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< 富士登山の翌日、翌々日 | メイン | 2回目の富士登山 >
ここの病院は、決まった時間帯に製薬会社MRの訪問が許されている。以前の病院は、アポイントをとらなければ、ドクターとの面会は許されなかった。
ここは、アポイント制度がないため、お昼の休憩時間にMRが多数訪問してくることがある。
午前の仕事につかれているにもかかわらず、ひっきりなしにMRがやってくるのはたまらない。しかし、生来からなにかと断りきれない私は、疲れながらも対応してしまう。こちらが、疲れているなと感じたら、用事をサッと済ませてしまうMRがいるかと思えば、うるさく何か話題をもってこようと聞いてくるMRもいる。周囲の先生の中には、あからさまに「宣伝はやめてくれ」とい方もいる。さすがに、そう言ってしまうのも気の毒ではある。しかし、同種同効を宣伝するMRの中には、自分はこうして来ているが、相手方MRは宣伝にきていないのなら自分たちの製剤を採用してほしいようなことをあからさまに言ってくるものもいる。そのように言ってきたMRに対しては、さすがに冷たくしている。
会社の事情と医師とは、直接には関係がないということである。
一般の訪問販売や営業セールスマンの中には、「これを買ってくれなければ、会社に帰れない」とか「会社の社長から怒られる」とか自分の事情をいうものがいる。
病院の中では、大病院などで患者を中小病院に転院させる場合の医師とのやりとりで「ベットが満床で、救急患者を受けられない状態です。状態が安定しているこの患者を貴院に転送させたい」と、自分たちの事情を優先させ患者を押し付ける大病院医師。
いずれも、相手の事情よりも、自分たちの事情を述べて「買って欲しい」とか「受けて欲しい」という交渉術であるが、このような交渉には有無を言わさずお断りである。
相手の好意を引っ張り出すようなやり方では、知り合い同士なら許せても、知らない者同士ならば、相手に不快を与えるものである。どんなにこちらが大変でも、じっと言わずに我慢し、相手の事情や立場を考えて話ができればセールスや交渉というものはうまくゆくはずである。
患者さんに対しての指導も、結局は同じことが言える。医師という立場でものを言っていては、その言葉もやかましい音にしか響かないであろう。
人の心を動かすのは、簡単なことではない。
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