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2008.05.22 10:14 |  診療  |  仕事 / 職場  |  なし  | 推薦数 : 10

マスコミの友人との絶縁

マスコミの友人ところで書いたけど、

善悪で切る考え方ってすごくわかりやすくて、

誰もがその考え方をベースに持っているからこそ、

いろんな人に「受ける」し、「伝わる」んだと思う。

でもその乱用がどんな悪循環を生むか、

一番わかっているのはマスコミのはずなのに、

マスコミの友人の頭の中は10年前のまま。

聞く耳を持ってないから、もうだめだ。

 

昨日エントリを書いた勢いでマスコミの友人と喧嘩?になってしまった。

彼にしてみれば、医療者が漫然と同じことを繰り返して

社会を啓蒙しないことに問題がある!とのこと。

予防事業にせよ、医療行為にせよ、そのメリットがどこにあるのか

ちゃんと国民に伝えられていない!だから国民はそれがわからないんだ!

大阪の橋本知事の障害者予防事業撤退みたいな事件は

大阪の小児科医が啓蒙活動を積み重ねてこなかったからだ!だって。

 

もう阿呆かと。そんなこと本気で言ってるんだぜ。しかも昨日。

これが3年も4年も前ならまだ許せるけど、昨日の話。

橋本知事の判断は大阪の小児科医の責任だって。

笑える。いや、笑えないか。泣けてくる。

本人大真面目なんだもん。反論したら、お前も少しはものを

考えるようになったんだなって・・・聞く耳もたない。

もう友人との縁も終わりだな。

 

彼は自分が正しいことを言ってると思っている。

でも彼の根本的な間違いは、「医者」ってカテゴリー、

昔ながらのそういう「存在」がまだ「ある」と思ってる。

悪として叩ける力のある実体がそこにあると思ってる。

だから「医者が悪い」と叩けば世の中良くなると思ってる。

昔はそういうこともあったよ。医者という実体というか、共通概念があって。

叩いても壊れない「何か」があった。でももうぶっこわれてんだよ。

世の中変わったことに、いい加減気がつけよ。

 

僕らは本質的に職人だ。国に保護された職人だ。

いや、国に保護された職人だった。

今、医者という職人達は、国に保護される時期が終わり、

市場に売りに出されようとしてる

国に守られていたから、社会人として甘ったれてる部分もあって、

自分の信じる医療へのこだわりから、客のニーズに

応えられないこともしばしばあった。

でも同時に、国に保護されていた分、医師としての倫理観や、

社会への奉仕という概念は、すごく強くて、僕が研修してた頃は、

県北や県南に検診に行って、交通費くらいしか出なくても

「交通費が出るなんてありがたいと思え!」とか指導されてた。

そして、そういうものだと思っていた。

今はすっかり金でしか計られなくなって、純粋な客商売に堕している。

 でもまだ職人気質が抜けない人が多くて、客や国が求めるものと自分が追求したい路線と、折り合いをつけようとしてる人が多い状況。

でも本当は、市場で自分の値段を必死に模索しないといけない時期。

そんな微妙な状況。

 

あいつも大手のマスコミなんだから、そういう世の中の動きを読めよ。

もう「医者」ってカテゴリーは昔と違う意味になってるんだよ。

もう叩ける「お医者さま」はどこにもいなくて、

いるのは割り切ってしまった人と、折り合いをつけようとしている人。

だったらせめて、割り切れない人にエールをおくってくれればいいのに

 

 

両手で抱えられる患者は限られていて、

みんなその手からこぼさないようにみんな大切にやってる。

俺に出来ることは、金でしか計られなくても、そこに少しでも

心を乗っけて、乗っけ続けられるように気持ちを折らないように

保ち続けて、治療を頑張ることだけ。

人の上にたって、ばりばりテレビに出てる暇なんかあるか。

 

社会活動に熱心な医者をマスコミは名医と誉めそやすけど、

あいつらは、現場レベルでは唾棄すべき偽善者ばかり。

結局形を変えた医者たたきに協力して、

マスコミの「善悪で切る」手伝いばかりしてる。

割り切れない人の心を後ろから刺してる

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