以前の病院で 診ていた おばちゃんの患者さん。
進行癌ではありますが、抗癌剤にも負けず、がんばって普通に生活しています。
私がここに開業している と聞いたようで、最近、よく診察にくるのでありますが、
先日、来院した際、
「先生は お子さんがいるとお聞きしました。
先生には、お世話になっているので、うちのキャンペーングッズをお送りしますね。」
と話しかけられました。
何やら、生命保険のグッズを お世話になったお礼に くれるというのです。
グッズをもらえる キャンペーン用紙を持ってこられました。
こういうのは、抽選というけれど、
やはり、裏ワザがあるんだなぁ。
と妙に感心してしまいました。
結局、グッズは 今のところ 送ってこられてはいないのですが、
まずいことに、キャンペーン用紙には、送り先を書くところがあったので、
「今度、連絡しますので、お話だけでも聞いてください。もちろん、ごはんはおごりますよ。」
しまった。 生命保険の勧誘をしよう とのことのようです。
はっきり言って、こういうのは 個人情報にひっかかると思うのですが、
患者さんゆえ、強気にもでれず、
「電話があっても、絶対でないぞ」
と中途半端に 対抗するしかありません。
しかし、
このおばちゃん、意外としたたかです。
病気を知っているだけに、強気に出れないのを知ってのことでしょうか?
昨日は朝より ケアマネ君から
「( いつもの ばあちゃんを ) 今日は 点滴につれてきますので よろしくお願いします。」
との連絡がありました。
いつものばあちゃんとは、80半ばの ばあちゃんでありますが、
認知症もあるせいか、家族から 介護放棄されているような ばあちゃんであります。
たまに、殴られたようなアザもあるし、食事も与えられていないようで、栄養失調気味であり、
「このままだと、死んじゃうから、家族と離して 施設などに入れたりしないとダメだよ。役場などと 相談しなよ。」
と以前より ケアマネ君には話してました。
「家族は 介護を放棄しているような感じではないんです。でも、一応、相談しときます。」
との返事であったので 様子をみておりました。
昨日、朝から、ばあちゃんが 車椅子に乗せられて 連れられて来られましたが、
意識がもうろうで ぐったりです。
刺激すると やっと反応するぐらい。
血圧測るに 60台、チアノーゼもあり。
「いつから、こうなの?」 と聞くに、
「家では そうでも、なかったんですけど・・・。」
とケアマネ君の返事。
「点滴をとって、酸素マスクつけて、モニターつけて!」
「ヤバイから 救急車呼ぶよ。」
と消防に 電話している最中 さらに、意識低下。
チアノーゼでラインもとりにくい、
モニターでは心臓は動いているものの、血圧低下認め、
ついに 心静止状態となり、心肺蘇生開始。
救急隊も到着し、一緒に心肺蘇生を続けて、20分。
奇跡的に 心臓が動き出し 脈が触知できるようになりました。
うちには、入院設備ありませんし、とりあえず 高次病院への搬送することとし、息子さんと共に 救急車に乗り込もうとしたとき、
息子さんより
「家には 犬がいるのですが、私も行かないといけませんか?」
( 「え?、自分のお母さんでしょ? 君のお母さんは 犬以下かい?」 )
「身内の方がいないと 困りますので、一緒に行きましょう。」
と とりあえず、一緒に行ってもらいました。
まあ、結果的に、
転送先の病院で 亡くなってしまったようですが、
本当に疲れる日でありました。
午前の外来は、当然 休診扱いとなりました。
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