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大手のマスコミに友人がいる。
友人というより知り合いとった程度か。友人の友人。
彼とまじめな話をすると、いつも不快な「何か」がのこる。
いつも何か自分を否定された感覚。
それはなんだろうと考えていたけど、
たぶん、彼もスーパードクターたちと同じで
選ばれた人間という意識が強い人なんだと思う。
自分もミスを繰り返す普通の人間のくせに、
人のことを大上段から否定する。
彼との話はいろいろあるんだけど、最初にあったのが3~4年前か。
医療崩壊という言葉がまだ巷には広まっていなくて、
でも医者の間では常識で、「今動かないとやばいって!」とか
まだ何とかしなくちゃという思いにあふれていたとき。
まだ大学病院で踏ん張っていたとき。
彼に、マスコミの報道の姿勢はまずいよ。事実をちゃんと報道しようよ!
とか話していると、急に機嫌が悪くなって、
「医者の側からの情報公開や、市民への啓蒙がないじゃないか」だって。
いつの間にか、医者が非協力的なのが悪いという話になった。
「だから医者は・・・社会性がないんだ!」だそうな。
僕は普通に、今までに医療報道に絡んで嫌なことがあったのかな?
と思って、それ以上突っ込まなかったんだけど、
どうも彼は万事こんな調子。
それは、まじめにやばいと思っていた僕にしてみれば
まるで学校の先生が、授業に参加している生徒が少ないのを診て、
「全くお前達のクラスはなってない!馬鹿が!」と怒られた感覚。
そういうことは、休んでいる人間にいってくれよ。
金にならない現場で踏ん張っている人間は、そう言われるとしらける。
「まじめにやるほうが馬鹿なんだ」あの時はそう思った。
そのあとも彼と、何度も飲んでいるんだけど(友人の友人なので)、
医者の感覚はおかしい!それが一般の人の意見だ!と彼は言う。
まあ友人の手前、話はあわせるけど、なんでマスコミの彼は
一般の人はそう思っている!とか平気でいえるんだろう。
「おれは世の中の人の代表だ!」という感覚。
たしかに、ニュースを作る彼の腕前はたいしたもの。
珍しい問題を引っ張ってきて、いろんな人が共感したり
感動したりするように、加工してニュースにして流す。
だから、彼の仕事は、珍しいことをみんなにわかるように加工すること。
珍しいことを加工する技術に長けている人。
その手法をよくよく見ていくと、
結局善と悪の2つに分けて噛み砕くやり方。それを露骨にやるかあっさりやるかの違いだけで、ニュースを作っている。
なるほど、だから彼は、何でも頭から切るんだ。
それは○か、それは×か。どこが○で、どこが×か。
医療問題は、患者のほうが視聴者が多いので、医者が×。
わかりやすい客商売。カルガモがどうしたとか、セレブが人を殺したとか、
チベットがどうしたとか、経済がどうしたとか。
どっちにしても善か悪か、わかりやすく加工する。
僕がかれのそういう思考が不愉快なのは、
単純に医者が悪いって切られるからだけど、それだけじゃなくて、
阿呆な考え方で、一方的に評価されるのが不愉快なんだと思う。だって、現場はいつだってリアルな世界で、
そこにあるのは、厳しい現実だけなんだから。
医者の世界に限らず、殺人事件だって、なんとか事件だって
当事者にしかわからない割り切れないもので構成されているに決まっている。
そのほとんどは、生きていくために「飲み込む」しかないことなのに、
火をつけて大騒ぎして、視聴者を喜ばせて儲ける。
自分の専門分野の情報を新聞やテレビで見るたびに、
本当のことが知りたかったら、マスコミは信じてはいけないと確信する。
あそこでは嘘しか語られない。
嘘と思って、書かれている断片的な事実を拾い集めるしかない。
まあ、僕の知り合いに関しては、いいものもつくるから
頭もいいし、たぶんわかってはいても、いまさら自分の
報道手法を変えることはできないだけかもしれない。
善悪に分けて、お客の興味を引く。なるほど、たしかにそれは頭の中の技だ。
そういう考え方が染み付いてしまって、もう変えようが無いだけかもしれない。
どっちにしても僕は彼が嫌いなことは変わらないけど。
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コメント
コメント一覧
単純な色分けをするほうが評価され、利益を得られるなら、リアルを追求する人たちが淘汰されて消えていくのは当然のこと。
とりあえずは、単純な色分けに対し異議を唱えていくしかないと思われます。
コメントありがとうございます。
そうですよね。成功させているのもまた自分という理解は絶対必要だと思います。そして、たぶん、単純化によって世の中にとってどんな益があるのかも少し考えないといけないんでしょうね。なんか、邪悪な考えに行き着きそうですが。
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