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泥酔患者が外傷で搬送されてくるほどいやなものはない。
いやだと思ってみると必ず見落としもおこるので、あばれる患者を押さえつけながら、とにかくやるべきことはやらなければいけないのが原則だろう。
昨日、当直帯で、自転車の飲酒運転で自損事故をおこした患者が夜間に搬送されてきた。
アルコール常飲者であるらしく、家族も手をやいている。
顔面のあちらこちらに傷がある。
受傷時の記憶も定かではない。
レントゲン検査を行なおうとすると、家族がそこまでやらなくても良いと反発。
「お金も持ち合わせがないし、いつもとかわりなく何とか歩けるので自宅で様子をみたい」という。
それならばと、帰宅させた。
翌日朝の10時頃に家人より、起こしても起き上がらない。左手の麻痺もあるということで、救急車で再び搬送する。
意識障害もあり、左片麻痺である。昨日と明らかに状態がちがうので、頭部CTをみると、両側前頭葉の脳挫傷と血腫がみられる。
脳浮腫も強い。
すぐさま、近くの脳外科専門病院に転送することになり、救急車に同乗することになった。
その後は、どうなったのかは不明である。
アルコールが入った状態の頭部外傷は何が隠れているかわからない。今回は、家族が検査を断固拒否したのでこのような結果になったが、無理してでもやっぱりやったほうがよかったか反省多い経験であった。
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