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脳血管障害で手足の麻痺や言語障害などの症状をもつ患者さんがほとんどを占める私の担当病棟。
毎日のように入院患者さんがはいってくる。
不思議なのは、患者さんをとりまく家族の背景が、一筋縄でいかないかたが多い。何も問題なく在宅で帰れるかたは、40人中4-5人程度である。
一番多いケースは、介護する家族や親族がいない
介護する方はいても、家族間に不和があり協力が得られない
年齢が若い(介護保険の対象外)
などである。
70歳以上の老人がほとんどであるが、核家族化がすすんでいるため息子、娘が近くにいない。
夫婦二人暮らしであるが、介護する配偶者も病気もちで、介護力がない。
このような家族背景で、重度の片麻痺が残存し、日常生活レベルにおいて何らかの介助が必要になってしまうと自宅に帰ることが不可能になる。
そうすると、次の療養施設や医療行為が必要ならば病院へと転院することを考えるが、この地域では受け皿が少ないため、3-4ヶ月待ちは当然のようになっている。
この病院周辺のある療養型施設では、60人以上の待ち患者さんをかかえていると聞いている。
老健施設などは、1年以上の待ちが必要などということも言われる。
そうなると、在宅を無理にでも家族に選択させざるを得ないのである。
回復期病棟は、在宅復帰率ということも問われているので、無理にでも押しすすめようとすることもある。
当院の在宅復帰率は67%?ということであるから、かなり厳しい。
診療報酬にもかかわる内容なのだ。
そうなると、在宅の見込みのある方のみを入院させ、見込みのない方は切り捨てるしかなくなるのか?
そんな現実の厳しい事情をかかえながらも回復期病棟は運営されている。
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この病院では、週2回の入院判定会議がある。
スタッフは、病棟専従医師と師長、院長、リハビリ部長、地域連携の部長などである。
紹介してくるのは地域の総合病院3-4施設くらいであり、脳血管疾患と整形疾患がほとんどである。
療養病棟もあるので、たまに療養維持期対応の患者さんも紹介されてくる。
地方の小さなリハビリ病院であるから、できるだけ急性期の病院の力になれるようにとなるべく断らないような姿勢でのぞんでいる。
(回復期リハビリ病棟扱いになるためには、発症2ヶ月以内に入院しなければいけない制約はある)
しかし、それでも認知症が強く、夜間看護師の手がかかる患者さんなどは要望に答えられないケースがある。
急性期病院の事情もあるが、回復期側の事情では 、
認知症をもつ患者さんは、夜間などの看護の手薄な時間でのトラブルが多いので看護サイドでは制限をかけたいのが正直なところ。
それでも家族や地域のニーズに答えるために努力してうけている姿があることを理解したいところである。
回復期病棟にきて困ることは
また、急性期病院の情報が不十分な場合があり、実際の状態と乖離していることがある。
一番問題になるのは、急性期での治療が中途半端なままにこちらに転院してくる患者さんがいること(転院数日前に変化したなど)。
そして、もうひとつは、隠れた合併症があったにもかかわらず治療してこなかったがために、転院してから悪くなる方である。
重大なトラブルはいまのところないが、転院して数週間で急性期病院へ戻るケースがあった。
一度受けた患者さんを戻すのも勇気がいるが、急性期病院の先生方もできれば転院延期などの決断を勇気をもってしていただきたいところである。
病院だから必要最小限のものはあるのかと思っていたが、すくなくとも私の勤めるリハビリ病院には、AEDはあっても人工呼吸器はないし、CVカテーテルをいれるためのセットはおいていない。動脈血ガス分析も、ほかの病院に依頼しなければ測定できない。
ないものの数よりもあるものの数を確認したほうがよさそうだ。
急性期の病院ではないことをいつも頭におきながら、
ここまではできてもこれ以上はできない、
あるものではたして治療がどこまでできるのか?
そんなことに悩むことがないように
リハビリで患者さんの状態が少しでもよくなるように
と祈りつつ
仕事をしている毎日である。
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