| 日 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 2 | |||||
| 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 |
| 10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 |
| 17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 |
| 24 | 25 | 26 | 27 | 28 | 29 | 30 |
先日午後4時頃、「35歳男性、仕事中に突然の意識障害」という触れ込みで、救急隊より脳外科依頼の患者が搬送されてきた。
意識消失は一時的で、救急車内では、意識清明ということであった。
「てんかん」という判断なのであろう。
私もそう判断していた。
ところが、 意識清明であるとはいえ、本人は起き上がれないばかりか、頭部CT撮影中に嘔吐。
しかし、頭部CTでは、特に異常所見はみられない。
頭痛などの訴えはなく、「突然手がこわばったりする」という訴えである。
病歴を聞くと、ここ3日間ほど39度の発熱が続き、今日やっと解熱したので仕事にでたということである。
昨日は食事も十分に食べてはいないという。
そこで、血液検査なども行ってみると、GOT、GPTがやや高く、CPKは800もある。CRPは2.3くらいあり、どうもおかしい。
点滴をして、30分くらい様子をみていたら、本人と話していたら目の前で強直性痙攣発作が出現。
数分で意識はもとに戻った。
本人曰く、「最初の発作のときには、目の前が突然暗くなった」ということであった。
ジアゼパムを注射して、とりあえず、入院させようということになった。
その後、病棟入室時に同じような発作が再び出現。
さらに心電図モニターをつけた看護士より、脈が40台ですという。いそいで血圧を測ってもらい、心電図モニターをみてびっくり。
3度A-Vブロックである。
よくみるとP波のみの波形も出現あり、じっと見ていると、5秒くらい波形が消失する。
患者を揺り動かすと、そのうち波形が出現。患者の意識ももとにもどって、普通に会話をする。
もどったかと思ったら、また1分後に同じ発作が出現。
体外式ペーシング装置などおいてないので、硫酸アトロピンを注射して対応。しかし、発作はほとんどおさまらない。
そのうち、患者も怖いといいはじめたので、ジアゼパムで再び鎮静させる。
内科の先生を呼び、急いで専門施設に転送することになった。鎮静後も1-2分置きに患者の心電図波形は5-6秒消失 (心停止)して、もとに戻る状態が続いた。
内科の先生が「私が同伴してゆきます」と、転送病院まで・・・。たのもしいかぎりであった。
転送先では、その場でペースメーカーが埋め込まれたということで事なきをえたようである。
前日まで発熱がみられているので、心筋炎をおこしたのではないかということであった。
意識障害やけいれんとなれば脳外科に搬送される機会は多い。
救急隊のほうでも、モニター波形を記録すればよかったのだろうけれでも、最初からてんかんとくくっていたことや、それを信じていた我々にも問題はあった。
最初から外来入室時よりモニターをつけていれば、2時間もの時間的なロスはなかった。
いろいろと反省し、考えさせられる症例であった。
固定リンク | コメント (2) | トラックバック (0)