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意識消失発作で搬送された1例

kocchan / 2007.06.28 13:15 / 推薦数 : 0

先日午後4時頃、「35歳男性、仕事中に突然の意識障害」という触れ込みで、救急隊より脳外科依頼の患者が搬送されてきた。

意識消失は一時的で、救急車内では、意識清明ということであった。

「てんかん」という判断なのであろう。

私もそう判断していた。

ところが、 意識清明であるとはいえ、本人は起き上がれないばかりか、頭部CT撮影中に嘔吐。

しかし、頭部CTでは、特に異常所見はみられない。

頭痛などの訴えはなく、「突然手がこわばったりする」という訴えである。

病歴を聞くと、ここ3日間ほど39度の発熱が続き、今日やっと解熱したので仕事にでたということである。

昨日は食事も十分に食べてはいないという。

そこで、血液検査なども行ってみると、GOT、GPTがやや高く、CPKは800もある。CRPは2.3くらいあり、どうもおかしい。

点滴をして、30分くらい様子をみていたら、本人と話していたら目の前で強直性痙攣発作が出現。

数分で意識はもとに戻った。 

本人曰く、「最初の発作のときには、目の前が突然暗くなった」ということであった。

ジアゼパムを注射して、とりあえず、入院させようということになった。

その後、病棟入室時に同じような発作が再び出現。

さらに心電図モニターをつけた看護士より、脈が40台ですという。いそいで血圧を測ってもらい、心電図モニターをみてびっくり。

3度A-Vブロックである。

よくみるとP波のみの波形も出現あり、じっと見ていると、5秒くらい波形が消失する。

患者を揺り動かすと、そのうち波形が出現。患者の意識ももとにもどって、普通に会話をする。

もどったかと思ったら、また1分後に同じ発作が出現。

体外式ペーシング装置などおいてないので、硫酸アトロピンを注射して対応。しかし、発作はほとんどおさまらない。

そのうち、患者も怖いといいはじめたので、ジアゼパムで再び鎮静させる。

内科の先生を呼び、急いで専門施設に転送することになった。鎮静後も1-2分置きに患者の心電図波形は5-6秒消失 (心停止)して、もとに戻る状態が続いた。

内科の先生が「私が同伴してゆきます」と、転送病院まで・・・。たのもしいかぎりであった。

 転送先では、その場でペースメーカーが埋め込まれたということで事なきをえたようである。

前日まで発熱がみられているので、心筋炎をおこしたのではないかということであった。

 

意識障害やけいれんとなれば脳外科に搬送される機会は多い。

救急隊のほうでも、モニター波形を記録すればよかったのだろうけれでも、最初からてんかんとくくっていたことや、それを信じていた我々にも問題はあった。

最初から外来入室時よりモニターをつけていれば、2時間もの時間的なロスはなかった。 

いろいろと反省し、考えさせられる症例であった。

 

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脳外科医不足

kocchan / 2007.06.27 12:52 / 推薦数 : 0

今年になって、いくつかの病院より、「脳外科医がいなくなったので、だれかいないか」とか、「常勤医が一人になったので、常勤になれる人はいないか」という問い合わせがあった。

どの病院も、大学の医局が撤退することになったためである。 

脳外科医1人では、手術はできても術前後の管理や病棟管理を一人でやらないといけないから、たいへんである。

休まることはないであろう。 

脳外科医がいなくなったところは、標榜を降ろすのが一番かもしれないなどと思う。

 

いずれにしても大学とのつながりを失った私にはあてなどあるはずもなし。

 

すると、ある病院では「非常勤でもよいから週1回こないか」というお誘いもいただく。

収入面で必ずしも現状に満足しているわけではないので、週1回くらいなら、アルバイトに出かけようか?

前向きの方向で検討することになった。

 

地方の大学病院も地元の病院でありながらも、人を出せる余裕はない。

そうすると、やっぱりいまは地元にいる勤務医師がなんとかするしか方法はないのか?

脳外科専門医は1万人を超える勢いで増えてはいるが、勤務医のニーズはまだまだありそうである。

 

 

 

 

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職員検診

kocchan / 2007.06.26 10:21 / 推薦数 : 0

今年4月におこなわれた職員検診の結果がかえってきた。

すでに血液データのほとんどは知ってたのであるが、以前問題のあったものは、ほとんど改善されていた。

昨年、10月の腹部エコーにて、5年以上改善しなかった脂肪肝がほぼ正常に復した。

それにともない、肝機能データも改善したが、コレステロール値だけは、少々高かった。

今回、コレステロール値は、169になり、LDLも88、HDLは72まで上昇した。

こちらの職場に移動する前は、コレステロール200くらいで中性脂肪160くらい、HDL37であり、腹囲も95cmで脂肪肝があったからメタボであった。

 

リハビリ室を利用して、30分ばかりのエルゴメーターでの運動を週3回から4回続けて1年以上おこなうことで、ここまで改善した。食事療法は、特別なことはおこなっていない。

 

男性のメタボは運動で改善することは間違いないし、HDLは運動によって確実に上昇することも身をもって体験した結果であった。なお、腹囲も今は、78cmくらいである。

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降圧剤の話3

kocchan / 2007.06.21 23:16 / 推薦数 : 0

降圧剤で白髪になるのか?

