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< 消えた1日 | メイン | 忘れられない患者さん(1) >
2006.08.11 23:20 |  診療  |  医療事故  |  なな  | 推薦数 : 22

お産が大好きな産婦人科医です

私は、お産が大好きな一産婦人科医です。
お産が好きだから、産婦人科に進みました。
お産には、他の場にはない、神聖さと明るさがあります。
研修医の頃は、ひとつでも多くの分娩に立会いたい一心で、
病院にひと月平均25泊しましたが、全く苦になりませんでした。
医師になって十余年たつ今でも、分娩が終わると
産婦さんに祝辞とともに最敬礼しています。
安全性はもちろんのこと、会陰縫合の美しさを追求し、
自分の手にかかった分娩は最高のものたれという矜持を持って、
お産に臨んでいます。
気持ちは「医師」というより、「こだわりの職人」です。

でも。
最近は、できればお産はやりたくない、というのが正直なところです。
怖いからです。
いくら誇りと愛着を持って分娩に臨んでも、
ひと度悪い結果になってしまうと、
こだわりや真心が無に帰すだけでなく、
それまで自分が培ってきた全てが、奪われてしまうからです。

こんな世の中になってしまったのは、何が悪いのでしょうね。

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コメント

コメント一覧

全くそのとおりですね。
私は卒業してあっという間に22年が経ちました。
お産からもらえるエネルギーは素晴らしい物ですよね。
何回経験しても、無事に生まれた後の、すがすがしい満足感は産科医の醍醐味ですよね。
しかし、それ以上に微妙な社会情勢が悩ましいところです。
私もお産は大好きでしたが、昨年からほとんど撤退という感じになりました。時々バイト先の病院で珍しく分娩に当たったりして、突然心拍が下がったりすると、研修医時代のように自分の心臓もどきどきしてきて、もう限界が近いななんて思いました。
written by 乗り鉄ドクター / 2006.08.11 23:58
 やはり限界まで働かされていた時…その時々にふっと…若い頃は出来たのにって思いました。患者さんが健康を取り戻し元気になって退院するのが医師としての醍醐味ですが、その裏側には「様々な雑用」と「気遣い」の山があります。
 僕らは雑用(書類書きとか会議)のために医師になったのではないですが、そういう仕事もして当たり前といわれますが、そのためにしわ寄せが、患者さんへの余裕が減った一員かもしれません。
 新しい生命の誕生の現場は大変なようですが、先生もお体大切に。くれぐれも無理されませんように☆
written by SkyTeam / 2006.08.12 02:12
22年目の先輩の静かな言葉が、胸に響きます。
お産が大好きでも、20年超の経験があっても、そのように思われるのですね・・・
せめて後達を育てたい、と思うのですが、昨今の社会情勢を考えると
以前のように「産婦人科は面白いよ! 是非おいで!」と言えなくなってしまいました。
この世界の行く末を憂えずにはいられません。
written by なな / 2006.08.13 16:23
SkyTeam先生へ

同感です、先生。
我々医師は、心身共に健康で、かつ時間的にも余裕がないと
いい医療が提供できなくなってしまうと思います。
医師同士がお互い、「身体を大切に」と言うしかない状況も、漠然と感じています。
written by なな / 2006.08.13 16:25
なな先生こんにちは。
はじめまして。
循環器内科のDr. Iと申します。
いつもブログ拝見させて頂いております。

本当ですね。
私の場合は、患者の命を救う。
患者の病気を治して、感謝されるってのを生き甲斐というか、やり甲斐にしてきたんですが。
それだけでは、続けられなくなってしまうかもしれませんね。


ところで、話は変わるんですが。
一つお願いがあるのですが、よろしいでしょうか。

ご存じかもしれませんが。
私はブログの他に、メールマガジンや無料レポートという物も書いております。

それで、今度新しく、無料レポートを書こうと思っているのですが。
そのレポートの中身は、医者が書いたブログを厳選して、20~30位集めて紹介する、という物です。
タイトルはまだ未定なんですが、

「医者のホンネが丸わかり!」

のような感じのタイトルを、と思っています。

その無料レポートの中で、先生のブログを紹介させて頂きたいのですが、構わないでしょうか。

もしよろしければ、レポート内で、数行の紹介文と、ブログ名、URLを紹介させて頂きたいのですが。
ご検討頂ければ幸いです。

何卒よろしくお願い致します。

written by Dr. I / 2006.08.13 20:22
Dr.I先生、コメントありがとうございます。
レポートの件、光栄です!
訴えたいことあってのブログですので、
多くの方に読んでもらえるのは、嬉しい限りです。
是非よろしくお願いします。

循環器も、大変ですよね。
地方病院で、循環器内科の先生と同じ日づけで転出したことがありました。
自分の医局の荷物をまとめ切ったのも深夜でしたが、
その循環器内科の先生の机は、完全にいつものままでした・・・
written by なな / 2006.08.14 22:41
防衛的になる医師と敵対的な患者と。どちらが先なのかと思うことが多いですが、この殺伐とした人間関係は医療に限ったことではないようです。誇りと愛着をもって臨んできたものに恐れを抱く時ほど悲しいものはありません。
しかし、なな先生のように医療の場に神聖さを感じ、患者さんに祝辞と敬意を抱く医師の周囲には、和やかな、繊細な波動を感じます。私は宗教的な医師ではありませんが、医師の心のあり様が周囲を良くも悪くも感化すると、日々感じています。先生の患者さんは十分に自分自身の力を発揮できる環境を与えられて分娩に臨まれていると思います。
なな先生に、初心に帰れと知らされたようです。自分に気合を入れ直して、頑張ります。
written by luna / 2006.08.18 23:22
luna先生、コメントありがとうございます。
同じ医師の方が共感して下さったことに、報われた思いです。
また、「医師の心のあり様が周囲をよくも悪くも感化する」という言葉に、はっとしました。
その通りと思います。
今まで、あまり深くものごとを考えることなくやってきましたが、
自分の言動が周囲に与える影響を、もう少し考えるべきなのだということを再認識しました。
先生も、お身体にお気をつけてお過ごし下さい。
written by なな / 2006.08.19 06:03
 はじめまして、こんにちは。

素敵なブログです♪

私もお産に立ち会うのが大好きでした。
人が何かに一生懸命立ち向かっている姿が好きです。

母になった人が大きいお腹をいとおしそうになでるしぐさ、強烈な痛みに臨んでいる姿が素敵だと感じていました。
今は現場から退いていますが・・・
 
飯田 史彦教授の”生きがいの創造”ぜひ読んで見て下さい。
ご自分の使命に気付きがあると思います。
written by ぴょん / 2006.08.19 09:30
ぴょん先生、ブログをほめて下さってありがとうございます。

今、小松先生の、あの「医療崩壊」を読んでいて、
あちこちの文章に深くうなずいているため、なかなか読み進められずにいるところなのです。
飯田文彦先生のご著書も、是非読んでみたいと思います。
written by なな / 2006.08.22 00:09

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