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私は、お産が大好きな一産婦人科医です。
お産が好きだから、産婦人科に進みました。
お産には、他の場にはない、神聖さと明るさがあります。
研修医の頃は、ひとつでも多くの分娩に立会いたい一心で、
病院にひと月平均25泊しましたが、全く苦になりませんでした。
医師になって十余年たつ今でも、分娩が終わると
産婦さんに祝辞とともに最敬礼しています。
安全性はもちろんのこと、会陰縫合の美しさを追求し、
自分の手にかかった分娩は最高のものたれという矜持を持って、
お産に臨んでいます。
気持ちは「医師」というより、「こだわりの職人」です。
でも。
最近は、できればお産はやりたくない、というのが正直なところです。
怖いからです。
いくら誇りと愛着を持って分娩に臨んでも、
ひと度悪い結果になってしまうと、
こだわりや真心が無に帰すだけでなく、
それまで自分が培ってきた全てが、奪われてしまうからです。
こんな世の中になってしまったのは、何が悪いのでしょうね。