製薬会社3社ほどあたって回答をもらった。

「文献報告されてはいないけれども、市販後調査で白髪になったという報告がある」というのが1社だけであった。

他の2社は、はっきりとした回答はなかったものの、文献をもってきた会社があった。

学会の抄録からの報告であったが、原因はわからないようである。

いずれも、ARBを製造販売している大手からの回答である。

命に直接かかわる副作用ではないが、精神的な原因で、ある日突然白髪に変化したという一般の報告も耳にしたことを考えると、単に薬物だけが誘発要因になるとは言いがたい。

  

 

 

 

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降圧剤の話2

kocchan / 2007.06.17 10:01 / 推薦数 : 1

昨日の続きです。

結局、「降圧剤にて白髪になる」ということはあるのだろうか。

当院の薬剤部の方も動員して、とりあえず調査することになった。

まず、もっとも使われるARBやACE阻害剤やCa拮抗剤であるが、いずれもそのような副作用の記述はみられなかった。

 これは、薬剤の添付文書で確認したものである。

さらに、αブロッカーやβブロッカー、そして、降圧利尿剤で当院で採用しているものの添付文書を調べたが、同様に白髪という記述はみられなかった。

次に製薬会社へ回答をもらうことになったものの、製品が複数にわたるため、大手数社に問い合わせる予定である。

 

情報がまとまったところで、このブログで報告したいと思う。

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降圧剤の話

kocchan / 2007.06.16 13:29 / 推薦数 : 1

最近、60代女性の高血圧でかかっている患者さんが 

「降圧剤を内服していると頭が白髪になると聞いたけれど本当か?」

という、問い合わせがあった。

本人は、すでに白髪混じりの頭のためそれほど深刻ではないが、顔なじみになっているので忌憚なく質問してきた。

だれがそんなことを言ったのか?

質問してみると、近所のなじみの美容院の方が真顔でいっていたとのことである。

さらに悪いことは、「血圧の薬など飲むべきではない」などとも・・・。

最近、降圧剤の内服をいやがる人が増えたのもそのせいなのか?

何かと、「一生飲み続けなければいけないのか?」

「副作用は心配ないのか} 

「長期飲み続けていて大丈夫なのか?」という質問が多い。

この病院の事務長ですらも、降圧剤には懐疑的である。

 

「薬害を心配する気持ちはわからないでもないが、高血圧を放置しておくことのほうがよっぽど危険なのですよ」ということを伝えてはいる。

しかし、薬嫌いな人は多いのである。

ところが、食品になると、ちょっと積極的に話を聞こうとする。

アルコールが原因の人に、禁酒を話しても、ほとんど守られることはない。

患者さんの責任にもできないが、我々のアドバイスの仕方にも原因はある。 

脳血管障害も死亡例は減っていても、罹患率がかわらないゆえんではないかと思う。

 

 

 

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LH-RHアゴニストについて

kocchan / 2007.06.07 14:02 / 推薦数 : 1

LH-RHアゴニストである、ゾラデックスを使おうとしたら、「副作用情報として脳梗塞があると脳外科の医者にもいわれた」として、婦人科の先生がある日私に訴えてきた。

もともと脳外科の患者さんでもあり、ラクネ梗塞の既往があるので、脳梗塞には敏感になっている患者さんである。

でも、私はそもそもゾラデックスという薬を知らないのでよくよく調べると、非常勤でいらしている先生がおしゃったということであった。

なぜその患者さん(47歳)の患者さんが、そのような薬を使わなければいけないのかはともかくも、ゾラデックスの副作用について、製薬会社に説明を求めた。

婦人科の先生が使いたいのは、ゾラデックス1.8mgのほうなので、それについては、脳梗塞の副作用の報告はないという返答であった。添付文書にもみられない。

患者さんに改めて、その情報を伝えると、おかしいという。

この種類の薬には、報告があるということをある本で間違いなくみたといいはる。

出展もとを探ろうとしたが、あいにくわからないという。

「見間違いではないか」と問いただそうかと思ったが、もう一度製薬会社に問い合わせることにしてみた。

このゾラデックスには、1.8mg製剤以外に3.6mgがあり、さらに10mgの製剤もあることがわかった。さらに、それらの添付文書には確かに脳梗塞の副作用情報があるということであった。

そして、用量が少なければ副作用はないと言えるのかという問いに対して、必ずしもそうとは言い切れないという結論が得られた。

どうも、一般書籍で伝わった副作用情報は、容量の問題よりも、このLH-RHアナログという銘柄だけを記述したもののようである。

ただ、用量依存性ではないとしたならば、間違った情報ともいいきれない。 

結局、患者さんや婦人科の先生には、その情報をそのまま伝えることとなり、判断をあおぐことになった。

できればこの薬を使いたい婦人科の先生としてはいらだつ思いもあったようだが、患者さんは服用しないほうを選択したそうだ。

自分も同じ立場ならば、服用しないだろう。

でも、その薬を内服しないことによるデメリットはどうなのか?

そこがはっきりしなかったのが、私としてはすっきりこなかった。

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