労働、頻回の緊急呼び出し、低賃金に耐えており、
社会的生命損失=訴訟・刑事罰の危険と、いつも隣り合わせです。
しかし、どんどん医療事情は悪くなる一方で、改善の目処が立ちません。
次々と戦友が第一線から退いています。
中には、精神的・社会的に重症を負ってしまった産科医もいます。

我々残っている産科医は、
見方によっては、マインドコントロールを受けているかのような状況です。
月10数回当直があっても、
夜中や入浴中やデート中に病院に呼び出されても、
時給がコンビニのバイトより安くでも、
訴訟のリスクと隣り合わせでも、
使命感があるため、誇りと喜びを持って、仕事をしています。
「逃散したくならないの?」と聞かれることがありますが、
逃げたいと思っているわけではありません。
逃げずに、この空前の崩壊を、
何とか止めることはできないのか、と思っているのです。

でも、このままではどうにもなりません。
第二次大戦において、国民の忠誠心に頼っていた結果、破綻したように、
このまま産科医の使命感と良心に頼っていては、
近年中に産科医療は、敗戦直後の焼け野原のような、壊滅状態になってしまうでしょう。

そして、このような危機的な状況が
一般国民にはほとんど知らされていない、という現状も
第二次大戦中にだぶって見えるのです。

明日、元福島県立大野病院、加藤克彦先生の、第一回公判があります。
この裁判こそ、産科医療崩壊の行方を左右する、
重大な局面になるでしょう。

 

 

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