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ある脳梗塞患者さん

kocchan / 2007.01.12 13:10 / 推薦数 : 1

先日、小脳梗塞の方が入院してきた。CTでは、左小脳半球の下1/3ほどの梗塞である。心房細動もある。めまいが中心症状であるが、数日で症状は軽快。頭痛もあったが、鎮痛剤でよくなってしまうものだから、入院が苦痛でしかたがない。

それでもなんとか2週間入院してもらった。 

神経症状は、左半身の小脳半球症状は残っているのだが本人はそれほど不自由していないことや入院によるストレスもありそうなので、退院することになった。

退院にあたって、注意事項を話したが、そんなことおかまいなしに、「明日から、職場に復帰する」とか「車も運転しないと仕事場にもいけない」など、はじめからすべて否定。退院後も自宅で療養しているように話したが、聞き入れられず。

こちらもこみあげるものがあったが、その患者本人は、一人暮らしだし、食事もすべて外食。あれこれ注意するように話しても、ほとんど守られないことがわかってきた。

「せめて酒とタバコはがまんしてください」ということになる。それでも、「自分の楽しみをうばうつもりかとご立腹。

話が終わった後は、こちらの顔もみないでその場を立ち去り退院。

すでに、数箇所脳梗塞があり、心房細動もあるので、またいつか病院に入院となるのだろうか?

怒らせたのはよくなかったかもしれないが、退院後通院してくれるのかどうか?

脳血管障害の患者さんで、このようなことになってしまう方は決して少なくない。

糖尿病の患者さんでも、ただでさえ食事のコントロールができないのに、あれは駄目これは駄目では心の行き場がなくなるのかもしれない。食生活の改善は、健康な人でさえも難しいのだ。「薬さえのんでいれば、あとは何をやっても大丈夫」と考えているほうが気が楽だし、医師の管理としてもこうなれば、こんな楽なものはない。

それができないという現実をみると、自分の体は自分のもののようで決してそうではなく、はやくから病んでしまうのは取り扱い方が悪かったからに他ならない。その例が酒やタバコなどである。おそらくこれらは長年にわたり、多量にとれるような人間の身体構造にはなっていないのである。精神的身体的快楽のためにこれらを多用してしまうことは理解できないでもない。しかし、生命の連続性のなかで受け継がれてきたこの体は、結局はもとめていないのである。

自分の体は自分のもののようで自分のものではない。

長い歴史のなかで受け継がれ、いただいたものなのだ。だからこそ日頃そんな心を、忘れてはいけないと思った。

 

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